サービスの異質性とは、サービスは標準化が困難であるという事です。
例えばマッサージというサービスの提供をしている会社があるとします。その会社内でも、担当者にスキルのばらつきがあれば担当者によって提供されるサービスの質は変わってくると思います。
更に、同じ担当者であっても体調の良し悪しによってもサービスの質は変わってしまいます。
また、マッサージを受ける側の顧客の状態によっても提供されるサービスの質は変わります。
例えば、普通の人にはあまり喜ばれなかったマッサージでも、非常に疲れた人には感激されたといった事も起こるかもしれません。
このように、サービスの品質にはどうしてもばらつきができてしまうのです。
そこで、せめてサービスの提供側の品質は一定に保とうと教育訓練が行われるのです。
■サービスの異質性を克服するためには
このサービスの異質性ですが、上で挙げた特徴から考えて行けば克服する方向性が見えてきます。
1.担当者のスキルにばらつきがあればサービスの質が変わる
2.担当者の体調などに左右される
3.サービスを受ける側の状態で価値が変わる
このうち、3.についてはどうしようもありませんが、1.と2.についてはある程度提供側の企業努力で何とかできる面があります。
例えば、スキルのばらつきについては、優れたサービスを提供している人のノウハウを暗黙知ではなく形式知にして(要はノウハウを言葉や画像などに変えて見えるようにするということです)その内容を教育訓練します。
もちろん卓越したサービスを提供する人はいてもいいのですが、最低限のサービス水準を底上げしていきましょうという発想です。
■体調面も仕組みでカバーできます
サービスの異質性について述べるとき、教育訓練の重要性が強調されます。
しかし、担当者の体調に左右される面についてもある程度カバーできますし、カバーすべきです・
例えば、体調不良ならば休暇を取れるように社内の仕組みを整えたり、メンタル面で仕事へのモチベーションを上げるような施策をとっていくことができます。
そのためには、仕事の内容を再度点検し、やらなくてもいい余計な仕事を減らす、従業員間で負荷の平準化を図るなど生産性を向上させる取り組みを取っていき、生産性向上を狙っていくことが重要です。
そして、生産性向上で得られた付加価値を従業員へ適正に配分するようにします。
その結果、従業員のモチベーションが改善すれば担当者の体調に依存するパフォーマンス低下の影響を最小限にできるはずです。
もちろん、体調不良のときに無理に働かなくても良いような体制の構築から始めるのは言うまでもありません。体調不良が原因で事故につながってしまっては元も子もないですから。
プンプン!まったく頭来ちゃうわ!
どうしたんですか?珍しく怒ってますね。
そうよ、「腹は立てずに寝せておけ」ってのが座右の銘なんだけど、頭来ちゃったわ。美容院に行ったんだけど、具合の悪そうな新人さんが担当になったのよ。
で、技術面も微妙だったし、その微妙な技術も発揮されなかったってわけですね。
そうよ、サービスの異質性が問題になるときは教育訓練が重要なんて言うけど、そもそも具合悪い人が働かなくってもお店が回るようにしておくのが大前提なのにね。
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