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2014年10月
- 問題のある例
■組織や個人には有益な経験が蓄積されます
■経験があるが故の弊害もあります
■ゼロベース思考でイノベーションを
■ゼロベース思考のデメリット
■ゼロベース思考を行うには
- 掘り下げていくのです
画像は士業娘さんご提供です。
近年の行政書士試験では、商法・会社法分野から択一で5問出題される傾向にあります。択一は1問4点ですので、合計5×4=20点ですね。300点満点の試験とはいえ、これは決して無視できる点数ではありません。
また、行政書士というビジネスパーソンを目指されているのですから、株式や取締役といったような基礎中のキソの用語は正確に知っておく必要があります。
そこで、商法・会社法の用語をご紹介していきたいと思います。
(1) 基礎用語
基礎用語です。会社法を学んでいく上で必須の用語です。
定款、議決権、自益権、共益権あたりは特に重要な用語ですので、是非とも完璧に押さえて頂きたいですね。
議決権
普通決議
特別決議
合併
自益権
共益権
公開会社
非公開会社
(2) 会社法の理念
会社法の理念を整理してみました。
とりわけ重要なのが、所有と経営の分離です。
株式会社の様々な制度が、この所有と経営の分離を出発点として説明されますので、まずこの言葉の意味を正確に押さえることが不可欠なのです。
授権資本制度
株主平等の原則
(3) 会社形態の種類
会社形態については、大枠を理解することが一番重要です。
すなわち、株式会社と持分会社(合名会社、合同会社、合資会社)という区別ができるようになることが重要、ということです。
まずこの区別ができるようになった上で、所有と経営が分離しているのはいずれか、責任は有限なのか無限なのか、というような違いについて覚えていきましょう。
有限会社(現在は、経過措置としての特例有限会社)は、さほど重要ではありません。
持分会社
(4) 会社の機関
会社の機関は、株主総会と取締役が決定的に重要です。
この二つと監査役あたりを押さえておけば、最低限の学習としては十分であるように思います。
株主総会
監査役
代表取締役
(5) 取締役の責任
取締役は、株主や取引先等に対して、とても重い義務が負わされています。
この重い義務の一内容が、下記の競業避止義務です。
反面、経営判断の原則というのは、取締役の責任を裁判所が判断できない場合があるよっていう、言ってみれば取締役の責任を軽くする考え方なので、この点は注意してください。
競業避止義務
経営判断の原則
(6) 株式
株式については、株式、株券、新株予約権あたりを見て頂けますと、必要最低限の用語学習としては十分であるように思います。
しかし、ストックオプションやインカムゲイン、キャピタルゲインはビジネス用語としても重要ですし、会社法を(行政書士試験レベルを少し超えて)より突っ込んで勉強する際には、経営陣による制度構築との関係で、これらの概念はとても重要な意味を持ってきます。
株式
株券
(7) 計算書類
ここは、行政書士試験対策の観点からは、オマケです。飛ばして下さっても結構です。
しかしながら、もしこの二つの言葉を理解されていないのであれば、是非とも用語解説をご覧になる事をおススメします。ビジネスパーソンを目指すという観点からは、今までに出てきたどの用語よりも重要だからです。
(8) 企業買収
ここも重要性は少し落ちます。最低限の勉強という観点からは、TOBだけ一読されればそれで十分です。
ですが、この分野は、会社法の中でも一番知的好奇心がくすぐられて面白い分野ですので、会社法の勉強への意欲を培う意味で、全部パァ~っと読んでみて下さい。
第三回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 学習の順番編』という記事になります。
さて、中小企業診断士試験は一次試験で7科目もの内容を学習する必要が出てきます。一つ一つの科目はそれほど難しくないものの(おそらく大学の学部で学ぶレベルだと思います)とにかく範囲が広く、やみくもに学習すると非効率になりそうです。
そこで、効率的(であろう)学習の順番を考えてみたいと思います。
- 何はともあれ財務・会計
何故そんな事を言うかというと、会計は学習ではなく訓練だからです。簿記を勉強したことがある方は同意していただけると思いますが、会計は『自転車に乗る事』と同じ技術であるように思われます。
まずは、理屈はともかくルールを体に叩き込む必要があるのです。『自転車の乗り方』といった本を読んでも決して自転車に乗れるようにならないのと同じで、会計も教科書を読むだけでは決してできるようにはなりません。
