組織の3要素_001
組織の3要素とはアメリカの経営学者であるバーナードが定義した、組織が成立するために必要な条件のことを言います。この3つの要素は、「共通の目的」、「貢献意欲」、「コミュニケーション」であるとされています。

この理論によると、単に人が集まっていても、それだけでは組織の体をなしていない事になります。バーナードによると、組織は意思を伝達できる人々が、貢献しようという意欲を持ち、共通の目的を目指すときに成立するとされています。

それでは、それぞれの要素について見ていきたいと思います。

・共通の目的
組織に参加する人たちはどのような努力をする必要があり、どのような目的を達成することを狙いにするのかを決めておく必要があります。

・貢献意欲
個人の努力を組織が持っている共通の目的の達成に寄与させようとする意欲の事です。この貢献意欲は、組織が個人に与える報酬や誘因(組織→個人)と個人が組織に対する貢献(個人→組織)を比較して、組織側が個人にもたらす誘因の方が大きくなると(組織→個人≧個人→組織)期待できる場合に貢献意欲がわくとされています。

なんだか期待理論に近い話ですね。

・コミュニケーション

組織を構成している人々が、相互にコミュニケーションを取る事が可能であることが必要です。
 
そして、この3つの要素は全てをある程度満たしている必要があるとされています。

例えば、3つの要素のうち一つでも欠けていたらどのようなことになるかを見ていきたいと思います。

・コミュニケーションが欠ける場合
共通の目的を持って、貢献しようとしている人たちが集まっても、相互にコミュニケーションが取れない人々(使用している言語が全く異なる等)では組織としては成り立ちそうにないですよね。

・貢献意欲が欠ける場合
または、共通の目的を持って、コミュニケーションを取る事もできるけれども、貢献する意欲がない人たちだったらこれも組織として成り立ちそうにないです。

・共通の目的が欠ける場合
共通の目的がなかったら、コミュニケーションが取れていても、貢献する意欲を各人が持っていても、組織としては成り立たないですよね。この場合、迷走してしまい、何事も成し遂げることができないと考えられます。

このように、この3つの要素はそれぞれある程度の水準が必要なのです。

このまんがは、この組織の3要素を兼ねそろえた組織を描いています。書いてみて思ったのですが、この3つが全て揃った場合、結構熱い組織が出来上がりそうですね。 
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