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どんなに完璧に立てた計画でも、時の経過による経営環境の変化によって次第に適切でなくなってきます。

ローリングプランとは当初立てた中長期の計画を定期的に見直し、現実とのズレを埋めていくために当初の計画に修正を加えていく事です。

この例のように、当初の計画を元に現実に合わなくなった部分を見直すイメージです。不測の事態が起こった場合はコンティンジェンシープランのようにその事象に対応した計画へと切り替えます。

  • 具体的には

さてこのローリングプランですが、具体的にはどのような手法を取ることになるでしょうか。

例えばインバウンド需要を見込んだ古民家民宿を事業計画として考えたとします。古民家民宿をやるために借入を起こし10年で返済するという計画を立てていたとします。

事業計画ですので3年から5年の中長期の計画としてある特定の国籍の人に対して、リーズナブルな価格で日本文化を体験してもらうといったコンセプトで集中して集客を行うと考えていたとします。

古民家の雰囲気と板前さんが作る絶品の日本料理を宿の強みであると考えた事業計画です。

当初1年目においては、順調に外国人観光客を誘致できていたのですが2年目以降ターゲットとしていた国の経済状況が変わり、もっと高級な旅館が好まれるようになったとします。

このような場合に当社は計画に固執していても、借入金の返済は難しくなってしまいます。

そのため当初の計画を新しい事業環境に応じて修正しその当初かターゲットとしていた国と文化的に近い別の国をターゲットとすることにしました。

このように当初の計画を部分的に見直し、現実とのズレを機動的に埋めていく手法をローリングプランと言います。

  • 自社の都合で計画を修正する場合もあります


また上の民宿の例ですが経営の外部環境も変わらなくともローリングプランを考えることもあり得ます。

例えば頼りにしていた板前さんが家庭の事情で民宿を辞めてしまったとします。

その場合当初考えていたような卓越した料理は提供できません。

この場合も無理に当初の計画にこだわるよりも、板前さんがいなくても出せるような料理で日本文化を体験していただくような新たな方法を考えてく方が現実的です。
このように当初立てた計画に固執せず pdcaサイクルを回しながら計画を調整していくような経営手法をローリングプランと言うのです。


ただし用語の説明とは異なりますか、実務的には事業計画の遂行が難しくなったとしても、なんとか工夫して対応する事を最初に考える方が望ましく、あまり頻繁に事業計画を変えることは望ましくありません。