フェールセーフ(Fail Safe)とは、故障や操作ミスでシステムに不具合が生じても、安全な状態を保てるようにすることを言います。故障や失敗が発生しても、安全であるといったイメージです。
失敗(フェイル)したら安全に止める(セーフ)と言ったイメージですね。
■止めてもいいですし、むしろ停止させます
これは運用の続行を目指すフェールソフトと違い、安全性を確保することが目的ですのでシステムや機械は止まっても問題ありません。というか、むしろ止めてしまうイメージです。
例えば、転倒したら自動的に火が消えるストーブや、空焚きなどで一定温度を超えたら火が消えるガスコンロなどのイメージです。これらの狙いは、操作ミスや故障が発生しても安全な状態にすることです。
また、停電などで鉄道の信号機が消えてしまった時に、信号機の無灯火は停止を意味するといったルールを作ることもフェールセーフの発想であるという事が可能です。
■安全第一、異常があったら止めます
とにかく安全を最優先しようというイメージに近い言葉がこのフェールセーフです。
電車などはちょっと異常があっただけでも走っていても止めます。これは安全第一の考え方で運用されているためです。電車はフェールセーフなんですね。
一方、飛行機などは飛んでいるときに故障が発生して止めると墜落してしまうので、エンジンが一機止まったぐらいでは、止まったエンジンを切り離してでも飛び続けられるように設計されています。その意味で飛行機はフェールソフトです。
・事故は起こるものです
事故が起こるという前提に立って対策を考えることは重要です。そして、事故が起こったときに、安全に止める(フェールセーフ)のか、多少しょぼくなっても続行させる(フェールソフト)のかといった考え方があります。
また、予備をしっかり用意しておいて事故が起こっても何事もないように運用を続ける(フォールトトレランス)といった考え方もあります。
ただし、いずれにしても危険が生じないようにするという前提はあるのです。
■止めてもいいものと止めてはいけないモノ
ただし、フェールセーフは止める前提に立ちますので決して止めてはならないモノについてはこの方法は採れません。
例えば、生命維持装置の電源などは、安全に停止といった考え方はあり得ず、止めるわけにはいかないのです。
そのため、フェールソフトか、フォールトトレランスといった考え方をするしかありません。
関連用語
フェールソフト
フールプルーフ
フォールトトレランス
なんだかこの洗濯機、変な音をたてているんですけど。
そのまま使ったら大丈夫よ。危険が生じるようだったら自動的に止まるから。フェールセーフなのよ。
フェールセーフって、そういうことじゃないのでは…
■止めた方が安全なときは止める
このまんがでは、ガスコンロの調子が悪く点検を行っています。ガス管を動物が噛んでしまっていたようで、安全装置が働いてガスの供給をストップしていたようです。
このように、危険を避けるために安全な状態で止まることもフェールセーフの一つの形態です。
関連用語
フェールソフト
フールプルーフ
フォールトトレランス
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