
非破壊検査とは、検査する対象物の商品価値を損なわないような検査の事を言います。
例えば、缶詰工場で検査をする人が缶詰を小さなハンマーでたたいて音を聴いている光景を思い浮かべてください。この検査の場合、検査を行う人は音によって異常を検知することができます。
ただ、この検査を行ったとしても、缶詰は壊れたり商品価値を損なわれていないですよね?
このように、検査する対象物の商品価値を損なわないような検査を非破壊検査と言います。そして、このような検査の性質から、全数検査に用いることも可能です。
■破壊しないということの意味
例えば、上の缶詰工場で検査する人がハンマーで叩いた缶詰であっても全く問題ないですよね?
でも、缶詰の品質を調べるために開封して薬品を混ぜたような缶詰はいらないですよね。こちらのように、商品価値を損なってしまうような検査を破壊検査と言います。
このまんがでは、タマゴの非破壊検査を行おうとしています。タマゴの破壊検査は、タマゴを割って中身を検査するようなイメージとなります。
これに対して非破壊検査はタマゴを割らずに検査するといったイメージです。
もっとも、このまんがでは最後のコマでタマゴが孵化してしまっている様子が描かれていますので、失敗してしまったという事ができると思います。
これに対して非破壊検査はタマゴを割らずに検査するといったイメージです。
もっとも、このまんがでは最後のコマでタマゴが孵化してしまっている様子が描かれていますので、失敗してしまったという事ができると思います。
■非破壊検査の主な種類と用途
さて、このような非破壊検査ですが、さまざまな手法があり、検査対象や目的によって使い分けられています。代表的なものを挙げていきたいと思います。
- X線検査(放射線透過検査)
医療用レントゲンと同様に、内部の欠陥を可視化します。金属内部の亀裂や空洞の確認などに使われます。
なんとなく非破壊検査と言うとこのX線検査のイメージを筆者は持っています。
なんとなく非破壊検査と言うとこのX線検査のイメージを筆者は持っています。
- 超音波検査
音波を物体内部に送って、その反射から内部構造を把握する方法です。溶接部分の欠陥検出などに活用されます。
健康診断でやるエコー検査のイメージですね。
健康診断でやるエコー検査のイメージですね。
- 磁粉探傷検査
磁性体に磁粉を散布し、表面・近傍の割れや欠陥を検出します。自動車部品や機械部品で多用されます。
- 渦電流検査
導電性のある材料に電流を流して異常を探知する方法で、航空機のエンジン部品などに活用されています。
■素朴だけどよく使われる非破壊検査
なんとなく特別な設備がないと非破壊検査はできないような雰囲気で書きましたが、The非破壊検査的な物があります。- 官能検査
非破壊検査の中には、官能検査と呼ばれる、人間の感覚(視覚・聴覚・嗅覚・触覚など)を用いる手法もあります。中でも音による検査は古くから行われており、簡便ながらとても効果が高い方法です。ただ、音での検査ですから聞き分ける熟練が必要な方法です。
そのため、精密な検査を行う場合には機器を使った検査と併用される事もあります。
そのため、精密な検査を行う場合には機器を使った検査と併用される事もあります。
さて、官能検査の例を上げていきたいと思います。この官能検査は以下のようなものが挙げられます。
・陶器やガラス製品の音による検査
叩いたときの音の違い(澄んだ音)(鈍い音)で、内部にヒビや欠陥があるかを判断します。
・金属部品の打音検査
機械部品や構造材などを小槌で軽く叩き、異常音(低い音や響かない音)で亀裂や内部欠陥を見分けます。鉄道の車輪・ブレーキ部品などで活用されます。
・農産物(スイカ・メロンなど)の熟度確認
叩いたときの音の雰囲気で、熟しているかを判断する伝統的な手法も官能検査の一種といえます。
・マンションのレンガ壁など
マンションをレンガで覆っているような作りの場合、経年劣化でレンガが浮いてきてしまいます。大規模修繕の際には、すべてのレンガを一度叩いて浮きが無いかを調べます。
・マンションのレンガ壁など
マンションをレンガで覆っているような作りの場合、経年劣化でレンガが浮いてきてしまいます。大規模修繕の際には、すべてのレンガを一度叩いて浮きが無いかを調べます。
これらの非破壊検査は、建設、製造、インフラ、航空、鉄道、医療など多岐にわたる分野で活用されています。
製品の安全性を確保しながら商品価値を保つという点で、非常に重要な工程のひとつといえるでしょう。
製品の安全性を確保しながら商品価値を保つという点で、非常に重要な工程のひとつといえるでしょう。
■破壊検査との違いと使い分け
この非破壊検査に対する言葉として破壊検査があります。こちらの破壊検査は製品を実際に破壊して性能や安全性を確認する手法であり、部品の引張強度や耐圧力試験などで使われます。
実際の利用に耐えられるかを引っ張ってみたり、圧力を加えてみたりして調査するのですね。
ただ、実際にそのような調査をすれば製品は破壊されてしまい売り物にはならなくなります。そのため、サンプル検査として用いられるのです。
一方、非破壊検査は量産品や高価な機器、検査後に使用する製品などに適しています。
この2つの検査手法は目的とコスト、精度要求によって使い分けられているのです。
実際の利用に耐えられるかを引っ張ってみたり、圧力を加えてみたりして調査するのですね。
ただ、実際にそのような調査をすれば製品は破壊されてしまい売り物にはならなくなります。そのため、サンプル検査として用いられるのです。
一方、非破壊検査は量産品や高価な機器、検査後に使用する製品などに適しています。
この2つの検査手法は目的とコスト、精度要求によって使い分けられているのです。












