まんがで気軽に経済用語

「知らないから動けない」をなくしたい。 中小企業診断士が、現場視点で経営用語をまんがでわかりやすく解説しています。 読むことで、生産性が上がり、心に余裕が生まれ、社会全体がちょっと良くなる。そんな循環を目指しています。

2013年03月

財務・会計
2013年3月31日

元利均等

元利均等_001
元利均等とは、借入金の返済の方法の一つで、支払期間の最初から最後まで均等額で返済し続けるという方法です。

多くの方は住宅ローンでこの元利均等方式を利用すると思いますが、借り手側としては、最初から最後まで返済額が一緒なので、わかりやすいといった長所があります。そのため、返済の見通しが立てやすく、家計の見通しも立てやすいのです。

■元利均等方式では最初は利息の支払いが多い

でも、「あれ?最初は借りた全額に対して利息がかかるけど、元本が少なくなった最後の方はほとんど利息がかからないよね?」って思われる人もいるかもしれませんね。

確かにその通りで、同じ金額を支払うと言ってもその内訳が異なってきます。

例えば、1,000万円の住宅ローンを組んだ人がいたとします。そして、このローンは年2.4%の金利がかかるとします。そして、毎月の支払金額は5万円だったとします。

この場合、最初の一回目では支払総額の2万円分が利息になります。(つまり、元本は3万円しか減らないのです)

そして年数がたち、元本が経るにつれて利息の割合が減っていき、最後の一年などは事実上ほぼ元金を返すようになります。

このことが、借り手側のデメリットになります。つまり最初のうちは、元金均等方式に比べ元本の減り方が遅くなるので、返済総額が多くなってしまうのです。

■元利均等方式のメリットとデメリット

■メリット

  • 毎月の支払い額が一定で、家計・事業の支払い管理がしやすい
借り入れをした際に、月10万円の返済と決まっていれば、そのお金を用意すると最初に決まるので計画が立てやすくなります。
  • 初期の支払負担が軽いため、借入額が大きくても返済しやすい
住宅ローンなど年収の数倍を借りる場合に有効です。
事業で年商の数倍を借りたいですって?それは、もう一度よく一緒に考えてみましょう。

■デメリット

  • 元金の減少が遅いため、支払総額は多くなる
  • 長期間の借り入れでは利息負担が大きくなる
返済表を金融機関がくれるはずですので、よく確認してください。最初の数年はほとんど元金が減らないです。その結果、返済期間を通じて見れば借り入れした金額よりかなり多くの金額を払うなんてザラにあります。
  • 借り換えをする時に、元金の返済があんまり進んでいないことが問題となりがち
  • 経理上の仕訳がめんどくさい
仕訳は、減った元金と利息分をわけて行う必要がありますので、返済表を見ながら行う必要があります。地味に面倒ですがちゃんとやらないと、決算書ができませんよ。

■元利均等と元金均等の比較

似た用語に元金均等方式といったものがあります。両者の違いを簡単にまとめてみました。
項目 元利均等 元金均等
毎月の返済額 一定 徐々に減る(均等分した元金+利息なので)
利息総額 多くなりやすい 少なくなりやすい
元金の減り方 最初は少しずつ 一定額ずつ減る
初期負担 軽い 重い
家計管理 しやすい やや不安定
向いている人 毎月の支出を安定させたい人 総返済額を少しでも抑えたい人

■借換について詳しく

中小企業においては、借り入れを起こしたとしても元金をすべて返し終える前に「借換」を行うケースが多くあります。その際に、金融機関が事業の価値から想定しているであろう与信枠が2000万円だった場合、以下のような感じになります。

2000万円の借入ー残っている元金=今回真水で調達できるお金

例えば、1400万円まで元金返済が進んでいれば、

2000万円ー1400万円=600万円

と600万円の事業資金を調達できます。

ここでのポイントは返済額はほとんど変わらないで追加の事業資金が得られるということです。このような借入を繰り返すことで、負債額は減りませんが、事実上の資本として借入を利用する(疑似資本)となって来るのです。
※資本性劣後ローンとは別の話です。

■元利均等のまとめ

元利均等は、毎月の返済額が一定で管理しやすいため、キャッシュアウトの予測を立てたい人にとって非常に便利な方法です。

ただし、返済総額では不利になる場合もあるため、借入時には「元金均等方式」としっかり比較した上で判断しましょう。

金融機関によってはこれではない元金均等返済方式がデフォルト(金融の記事でこの用語を初期値の意味で使うのは不適切かもしれませんね)になっています。

■余談

お金を返せ無くなりそうだったら、すぐに金融機関に相談してみてください。あなたにとっては特別なことかもしれませんが、金融機関からすれば特別なことではありませんので、

引き落とせませんでした

期限の利益喪失(一括して返してください)

となるよりも、事前相談が断然有利です。

なお、「税金や社会保険料を払わなければ金融機関にお金を返せる」というのはお金を返せなくなっている状況ですからソレがわかった段階で必ず金融機関に相談してください。

※税金や社会保険料は破産しても逃げられない負債になりますから、破産すれば免責される金融機関の借金より優先して返すのが重要なんですよ。

関連用語:
元金均等

経営
2013年3月30日

インターンシップ

インターンシップ_001
インターンシップとは、現に就労していない人を対象として、企業で実際に働いて業務を体験する事ができる制度を言います。

このインターンシップは主に、大学生等を対象として長期休暇中(夏とか春休み)に実施されます。通常の授業では学ぶことが難しい社会での仕事のやり方や人との関わり方を知るチャンスになります。

なお最近では通年の長期インターンも増えています。

■インターンシップの狙いは?

インターンシップには、上でかるくふれたとおり夏休みや春休みに行う短期型と、数か月〜1年ほど続ける長期型があります。

短期型は多くの会社の仕事を体験しやすく、長期型は一つの会社の業務を深く学べます。

短期型は主に企業説明や職場見学、簡易業務の体験を通じて業界理解を深める形式で、複数企業を比較しやすい利点があります。業界特有の問題意識を持ち帰れれば、その後の学校で学ぶ方向性を見定めることにも使えますし、何より学びに当事者意識が生まれてくるでしょう。

一方で、長期型はプロジェクト参画や業務改善提案など、本格的な業務を担当するケースもあり、実務スキルの習得に直結します。こちらの場合は、業界全体の理解も得られるのですが、インターンシップで入った個別企業について特に深い学びを得られるのがポイントです。

長期型のインターンシップでは、実際の業務を通じて学ぶ OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング) の要素も含まれることがあります。



このようにインターンシップに参加すると、自分がどんな仕事に向いているかを考えるきっかけになりますし、「もっとこの分野の勉強をしてみよう」と思えることもあります。逆にこのまんがに書いたように向いていない仕事が分かると言ったのもポイントです。

企業側からしても向いていない仕事が分かることで、潜在的に不満を抱えてしまうような人を採用し内ですむといった利点があります。

なお、近年はオンラインインターンの普及により、地域を超えて参加できる機会が広がっていますよ。

■わざわざインターンシップを用意する個別企業側の意味は?

では、なぜワザワザこのような事をするのでしょうか?学生側としては、働かなければなりませんし、企業側としてもインターンシップに来ている学生に体験してもらう仕事を用意しなければなりません。


このように、学生・企業双方に負担がかかる制度なのですが、その負担を上回るメリットがあると言われているので行われているのです。

■学生側のインターンシップのメリットとは

自らの特性を知る事ができ、企業社会への適応力を身に着けられる。

大学等での学習意欲を高めることにつながる。(仕事をしてみると、○○の分野の知識をぜひ学びたいって思う事がありますよね。)

大学等の単位として認められる。

就職活動に有利になる(と考えられる)。

このように学生さんにとっては、職業適性の確認、学習意欲の向上、就職活動での自己PR材料の獲得などのメリットが享受できます。


企業側のインターンシップのメリットは

採用後のミスマッチを防ぐことができる。

受け入れ元の大学等と関係性を深めることができる。

自社の知名度の向上を図ることができる。(知名度が低い企業であっても、受け入れた学生やその周りには知ってもらえます。)

無給もしくは限りなく低い報酬でインターンに雑用をやらせることができるので、コスト削減につながる(あ、念のため言っておきますが、これは冗談ですよ?)


