エンパワーメント_001
エンパワーメントとはある組織を構成している人に対してその能力を自主的に発揮するための力を与えたり支援を行ったりすることです。具体的には、裁量の幅を広げることにより、顧客の要望などに迅速に対応できるようにすることが考えられます。

現場の従業員の裁量の幅を拡大する事により、自主的な判断で行動することができれば現場の責任感とモチベーションが高まると考えられます。

言われたことをただただ毎日やっているよりも、いろいろな仕事を任され、自分でやることを決めて仕事ができればやる気が出てきますよね。

さらに、顧客の要望を現場が柔軟に迅速に対応することができれば顧客の満足を高められると考えられます。

あなたが困っている事をお店の人に相談した時に、「それは弊社のサービス外です。」と冷たくあしらわれる場合と、「何とか対応してみましょう。」と誠意のある対応をしてもらった場合を考えてみてください。誠意ある対応を行ってもらった場合の方がそのお店を好きになると思いませんか。

このまんがでは、1コマ目で先輩に今日の練習は任せると言われています。それを受けて男子生徒がすごく張り切っています。

このように現場に仕事を任せることによって現場のやる気を引き出すことが可能となります。

■エンパワーメントは任せるだけではダメ

エンパワーメントは権限を移譲するという言葉ですが、単に任せるだけでは機能しない点に注意が必要です。

例えば十分な権限を移譲し(そして責任も併せて権限責任一致の原則的に正当なエンパワーメントを行ったとします)

しかし組織の処遇に関する制度設計が極端な減点法であるとか(成功が称賛されないなら挑戦するのはリスクだけを増やす行為)、組織文化が失敗を極端に嫌がるものだった場合は、権限を移譲したところで、そんなものは「ありがた迷惑」の重荷にしかなりません。

イメージしていただきたいのですが、あなたがアルバイトでスーパーで働いているとして、現場のトラブルを解決する権限(多少の対応を自分で決める権限)が与えられたとします。

しかし、クレーム処理をうまく収めても全然褒められないけど、クレーム処理がうまくいかなかったら「対応する権限があるのになんで出来ないんだ」などと責められたり、もらえるはずだった特別手当が減ったりしたらどうでしょうか?

だったら、そんな権限なんか無い方がマシですよね?

このように、エンパワーメントを考えるときは、上長が失敗してもそれを責め立てずに学びに変えるような組織文化づくりや支援者として意思決定者に寄り添うような姿勢づくりが必要です。(心理的安全性が必要と言い換えられるかも知れません。)

このように、エンパワーメントは、自由にやっていいよと権限を渡すのではなく、権限を渡すための組織全体の設計から行うのが重要なのです。