まんがで気軽に経済用語

「知らないから動けない」をなくしたい。 中小企業診断士が、現場視点で経営用語をまんがでわかりやすく解説しています。 読むことで、生産性が上がり、心に余裕が生まれ、社会全体がちょっと良くなる。そんな循環を目指しています。

2019年01月

マーケティング
2019年1月6日

クリティカルマス | ある点を超えると一気に普及が加速するポイントがあります

クリティカルマス_001
クリティカルマスとは、ある製品やサービスの普及が加速するポイントの普及率の事を言います。普及の弾みがつくポイントであるという事もできます。

通常、新しい商品やサービスは、最も革新的な価値観を持っている層に受け入れられます。(イノベーター)。その後、新し物好きな人々が利用していきます。(アーリーアダプター)この人々は所属しているコミュニティー内でオピニオンリーダー的な存在であることが多く、この人々の採用をきっかけに、普及に弾みがつくケースが多いのです。

通常、イノベーターとアーリーアダプターが採用した段階で普及率16%となり、大体この水準がクリティカルマスであるとされています。

この普及率を超えたとき、市場内での認知度が高まるであったり、ネットワーク外部性が効いてきて、その製品やサービスの価値が高まるといった事が起こるのでしょう。そして、そのようなことから普及に弾みがつくと考えられます。

このまんがではコンサルの先生がクリティカルマスについて説明をしています。それを受けて、「あんみつご飯定食」もある程度以上普及したら、爆発的に流行るはずと元気づけられたようです。客観的には難しいと思いますが、流行るといいですね。 
  • 実務的には
さてこのクリティカルマスの考え方ですが、実務的にはどのように使っていけば良いのでしょうか。

・市場の分析のために使う
まず考えられるのは、そのまま素直に市場についての分析をする際に使えます。

例えば、ある商品が開発されて、大体16%近い普及率まで来れば一気に市場が拡大すると言うことができます。

もし、先行者利益を狙いに行く戦略を考えているのならば、普及率16%以上の商品はもはや先行者利益を狙える対象とはならないと判断できますので(爆発的な普及期に入ると、市場占有率の維持のために規模の拡大、つまり投資を求められます。)その分野に参入しないといった意思決定が可能です。

逆に、市場の拡大に合わせて関連商品を販売する(例えば、スマートフォンのケースを販売するなどの商売)ならば大いに算入する価値が出てきます。

・目標の設定のために使う
または、16%というのは経験則ですが概ね普及率が16%まで来れば導入が加速するということがわかっています。

これを利用して16%を当面の目標として掲げるという事が考えられます。

例えば、自社内の企業文化の変革を狙う際に闇雲に全員に新しい企業文化の変革を働きかけるのではなく、コアとなる16%程度の人に集中的に働きかけていくといった事が考えられます。

このクリティカルマスの理論が正しければ、その後は一気に企業文化の変革が進みますので全員に向けた漠然としたメッセージではなく、少数の人に向けた強いメッセージを送ると行った事が考えられるのです。

関連用語
イノベーター
アーリーアダプター
アーリーマジョリティ
レイトマジョリティ
ラガード
先発優位(先行者利益)
マーケティング
2019年1月6日

カラーバス効果 | 気にしている物事は、実際よりも目に入りやすくなる傾向です

カラーバス効果
カラーバス効果とは、気にしている事柄が目に入りやすくなる心理的な効果の事を言います。

例えば「経営マンガ」といったキーワードなどは読者の皆様にとってはあまり反応しないと思いますが、経営マンガの中の人にとっては最重要キーワードなので、仮に電車の中刷り広告などにそのような言葉が入っていたら必ずと言っていいほど目に入ると思います。
 
そして、2か月ほどの間に2誌ほどの雑誌が経営マンガというキーワードを使って中刷り広告を出していれば、「むむ、経営マンガが最近は流行っているのかな。」などといった風に判断しかねません。