企業側はこのような将来の採用候補となる学生さんを知ることができ、採用後のミスマッチを減らす効果があります。また、大学など教育機関との関係強化、自社ブランド力向上といった利点を享受できます。



このように、双方にメリットが大きい事や、国が推進していることもあって広がってきています。インターンシップで得た経験は、働く力= エンプロイアビリティ の向上にも直結します。

インターンシップは、学生にも企業にもメリットがある制度で、採用活動と教育活動の両面で価値を持つ制度です。

社会を知り、自分の将来を考えるための貴重な経験になるので、チャンスがあれば積極的に参加すると良いでしょう。

なお、インターンシップは参加する際は期間、内容、報酬、評価基準を事前に確認し、自分の目的に合ったプログラムを選ぶことが重要です。

■インターンシップの報酬と労働

インターンシップは多様化しており、報酬があるかどうか、労働契約に当たるかどうかが論点となっています。

一般的には教育訓練や職業体験を目的としている場合、無休(報酬なし)で行われます。他方で、実務を補助したり実質的に労務提供を行っている事となることも多いため、有給インターンシップとして労働契約の対象となることも多いです。

なお、受け入れ側として、しっかりとした受け入れ態勢を構築せずに、接客や清掃、データ入力などを漫然とやってもらうなどでは、実質的な労働になってしまうため労働契約が必要となってきます。

いずれにしてもアルバイトとは違う事を明確にしておかないと受け入れ側としてもリスクが出てきてしまいます。

このような判断が難しいケースに備えて、文部科学省、厚生労働省、経済産業省は共同で「インターンシップの適正な実施に関する基本的考え方」を公表し、


「インターンシップの実施にあたり、受け入れる企業等と学生の間に使用従属関係等があると認められる場合など、労働関係法令が適用される場合もあることに留意する必要があり、その場合には、企業等において労働関係法令が遵守される必要がある。」
出典:インターンシップの適正な実施に関する基本的考え方
https://www.mext.go.jp/content/20210125-mxt_senmon02-000012347_11.pdf


と、指揮命令の下で働いていたり、教育目的を欠いたものは「労働関係法令の適用対象」であるとしています。
経営
2013年3月30日

根回し

根回し_001
根回しとは、正式な場(会議等)で物事を発表する前に、関係者から了承を得ることを言います。

イメージとしては、公式な会議に持ち込む前に非公式にあらかじめ話をしておいて調整をするというイメージですね。

■根回しの効果

この根回しの効果は、事前にキーパーソンに話を通しておくので、会議の場で「俺(私)は聴いていない」という発言を避けることができます。

(もっとも、物事を決めるのが会議の場なのですから、聴いていないのも当たり前って考え方もあります。)

また、関係者への事前調整を行う事ができるので、物事の調整を行う事ができ、決裁を得やすくすることができます。

まあ、この根回しという行為に対して、あまりよくないイメージを持つ人もいるかもしれませんが、自分の意見を通すための技術として、このような方法があると知っておくことはとても大切ですね。

■根回しの説明例

事前に根回しを行うことで、会議中に「初めて聞いた」といった否定的な反応を避けられます。

(余談ですが、どこの世界にも「俺は」「わたしは」そんな話を聞いていないなどというめんどくさい影響力を持っている人がいます。ただ、この世界になると話をしに行く順番まで気を使わないといけないので、非効率の極みみたくなってしまいがちです。)

また、利害関係者との意見調整を前もって終えておくことで、会議では承認プロセスに専念でき、意思決定のスピードが上がります。

たとえば、学校で新しいルールを決めるときに、いきなりみんなの前で提案すると反対されることがあります。でも、事前に先生やクラスのリーダーと話しておけば、「いいね」と賛成してくれる人が増えますよね。

これは社会でも同じで、根回しをすると「そんな話は聞いてない!」と言われにくくなり、会議がスムーズに進むのです。

■意思決定プロセスが形骸化するかも

ただし、根回しが文化として定着すると根回し自体が「密室での談合」と捉えられるリスクもあります。(というか影響力のある人たちだけで本来の合議制という理念を骨抜きにしています)

そのため、透明性の確保や情報共有の範囲には配慮が必要です。

■とはいえ、根回しは強い武器です(まとめ)

根回しは日本的な組織文化の一部として定着しており、会議効率や意思決定の迅速化に寄与します。優しく言い換えれば、根回しは、相手に準備や心の準備をしてもらうための工夫なのです。

そのため、すべての場面で必要ではありませんが、皆で気持ちよく決めごとを進めるために役立つ方法だったりします。

また政治的には、誰に根回しをするかといったことを一歩進めて、逆に誰かには根回しを敢えてしないで情報を渡さないと言った戦術的な活用もありえます。このあたりの社内政治、組織内政治が横行すると生産性は著しく下がりますが、そういった事もあるんだというリアルは押さえておくとよいでしょう。

関連用語
稟議制度
経営
2013年3月29日

ハインリッヒの法則

ハインリッヒの法則_001
ハインリッヒの法則とは、重大事故の背後には、いくつもの軽微な事故や、さらに多くの異常があるという経験則を言います。

この法則は具体的な数字で挙げられており、1つの重大事故の背後には、29の軽微な事故があり、300もの異常があるという風に言っています。

逆に言うと、「些細なミスだからいいよ」などと言ってミスを見逃したり、放置していると、軽微な事故が起こり、「軽微な事故だから、抜本的な対策はしなくていいよ」などと放置していると重大な事故が起こるという事です。

そのため、重大事故を防ぐためには、些細なミスを軽視せずに防止していくことが大切であるのです。

■ハインリッヒの法則と活用

ハインリッヒの法則はとても有名でいろいろな場面で使われます。1:29:300というある意味わかりやすい比率ですから。これは、小さなミスも見逃さない。小さなミスが大事故の危険性をはらんでいるという文脈で使われ、実際にミスを潰していくことが重要です。

しかし、1:29:300という比率は特に普遍的な比率では無いです。300回の異常が1回の重大事故を必ず招くと言った種類のものでは無いのです。

重要な考え方は、比率云々ではなく、未然に大事故を防止するためにはヒヤリハットの事例を収集し、どうやって防いでいくかを「仕組み」として構築していくことです。簡単に言い換えれば、小さなミスを、些細なことだからとほっておくのではなく、小さなミスが起こらないような仕組みを作ることが重要で安全につながっていくのです。

関連用語
オペレーショナルリスク
経営
2013年3月28日

黒字倒産

黒字倒産_001
黒字倒産とは、帳簿上は黒字(利益)が出ているにもかかわらず倒産してしまう事を指します。黒字なのに倒産してしまうので、黒字倒産です。

そのまんまの用語ですね。

さて、黒字なのに倒産?って思われた方もいるかもしれません。損失が沢山出て、結果として倒産するというのはイメージが付きやすいと思いますが、黒字なのに倒産ってどういうことなのでしょうか?
  • 現金と利益は違います
黒字になるってどういうことだと思いますか?一番素朴でわかりやすい答えが「お金が増える事」ですよね。

でも、お金は増えないけれども黒字になるってことがあり得るのです。「どういう事?」って思われた方もいると思いますのでご説明をします。

まず、黒字とか赤字というのは会計上の概念であって、現金の動きとは関係ない話なのです。

例えば、商品を100万円仕入れたけれども、一つたりとも売れなかった場合を考えてみます。

現金を使ってしまったけれども、売り上げが発生しないという、大赤字のイメージになりますよね?でも、この段階では赤字ではありません。

なぜかというと、この段階では100万円の現金という資産を使って、100万円分の商品という資産を買ったに過ぎないからです。

そのため、このまま決算日を迎えた場合、貸借対照表上の資産の部(流動資産)に商品を100万円分計上して終わりです。(損益計算書は関係しないため、赤字も黒字も出ません。)

どうでしょうか?直感と異なる結果ですか?

