流動資産とは、比較的短期で現金化できる資産や現金そのものを言います。現金やすぐに現金化できる資産はどこかに固定されているといった感じではなく、いろいろな用途に使える流動性の高い資産であるという事ができると思います。英語ではcurrent assetsと表記されます。
この流動資産の例として、先ず現金があげられます。現金ならすぐにでも使う事ができますよね。また、売掛金や未収金などのすぐに現金が入ってくるような債権も流動資産となりますし、商品などの棚卸資産も売れれば現金化されるので流動資産になります。
これとは逆に、スグに現金化されないような、土地や建物、長期で貸しているお金などは固定資産となります。
ただ、すぐに現金化されるかどうかはとても主観的な言葉です。人によっても違いますし、業種業態によっても考え方が変わってきます。
一週間後に現金化される場合は、すぐといえるでしょうか?でも現金商売の小売り行にとっては、1週間も待たないと現金化されないともいえます。
また、1年後でも造船など数年スパンでお仕事をする場合にとっては早いかも知れません。
■流動資産の判定方法
このように、これは流動資産、これは固定資産という風に挙げていくと、きりがないですし、非常に大変なことになりますので、次のような基準があります。
ルール1
・通常の営業取引から生じる債権は流動資産にします。(正常営業循環基準)
ルール2
・ルール1に当てはまらない債権は決算日の翌日から一年以内に現金化・費用化するものを流動資産にします。(ワンイヤールール)
このルールを用いて判断しますので、例えば、ルール1に該当すれば、現金化されるまで何年もかかるようなモノでも、流動資産となります。
そして、この流動資産は貸借対照表上は次のような位置に表示されます。(流動性配列法の場合)
そして、この流動資産は貸借対照表上は次のような位置に表示されます。(流動性配列法の場合)
それは流動資産ね。取引の流れで考えると、通常の売掛金と考えられるから。
あ、こっちは、通常の取引の流れには乗ってこない貸付金だけど、半年後に現金可見込みだから流動資産だわね。
何をしているんですか?
帳簿をつけているのよ。正しい記帳は正しい経営の一歩だからね。
流動資産と固定資産をしっかりと分けておくことで、経営分析も可能となります。このお話の通り、正しい記帳が正しい経営の第一歩なんですね。
事業を営むのに必要な情報姉妹サイトとして開業や創業、事業経営に大切な情報をコンサル目線でまとめてみました。