限定承認_001
限定承認とは、民法によって定められている相続の方法の一つで、良い財産(プラスの財産)範囲内で悪い財産(マイナスの財産)を引き継ぐというものです。

良い財産の範囲内だけで、悪い財産を引き継ぐわけですから、良い財産の方が多ければ、単純承認と同じような利益を受けることができますし、悪い財産の方が多くても、相続放棄のように最悪ゼロになるだけです。

言い換えれば、マイナスにはならない(必ずゼロ以上になる)相続の方法という事ができます。この相続方法を選択しておけば、あとから莫大な借金が発覚しても一安心ですね。
 
非常に有利なこの制度ですが、この制度を用いて相続するためにはそれなりのハードルがあります。

それは、相続する人全員が「限定承認」しないとならないという事です。一人でも、「自分は単純承認で良いという人」がいたら、限定承認にはなりません。

また、財産目録を作成する必要があったりと、他にも色々コストがかかります。しかし、メリットのある方法なので、選択肢として持っておく事は有効であると考えられます。

このまんがでは、上級生と下級生が野球で勝負をしたようです。

勝負は、上級生側は、負けても特に罰を受けないけれども、勝ったら下級生に早朝体力トレーニングを課すといった条件の上で行われたようです。

この、上級生側の立場が限定承認を行った相続人の立場のイメージです。すなわち負けても(マイナスの財産の方が多くても)ダメージを受けないけれども、勝った場合(プラスの財産が多かった場合)得をするといった感じです。
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