商流とは、商的流通の事で、生産者による生産から消費者による消費といった一連の流れで、商品の所有権を移転していく売買活動の流れを言います。取引流通という事もあります。英語では(Commercial distribution)と表記されます。
例えば、メーカーが製造した段階では商品の所有権はメーカーが持っています。
その後、メーカーはその商品を卸に販売したとすると、所有権は卸が持つこととなります。
卸は、商品を小売店に販売しますので、所有権は小売店に移り、小売店が消費者に販売した段階で所有権は消費者へと移ります。
このように売買活動の流れに従って所有権が移転していくことを商流というのです。
■モノの流れが物流なので、ほぼ商流とイコールです
これに対してモノの流れが物流と言います。基本的には商流と物流はイコールで生産者から消費者へ向けて流れていきますが、物流と商流が異なる場合も生じます。
例えば、生産者の倉庫にある商品を卸売業に売ったらどうなるでしょうか?その場合、モノは生産者の倉庫にあるままですが、所有権は卸売業者が持つことになります。
この流れを示すと下のようになります。
1.物流を伴う一般的な取引
物流 生産者→卸売業
商流 生産者→卸売業
2.所有権の移転だけの場合
物流 (発生せず)
商流 生産者→卸売業
このように、物流と商流が分離することもあります。
その倉庫にある猫君のぬいぐるみは全ていただくわ。お金は小切手でお願い。届けてくれるのは…
仕入れですか?
そうよ。なんだか猫君の売れ行きがいいから、機会ロスを起こさないように仕入れだけね。でも、物流の都合で届くまで一週間かかるって事らしいのよね。
僕知ってますよ。商流としては、購入した段階で所有権が移転したけど、物流はまだ届いていないので、これからなんですよね。
■お金の流れもあります
また、この商流に関連して金竜というお金の流れを表す言葉もあります。こちらはお金の流れですので商流とは一般的には逆方向に動きます。
所有権移転の対価として支払われますので、生産者から卸売業者へ対して物流を伴う一般的な取引が行われた場合は以下のようになります。
物流 生産者→卸売業
商流 生産者→卸売業
金流 生産者←卸売業
関連用語:物流
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