共同店舗_001
共同店舗とは、複数のお店が共同で建物をたて、商業集積としての機能を持たせる方法です。この共同店舗はあたかも一つの大きなお店に見えるように、協力して作り上げていきます。

ショッピングセンターはその場所に行くだけで必要なものがすべてそろうといったワンストップショッピング機能があります。そういった機能を複数の小売店が集まって提供しようとするのがこの共同店舗の考え方です。

例えば、八百屋さんと魚屋さんと肉屋さんが協力して生鮮三品の品ぞろえをした建物を建てたとします。こういった共同店舗は各お店が単独でやっているよりも多くのお客様を呼ぶことができるようになります。

八百屋さんに行って、そのあと肉屋さんによって、魚屋さんにもよると言う風にあちこち歩き回るよりも、一か所で済んだ方が便利ですよね。このように、共同店舗は顧客の利便性を高めることによって小売吸引力を高めようとするアプローチです。

この生鮮三品が中心となった品揃えの共同店舗より規模が大きいタイプとしては、総合的商業集積型の共同店舗があります。こちらは食品スーパーや。衣料品スーパー等を核店舗として、様々な専門店を入れていきます。こちらはショッピングセンターのイメージに近いと考えられますが、販売している商品は買回品より最寄品の方が多くなる傾向があると言われています。

このまんがではお汁粉の専門店とラーメン屋さんが共同で共同店舗を作ったと言っています。しかし、どうやらおかしな方向に行ってしまったようです。

■共同店舗のメリットと課題

共同店舗はみんなで協力することで顧客吸引力を高める事ができる有効な手法です。八百屋さんだけでは野菜しか買えませんが、肉屋や魚屋、惣菜屋さんなども同じ建物に立地すれば一度で買い物が済んでとても便利になります。

また、テナント内での共同で販促(春の〇〇キャンペーンや歳末大売り出し)などができるといったのもメリットとなります。

ただし、核店舗が集客力の要となりがちですから、核店舗の運営に依存してしまいがちです。更に、テナントミックスとして、共同店舗全体でどんなお店が入っているかが重要になります。

特定業種に偏って突き抜けるなら良いですが(布地などの裁縫用具屋さんが集まればそれはそれで価値のあるテナントミックスです)、生鮮三品のうち八百屋が無いから野菜が販売されないなどになってしまうと共同店舗としての魅力は大きく減退してしまいます。

このようにどうやって運営するかを考えていくことが重要なのです。

■共同=強力な協力という幻想

共同店舗は各店のオーナが出資し合って建物を作っているため、それぞれが持ち分を持ちます。そのため、誰をテナントに入れるかを決めるために合意形成が必要です。

そのため、自分の業種の上位互換になるようなお店は入りにくいですし、知り合いのよくわからないお店を連れてくる可能性もあります。

また、持ち分を持っているオーナーはずっとお店を出し続けることになりがちですので、陳腐化した古い商売が残りつづけて、共同店舗自体の集客力を弱めるおそれもあります。

この持ち分が分散することによって、通常のショッピングセンターのような商売の最適解を探すような運営がしにくいため、どうしても長く運営していく中で運営が難しくなりがちになります。

そのため、運営のルールを明示的に決めるなど、利害調整の仕組みを最初から盛り込むことがとても重要ですね。