有限会社_001
有限会社とは、会社の形態の一つです。日本においては過去に設立することができた会社形態ですが、2006年の会社法施行によって新設はできなくなりました。(現在存在している有限会社を特例として存続させることは可能です。(特例有限会社))

この有限会社は(有)などと略して表記されることもあります。

新たに設立することはできませんが、当時は小規模企業に適合する会社形態としてこの有限会社があったとされています。

■なぜ小規模企業に有限会社が多かったか?

それは、資本金の額が300万以上で設立することができ(株式会社は1,000万円以上が必要でした)また、社員の数は50名以下に限られており(ここでいう社員とは従業員ではなく出資者の事です。)、持ち分の譲渡を自由に行う事はできなかったのです。

更に、取締役が一人いれば設立することが可能であったといった事などから小規模企業向けであるということができると思います。

■責任が有限という意味です

さて、この有限会社の有限とは、期限が有限でそのうち解散しなければならないといった意味ではなく、責任が有限であるといった意味です。(有限責任

有限責任を簡単に説明すると、出資者は出資した金額以上の責任を負わなくともよいとするものです。

このまんがでは会社の設立について言っています。このまんがのように、資本金額が少なくても設立できるといった利点から小規模事業を営む会社は有限会社を設立する傾向がありました。

また、このまんがの最終コマで言っているように、有限会社を新設することはできないので、有限会社とついている会社はある程度古くから営業している会社であるという事もできます。

関連用語
無限責任

■実務的な視点

有限会社を作ることができた当時、有限会社は株式会社の資本金1000万円よりも低い、資本金300万円で設立することができたため、比較的小さな会社がこの有限会社という形態を選択していました。

今日では合同会社(LLC)と株式会社の選択で比較的カンタンに作ることができる合同会社が好まれるような違いがあったのです。

(本稿では詳しく説明しませんが合同会社は登録免許税が安かったり、トータルの費用がおおよそ半分ぐらいで設立することができたり、役員の選定などに自由度が大きかったりするのです。)

今日では株式会社は1円の資本金から作ることができるのでそんな感覚はないのですが、当時は会社を作るのはけっこう大変だったのです。

■社歴がある、資本金もある、だから有限会社は今見ると信頼感がある

このように、今日の株式会社は最低資本金の制限もないですし、社歴が長い保証はありません。

また、会社の設立は割と簡単にできますので、会社≒信用ができるといった図式はもはや成り立たないのです。

そのため、会社名だけで判断するならば合同会社や株式会社よりも、当時の厳格な基準で設立されたことが確実である有限会社のほうが信頼できるような気がする逆転現象すら発生しているのです。

■【実務視点】取引先の確認には法人番号検索が便利です

読者の皆様は取引先名を聞いたら、ちゃんと存在することを国税局の法人番号検索で確認しているとよいと考えますよ。

https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/

初出:2012/08/21
更新:2025/06/27