では、倒産になる例を挙げます。

今度は、現金を50万円しか持っていない会社が100万円分の商品を2か月後払いの掛け(後払いとか「つけ」といったイメージです)で仕入れたとします。

今回は、商品10万円分が30万円で売れて現金が入ってきたとします。この場合、売上原価が10万円で30万円の売上になっているので20万円が黒字になります。

しかし、この後は一切売れずに支払日を迎えたとします。

請求された100万円に対して現金は80万円しかありません。つまり、黒字だけど倒産してしまいました。

こういった現象を黒字倒産というのです。

関連用語
連鎖倒産
資金ショート
マーケティング
2013年3月28日

2次データ

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2次データとは、既に誰かによって収集されたデータの事を言います。

例えば、会社内部に蓄えられている情報である、財務データや返品率などの経営管理指標や、国や地方自治体が調査した各種統計情報などがこの2次データに該当します。

このような2次データは既にあるデータなので、ワザワザ新たに調査するといった手間をかけなくても良いというのが、長所になります。

手間がかからないので、一般的には1次データよりも安価に早く入手することができるのです。

もっとも、他の誰かが調査したデータなので、目的にぴったり合うようなデータが見つかるとは限りません。

また、誰がいつ、どんな方法で、どのような目的で調査したデータなのかも注意して確認する必要があります。

■2次データの活用

2次データはそれこそ膨大な量を手に入れることが可能です。実務ではJstatmap等などの二次データを使いやすく纏めてくれているものがたくさんあります。

このJstatmapは商圏分析などにとても使いやすいサイトなのですが、なんと無料で使えるサイトです。国が2次データを上手く活用できるように纏めてくれているのです。また、これだけではなく似たようなサイトもたくさんあります。

このように、無料の範囲でも国や行政機関が膨大なコストを掛けて市場調査などをしているものがあります。さらに矢野経済研究所などが調査レポートを出していたりと、自社で調査員を雇って調査するよりもコストを抑えつつ全体像の把握が可能だったりします。

順番は1次データ、2次データですが、まずは2次データで全体像を把握して、どうしても存在しないデータ等は1次データを自分で集めていくとよいでしょう。

関連用語
1次データ
経営
2013年3月27日

残存者利益 | 最後まで市場に踏みとどまれば、その市場を総取りできる可能性があります

残存者利益_001

残存者利益とは、市場に魅力が無くなった後も、その市場にとどまり続けたことによって獲得できる利益のことを言います。

残存者になることによって得られる利益といった言葉です。

さて、製品ライフサイクルという考え方があります。この考え方は「製品は、導入期、成長期を経て安定期に到り、最終的には衰退期になる。」といった考え方です。

そして、衰退期は市場が縮んでしまう時期なので美味しくなく、収穫戦略を採るか、儲からない様であれば、すんなりと撤退する事(撤退戦略)がセオリーとされています。

では、競合がみんな撤退した市場に自分だけ残ったらどうなるでしょうか?意外に美味しい市場がそこにはあると思いませんか?

このようなケースで得られる利益を残存者利益と言います。

例えば、過疎化が進行した地域に残った小売店はどうでしょうか?市場が縮む一方なので、競合店はワザワザ進出してきませんよね。でも、小売店は無くてはならない存在です。
 
その為、その小売店は事実上、地域の需要を独占できるというのが残存者利益です。

また、カナヅチを作っているメーカーがあったとします。カナヅチ市場は決してなくならない市場だと考えられますが、特に成長性が高い市場とは考えられません。

この市場で、生き残って、「カナヅチなら○○だよね。」と言われるようになれば、残存者利益を手にできると考えられます。

(カナヅチ市場の現状は分からないので適切な例でなかったとしたらすみません。)
  • 地域の中小企業の隠れた王道戦略

さて、この残存者利益ですが地域の商圏が縮んでいると嘆いている中小・小規模事業者にとって改めて見直してもらいたい考え方となります。

確かに、地域で過疎化が進行して、後継者難でどうにもならないといったことを言う人は多くいます。そして、それは残念ながら事実です。

ただ、過疎化の進行、後継者難と言った事実は変えられませんが、それをどう捉えるかは企業戦略によって代わってきます。

例えば、比較的若い人が経営している企業、後継者がいる企業にとっては地域の安定的に需要が見込める施設や組織に対しては多少採算性に難があっても納品し続ける・新規開拓を仕掛けると言った選択肢が考えられます。

これは、何も慈善事業で行うわけではありません。仮に競合他社が後継者がいない企業である場合は、十年後ぐらいのスパンで考えると商売を辞める可能性があります。また、数年のスパンでも、採算性の悪化や体力的な問題で取引を中止・縮小を申し出る可能性もあります。

その場合、既存取引先であるあなたの企業が一気にシェアを伸ばすチャンスに恵まれる可能性があります。

このように市場自体が縮小しても、個別企業が縮小するかどうかは別であり、地域を支えるために歯を食いしばって頑張ることは大いに報われる可能性のある戦略であると言うことができるのです。
マーケティング
2013年3月26日

コストプラス法

コストプラス法_001
コストプラス法とは、価格の決定方法の一つで、製造原価に一定の利益率を付加して販売価格を決定する方法です。コストに、利益をプラスするといったイメージの用語ですね。
 
この方式は非常に単純な価格の決定方法ですが、売れれば確実に一定の利益を得られますし、何より簡単な方法であるという事がメリットです。(簡単という事は顧客へ説明しやすいというメリットもあります。)

例えば、「製造に1,000円かかったから、卸値は1,300円です。」といった発想ですね。(とてもわかりやすいですよね?)

しかし、このような値段は、究極のところ作り手の都合です。お客さんからしたら「それは御社の都合でしょ?」って言いたくなるかもしれません。

上の例で、お客さんは700円だったらぜひ買いたい商品だったとします。でも、コストプラス法では、製造原価が1,000円だから1,300円なのです。

この方法には、700円で売る為には製造原価をいくらにするといった発想はないのですね。

このように、作り手の都合で勝手につけた価格なので、コストプラス法でつけた価格は市場に受け入れられない危険性があります。

関連用語
マークアップ方式
マーケティング
2013年3月26日

建値制 | メーカーが流通業の利益も考慮して決めた価格です

建値制_001
建値制とは、メーカ側が物流の下流でどれくらいの利潤を確保すべきかをあらかじめ決めておいて、希望小売価格を決める制度を言います。

これは希望小売価格を決める際に、途中の卸の利潤まで考えて決定するようなイメージです。例えば、メーカは40円で卸に販売し、卸は70円で小売業に販売し、小売業は消費者に100円で販売するという風に決めておくといった感じです。

さて、建値制を用いれば、卸も小売業も安心ですよね?いわゆる価格競争に巻き込まれませんからね。

しかし、消費者はどこの小売業者もメーカーが決めたとおり100円で販売していた場合、価格競争があれば手に入れられた価格よりも、高いお金を支払う必要があるかもしれません。

