
単能工とは、単一工程の仕事のみを行う作業員のことを言います。単一の作業のみを行うため、仕事量が非常に多ければ、自分の担当業務に対して早く習熟することができるので効率的です。
この単能工とは、多能工に対する言葉で、多能工が複数の工程に習熟することに対して単一の工程に習熟することから単能工と名付けられています。
大量生産方式が発明された時代の工場で、一つの作業をずっと続ける人といったイメージです。
■単能工は習熟が速い
少品種多量生産といった生産形態を採る企業においては、一つの業務に早く、深く習熟することができるので、労働力としては非常に効率が良いとされています。
例えば、いろいろやってくださいと言われるよりも、最初はこの工程のここをやってくださいと言われた方が早く習熟することができると思います。
パン工場で働くときも、小麦粉をこねることやイースト菌の発酵工程、オーブンの工程などを一人で兼ねようとした場合には、なかなか仕事を覚えるまで時間がかかってしまいます。
そのため、短期間のアルバイトさんなどで雇った場合は、仕事を覚えるだけで雇用期間が終わってしまったりします。
これに対して、単一工程をひたすら反復する単能工であれば、習熟が速いため(一日中同じことをやっていたら相当なスピードで上達しますよね?)すぐに戦力化することが可能です。
このことから、短期的な生産量の増大などに対応することができる働き方であると言えます。
また、その工程のプロ中のプロになりますので非常に高い生産効率を達成することも可能となります。

あたたたたたたたー!

でた、オーナーさんの鬼陳列。鬼のようなスピードで陳列するので、その手の動きが常人には見えないとされている。古代中国の…

あら、バトルマンガの解説ごっこ?

そうなんですよーいますよね最初は主人公のライバル枠だったけど、いつの間にか戦力外になって解説役になっているキャラが。で、どうしてオーナーさんは陳列が速いんですか?

修行していたお店で、陳列ばっかり〇年やったのよ。陳列専門の単能工だったわ。逆に陳列しかやっていなかったから、今のお店の経営には苦労しているけどね。
■単能工のデメリットと、多能工化の流れ
但し、この単能工として働いてもらうと、どうしてもほかの工程の事に目が行きにくくなって、工程の流れを意識せずに自分の作業に没頭してしまって、作りすぎてしまうといった無駄が生じてしいます。
また、人間はどうしても飽きが出てしまうため、モチベーションを維持し続けるのが難しいともされています。
とはいえ、単能工が悪いわけではなく、別に上下があるわけではありません。
しかし、企業側からすると、従業員が多能工化すると働いてもらいやすくなることから、単能工ではなく多能工になってもらうような流れができています。
解説で出てきた用語・関連用語
少品種多量生産
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