
逆選択とは、情報が不十分である事によって、劣っている方を選ばれ、悪質なものがはびこってしまうことを言います。
これは情報の非対称性がある場合に発生しがちな現象です。そして、この逆選択がひどいとその市場そのものが無くなってしまう場合があるとされています。
例えば、あなたは初めての場所に食事に来たとします。(情報を持っていない状態ですね。)そのお店はフードコート形式になっていていろいろなお店が参加している形式だとします。
そこで、あなたは美味しい食事を求めて、どこかのお店で食事をしたとします。
この時、タマタマ粗悪な代物を提供するお店にあたってしまったとします。この場合、次回からあなたはこのフードコートで食事をする場合の予算を引き下げるか、そこで食事をしないと思います。
このような事象が何度も発生していくと、粗悪品を提供するお店を排除できない限り、そのフードコートの客単価は下がっていきます。(粗悪品を提供される可能性があるのならば高いものは食べませんよね。)
そうなると、今度は良いものを提供しているお店が困ります。もともと適正な価格で販売できる前提でよいものを提供していたわけですから、客単価の低下は、自社の提供する商品の質を下げてコストを削減するか、そのフードコートからの撤退といった意思決定を迫られてしまいます。
このように、市場は競争原理が働いてより良いものが残るはずだったのですが、情報の非対称性が原因となって、粗悪品がはびこる状況になってしまいました。このような現象を逆選択と言います。
このまんがでは医療保険の例を示しています。この男性社長は今後、忙しくなることが確実で、体調が悪くなりそうなのであえて保険に入っています。
このような人が保険を請求した場合、保険をかけている人全体で費用を賄う(つまり保険の掛け金が高くなるという事です)といった事が発生します。
このようなことが重なると、医療保険を必要としないような健康な人がお守り代わりに入るには、保険料が高くなりすぎてしまいます。
その結果、医療保険といったサービスが成立しにくくなってしまうといった事もこの逆選択の例です。
このようなことが重なると、医療保険を必要としないような健康な人がお守り代わりに入るには、保険料が高くなりすぎてしまいます。
その結果、医療保険といったサービスが成立しにくくなってしまうといった事もこの逆選択の例です。