言い換えると、価格競争があったら90円で手に入れられたかもしれないのに、何処へ行っても100円でしか売っていないという事が起こるという事です。

そうすると、定価を決めてそれを守らせるという事は消費者の利益にはなりませんよね?このように、競争を阻害することがないよう、独占禁止法では再販価格を維持することは禁止されています。

(簡単に言うといわゆる定価販売を強制する事は禁止されています。)

しかし、希望小売価格として「うちとしては100円で売ってほしいんだよね」と販売価格を希望する事は禁止されていないため、建値制自体は違法ではありません。

■建値は守られていない

とこのような建値制ですがどこか抜けがけをしてしまうと、崩れてしまいます。消費者としては同じ商品であればより安く手に入る方が合理的になります。

また流通企業も競争が激化することにより、競合他社よりもたくさん売りたいと言う願望が常にあります。

この願望はメーカーが決めた建値を維持することよりも大きく、建値制は有名無実なものとなりつつあります。

■なぜ建値を決めたいの

このような守られない縦にですがではどうしてメーカーは建値を決めたいのでしょうか。

それは小売価格がどんどん低下してしまうと、メーカーから出荷する価格も維持できなくなり最終的にはその商品を売ることで、製造業も流通業も小売業も全く儲からなくなってしまうからです。

また価格が下がればブランドを維持が困難となりコモディティ化が進むと言ったこともメーカーが嫌がる点です。

マーケティング
2013年3月25日

High Low戦略

High Low戦略_001
High Low戦略とは、特売などを行う事によって、価格を変動させて顧客を集める戦略を言います。

特売を行えば、普段より大量の顧客を集めることができます。そして、集まった顧客に対して本当に売りたいものを売るといった方策を用いて利益を確保します。

また、特売をきっかけに新規のお客さんを常連さんにすることも狙いの一つです。
このHigh Low戦略は、いわゆる一般的な小売業が行うイメージですよね。特売の日に、目玉商品を作ってお客さんをよんで、本当に売りたいもの(粗利益の大きなもの)を一緒に買ってもらって利益を確保するという感じです。

但し、特売の目玉商品(ロスリーダー)だけを買いにくるようなお客が沢山集まってくると、もくろみ通りの利益が確保できない可能性があります。(こういったお客さんをチェリーピッカーと言います。)

また、特売があることを周知するためには、費用がかかりますし、特売品を店舗内で販促するためにPOP広告を作ったり、陳列方法を変えたりと売り場のメンテナンスにも費用がかかります。
これに対して、「手間暇かけて(コストをかけて)安売りするくらいなら、いつでも安く売ればいいじゃない」という、EDLPという発想もあります。

■High-Low戦略の向き不向き

High Low戦略は特売が有効がお店に向いています。「そんなの全部じゃないか?」とおもれるかもしれませんが、比較した考え方です。

例えば、スーパーやドラッグストアなどはお客様がたくさん来れば賑わってくれますし、需要がそれなりに増えても販売につなげることができるため、High Low戦略が特に有効です。

■あまりHigh Low戦略が向いていないとされる業種

他方で、コンビニなどは価格ではなく即時性や利便性といった価値を提供しているので、価格訴求はあんまり効果的ではありません。むしろ、値段が不規則に変化するならば、通常価格の時に買い物をしたお客様が高く買わされたと感じてしまってブランド価値を損ねるおそれすらあります。

ありますよね、いつもセールしているお店って。戦略を間違うと、セールの時がそのお店のいつもの値段で、通常時に値上げしているとお客様に捉えられてしまうリスクすらあります。(参考:セール時の値段で参照価格を形成されてしまった)

また、飲食店なども席数の限界があるため変なセールをやってしまうと、常連が離れてしまうリスクがあります。不定期にセールで混んでいて、昼休みに食事ができない危険性があるお店って嫌ですものね。

このように、お店の戦略次第では、High Low戦略が逆効果になる危険性もあるといった点は意識しておいてください。
情報
2013年3月25日

クラウドコンピューティング

クラウドコンピューティング_001
クラウドコンピューティングとは、インターネット上にある資源から、ソフトウエアを利用したり、サービスを受けることを言います。

まるで雲の彼方に様々な資源があって、よく分からないけれどもサービスやソフトウエアを使えるといったイメージです。
 
このような、インターネット等を用いてソフトウエアやサービスを利用するという発想は、ASPSaaSなどといった形態で昔からありました。

しかし、ASPやSaaSといった形態では「どこの会社が…」という風に、雲の向こうにはサービスなどを提供している企業があり、利用者はある程度意識をしていたのです。(契約を結んでいたりして、割としっかり意識をしていました。)

これに対し、クラウドコンピューティングではこの雲の向こうを意識しないといった点が特徴となっています。

(もちろん、雲の向こうにはサービスを提供している企業がいるのですが、それがどこであるかはあんまりユーザは意識していないのです。)

文字通り、よく分からない雲の彼方にある、サービスやソフトウエアを使って、手元に成果物を取り出すという感じです。

■クラウドのメリットと注意点

クラウドコンピューティングを活用すると、スマホ内にしまっている写真や音楽を、自宅の棚ではなく、外部の大きな倉庫にしまうようなイメージになります。

そのため仮にスマホをなくしても、外部の大きな倉庫から取り出すことが可能です。

そして、この倉庫の大きさは必要な分だけ借りることが可能であり(スケーラビリティ)、どこからでも利用でき、初期投資を少なくすることが可能です。(とはいえ、一般に自社や自宅で用意するよりも割高になると言われています。)

ココまでだと良いことずくめのような気がしますが、外部の倉庫ですから倉庫自体の鍵を盗まれたり、倉庫自体が災害に遭ったりすると、自分に責任がなくとも倉庫が使えなくなったりデータが流出する可能性があります。

とはいえ、自宅や自社でセキュリティのプロでなく、あまりセキュリティにコストを掛けられない私達が実施する防犯や災害対策よりも強い防御をしているため、狙われやすいというデメリットと天秤にかけてどう判断するかがポイントとなります。


関連用語
クラウドファンディング
 
情報
2013年3月25日

SaaS

SaaS_001
SaaSとは、インターネットなどを通じて自社開発のソフトウエアをユーザに使用させるサービスの事を言います。英語ではsoftware as a Serviceと表記され、サースと呼ばれます。

このSaaSは、ソフトウエアをユーザ側の端末に導入する必要はないのですが、必要な機能を必要な分だけサービスとして利用することができます。

■従来のSaaSではないシステムは高かった

ビジネス用の大規模なシステムには、多種多様な機能が実装されています。しかし、高機能であるがゆえに導入コストが高かったりしました。

また実際に動かすためには大規模なサーバを用意し(オンプレミス:オンプレといいます)そのサーバを格納する部屋を用意し、冷却を考え、バックアップを考え、、、、などと非常に大規模なシステム周りも含めた投資が必要となっていました。

皆様も組織のサーバルームを見たことがあるかもしれませんが、あれだけの機械を維持するのはとても大変なのです。

■使うシステムだけサービスで使わせてくれるSaaS

そこで、本当に必要なモノだけを使うという発想が生まれました。サービスとしてソフトウエアを使わせてもらうという発想です。

そして、もちろん、サービスとして使うのですから不要な機能は使いません。例えば、営業支援システムを自前で持っているのであれば、別にそのような機能を使う必要はなく、結果として営業支援システム分の料金は支払わないといったイメージですね。

