
ライン組織とはトップから現場従業員の段階まで、単一の指揮命令系統で貫かれた組織です。(命令一元化の原則によって貫かれています)
組織管理の基本形の一つとなり、いわゆるピラミッド型の非常に明快な組織になります。
図のように、単純明快な組織となります。

■ライン組織の短所は
この組織形態の短所は漫画にある通り、
1.上位者に過大な負担が集中し、適切な管理が難しくなる。
管理すべき範囲が大きくなりすぎると、仕事量が増えすぎてしまい、管理能力を超えてしまいます。その結果、適切な管理が難しくなります。
2.下位者は権限が小さいため、モチベーションが低下する。
上の図のように、下位の人は仕事の範囲が狭く、モチベーションの維持が難しくなります。
3.縦割り組織となるため横の連携が難しい。
指揮命令系統が単純明快ですが、横の連携は特に考慮されていないため共同して何かをするというのが難しくなります。
また、臨機応変な対応も難しくなることから組織全体の作業能率が低下するケースがあります。
という事です。
■ライン組織の長所は
長所は短所の裏返しで
1.命令系統が明確なため、組織形態が明快となる。
図の通り、組織図を覚えるのは簡単になります。また、トップダウンが徹底されるので意思決定を迅速に行うことが可能となります。
トップが有能で、判断する際に考慮すべき情報を扱える範囲であればとても有効な組織形態です。
2.秩序が保ちやすい。
誰が偉いかがはっきりわかるので、秩序を保ちやすい組織形態です。
3.責任権限が明確となる。
誰が何をすればいいのかが明確ですので、責任権限ははっきりしています。
というところです。単純な作業の管理に向いている組織形態と言えます。

単純な指揮命令系統って、規模が大きくない組織では責任の所在も明確になるのよね。

でも、大きな組織になると、決裁待ちが発生して身動きが取れなくなる危険性もありますわ。
我が国の99.7%は中小企業であり、ある程度の規模まではライン組織は有効に運営できるため、多くの組織はこのライン組織として運営されています。
ライン組織は弊害が強調されて批判されがちですが、職務内容が単純でリーダーシップが有効に働く規模であればやはり最適解となっています。
解説で出てきた用語・関連用語
ファンクショナル組織
ラインアンドスタッフ組織
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