そこで、とにかく訓練です。可能であれば、日商簿記3級ぐらいを実際に取得できる程度の訓練は必要となります。(別に簿記検定を取得しなくてもいいですが、過去問を解いて時間内に合格点を取れるくらいの訓練をしてください。)
「そこまでやるの?」と思われる方がいるかもしれませんが、財務・会計については、そこまでやってください。他の科目は40%を狙うのも手ですが、財務・会計だけは、二次試験でも問われますので、二次試験の勉強も一緒にやってると思って下さい。
そして、一定のルールを体に叩き込んだら、はじめて財務分野についての学習が可能となります。逆に言うと会計のルールを体に叩き込むまでは他の学習をしてもムダになるくらいの気持ちで挑んでください。
但し、簿記3級レベルの学習をして「自分は会計は苦手だな…」と感じるようであれば簿記2級の範囲に挑むなどの深入りは避けてください。
2級の範囲まで行くと、診断士試験と重ならない部分も大きいため無駄が増えます。また、中小企業診断士に求められる能力は財務諸表を『読む』事であって、簿記のように財務諸表を『作る』事に主眼を置いた資格へ深入りは避けた方が良いと考えられます。
- 主要科目(企業経営理論、運営管理)
また、企業経営理論は財務・会計の内容と一部重なるので(科目ごとに学ぶ内容は結構重なります)復習を兼ねながらやっていくと良いと思います。
さて、企業経営理論や運営管理は、学習にメリハリを持たせることが非常に大切です。教科書に出ていても試験で問われない分野と問われる分野ははっきりとしています。そのため、過去問は学習と並行してどんどん解いていくとよいと思います。
(企業経営理論とか運営管理を学ぶと仕事で実際に使ってみたくなると思いますが、いきなり所属組織の方針を批判などはせぬ様にしてくださいね。組織は色んな制約条件の折り合いをつけて運営している訳ですから、理屈通りにはいかないのです。「生兵法は大怪我のもと」ですよ。)
- 理解が重要な科目
相性さえよければ強力な得点源になります。筆者は経済学で9割以上の得点を確保できたので、試験全体がだいぶ楽になった覚えがあります。
また逆に、相性が悪かった場合には頻出論点のみを繰り返し学んでしっかりと押さえ、40%の得点確保に努めてください。足きりにならなければどこかで挽回できますから。
- 暗記科目
但し、単純に暗記をするとつまらないですし、記憶の定着に不利ですので、例えば、経営法務は知的財産権や会社法について「自分が知財を活用した会社を経営するなら…」、中小企業政策は、「こんな補助金があるなら、自分が起業するときには…」といったふうに妄想をしながらやっていくと理解が深まると思います。
- 過去問にはじまり過去問に終わる
確かに全く同じ内容を同じ形式では問われません。しかし、過去問を解いていくとわかると思いますが、資格試験では同じ内容(論点)が繰り返し繰り返し問われています。(おそらく問題を作る側からすると、同じ論点を問うた方が作りやすいのでしょう。)
そのため、過去問は試験直前の力試しで使用するのではなく、最初からテキストと並行して学んだ分野からどんどん解いていくべきです。そして、過去問はすべての選択肢について何故それが誤っているのか、正しいのかを説明できるレベルまでやりこむことをお勧めします。
過去問とその解説も重要なテキストだと思ってください。
- 標準的な学習時間など関係ない
あなたのバックグラウンドや学習能力など重要な個別の要素を無視した指標なのであなたに当てはまるとは限りませんし、標準学習時間は受験予備校が合格者にアンケートを取って算出している数値であると考えられますので、平均値はかなり多めに出てくるはずです。
というのは、平均値ですから大きな数値の人がいればその人に引っ張られて数値は大きくなります。(例えば、9人が年収0円の村に一人だけ年収1億円の人がいれば、平均は年収1千万になりますからね。)
- 本稿の最後に
そのため、得意科目であっても「80%の正解率が満点だ」くらいの気持ちで、繰り返し問われる論点を集中して学ぶことを強くお勧めします。
一次試験は総合得点で60%を確保すればよい試験ですから、80%の得点を取れる科目で90%までの上積みを狙うより、40%の得点しか取れない科目を50%にした方が戦略としては望ましいです。(同じ10%ですが得点の上積みに必要な時間が大違いになるはずですし、足きりのリスクも下げられます。)
下のように、安めの合格講座を利用するのも手だと思います。
連載記事
第一回 一次試験編
第二回 二次試験編
第三回 効果的な学習順
第四回 合格を最短で実現する学習方法
第二回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 二次試験編』という記事になります。