■SaaSのメリットと導入の利点

SaaSには、従来のソフトウエア導入と比べて以下のようなメリットがあります。
  • 初期導入コストが抑えられる(サーバー購入や設定不要)
  • アップデートや保守はベンダー側が実施
  • 必要な機能だけを選んで使える(柔軟な課金体系)
  • インターネット環境があれば、どこからでも利用可能
どれも、これもシステムを自前で構築しないことに伴うメリットです。そして、何よりも大きいのがシステムの基盤を維持するための人員(とても専門的で潰しが効く仕事ですから、ちゃんと市場水準のお給料を払わないとたちまち転職してしまいます)を自前で維持・育成しなくても良いということです。

このため、近年では小規模企業やスタートアップが営業支援(SFA)や会計ソフト、在庫管理などにSaaSを活用するケースが増えています。

■SaaSとASPの違い

SaaSと混同されやすい言葉に「ASP(Application Service Provider)」がありますが、このASPとSaaSはやや意味が異なります。

ASPは主に個別に開発されたソフトウエアを、特定の顧客に向けて提供する形であり、柔軟性やカスタマイズ性はSaaSより高いことが多いです。

一方、SaaSは標準化されたパッケージを不特定多数に提供するモデルとなっています。

■SaaSの代表例と活用シーン

以下は、実際に広く使われているSaaSの代表例です。
  • Google Workspace(旧G Suite):メール・カレンダー・ドキュメント共有
  • Salesforce:営業支援・顧客管理
  • freee・マネーフォワード:会計・給与・経費精算
  • Notion・Slack:チームでの情報共有・プロジェクト管理
これらのSaaSは皆さんも聞いたことのある仕組みが沢山出てきたと思います。

このように、SaaSは「必要なものだけをサブスクで使う」という発想で、業務効率化を進める企業に広く導入されています。

ただし、一度導入するとベンダロックイン的に他のシステムへ移行しにくくなるといったことがあるので注意が必要になります。

関連用語
アクティベーション
情報
2013年3月24日

アクティベーション

アクティベーション_001
アクティベーションとは、ソフトウエアの不正なコピーを防止するために、ライセンスが正規なものであるかどうかを認証する仕組みのことを言います。

言葉としては、ソフトウエアをインストールした後、ソフトウエアの機能を使える状態に(アクティブに)するための認証といったイメージですね。

このアクティベーションは主に、インターネット経由で認証しますが、電話を使うといったケースもあります。
  • どういった仕組みなの?
通常は、出荷された一つのソフトウエアに一つのシリアルキーがついており、このシリアルキーを用いてアクティベーションを行います。

この際、メーカ側は使用する側のハードウエアの構成の情報を入手して、「ハードウエアの構成」と「ソフトウエアのシリアル番号」を対応させて、認証を行います。

認証を行った結果、不正ではないと判断できた場合、メーカ側よりソフトウエアを使えるようにするためのキーを発行してくれるのです。

つまり、メーカ側は認証を行った時点の環境とソフトウエアのシリアル番号を対応させているのです。

さて、このような方法では、PCが壊れた時など、認証を行った時と使用環境のハードウエアの構成が変わった時に困りますよね?

仕組み上、不正利用なのか正規のユーザのPCに問題があったのかを判別することは難しいので、ハードウエア構成が変わったことを理由にアクティベーションができなかったような場合は、メーカ側のサポート窓口に説明をして対応してもらう必要性があります。

■アクティベーションのメリット

アクティベーションのメリットは「このソフトは正規のライセンスを持っている人が使っているのですか?」と確かめる仕組みを提供することで、正規ユーザーを保護し、不正コピーによる損失を回避する点にあります。

開発会社が適正な利潤を確保することで初めて持続的な開発が可能となるため、必要なアップデートやサポートを受けることが可能となるのです。

その意味で、不正な利用者を排除することはみんなの利益を守ることにつながるのです。

他方で、アクティベーションによって操作が煩雑になったり、一時的な利用制限をかけられるリスクも存在します。

基本的には不正利用防止側にドンドンかじを切っていきますので、多少の利便性が損なわれることは受忍する必要が出てきています。(悪い行為をする人がいるとドンドン世の中の生産性が落ちていくのですね。)

■アカウントベースで認証することが増えています

最近のソフトウェアはネットにつなげて使うクラウド型が増えています。この種のソフトではシリアルキーを入れてアクティベーションすると言った動きが少し変わって、認証するというシンプルな仕組みになっています。

アカウントでログインすれば、そのアカウントが生きているか(利用期間が残っているか)を簡単にチェックできるからです。

つまり、従来のハードウェアに依存した認証ではなくアカウント単位で権利の管理をするという形です。

逆に言えば、利用端末が変わってもアカウント単位で権利を確認するという形になりますから、端末が変わっても簡単に認証ができます。

他方で、通信障害やサーバ障害などには脆弱だったりします。そのため、重要業務はオフラインで動く環境を用意しておくことを検討するなどがBCPプランとして重要になってきます。

情報
2013年3月24日

アソシエイト

アソシエイト_001
アソシエイトとは、インターネット上ではアフィリエイトと同義語として使われている言葉です。アソシエイトとは、仲間という意味があるので、一緒に商売をやっていく仲間という意味合いになります。

仲間なので、自分のWebサイト上からリンクを張って商品を紹介してくれます。そして、その報酬として仲間に売上金の一部を渡すのです。(基本的に成果報酬型広告となります。)

例えば、あなたの仲間が(アソシエイトが)お店の商品を紹介してくれて、実際にお客さんが買ってくれたなら、紹介者に対して報酬を払ってもいいですよね?

アソシエイトとは、これをインターネット上で大々的にやりましょうというイメージの仕組みです。

あなたのお店は、売上が上がるし、あなたの仲間(アソシエイト)は成果報酬が手に入りますし、お客さんは欲しい商品が手に入るというみんなが笑顔になれる仕組みです。

まあ、ほぼアフィリエイトと同じ仕組みですね。

さて、世界でも最大手のインターネットショップであるアマゾンではアフィリエイトの意味合いで「amazonアソシエイト」と言っています。

しかし、我が国では一般的にはアソシエイトという言葉は使わずに、アフィリエイトという言葉を使っています。それなので、あまり聞きなじみのない言葉かもしれませんね。

職位としてアソシエイトという言葉を使う場合もあります。

■アソシエイト・プログラムのメリット注意点

アソシエイトプログラムは、広告主にとっては代わりに売ってくれることと、売れたときだけお金を払えばいいという明確なメリットを提供します。

他方で、アフィリエイター(アソシエイト・プログラムで売る人)にとっては自社の商材を用意せず、在庫リスクを負わずにビジネスを展開できます。コンテンツ運営だけ上手くやれば(ソレがとても難しいのですが)ビジネスができるのです。

■アソシエイト・プログラム依存の罠

よく、この主のビジネスで独立開業を考える方がいます。副業として取り組んでいたら、今の月給の3倍稼げたから独立を考えると言った相談を受けることもあります。

しかし、アソシエイト・プログラムに依存するビジネスモデルは脆弱性を抱えています。それは参入障壁を築くことが極めて難しいということです。流通量が多くなれば「特単」と呼ばれる特別な単価をオファーして来てくれるといったケースもありますが、ソレは単価の上昇であって参入障壁ではありません。

検索エンジンのロジック変更によるアクセス増減や商材自体が法改正で取り扱えなくなるリスクなど大きなリスクを抱えたビジネスモデルです。

ソレに加えて、アフィリエイトでたくさん売れるなら、企業側には自社販売に舵を切るというインセンティブが常に発生するという点も覚えておくと良いでしょう。

情報
2013年3月23日

APS(アフィリエイト)

ASP(アフィリエイト)_001
ASP(アフィリエイト)とは、アフィリエイト・サービス・プロバイダーの略称で、インターネットなどで、成功報酬型の広告を配信するプロバイダーのことを言います。

