
有限責任とは出資者は事業に伴う損失や賠償など、経済的損失について、その出資の金額の範囲で責任を負えばいいとするものです。
例えば、あなたが100万円を電力会社に投資していたとします。しかし、その電力会社は重大事故を起こしてしまいました。重大な事故なので、莫大な賠償金の負担を課せられ電力会社は大変なことになってしまいました。
しかし、あなたは投資していた100万円を超えて責任を問われることはありません。このように、出資の範囲内でというところに責任が限定されるので、有限責任と言います。(株式が紙くずになったとしても、それ以上の追加の責任を問われることはありませんという事です。)
これに対して無限責任というものもあります。上の例では、あなたが電力会社の出資者として無限責任を負っていた場合、今後発生する賠償額に応じて際限なく経済的な負担を求められる事となります。
この有限責任の例として上にあげたような株式会社の株主、合同会社の社員、有限会社の社員、合資会社の有限責任社員などがあげられます。(ここでいう社員とは従業員の事でなく、出資者の事を言います。)
このような有限責任の制度があるからこそ、出資者は比較的容易(無限責任と比較して)に自己の資金を投資することができるのです。
もっとも、事業の経営者は自分の経営している会社が株式会社の形態を採っていたとしても(有限責任ですよね)、金融機関などから融資を受ける際には個人保証を求められることが非常に多いのです。そのため、事実上無限責任になっています。
このまんがでは吹奏楽部の持っている基金がある会社に出資していたようです。そして、その会社が残念ながら破たんしてしまったようです。
女子生徒は、破たんと聞いて、その会社の債務を自分たちで弁済する必要があると考えたようです。しかし、どうやら有限責任になる形態での出資だったようなので(株式の購入などだった)、先生は出資金の範囲でしか責任は問われないと言っています。
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