需要の交差弾力性_001
需要の交差弾力性とは、ある財(A財)の価格変動が他の財(B財)の需要量に与える影響の事を言います。

この需要の交差弾力性は以下の式で算出することができます。
【B財の需要量の変化÷A財の価格変化率】

そして、この値が正ならば(例えば、A財の値段が上がったときに、B財の需要量が増えた場合)にはA財とB財は代替財として競合関係になっています。また、負ならば(例えば、A財の値段が上がったときに、B財の需要量が減った場合)A財とB財は補完財の関係となっています。

例えば、米の価格が10%上がったとします。その時、パンの需要量が増えた場合などはこの需要の交差弾力性は正の値となります。

この場合、米とパンは代替財として競合関係にあるのですね。

また、紅茶の価格が10%上がったときに、砂糖の需要が減った場合、この需要の交差弾力性は負の値になります。

この場合、紅茶と砂糖は補完財の関係となります。

■需要の交差弾力性を経営に活かすためには

企業経営においてこのような経済学的な知見が何に役立つのかが不明だったりしますよね。でも、商品戦略や価格政策の決定に役立つ知見だったりします。

例えば、米とパンの関係を考えてみます。両者は正の交差弾力性をもつ場合(代替財)に該当しますので、米の値上げは米自身の需要は低下させますが、代替財であるパンの需要は増大する事が想定されます。そのため、パンを売り込むチャンスとなります。

また、スマホと周辺機器のように負の交差弾力性(補完財)の場合は、セット販売などを有効に使うことができますし、スマホの価格が下がった場合スマホの需要は増大します。その際、補完財である周辺機器の需要も合わせて増大すると考えられますので、在庫水準の積み増しなどの打ち手を考えることができます。

このように単品の需要動向だけでなく、その需要の上下が製品の間でどのようなつながりを持つのかまで意識すればより良い経営判断ができたりするのです。

キャンペーン記事:経営マンガマラソン