アフィリエイトを行う側のイメージとしては、広告案件を取ってきてくれる代理店という感じですね。代理店のイメージですので、複数の販売元の案件を持ってきてくれます。

また、広告を取ってきてもらうと共に、ASPが間に入ることによって、契約などのややこしい手続きもASPに任せる事ができます。

逆に、広告を出稿する側からは、広告を出稿する先を探してきてくれるようなイメージです。自社の製品やサービスを販売してくれるサイトを探す事や、そのサイトの運営者と個別に契約を結ぶとなると非常に大変です。

しかし、ASPに任せることができればだいぶ楽になりますよね。 

まあ、簡単に言うとこのASPはインターネット上の広告代理店のイメージです。

さて、アフィリエイトを始めようとする場合、このASPと契約をしない事にははじまりません。というのは、ASPと契約をして売り物を確保しないと、売り物がないお店になってしまいますから。

※同じASPと表記して、(Application Service Provider) アプリケーション・サービス・プロバイダーを指す場合もあります。

■ASPの役割と仕組み

ASPは広告を出したい会社と、収益を得たい人(会社)を結ぶ仲介役になります。これは卸売業者の社会的意義である取引数最小化の原理のようにASPがあることで広告を出したい企業と広告を掲載して収入を得たい人や企業を少ない取引数でマッチングすることができるのです。

例えば、とあるゲーム会社が自社開発のゲームアプリの広告を出稿したいと考えたとします。その時ASPを経由すれば、そのゲーム会社はASPとだけ契約すれば広報が可能となります。

他方、広告を掲載して収益を得たい人の側もAPSと契約を結べば広告を掲載することが可能となります。

また、成果報酬型広告の掲載と相性が良く広告出稿側は成果が出たときだけ支払う事が可能ですし、広告掲載側は成果が上がれば比較的大きな額の報酬を見込めるのです。

■取引の流れと個人や小規模事業者が広告掲載する場合の考え方

収益を得たい人から見た取引の流れとしては
  1. ASPへ登録する(A8.netやもしもアフィリアイトなど)
  2. 広告案件を選択する
  3. 記事やサイトなど自社媒体へ掲載
  4. 成果発生(成果→審査→確定というながれがあります)
  5. 成功報酬支払
と言った形になります。なお、収益を得たいアフィリエイターの側からすると、絞り込んだ特定ジャンルでPVを集めれば少ない閲覧数でも成果に結びつきやすくなります。(例えば釣り情報サイトなら、釣り関係の案件の成約率は高くなります)

他方で、ジャンルを絞らずに膨大なアクセス数を集めて売り込むといった方法もあります(芸能関係のゴシップを扱うなど、とにかくPV至上主義でやる場合)。どちらの方法も大変ですが、個人での収益目的の場合は絞り込んだ特定ジャンルのほうが成果が上がりやすいと考えられます。

関連用語
アソシエイト 
経済学
2013年3月23日

リフレ政策

リフレ政策_001
リフレ政策とは、金融緩和と財政政策を組み合わせて有効需要を創出しようとする政策の事を言います。この時、デフレからの脱却を目的としつつも、極端なインフレを避けるといった目的も持っています。ここでリフレとはreflationリフレーションの事を指します。

このリフレーションは日本語では「通貨再膨張」と訳される言葉です。

さて、「金融緩和と財政政策を組み合わせて有効需要を創出するって話は、別に珍しい話じゃないよね?」と思われた方もいらっしゃると思います。そういった方は、経済通ですね。

そうです、別にリフレ政策と言っても、珍しい事や奇抜なことをやろうという話ではないのです。
  • 定義があいまいな言葉
上の説明で、有効需要の創出に伴い、デフレを脱却しつつ極端なインフレを避けるという目的を掲げています。

簡単に流れを書くと

景気刺激策→有効需要の創出→景気回復→緩やかなインフレの発生

という流れを想定しているのです。

しかし、上の流れでは結果として起こる「緩やかなインフレ」を目標とし、そこからデフレを脱却し、景気回復につなげようとするというアプローチでもこの言葉は使われています。

簡単な流れを書くとコチラは

緩やかなインフレの発生→デフレ脱却→景気回復

といった流れを想定しています。

■リフレ政策は我が国で実行された

我が国のアベノミクス(2013年頃から)はリフレ政策の実例であるとされています。長期のデフレに悩まされていたのですが、日銀が量的緩和を実施し政府も財政出動を組み合わせて需要の喚起を強力に推し進めました。

その結果一時的にはインフレ率が目標値近くまで上昇してデフレ脱却の兆しを見せたのです。

しかし、持続的には目標達成は困難であり、2022年頃からのコストプッシュによるインフレが発生するまで本格的な目標達成はできませんでした。

なお、リフレ政策はデフレ脱却を目指して気な入緩和を行いますが、政府の資金を直接中央銀行が賄うものではありません。

このような政府の資金不足を直接中央銀行が賄うのはマネタイゼーションといって、量的緩和とは異なる考え方になります。

関連用語
スタグフレーション 
財務・会計
2013年3月23日

重要性の原則

重要性の原則_001
重要性の原則とは、重要性の乏しいものについては厳密な方法ではなく簡便な方法を用いても正規の簿記の原則に従った処理として許容されるとしたものです。

これは、企業会計原則の一般原則に定められているわけではないのですが、正規の簿記の原則に対する注解として、規定されています。

「え?重要でないものは簡便な処理を行っていいの?正規の簿記の原則に従って、関係者の判断を誤らせないように、真実の報告をするのが会計の目的じゃないの?」と考えられる方もいるかもしれませんね。

確かに、すべての事象を厳密な方法で記帳した方が望ましいとは考えられます。しかしながら、企業会計の目的として、利害関係者(ステークホルダー)の判断を誤らせないようにする事がです。(これを明瞭性の原則と言います)

そのため、関係者の判断を左右しないような、重要度の乏しい事柄については簡便な方法を採っても良いとされています。

例えば、総資産が100億円ある企業を考えてみます。この企業は10年間に元金均等方式で100万円を取引先に貸し付けていたとします。

厳密に言えば、本年返してもらう分の10万円は流動資産にすべきですが、総資産が100億円あるうちの10万円が固定資産に計上されていても、流動資産に計上されていても利害関係者の判断は変わらないですよね?

このようなモノについては、めんどくさいので100万円分すべてを固定資産扱いにしてしまっても良いとするのがこの重要性の原則にのっとった処理の方法となるのです。

関連用語
単一性の原則 
情報
2013年3月23日

ASP

ASP_001
ASPとは、インターネットなどを介して自社の開発したビジネス用アプリケーションを使用させるサービスのことを言います。英語ではApplication Service Providerと表記されます。

このASPを利用することによって、自社でグループウエアなどを開発・保守を行わなくても、回線さえつながっていればその機能を使うことができます。

顧客は、このASPを利用すれば自社でサーバを維持管理する必要もありませんし、ソフトウエアを開発する必要もありません。

このため、ASPを利用することによってシステムの運用や保守にかかる費用を節約することができるのです。

もっとも、サービスの特性上、自社向けに完全にカスタマイズされたものを使用するためには追加の費用が必要となりますし、機密性の高い情報の取り扱いには、注意を要する(専用回線を引くとか、VPN回線とする)等の制限はあります。

※ASPと表記して(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)を指すケースもあります

■ASPの利用事例と注意点

ASPはシステムを保有する必要が無いので中小企業における業務効率化等にとても便利です。勤怠管理システムやグループウェア、会計システムなどを自前で開発したらすごく大変なコストが掛かります。

