権限受容説_001
権限受容説とは、アメリカの経営学者であるバーナードが提唱した説で、上長の権限は、部下など命令を受ける側が受容した時に初めて発生すると考えるものです。

これは、職位が上位だからと言って部下は無条件に命令に従うというわけではなく、部下が上長の命令を受け入れることによって初めて、上長の権限は生じるとするものです。

言い換えると、上長が偉い(権限を持っている)のは、部下がその偉さ(権限)を受け入れるからであるという事ですね。

逆に言うと、部下にそっぽを向かれたら、上長といえども、もはや何の権限もなくなってしまうという事です。

例えば、すごく偉そうで嫌な上司と、非常に部下に好かれている上司がそれぞれの部下に「たこ焼きを焼いて」と部下に命令したとします。

その命令を受けて、それぞれの部下はどのような仕事をしたでしょうか?

嫌な上司の部下は、一応丸く焼きましたが、中まで火が通っていない生焼けのたこ焼きを作りました。

その一方、好かれている上司の部下は、持てる力のすべてを使って、中まで火が通った美味しいたこ焼きを作ったとします。

この場合、嫌な上司は、体裁だけ整って中身のない成果物を渡されています。(生焼けのたこ焼きの事ですね。)この場合、実質的に「部下に仕事をさせる」という権限を行使できていないですよね。

逆に、好かれている上司は、美味しいたこ焼きを成果物として渡されるので、「部下に仕事をさせる」という権限を行使できています。

このようなことが起こるのは、命令を受ける側が命令する側(上長)の権限を受け入れるかどうかを決定できるからです。

このように、一般的には組織内での職位が高いから(偉いから)権限を持っていると思われますが、この権限受容説では、権限の源泉は受け入れる側にあるとしています。

権限を持つためには、権限を行使するにふさわしい人物であるように、振る舞う事が重要であるという事ですね。

そして、更に命令を受ける側が、疑問を持たずに命令に従う無関心圏という領域が存在していると指摘しています。

このまんがでは、無条件でメガネ君の練習方針を受け入れている後輩がいる一方、練習方針を受け入れずにボイコットしている生徒もいます。

最後のコマでメガネ君が行っている通り、受け入れる側がメガネ君のパートリーダーとしての権限を受け入れない限り、その権限は無効になってしまうのです。