相続放棄_001
相続放棄とは、民法によって定められている相続の方法の一つで、相続人が相続の効果を全面的に拒否することを言います。文字通り、相続を放棄するという方法です。

この相続放棄は良い財産も悪い財産も含め、相続自体を放棄するという考え方です。そして、相続放棄をした人は、相続にあたり、最初から存在しなかったものとみなされます。

えっ、相続しないなんて損じゃないの?と考える方もいらっしゃると思いますが、そう考える方はきっと良い財産(土地や建物、お金など)を引き継ぐことができる方なのかなと思います。

もちろん、こういった良い財産を引き継がないと損であると考えられます。しかし、相続をする場合、悪い財産(いわゆる借金)があっても、同時に引き継ぐ必要があるのです。
 
例えば、親が莫大な借金だけを残して亡くなったとします。その場合、相続をするとマイナスですが、相続しなければゼロです。つまり、どうせマイナスならば引き継がない方が良いという考え方です。

また、事業を引き継ぐにあたって、相続した経営者以外は相続を放棄するといった事も行われます。

これは、複数の相続人がそれぞれ営んでいる事業の株式を相続した場合、経営の安定が損なわれることを防ぐためです。

いずれにしても、相続しないという選択肢がこの相続放棄です。

■相続放棄の手続きについて

相続放棄をするためには家庭裁判所に申し立てすることが必要です。ご商売をやっていた方の中で、父母から商売を引き継いだ後継者がいたとします。

そのような場合、よく、相続人以外の方が「うちは兄貴に財産は要らないと言ったから相続放棄だよ」という方がいますが、ちゃんと申し立てておく必要があります。

ご商売の後継者である兄との関係はソレでもいいかも知れませせんが、被相続人(生前ご商売を営まれていた父母)にお金を貸していた人からするとそんな理屈は通らないからです。(債権者に対しては効力がありませんので借金の取り立てに来るかも知れません。)

■相続放棄には期限がある

相続を知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所で手続きをする必要があります。これを熟慮期間(よく考える期間)と言いますが、財産が入り組んでいてよくわからないときは家庭裁判所に申し立てて期間を延長してもらうことが可能です。(必ず認められるわけでは無いですが、知っておく価値はあります。)

いずれにしても、相続放棄をしたいと考えるからには何らかの怪しい兆候があったのでしょうから、まずは専門家(弁護士を推奨します)にご相談されることをおすすめします。

よくわからなければ法テラスに相談すれば無料で優しく相談に乗ってくれるので安心ですよ。

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