そして、コストは開発費だけではなくその保守運用についてや、保守運用ができる組織を維持するコストまでかかります。

これに対してASPの利用であれば導入コストの削減ができるうえ、サーバの保守管理やバージョン管理などが外部業者に委託できます。そのため社内のIT部門のリソースも少なくて済みます。(全くなくすことはおすすめしません。それこそベンダロックインされますので)

他方で、外部事業者への依存度が上がりますし、大切なデータを外部に預けることになるのでしっかりと防御されているかどうかなど契約を確認しておく必要が必要になります。

また、サーバ停止時にどのような対応をしてくれるのか、データは移行できるのかなどについても確認しておく必要があるでしょう。

関連用語
SaaS
クラウドコンピューティング 
財務・会計
2013年3月22日

負の返済(ネガティブ・アモチゼーション)

負の返済(ネガティブ・アモチゼーション)_001
負の返済(ネガティブ・アモチゼーション)とは、毎月ちゃんと返済しているのですが、返済額が利息の額よりも少ないため、結果として残高が増えていくような負債の事を言います。

なにそれ、そんな借り方するわけがないじゃないと思われる方もいるかもしれませんが、かつて、このような負債で資金を調達していたケースがあったのです。

それは、一昔前に問題となったサブプライムローンです。

まず、借り手は、当初数年間(3年間が多かったらしいです)は金利分にも満たない一定額だけを支払います。(この期間が負の返済(ネガティブ・アモチゼーション)となります。)

この当初期間のうちに、不動産の価格が未払いの金利分よりも大きく上昇していれば何の問題もありません。(実際に金利分+元本の返済が始まった段階で、不動産を売却すれば差益を得ることができますからね。 )

これは、1,000万円借りてきて、1,000万円の不動産を買って、3年後に1,200万円返すみたいな取引です。3年後に不動産が1,500万円まで値上がりしていれば問題ないですよね?

しかし、もくろみ通り不動産価格が上昇しなかったら大変なことになるのは、言うまでもありません。

上の例で3年後も現状維持の1,000万円のままだったり、値下がりして800万円になっていたら大変ですよね? 

もちろん、自分がやっていることが非常にリスクの大きい投機活動であるとわかってやっているのなら、自己責任というやつです。

また、このまんがに出てくる先生のように、自分がどんな取引をやっているかを自覚していなかったとしても責任は問われますので注意が必要です。
店舗管理
2013年3月22日

客席回転率

客席回転率_001
客席回転率とは、お店がどれだけ効率よく運営できているかの指標の一つです。

この客席回転率は次の計算式で算出することができます。

客席回転率=(1日の)客数÷客席数

この計算式の通り客席回転率とは、一日に一つの客席あたり何人のお客様が来店したかを示す指標ですね。そのため、一般的には、客席回転率が高いほど効率が良いという事ができます。

例えば、客単価が千円のお店で、10席のA店とB店があったとします。そして、A店は客席回転率が4回、もう片方のB店は客席回転率が2回だったとします。

このような時、それぞれのお店の売上高は

客単価×客席数×客席回転率

でもとめられますので、A店の一日当たりの売上高は、

1,000×10×4=40,000円

B店の一日当たりの売上高は

1,000×10×2=20,000円

となります。

このように、客単価や客席数という条件が同じ場合は、客席回転率が高い方が売上高も高くなります。
  • じゃあ客席回転率は高い方がいいの?
しかし、一般的に客単価が高いお店は客席回転数が低くなる傾向があり、客単価が低いお店は客席回転数が高くなるという傾向があります。

(高級レストランは客席回転率を高くしようとして、「食事が終わり次第すぐに出ていってください。」なんて言わないですよね?その逆にファーストフードのお店でも「何時間でもゆっくりしていってください」という風にもあまり言われません。)

その為、客単価と客席回転数はある意味ではトレードオフの関係にあるという事ができます。

■客席回転率を改善するためのアプローチ

客席回転率の改善というと、お客様に長居しないでもらう方策だと考える方もいると思います。

確かに、そのような側面もあるのですが、そこに手を付ける前にまずは無駄を省きましょう。

例えば、お客様が入店する前の待ち時間が長くなっていませんか?前のお客様が帰った後、すぐに食器類を下げて次のお客様が入店できるような状況になっていますか?

この他には、お客様は注文を決めているけど、その注文を取っていないで待ってもらっていると言った時間もあるはずです。

これらはわかっているかもしれませんが、従業員の制約でなかなか難しいはずです。

ただ、「できないからやらない」では改善しませんので、タブレットを活用してお客様自身が注文したり、調理工程や配膳の動線、退店処理をスムーズに行うために業務フローを見直したりとできることからやっていくとよいでしょう。

また、過去のデータや天気、周辺のイベント情報等からお客様の来店予測を行い適切に従業員を配置するLSP的な考え方も重要だったりします。


経営
2013年3月21日

地政学リスク

地政学リスク_001
地政学リスクとは、ある国や地域にテロの発生や軍事的緊張が高まる事によってもたらされるリスクのことを言います。

このようなリスクは、発生を予測することが困難であり、さらにリスクが顕在化した場合には経済活動に対して非常に大きな障害になります。

(政情不安が進行して無政府状態になったり、いつ戦争が始まるか分からないような状態になったとしたら、商売どころじゃないですよね?)

■世界は狭くなったので地政学リスクは広く影響を及ぼす

そして、現在ではたとえ地政学リスクが発生したのが遠くの国であったとしても、世界中の市場は緊密につながっているため、広い範囲に影響を及ぼします。

例えば、中東の産油国で軍事的緊張が高まったとします。その場合、原油価格が高騰し、遠くの国々であっても様々な影響が出るといったイメージですね。

■地政学リスクとカントリーリスクの違い

「地政学リスク」と似た言葉に「カントリーリスク」がありますが、意味は少し異なることに注意が必要です。

カントリーリスクは「特定の国で政変・経済危機・法改正・債務不履行(デフォルト)」などが起こるリスクで、より包括的です。そして、その国に起因するリスク、つまりカントリーリスクなのです。

一方、地政学リスクは軍事的対立やテロなど、国際安全保障に関わるリスクを指します。

2025年現在においては、特定の(米国)で関税が上がるとか上がらないとかといった議論をしていますが、そういった種類のリスクです。ちょっと前までは米国とカントリーリスクを結びつけて語るなどほとんど考えられなかったです。

このように、事業を取り巻く環境は常に変化しているので注意が必要なのですね。

■最近の地政学リスクの具体例

さて、安全保障などの地政学リスクについては2025年時点では、以下のような事例が地政学リスクとして認識されます。
  • ロシアによるウクライナ侵攻
  • 中国と台湾の緊張
  • 中東の紛争激化
いずれも、予測できるようなリスクではないですし、個人や個別企業がリスクを無くすることはできません。(ほんとうの意味で平和な世界を求めて人類が団結できればこの限りではないのでしょうけど)

また、地政学リスクは特定地域だけでなく、世界全体の経済活動や企業活動に連鎖的に波及するリスクとなっています。半導体が高くなったり、原油に由来する製品が高くなったり、穀物価格が高くなったりと、特にグローバル展開していない企業であっても無関係ではありません。

この意味で中小企業だから地政学リスクとは無縁だとは言えないのです。

■企業としての備え:BCPとコンティンジェンシープラン

このような不確実なリスクに対して、企業はBCP(事業継続計画)やコンティンジェンシープランを策定し、調達先や生産拠点の分散、情報収集体制の強化などを進めておくことが重要です。

最近では経済産業局が事業継続力強化計画(ジギョケイ)といったBCP計画の簡易版を推進していますのでぜひ作ってみることをおすすめします。簡単にできますが、自社のいろいろなリスクを見直すきっかけになるのでとてもおすすめです。

