小売吸引力_001
小売吸引力とは、個店や商店街、共同店舗、ショッピングセンター等の商業集積が周辺の購買力をどれだけ吸引できるかを示す言葉です。簡単に言うと、どれだけのお客さんを呼べて、どれだけお金を使ってもらえるかという力の事です。

この小売吸引力という考え方をモデル化した理論がライリーの法則ハフモデルになります。これらのモデルは、「お客様は大きいお店に行きたがる」「お客様は近くのお店に行きたがる」という二つの考え方を基本にして構築されています。

みなさんも、どうせお買い物に行くなら大きなお店の方がいろんなものが揃ってそうと考えて、大きなお店に行くことがあると思います。

また、自宅のそばにあるお店は便利なので、行く機会が多くなることもあるかと思います。

改めて書いてみると「当たりまえじゃないか」と思われるかもしれませんが、その当たり前の事を小売吸引力という言葉で表しているのです。

このまんがでは、お買い物に行こうといった先輩が、大きなお店か近くのお店かでずっと悩んでいます。その結果、日が暮れてしまいました。悩んで時間を無駄にするくらいなら両方行ってもよかったのではとちょっと思いますね。

■小売吸引力と経営

小売吸引力は立地条件という外部環境にある程度働きかけることができる力です。例えば、なにもない郊外であっても唐突に巨大なショッピングセンター(リージョナルショッピングセンターなどを想定)
ができれば、強い小売吸引力を発揮して商圏を書き換える力があります。

しかし、中小・小規模事業者においては自店舗が小売吸引力を発揮できるとはあまり考えないほうが良いです。そのいみで、小売吸引力は所与のものと考え、他社が発揮している外部環境の一部であると捉えて戦略を立てるほうが望ましい結果をもたらす傾向があります。

このように、実務的には近隣の大型店を利用して回遊してもらうような仕組みを考えることが重要です。

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