風説の流布とは、有価証券の価格を操作するといった目的を持って、虚偽(ウソ)の情報を流すことを言います。
オオカミ少年は、オオカミが来なければ被害を受けませんが、証券市場ではオオカミ少年はウソの情報を流布した事で罰せられるというわけですね。
さて、「風説の流布ってどういうこと?」と思われるかもしれません。ここで具体例をちょっと考えてみたいと思います。
例えば、この経営マンガの中の人はツイッターのフォローワーが沢山いて、経済評論家で名が通っていて、フェースブックページなんかも大人気だとします。(事実と異なる仮定なので書いていてむなしくなりますが、頑張って説明を続けますね。)
さて、そのような影響力のある状況で、経営マンガの中の人はAというメーカーの株式を沢山持っているとします。
このような場合、「この株式が値上がりすれば大儲けだよな…。そうしたら、この虚偽の情報で…」と考えて「A社は画期的な新技術を開発し、その技術は今後非常に有望です。株価の上昇が見込めるので今のうちに投資をしてみては…」といった情報を流したとします。
このような情報は、根拠のない噂話にすぎませんが、今回のように有価証券の価格を操作する目的を持って流した場合、風説の流布として罰せられる可能性があります。
- 何が良くないの?
さて、このような風説が飛び交っている市場があったらどうでしょうか?A社は画期的な新技術を開発し(たらしい)B社は致命的なスキャンダルを抱えている(らしい)といった感じの根拠があるんだか無いんだか分からない情報が飛び交っている市場です。
どうでしょう?このような市場に貴重な資金を投じられるでしょうか?投じられたとしても、それはあまり健全な形ではなさそうですよね?