ライン切替生産方式_001
ライン切替生産方式とは、単一ラインを時間で区切り複数の品種を生産する方法です。  
本記事では、この方式の仕組みや特徴、多品種少量生産へのメリット・課題を解説します。  

<簡単な説明>
ライン切替生産方式とは単一のラインで、複数の品種を生産するための工夫の一つです。これは時間でラインを分けようという発想で、ある一定の時間が到来したときに生産する品種を切り替えます。

このライン切替生産方式は混合品種ライン生産方式とは異なり、生産を行う期間をいくつかの期間に分割してその期間内ではあたかも専用ライン(単一品種ライン生産方式)であるような動きをします。しかし、ある時間が到来した際には次の物品の製造を開始します。

こういった生産方式は多品種少量生産を実現するための工夫の一つで、ロット生産方式と親和性の高い生産方式です。

このまんがでは「粒あん」のおまんじゅうと「こしあん」のおまんじゅうをライン切替生産方式で製造しようとしています。このまんがの例の通り、時間で切り分けを行って製造活動を行うため、複数の物品の製造が可能となります。

■ライン切替生産方式と効率化のトレードオフ

ライン切替生産方式における大きな課題は「段取り替えの時間」です。ラインを切り替えるときには「片づけ」や「準備」が必要ですよね。

たとえば、クッキーを焼く工場でチョコチップからプレーンクッキーに切り替えるときには、オーブンを掃除して材料を入れ替える時間がかかります。

また、マンガの例のように、「つぶあん」と「こしあん」を切り替えるときにも片付けを行い準備をする必要がありますよね。

混入が決して許されないような製品を作る場合は、設備を分解し清掃してから次の製造にかかるといったことすら行われます。

そして、この時間が長いと「思ったよりたくさん作れなかった」ということが起きます。そのため、切り替えの回数や切り替えの手間を減らす工夫がとても大事です。

この段取り替えの時間を短縮するために活用される手法が外段取り(外側で作業する→機械を止めない)などの方法になってきます。

■ライン切替生産方式と品質管理

ライン切替時には「残留原料」や「工程条件の安定化」による品質低下リスクが発生します。単純に言えば、前作っていたものと混ざると品質が悪くなりますよね?また、ラインを切り替えたときには、製造が安定するまでに時間がかかったりします。(例えば、オーブンなどの温度が安定するまで時間がかかったりしますよね?)

そのため、切替直後は歩留まり(良品率)が一時的に下がることが多く、不良品を出荷しないように検査体制の強化が重要です。

たとえば「いちご味」と「抹茶味」のジュースを同じ機械で作るとき、ちゃんと洗浄をしておかないと途中で味が混ざってしまうかもしれませんよね。そのため、一定時間は不良品が出るかもしれないと考えて検査を厳格化するなどの対応をすることが必要です。

サラッと書きましたが、「いちご」と「抹茶」でもアレルギーがあったら大変なことになります。そして、特に食品・医薬品分野では異物混入や成分混合のリスク管理が極めて厳格に求められます。アレルゲンが混入すると時として大事故につながるかもしれませんので、ラインの切替時のガイドライン遵守が本当に大切です。