見込生産とは、生産者が市場の需要を見越して企画・設計をした製品を生産し、不特定の顧客に対して製品を出荷する形態です。
受注生産とは異なり、あらかじめ自分の決めた仕様で製品を生産して市場に投入するため製品在庫を持つ必要があります。
■受注生産との比較で見込み生産を明らかにしてみます
見込生産は、あらかじめ市場の需要を見越して生産を行うという事から、受注生産と比較して次のような特徴があると言われています。
1.あらかじめ決まった工程で製造を行う。。
作るものは決まっているため、あらかじめ定まった工程になります。
2.生産設備は専用設備を主に用いる。
作るものが決まっているため、その生産に特化した専用的な設備を用いたほうが効率がよくなります。
3.製品在庫量が多くなる。
販売側の予測に基づいて製造を行っているため、ある程度の製品在庫を持つ必要があります。
4.少品種多量生産となる。
販売側の需要予測に基づい生産を行うため、生産する品種は少なくなり、品種ひとつあたりの生産量は多くなります。
■需要の予測がとても大切です
勘のいい皆様はお気づきになられたと思いますがこの見込生産は、需要量の予測が非常に重要です。
受注量を明確になってから生産量を決めるといった事ができないため、ある程度「これぐらいは売れるはずだろう」で製造する必要があるのです。
そのため、需要量の予測を誤ってしまうと、製品在庫を大量に抱えることとなってしまい大変なことになります。
製品在庫を大量に抱えてしまっても、最終的に売れればいいだろうと思う人も多いと思いますが、在庫を抱えていること自体が大きな無駄を生みますので、できるだけ避ける必要があります。(在庫金利とか在庫費用がかかります)
また、売れなければ製品在庫はそのままデッドストックとなってしまいます。どんなに優れた製品を作り出しても、売れなければ価値が生じません。
そうなんだー。それはいいことを考えたねー。これなら岐阜の実家も安泰だねー。何にでも使える中間在庫をたくさん抱えておいて、需要予測に応じて製造する製品を分けるなんてねー
また実家にお電話?
ええ、製造系のお話の時は実家に電話するようにしているんです。需要予測の精度が最近高くなってきているのと、汎用性の高い中間在庫の組み合わせで最近業績がいいんですよ。
そうなんだ、製造系のお話の時は君は役立つねー。でも、見込み生産の工場だと、工夫をするにしても在庫が増えるから大変ね。
メタ発言はやめようよ…
このまんがではオリジナル商品を企画して発注を行っています。問題は発注した数量で、ちょっと発注しすぎてしまったようです。
結局売り切ることに成功したようですが、見込生産の場合、需要の予測が大切なのです。
解説で出てきた用語・関連用語
少品種多量生産受注生産
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