また、自転車が趣味の人がいるとします。特にそのような趣味のない人にとっては、それほど自転車は目に入りませんが(今日、どんな自転車を見ましたか?)、自転車が趣味の人にとっては多種多様な自転車が世の中にあふれているように感じるはずです。

このように、自分の意識を向けている事柄のj兵法は無意識に集めやすくなるといった心理的な効果がカラーバス効果なのです。

やや、経営用語からは外れて、自己啓発用語的になりますが、そのような心理的な効果が人には備わっているので、意識を向ける対象には注意をする必要があるのです。

もし、ストレスにあふれた状況に置かれているのなら、リラックスできるような物事へ意識を向けると、ストレスが緩和されるかもしれませんよ。

■経営用語的には

例えば、消費者がせっかく購入した商品に不満足を覚えていたとします。このような場合、実際に購入したという行為と、不満足を覚えているといった自分の中で矛盾する心理状態となります。(このような状態を認知不協和と言います。)

このような時に、人は自分の行為を正当化するために、購入した商品について、購入すべきだった理由を探し始めます。(残念な意思決定だったことを認めても、認知不協和は解消できますが、多くの人は、自己の意見を正当化するための材料を探します。)

そして、探し出すとすぐに色々な評判が見つかるはずです。そして、探し出して色々な評判が目に入るような心理効果をカラーバス効果で説明できるのです。
 
  • 中小企業の経営に役立てるためには
では、このカラーバス効果を中小企業の経営に役立てるためにはどのように活用したら良いでしょうか。

・経営に関する情報収集のために
例えば、社長や上級管理職が経営のことを意識するといった方法が考えられます。

カラーバス効果は、気にしている物事が目に入りやすくなるという心理効果ですので、経営についてなんとなくでも気にしていれば「アンテナを張っている状態」になるわけです。

そうなれば経営に関する情報は、日常生活の中でも入手することが可能となります。

・従業員の心構えとして
また、組織として従業員に相手の良い面に目を向けるようにと教える事も考えられます。

相手の良い面について目を向けるようにしていれば、自然と相手の良い面が目に飛び込んできます。

(良いか悪いかは物事の裏表です。のんびりと書類をチェックする人がいても、良いと思えばミスの内容に心がけていると捉えることができます。)

このように従業員の心構えとしてカラーバス効果を応用すれば、安価に従業員の満足度を高めることが可能となります。

なんと言っても仕事での不満のうち人間関係の不満はとても大きな部分を占める訳ですから。


マーケティング
2019年1月5日

アドホック調査 | 一度限りの調査でもわかることは非常に多いのです

アドホック調査_001
アドホック調査とは、特定の課題解決や意思決定のために一度限りで実施する調査のことです。  
本記事では、アドホック調査の意味や仮説設定の重要性、事例や他手法との違いまで分かりやすく解説します。  

<簡単な説明>
アドホック調査とは、調査の企画・実施・集計・報告といった調査活動を一回限りで行う事を言います。英語ではad-hoc researchと表記されます。

調査を実施する時に「調査したい内容を特定し(仮説を立てて)、どのような項目を調査すればいいのか(仮説を検証するための情報の収集)」を、企画していくといった感じですね。

■アドホック調査のイメージ

イメージとしては特定の問題への対処を行おうと考えたときに、どのような対処方法を採るかの意思決定を支援するような個別の調査といった感じです。

例えば、商店街(近隣型商店街とかですね)にある店舗が新商品を開発するために「消費者の嗜好を調査して、この街を訪れる人たちに好まれる商品を作りたいな。」と考えて一回限りで実施する調査がアドホック調査となります。

「商店街に来る人は比較的若い子育て世代が多いから、食品に求めるのは、安心できて量が…」みたいなことを考え、それを検証するための質問を考えていくといった感じですね。

