死の谷(デスバレー:valley of death)とは研究開発の成果が、製品や事業になかなか結びつかない事を表現した言葉です。
■基礎研究から応用研究まで進んだけど
例えば、ある研究者が優れた特色を持つ物質を発見したとします。この物質の発見という基礎研究から、具体的な製品開発につながるような研究開発に進んだとします。いわゆる魔の川を越えたんですね。
そして具体的な製品開発につながるような研究開発の結果、その物質を使って塗料を作ると今までにない優れた色合いを出せる事がわかったとします。
ただ、この優れた特色を持つ物質を発見したというだけでは、それは製品や事業にはなかなか結びつきません。
製品にするためには、その研究をさらに進めて製品開発に結びつける必要があります。
その物質から塗料を作るために、更に資金を投入する必要があるかも知れませんが、その資金は投入することは可能でしょうか?資金がないのであれば外部から調達することは可能でしょうか?
こういったことが死の谷と呼ばれる障害となって、立ちはだかるのです。死の谷にはいくつもの新製品のアイディアや研究成果が無残な屍をさらしているというわけです。
汚れがつかない糸を使った布は結局製品化されなかったんだね 。
なかなか予算を獲得できなかったみたい。あと汚れをつかないとって凄く滑るから布を織るのが大変だったみたいだよ 。
せっかく魔の川を越えても死の谷を越えて製品化するのは難しいんだね。
■死の谷を越えると
そしてこの死の谷を越えことができると、いよいよ製品開発につながるのです。
この世に死の谷を越えたことは、製品開発までを意味しています。そのため、その製品が市場で請けいられらるかどうかはこの段階ではわかりません。
■魔の川、死の谷を越えても
もちろん、この谷を越えただけでは、事業として成功できるわけではありません。この死の谷の後には「ダーウィンの海」と呼ばれる関門が待ち構えているのです。なかなか事業化するのは大変なのですね。
このまんがでは、新しい化学物質の調査には資金が投じられていたようですが、それを製品化する為の追加の資金は投じられなかったようです。このように、様々な原因でせっかく行った研究が製品や事業に結びつかないことを死の谷と言うのです。
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