ラガード_001
ラガード(採用遅滞者)とはロジャース(Rogers)が採用者モデル理論(イノベーター理論)の中で新しいアイディアや製品・ライフスタイルの採用の早さで人々を分類したうちの一つです。一番最後に採用するといった非常に保守的、伝統を重視する採用行動を行います。

この採用者モデルは新しい物事を採用する速さの順で、イノベーター(Innovators)、アーリーアダプター(Early Adopters)、アーリーマジョリティ(Early Majority)、レイトマジョリティ(Late Majority)、ラガード(Laggards)の5つに人々を分類しています。

このラガードといわれる人々は、自らの所属する集団で最後に新しい
アイディアや製品・ライフスタイルを採用します(もはや新しいとは言えない気もしますが)。保守的で伝統を重視する人々ということができます。

このラガード
の割合は市場全体の16%程度言われています。あるものが流行りだしたとき、もはや流行ではなく、伝統になってから採用する人がラガードのイメージとなります。

また、製品ライフサイクルの衰退期にはラガードが主な購入者であるといわれています。

今回のまんがでは、登場する学生さん2人がラガードのイメージです。伝統的な格好が一番だと言っています。

■マーケティングにおけるラガードの特徴と対応

ラガード層は新しいものに飛びつかず、周りが購入してから使い始めるタイプです。

いつまでもガラケーを使い続けていた人をイメージしてもらえればラガードのイメージが掴めるかもしれません。

さて、こういった人達にはどうやって打っていけばいいでしょうか?売るのが難しそうだから売ることを諦めるというのも一つの戦略ですが、あえて狙って自社のお客様として捉えていくという作戦もありうるのです。

■保守性を訴求する

例えば、「昔からあるブランド」「長く使える安心設計」など伝統や信頼、実績と言った訴求を行う事がポイントになります。

そして、新しいものを好むかどうかの軸で捉えた「ラガード」であるかどうかと、良いものにはお金をちゃんと使うかどうかは独立した別個の軸になります。

そのため、「信頼と実績のある商品なのでちょっと高価になります」と言った売り方も十分に有効だったりするのです。

逆に言えば、市場が成熟期から衰退期に入る段階で、この保守的な層にしっかりと訴求していくことで安定した収益を上げられたりするのです。