さて、一次試験を突破したとしても、中小企業診断士試験には真打とも呼べる二次試験が控えております。そして、その二次試験は論述式で4分野にわたる試験となります。
論述というと一気に難易度が跳ね上がる気がしますが、それはあくまで気のせいです。二次試験の合格率も平成25年度で18.5%と、一次試験と同じで5人に一人は受かる試験ですから。
とはいえ「中小企業診断士試験の一次二次を両方合格しようとすると、約2割×約2割の試験だから大体4%の合格率になるのでは?」と言う人がいるのも聞きます。
しかし実質的にはそこまで競争率は高くないと感じています。一次試験は最初から当該年度の合格を狙っていない層(科目合格を狙う人たち)もいますし、お試し受験組もそれなりの数になると思われます。
また、二次試験にもお試し受験組はいます。というのは、一次試験の合格発表が例年9月初旬で、試験が10月下旬になるからです。そして、一次試験に合格すれば、2年間は二次試験を受験する権利を得られます。という事は、一次試験を合格して、次の年に腰を据えて勉強の成果を活かすと考える人たちも一定人数いるという事です。
どんな試験でもそうですが、表面上の倍率と実際の倍率は異なるので、必要以上に恐れてはいけないと考えられますね。
- 二次試験突破のために(経験談)
まず、筆者は二次試験は先方社長へのプレゼンと捉えました。また、与件文はヒアリングして来た結果であると捉えました。
そのように考えるのならば、試験の解答は様々な知識を盛り込んだ網羅的なモノではなく、盛り込む知識は少なくなったとしても理路整然としたモノであるべきです。クライアントの社長のところに行って、様々なキーワードを盛り込んでいるけれども支離滅裂なプレゼンをするなんて、正気の沙汰ではないですよね?
また、ヒアリングして来た内容を元にプレゼンを実施すべきです。クライアントが言っていない事を勝手に決めつけて「一般論ではこうだから、御社もこんな問題があるはずだ。だからこうすべきだ」なんて事を言うのも失礼な話ですよね?
(もちろん、お仕事では一般論をお話しする機会はあると思いますが、解答用紙だけでプレゼンするのであればそのような事を書く紙面の余裕はないのです。)
とすると、解答作成の方針は「与件文に書いてある事を元に、理路整然と」といった感じになると思います。
また、問題文に忠実に、問われたことに回答することも心がける必要があると思います。先方社長が「○○なんだけど課題は何かな?」と訊いて来ているのならば、課題について回答するのが必要ですよね?
どうしてこれらの事が大切になるかというと、あなたが社長だとして経営を良くするためにコンサルを雇った事を考えてみたらわかると思います。
例えば、「なんか言ってることが支離滅裂だぞ…」とか「説明した事(与件文)と関係ない事を言い出したぞ…」「尋ねた事(問題文)と違う事を言ってるぞ…」みたいなコンサルが来たら、かなりイヤーな感じですよね?そして、そんな嫌な奴に資格を与えると業界全体の信用問題になってきますよね?
その意味では、二次試験にはそのような常識知らずの嫌なコンサルを排除するため試験と言えなくもないのです。
- テクニック面
まずはヒアリングです。何はともあれお客様がどんなことで困っていて、どんな環境で経営しているかを知らなければはじまりませんよね?このヒアリングは与件を読むことが該当するのです。
そして、ヒアリングする際にはメモを取りますよね?実際に仕事でやるように、与件を読みながらメモを取っていきます。とはいえ、時間が無いので、色や線の引き方を決めておいて、SWOT分析など基本的な分析は読みながらやってしまいます。
また、問題文も与件のうちですから(社長が知りたいことを聞いてきたわけですから)これも予めすべて読んでおきます。
その後、全体の流れをメモを見ながら組み立てます。何と言ってもプレゼンなので理路整然としていないといけませんからね。多品種少量生産方式を勧めておきながら、後の方で単一品種ライン生産方式を採用して特定の製品を多量に見込み生産しましょうなどと言い出したら「おいおい、言っていることが滅茶苦茶だぞ…」とお客様に思われてしまいますからね。
そして、ここまでやってから、書き出したメモ(キーワード)を活用して、問題分に合致する解答を作っていきます。解答欄には厳格な文字制限があるため、下書きは必須となります。
そして、最後は誤字脱字に気を付けながら下書きを清書するのです。
- 意外な盲点
しかし、論述試験に合格すると口述試験があるので、自分が書いた解答を残しておくことが大切なのです。
また、論述試験に合格した後口述試験に落ちると非常に残念な思いをすることになるので、最低限のビジネスマナーはおさらいをしておくとよいと思います。
- よく言われている受験テクニックについて
というのは、首尾一貫して書くという事は、最初の方向性に誤りがあった場合にその後の提案すべてが誤理になる可能性があると言われているのです。
