追随価格_001
追随価格とは、市場シェアのごく一部しか確保していないなどの理由で価格設定の主導権を持てない企業が採用する価格の事を言います。文字通り、他社が指導権を握り、それに追随してつける価格の事を言います。

例えば、あなたの会社は細々と石けんを作っていたとします。この石けんは特に差別化できる要因もなく、価格が大手メーカの作ったものより少し安いからといった理由で売れているとします。

この時、その市場のリーダー的な企業が石けんの価格を値下げしたとします。あなたの会社は従来のまま価格を維持できるでしょうか?

普通に考えるとなかなか難しそうですよね。大手メーカの製品の同じような価格で、あなたの会社の製品が選択される見込みは少ないと思われます。(だって同じ値段だったら有名ブランドの石けんの方がいいですよね?)そのため、あなたの会社は値下げを余儀なくされます。

それも、あなたの会社のコスト構造がどのような状態であってもお構いなしに、この値下げは突きつけられます。(たとえ値下げしたら赤字になるとしても。)

なんだか、辛そうな立場ですよね。というか、追随価格を付けなければならないという事は、辛い立場なのです。

この追随価格を避けるためには、商品がコモディティ化することを差別化(差別化戦略)によって避け、非価格競争に持ち込むといった事を考える必要があります。

「結局、差別化しろって話なの?」って思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、価格競争が嫌ならば差別化するしかないのです。

このまんがでは、3コマ目で競合の大企業が価格を下げてしまったと言っています。その結果、4コマ目のように、安い値段にしたと言っています。この値下げは、大企業の値下げに追随して行った行為です。そういった意味から、この新価格は追随価格であるという事ができます。
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