モジュール生産とは、最終的な製品を生産するメーカーに、部品の供給側が機能毎にあらかじめ組み立てられた部品を納品し生産活動を容易に行えるようにする生産方式の事を言います。
このモジュールは機能的に独立したものであり、モジュール間のつなぎの部分だけしっかりしていれば簡単に切り替えられるという特色があります。(参考:モジュール化)
車を例に考えてみると、エンジンはエンジン一式で納品され、ダッシュボードに関連する機能も、細かい部品ではなく、ダッシュボード一式といった感じで納品されるようなイメージです。
このような生産方式の場合、製品メーカーは納品された比較的大きな機能単位の部品ユニットをくみ上げるだけのイメージとなります。部品メーカーからは、ネジ一本とかパーツ一個という小さな単位ではなく、エンジン一式といった、大きな単位で納品されるため、製品メーカーは納品された大きな部品のユニットをくみ上げていけば良いのですね。
そして、各モジュールは機能的に独立しているため、もし不具合があった場合でも、不具合があったモジュールを中心に対応すればよいので管理も簡単となります。
- 取引が簡単になります
さて、モジュール生産を実施した場合、どのような利点があるのでしょうか?一般的には、納期を短くすることができ、コストも圧縮できると言われています。また、品質の安定化にも効果があるとされています。
機能毎に完成している部品をくみ上げるだけですから、品質は改善しそうですよね?(エンジン一式とかダッシュボード一式で納品されてくるので、組み立てメーカーは組み立てさえミスらなければちゃんとした車が作れそうです。)
また、どこからどれだけの部品を購入するかといった事も考える必要がなくなるため(エンジンに必要な部品をあちこちから調達するのではなく、『エンジン一式』を調達すればよくなります)取引に要する資源が節約されます。(つまりコストダウンですね。)
そして、機能毎に完成している部品をくみ上げるだけですし、材料の購入に必要な折衝も減少するため、納期も短縮されそうです。
このような効果があるため、モジュール生産方式は自動車メーカーなどで取り入れられているのです。