しかし、筆者は一発合格を狙うためにはリスクを取る必要があると考えていました。
それは、色々な論点をしっかりと盛り込むといった書き方では、受験経験者にはかなわないと考えたからです。そのような受験に最適化された解答作成能力を一次試験終了後から二次試験までの間のわずかな時間で培う事は難しいと判断があり、普段の仕事で培ってきた首尾一貫した文章を作成するという方法論を採ったのです。
また、「最初の方向性に誤り云々」という意見についても「経営に正解は無い。したがって、大企業とコスト競争をするといった経営資源的に無理な事を考えない限り、方向性の誤りといったモノは基本的には存在しない」と割り切りました。
というか、利用可能な経営資源については与件文から判明するので、可能かつ無理のない戦略を提案すればそれでよいと考えたのです。
- とはいえ
与件文から企業の状況を的確につかみ、また設問に問われた形式で、その問題点や課題を文字数制限内で的確にまとめる訓練です。
これは仮に普段のお仕事でヒアリングを実施し、提案資料を作成することが多くとも、解答作成の訓練をしておく必要があります。というのは、出版関係のお仕事でもない限り文字数制限内で解答するという事には慣れていないはずだからです。
また、解答用紙のみでプレゼンをするという形式になりますから、言いたいことは簡潔にもれなく、解答用紙内に表現する必要があります。これもやってみると意外に難しく、普段どれだけ口頭での補足説明というか追加説明に頼っているかが痛感されるはずです。
そして、このような訓練を実施するためにも、少なくとも一度は受験指導校での模擬試験は受けてみてください。時間制限のある独特の雰囲気の中での訓練は非常にためになると思われます。
読者の皆様が中小企業診断士の合格を勝ち取ることをお祈りいたします。
次回は、一次試験の学習順番について書いてみたいと思います。
連載記事
第一回 一次試験編
第二回 二次試験編
第三回 効果的な学習順
第四回 合格を最短で実現する学習方法
こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。このたび診断士の資格更新を迎えるのですが(診断士は5年に一度資格の更新をする必要があるのです)、診断士業界では割と一次試験二次試験を一発合格した人間は珍しいらしく、そのことについて話題になることがあります。
そこでせっかくですので、一次試験・二次試験を一発合格した勉強法や中小企業診断士の世界について、ちょっと連載記事にしてみたいと思います。
別の資格試験を狙っている人にとっても参考になることがあるかもしれませんので、お付き合いいただければと存じます。
第一回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 一次試験編』という記事になります。
今回は、総論になりますが、戦略の重要性について書いていきます。(診断士を受験している読者の方なら戦略の大切さって理解できますよね?)
- 敵(試験)を過大評価しない事
ただ、受験に真剣に取り組んでいる人たちの声を聴くと「数年計画で取り組む」とか「科目合格を狙う」、「関連する資格を取っていく」といった『難関』に挑むために慎重に取り組んでいくといったお話が多く聞こえてきます。
筆者は逆に、診断士の受験業界の事がよく分からないので(一年しか勉強していませんから)、そういった計画は『お化け』退治の計画のように思われます。(ここでいう『お化け』とは、実態が無いけど怖いモノのたとえです。)
すなわち、相手を過大に評価してしまい、そのために、必要以上のリソースを割いてしまうといった事が行われているように思われるのです。
人が持っているリソースは有限です。特に時間という資源は一日24時間という、努力ではどうにもならない強い制約が課せられています。
そのため、資源を有効活用するという視点に立つと、敵を過大評価して必要以上のリソースを割くことは避けなければならないのです。
また、敵(試験)を良く知り、己を知ることも大切です。己の強みを活かして、敵の弱点を攻めればやみくもに戦うよりも勝率は上がるはずです。
- 1次試験の科目合格は救済措置
というのは、科目合格を一次試験の7科目分の合格を積み上げるのはどう考えても非効率だからです。この科目合格戦略の問題点は敵(試験)の弱点をなくして、自分の強みを活かさない戦略なのです。
- 一発合格狙いの場合
この時、得意科目で60%以上の得点を獲得できれば、それが貯金になるので苦手科目はあやふやなところがあっても合格する可能性が高まります。
得意科目というぐらいですから60%以上は確保できるでしょうし(できなければ、それは客観的には得意科目ではないと思います)苦手科目であっても40%を確保する勉強量はそれほどのモノではありません。
