減価償却とは取得した固定資産を毎期一定の費用を計上して各期に配分する事を言います。
建物や車などは永遠に使えるわけではなく、使い続けるうちに少しずつ劣化していきます。築30年の建物、10年乗っている車などは新築の建物や新車に比べてだいぶガタがきているイメージになると思います。
このことは使い続けると少しずつすり減っていくと言い換えてもいいと思います。そして、この少しずつすり減るイメージを帳簿の価格にも反映させましょうというのが減価償却の考え方となっています。たとえば100万円で買った新車が10年後いくらくらいになっているでしょうか?100万円のままとは直感的に言いにくいですよね。
それでは、帳簿価格を何年もかけて減らしていくという事はどのようなことになるかを考えてみたいと思います。
1.費用配分
会計の目的の一つとしてその期間の経営成績を算出する事があります。これは損益計算書(P/L)で表現されます。
それでは先ほど出てきた10年使える車にかかった費用はいつの期間の費用にした方がいいでしょうか?買った時に一気に計上する方がよいでしょうか?
10年間使えるという事は10年間の収益獲得に貢献するという事です。それならば、車の購入費用はある期の費用ではなく10年間に配分して費用化することが合理的ですよね。このように 収益に貢献している期間に費用を配分するという機能が減価償却にはあります。
10年間使えるという事は10年間の収益獲得に貢献するという事です。それならば、車の購入費用はある期の費用ではなく10年間に配分して費用化することが合理的ですよね。このように 収益に貢献している期間に費用を配分するという機能が減価償却にはあります。
2.資産評価
ある時点での企業の財政状況を表示する事も会計の目的です。これは貸借対照表(B/S)で表現されます。
先ほどの10年間使える車であっても、ある程度使った車を新車と同じ額では表現できないですよね。減価償却を毎期行うことによって毎期少しずつ固定資産の価値がすり減っていくことを表現することが可能となります。減価償却を行うことで例えば、5年後にはすり減った部分を控除した残りの部分が貸借対照表に記載される事となります。
3.資金回収
減価償却費という費用は現金が出ていく費用ではありません。(現金は車を買った時に出て行っています。)
でも、費用としては計上されています。すると、減価償却費の分は現金として回収されていることになります。減価償却にはこのような側面もあります。
このまんがでは学食の先生が設備投資するかどうかをずっと考えています。最終的には設備投資をすることを決めたようですが、今後は減価償却費がかかるからもっと稼がなきゃならないと言っています。
それに対して生徒さんはなぜ費用が増えるのかいまいち腑に落ちていないようです。
答えは、今回のテーマである減価償却費が毎期かかるからという事ですよね。
それに対して生徒さんはなぜ費用が増えるのかいまいち腑に落ちていないようです。
答えは、今回のテーマである減価償却費が毎期かかるからという事ですよね。
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