このような調査を実施すると、貴重な一次データを入手することができるので非常に価値のある調査となります。

■アドホック調査は仮説が重要

このアドホック調査は、事前に仮説を立てておくことが重要です。例えば、この地域の顧客層は価格で訴求するよりも、特典を付けた方が喜ばれるといった仮説を立てたとします。

その仮説を検証するためにどのような方法がとれるでしょうか。

一つは、実際にやってみるという事です。ただ、実際にやるためにはコストもかかりますし場合によっては大きな経営戦略の変更を伴うため、既存の得意先の離反を招いてしまう危険性があります。

そのため、実際にやるのではなくアドホック調査で仮説検証をするといった事が考えられるのです。

このアドホック調査は調査の方法ではありませんので実際の調査自体は、電話インタビューを行う、グループインタビューを行う、郵送で調査をするなど様々な方法が考えられます。

同一の母集団に対して継続的に調査を行うパネル調査と違い、仮説の検証を行うための調査ですので、立てた仮説を最もよく検証できる方法をゼロベースで考えて対応することができるのです。

■アドホック調査のメリットとデメリット

アドホック調査のいいところは、その時々の問題にピッタリ合わせた質問ができることです。特定の課題に対して調査をフォーカスした設計することができるので、調査で収集したデータの関連性・即効性が高いことがあげられます。そのため柔軟性があり、仮説検証の精度も高めることも可能です。

たとえば、学校で「文化祭でどんな出し物をしたら楽しいか」を聞くアンケートを一回だけする感じです。これなら、今必要な答えがすぐに手に入ります。


でも、個別性の高いアンケートということは逆に言えば、別の課題には役に立ちにくいということです。そのため、毎回新しく作るので時間やお金がかかることでもあります。

このようにアドホック調査は一回限りの設計・実施のため、パネル調査のように時系列比較が難しいといった問題があります。

また、毎回新規設計するので、きいている内容が本当に妥当であるかの検証が本質的に不足しますし、調査設計・実施・分析にはとても、コストが掛かりますし、時間(リードタイム)もかかります。

■アドホック調査の事例と活用シーン

このような強力だけどちょっと使い所が難しいアドホック調査ですがどんな時に使えばいいでしょうか?これは企業が行う新製品開発や市場参入の判断をするための需要予測などに使っていきます。短期・特定の課題に向けた調査に使われるのですね。

例えば、お店が新しいお菓子を作るとき、「どんな味がいい?」と一回だけ聞くアンケートをするのがアドホック調査です。学校のイベントや町内会の計画など、その時だけの特別な質問をするときに使います。

■最後にアドホック調査の設計の流れを共有します

このようなアドホック調査ですが、どのような順番で行うとよいでしょうか?

まずは、調査で調べたい課題や仮説を設定することが重要です。その後に、調査を設計して(対象母集団(誰に聞く?)、サンプリング方法(どうやって聞く?)、設問設計(何を聞く?))、調査を実施します。

調査の方法は、郵送、オンライン、インタビューなど色々ありますので、それぞれの特徴を捉えて実施することが重要です。

そして、調査が終了したら肝心の集計・分析(仮説検証)が重要となります。簡単に列記すると
  • 調べたいことをはっきりさせる
  • どんな質問をするか決める
  • 誰に対して調査するかを選ぶ
  • 結果をまとめて考える
といった感じですね。

関連用語
留置法
サイト紹介
まんがで気軽に経営用語を学んじゃおう。難しい・なじみのない経営用語でも、まんがなら簡単に親しめます。
まんがで気軽に経営用語について
TOP絵一覧

📘 noteでも発信中

経営支援の現場から、
言葉のリアルをお届けしています。

▶ noteを見る
索引
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
英字 A B C D E
F G H I J
K L M N O
P Q R S T
U V W X Y
Z
数字 1 2 3 4 5
6 7 8 9 0
ライブドアさんから
badge
リンクについて

このブログはリンクフリーです。
以下のバナーもご自由にお使いください。

まんがで気軽に経営用語バナー
ランダム
  • ライブドアブログ