需要の平準化とは需要を平準化するような施策を採る事を言います。これは特にサービス業にとっては重要な施策です。
というのは、サービス業はサービスの作りだめができませんので(サービスの非貯蔵性)対応しきれないほどのお客様が来た場合そのまま機会ロスが発生します。
このため、繁忙期以外では季節割引を行って需要を喚起したり、繁忙期だけ料金を高くして需要を押さえるといった事が行われています。
また、良くある予約制度もこの需要の標準化の方法の一つです。予約ならば、サービスを提供できる分だけお客様に来てもらうといった対応ができるので需要の平準化に役立ちます。
■需要が平準化できないと損失が多い
対応しきれない程のお客様がいっぺんに来てしまうと機会ロスが発生しますが、逆にサービスの提供キャパシティと比較して、需要が少ない場合にも損失が発生します。
例えば、ピークに備えて従業員さんが5人いる整骨院を考えて見ます。
ピークの時間帯は、従業員さんが5人総出で対応しますが、それ以外の時間は2人とか3人ずつしか対応しないようなイメージです。
そうすると、5人いっぺんに施術するための店舗の広さや設備が必要ですが、普段は使わないこととなって無駄が発生します。
また、直接施術していない従業員さんにもお給料を払わなければならないのでその面でも無駄が発生します。
このように、需要が一定しないと無駄が多いのです。
お客さんが来ないのよ。暇ねぇ。
まあ、うちはファンシーショップでサービス業じゃないから、お客さんが来ない時期があっても影響ないんじゃない?
ふふふのふ。甘いわね。どのお店もピークに備えて什器等を用意するから暇な時間があると無駄になるのよ。だから、これからチラシを配ってくるわ。
そもそもファンシーショップのピークの時間帯っていつなんだろか?
■対応策は
この需要の平準化のための対応策は、閑散期をなくす事が第一となります。
そのため、比較的すいている時間帯を訴求したり(●時に来てくれれば待たずに施術されますよなどと言った訴求ですね)、場合によっては時期によって価格を変動させます。
例えば、早朝割引きとかは一般的ですが、季節毎に需要の変動が激しいならば需要の低い季節の価格を下げるなど(夏期価格など)をしていきます。
また、早期予約特典として価格を安くするなど、暇になるであろう時期の需要を先取りして確保するといった事もできます。
サービス業は特にサービスの非貯蔵性と言って作りだめができないので、お客様を事前に確保すると言った方策を考えて行く必要があるのです。
なんとなく非現実的に思えるかも知れませんが、旅館などの宿泊施設や飛行機などずっと以前から行われている一般的な施策です。
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