アンチダンピング_001
アンチダンピング関税とはダンピング行為を防止する目的で課税される関税の事を言います。相手企業が不当に安く販売するのならば、その不当に安くしている分、税金を取って国内には通常の価格でしか輸入できなくするというイメージです。

ダンピング行為を行うと、公正な競争が阻害されるだけでなくダンピング行為の標的とされた国の産業に被害を与えます。

例えば、通常100円で販売するような商品を、海外の企業が不当に安い価格である50円で販売した場合、あなたは国産だからという理由でワザワザ100円支払うかを考えてみてください。

買う人もいるかもしれませんが、確実に国内産業に被害を与えそうですよね。

そのため、この価格差を是正するような関税をかける事が認められています。

もちろん、このような関税は濫用すると、海外からの輸入を実質的に制限するといった保護主義になってしまいます。そのため、アンチダンピング関税は世界貿易機関(WTO)によってルール化されています。

■アンチダンピング関税の動き

アンチダンピング関税は簡単にかけられるわけでは無いです。(2025年の米国トランプ関税は例外的な強権発動だったりします)非常に強力な施策ですから無制限に発動すると自由貿易が損なわれてしまいますので、発動する際には非難されても(当然相手国からの非難が想定されます)反論できるだけの証拠固めが必要なのです。

まずは、国に業界団体が陳情を行ってダンピングの事実を調査してもらう必要があります。その調査の結果ダンピングの事実が明らかになれば初めて、アンチダンピング関税発動の可能性が出てきます。

そのうえで、世界貿易機関から正当性を認められればアンチダンピング関税を課す事が可能です。

ただし、条件が整っても最終的には発動するかどうかは高度な政策的判断がなされます。相手国との関係性もありますので、条件が整ったら即発動とはいかないのですね。