一次試験には特にパレートの法則と収穫逓減の法則が強く働くように思われるので、苦手科目であっても重要事項から順番に頭に叩き込めば40%の得点を確保する事はそれほど難しくないはずです。
すなわち過去問で繰り返し問われる論点だけでも押さえておけば、それなりの点数は取れるという事です。
これは、自分の強み(得意科目)を活かして、敵(試験)の弱点(総得点が60%以上なら40%の科目があっても合格にする)を突く戦略ですよね。
- 科目合格戦略の場合
というのは、既に合格した科目を免除科目にしていくのがこの戦略だからです。すると、基本的にはすべての科目で60%の基準点を確保する必要が出てきます。
とすると、苦手科目であっても60%の基準点をクリアーしないとダメとなります。
苦手科目で40%を確保し、他の科目でその分を穴埋めする方法と、苦手科目でも真っ向から挑んで60%を確保する方法。どちらが大変かは言うまでもないと思います。
もちろん、苦手科目だけを先に合格を狙うといった方法であれば、この戦略の効果は高いと思われますが、最初から狙うには遠回りな気がします。
- 独学は(できれば)避ける事
少なくとも、DVDなどの教材を入手できる通信講座、できれば通学講座をお勧めします。この方法には、市販のテキストにはない大きなメリットがあるからです。
というのは、講義の音声情報を入手できるという事です。そして、入手した音声情報を倍速にして聞けばどこでも講義を再現できるというわけです。
レボ 中小企業診断士講座 59,800円~
通勤や通学の際にテキストをただ読むだけでなく、音声を(倍速で)聴きながら講義を受けなおすといったイメージです。
この方法は非常にお勧めです。同じ講義を数回聞けば理解は飛躍的に深まりますし、40%を目標とする一発合格戦略ならなおさら合格が手に届くところに近づいてきます。
(一応、音声や音楽を早く再生できる機器のリンクを張っておきます。筆者はオリンパスのICレコーダーに入手した音源を入れて使っていました。)
- それでも独学を選ぶなら
ただ、診断士の学習をしていく中で、コストには、目に見えるコスト(お金を払うとか、普通の人が考えるコスト)の他に、目に見えないコスト(機会原価とも呼ばれます)といったモノがある事を学びます。
そして、独学の場合、通学講座や通信講座を利用するのに比べ、学習に費やす時間はどうしても多くなります。
つまり目に見えないコスト(機会原価)は多くかかってしまうのです。
そのため、独学という手段を選ぶのならば、効率的、効果的な学習をして学習時間の総量を抑える必要があります。時間を節約できれば、発生する目に見えないコストも抑えられるという訳です。
- テキストと過去問は同じ出版社のを
例えば、過去問とか問題集には、「テキストでは○ページ」と同じ出版社のテキストであれば参照に便利なページ数が振ってある場合があります。
これを「テキストはTACのを使って、問題集はTBCを」などとやると、問題集からテキストに戻る際に余計な手間が増えますし、場合によっては問題集の解説とテキストの解説の切り口が違って混乱をもたらすかもしれません。
そのため、テキストも問題集も過去問集も一体のものであると考えて、どこの出版社の本を利用するにしても、TACならTACに、TBCならTBCに統一するようにしましょう。
そして、独学の場合は利用者が多い標準のテキストを利用するのが間違いのない選択だと思います。
そういった意味では、独学で学習する場合、下のTACのテキスト、問題集、過去問集などを使うとよいでしょう。
テキストを読んで、読んだ分野はからどんどん問題集を解いて、間違った所をテキストに戻って確認するといった一連の流れを繰り返せば、独学であっても十分に合格ラインに達することができます。
また、過去問も力試しなんて考えずに、学習したところからどんどん解いて行ってください。独学の場合、テキストを読むのが無味乾燥的になりがちですが、過去問を解いていくと、「今学習している内容はこういった切り口で問われるんだ」というのがわかりますので、モチベーションアップにもつながります。
少し長くなりましたので、次回は二次試験について書いていきますね。
連載記事
第一回 一次試験編
第二回 二次試験編
第三回 効果的な学習順
第四回 合格を最短で実現する学習方法
- まんがで気軽に経営用語を学んじゃおう。難しい・なじみのない経営用語でも、まんがなら簡単に親しめます。
- まんがで気軽に経営用語について
協力者募集について
弊サイトキャラクターおよびイラスト募集について
TOP絵一覧
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