
セル生産とはセルと呼ばれる小さな生産ラインの中で少人数の作業者が一つの製品の完成まで製造を行う方式です。製品別レイアウトの一種であると言われています。
作業者の周りに道具や部品を配置して一人で最後まで製品を作り上げるような生産方式です。
作業者の周りに置くので、U字型になるイメージです。簡単に図に示すと下のようになります。(「人」が作業者だとして、「■」が道具や材料となります。)
■人■
■■■
■セル生産方式の特徴とメリット
1.作業者一人あたりの受け持ち作業が多くなる
セル生産方式は、一人ひとりが受け持つ作業が広くなり、完結性が高くフレキシブルな生産形式であるという事ができます。
そのため、作業者のやりがいを高めて、モチベーションアップにつながります。
2.仕掛品の数量を少なくできる
仕掛品の数量や生産リードタイムの面でみると、このセル生産形式の下では仕掛品を少なくすることが可能となります。
セル毎に生産が完結する事から、工程の間で滞留する在庫を少なくすることができるためです。
3.他の工程に影響を受けにくく、生産リードタイムも短くできる
他の工程が遅れていても影響を受けにくく、生産リードタイムを短くすることが可能となります。
4.多品種少量生産に適している
大規模な段取り替えを少なくすることが可能となるため、多品種少量生産に適しているという事が出来ます。
このセル生産方式を品質面でみると品質面での問題を最小限に抑えることができると言えます。
5.不良品を大量に製造することがなくなる
不良品を早く発見することができ、不良品の製造に伴うコストを圧縮できます
■セル生産方式のデメリット
このセル生産方式は、作業者一人一人のスキルが求められます。そのため、教育訓練をしっかりと行えるような企業でないと導入が困難となります。
また、作業者の負担が増えるといった問題もあります。
■セル生産方式のメリットの例
例えば、おまんじゅう工場を考えてみたいと思います。
この工場が連続生産形式の場合、おまんじゅうの皮を製造するラインで品質の低下が発生した時に、その日の製造分が全滅になってしまう可能性があります。
また、被害を最小限に抑えられたとしても、その工程の品質低下の問題を解決するまで、製造ライン全体が止まってしまう可能性があります。
しかしセル生産形式の場合、品質が低下したセルがあっても、その品質低下は当該セルのみの問題にとどまるので、被害を最小限に抑えることができます。
このまんがではセル生産方式を用いているようです。そのため、男子生徒の定食のきゅうりがつながっているという品質低下は全体に波及せずに済んだようです。
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