在庫費用とは在庫を持つことによって発生する費用の事です。在庫を維持するための費用と言ってもいいかもしれません。
では在庫を持つことによる費用ってどのようなものが発生するのでしょうか?代表的な費用を考えてみたいと思います。
在庫を調達するためには当然、供給先へ対してお金を支払っていますよね?その場合、お金の出所はどこでしょうか?
会社の外から借りてきたお金ならば金利がかかりますし(負債コスト)、会社の中のお金ならば株主に還元する費用が発生します。(株主資本コスト)
このようにお金はタダではなく、タダではないお金が在庫として眠っているわけですから、直接は見えなくてもコストがかかっているというわけです。
・在庫保管するコスト
在庫は倉庫などにしまっておく必要がありますよね?
しまっておくスペースを自社で確保した場合、倉庫の減価償却費がかかります。逆に自社で確保しなかった場合は倉庫を借りるコストが発生します。
そのうえ、何かあったときのために在庫に保険をかけたりすれば、保険料もかかります。
・人件費
在庫を沢山持っていれば、当然その在庫を管理するための仕事も発生します。この場合、人件費がかかりますよね。
・陳腐化・劣化などの発生
商品は早く売りきらないと陳腐化・劣化する場合があります。
例えば、魚介類など生ものはいつまでも倉庫に置いておくのではなく、早く売らないと売り物にならなくなってしまいます。
また、子供向けのキャラクター商品などはそのキャラクターのテレビ番組の放映が終了すれば急速に需要を失ってしまい陳腐化してしまいます。
このようなことがあるため、無駄な在庫を持たないことが望ましいとされているのです。
このまんがでは男子生徒が沢山商品を仕入れてしまったようです。確かにこの男子生徒が言うように、売り上げた分しか売上原価になりませんが、在庫を持つことによって他の費用が発生し続けるのです。
なお、この在庫費用と発注にかかる費用の関係性を使えば、EOQ(経済的発注量)を求めることができます。
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