中小企業庁:https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/bousai/keizokuryoku.html


関連用語
カントリーリスク
オペレーショナルリスク
コンティンジェンシープラン 
店舗管理
2013年3月20日

売場効率

売場効率_001
売場効率とは、一定面積当たりの売上です。この売場効率が良ければよいほど、その売場は生産性が高いという事ができます。

この売場効率は次の計算式で求められます。

売場効率=売上額(年間)÷売場面積

この式の表している通り、売り場面積1平方メートルあたりの売上高という数値を売り場効率の指標としているのです。
  • 売場効率という指標を活用する
さて、売場効率を求めただけでは意味はありません。売場効率というデータを読み取って、現状の改善に生かすかが大切なのです。

お店の売場面積は限りある資源です。そこに、売り場効率のよくない商品を置き続けていたらもったいないですよね?その為、商品毎に売場効率を求めてみるというアプローチも有効です。

例えば、あなたがホームセンターを経営していたとします。そして、大きなスペースを割いてユニットバスを展示販売しているとします。

商品群毎に売場効率を求めるまでは、ユニットバスは単価が高いため非常に効率が良い商品であると考えていたとします。

しかし、実際に売場効率を求めてみた所、ユニットバス売場の効率は店内最悪レベルだったとします。

これを受けて、ユニットバスにはスペースを割かずにカタログ販売にする、とかプロモーションを強化して、ユニットバス売場の売場効率を高めることに注力するといった施策を打つことができるのです。

問題を把握することができなければ、対応策を取る事はできません。(というか、対応策など考えませんよね。)その為、このような指標を使って数値で管理することが大切なのです。 
法務・支援施策
2013年3月20日

連帯保証

連帯保証_001
連帯保証とは、主たる債務者と連帯して債務を弁済する事を保証するという事です。保証の制度の一つです。

さて、この「連帯して」という所から非常に厳しい義務を保証人は負う事になります。あなたも「(連帯)保証人にだけは絶対なるな※」との言葉を聞いたことがあるかもしれません。では、どうして(連帯)保証人になってはいけないのでしょうか?
※保証人になってくれと頼まれるような場合、連帯保証人を指しているケースが非常に多いのです。

さて、連帯保証の厳しさを以下にあげていきます。

例えば、あなたがAさんの連帯保証人になった場合を想定して説明していきます。
  • Aさん(お金を借りている人)がどうであれ、いきなりお金を返せと言われる可能性がある
まず、債権者(お金を貸している人)はAさんに(お金を借りている人)に請求する事なく、いきなり連帯保証を行っているあなたに「お金を返せ」と請求することができます。

これって、理不尽ですよね?急に自分に言ってくるのではなく、「まずはAさん(借りている人)に返済を求めてください」って言いたいですよね?(これを催告の抗弁権と言います)

でも、あなたは連帯保証人です。それなので、この催告の抗弁権は認められていません。つまり、「まずはAさんに言ってください」とはいう事ができないのです。
  • Aさんに財産が残っていても、請求されたら、借金はあなたが支払う必要がある。
また、あなたがAさんがお金を持っていることを知っていて、更にそれを証明できるとします。その場合、「Aさんはお金を現に持っています。そして、これを証明できます。だからAさんから先に取り立ててください。」って言いたいですよね?(これを検索の抗弁権と言います)

しかし、このような主張も、あなたには認められていません。

どうですか、連帯保証って怖いですよね。逆に考えると、これだけの力があるからこそ、債権者は連帯保証を取りたがるのです。

関連用語(というかもっと保証人に酷な制度)
根保証
経営
2013年3月19日

カントリーリスク

カントリーリスク_001
カントリーリスクとは、企業などがどこかの国で事業活動を行う(販売先であった、生産拠点であったり)際に、相手の国が原因で発生するリスクのことを言います。

これは、相手国の企業が資金ショートを起こして倒産するとかそういった事とは関係なく発生するリスクです。

どんなに業績の良い企業と取引をしていても、相手先企業のある国に問題が発生したら安心とは言い難いですよね。

例えば、取引相手がいる国でクーデターが発生して、取引相手企業の資産がクーデター政府に没収されてしまう、相手国政府がデフォルトを起こしたことによりハイパーインフレが発生する。

また、生産拠点を置いている国が自国資本を優遇するため、外資に非常に厳しい条件を突き付けてきたりといった事が起こりうるのです。

そして、この種のリスクの相手国が原因となる一企業にはどうにもできないようなリスクをカントリーリスクというのです。

■カントリーリスクへの対策

カントリーリスクは本質的には予測不能ですし、一企業が対策できるような内容ではありません。しかし、だからといって何もしないわけには行きませんので、幾つかの考え方を整理します。

■取引国の分散

一つの国だけに頼らずに幾つかの国に分散することが対策の一つです。A国だけに完全に依存していた場合、A国で問題が発生したら大ダメージを受けますよね。

このような場合に、B国やC国も含めて事業を展開していればダメージを少なくすることが可能です。ただし、トラブルの発生確率は当然増大しますのでそこは意識しておく必要があります。

■保険での対応

リスク対応の王道といえばやはり保険です。保険でリスクを移転するという発想です。この場合お金を払ってリスクを保険会社に移転するという発想です。

破滅的な影響を受けるようなリスクについては保険で移転することが重要になってくるのです。

■その他のリスク対応の考え方

・リスク回避
そもそも危険な国や事業に投資しないという考え方です。しかし、カントリーリスクは予測が困難ですからリスク回避を考えすぎると何もできなくなってしまいます。

・リスク低減
上で述べた複数国への分散や、契約の工夫でのリスク低減を考えることが可能です。

・リスク保有
究極的には起こったら仕方ないとリスクを自社で抱え込むのも考え方です。対策の仕様がない種類のリスクは割り切って自社で保有するのも考え方です。

関連用語
地政学リスク
オペレーショナルリスク
BCP
経営
2013年3月18日

オペレーショナルリスク

オペレーショナルリスク_001
オペレーショナルリスクとは、業務遂行に伴って発生するリスクの事を言います。業務遂行(オペレーション)に伴うリスクという風にイメージしていただければわかりやすいと思います。

業務を遂行しているだけで発生するリスク?ちょっとイメージが付きにくいですか?それでは、企業が活動を行っている時に忍び寄るリスクについて考えてみたいと思います。

■企業に忍び寄るオペレーショナルリスクとは

例えば、このオペレーショナルリスクには、天災などの災害に襲われるリスクや、会社内部の人が法令に違反するリスク(コンプライアンス違反)、事故が起こるリスクなどが上げられます。

また、従業員が単純に重大なミスをするというリスクなどもあります。

このように、普通に業務を遂行しているだけで結構なリスクにさらされていることが分かると思います。そして、たちの悪い事に、これらのリスクは、どれだけしっかりと対策を取ったとしても、完全に避けることは難しいのです。

しかし、内部統制をしっかりと行い、法令違反のリスクを最小化する事や、防災対策をしっかりと行って、災害の被害を抑えるなど、オペレーションリスクが顕在化しにくくすることは可能です。

また、実際にオペレーショナルリスクが顕在化した時(従業員が重大な作業ミスをしてしまい事故を起こしてしまった)にも迅速に対策を講じて、その被害を最小限に抑えることも可能です。

といっても、どのようなリスクがあるのかを知らなければ対策などたてられないので、自社のオペレーショナルリスクにはどのようなモノがあるのかを把握しておくことが非常に大切なのです。

つまり、「ウチの○○は絶対安全。事故など起こらないし、事故を想定すると周りに不安を与えるから、最初から考えないよ」みたいな、根拠のない安全神話を作るのではなく、「事故は起こるよ。でも被害を最小限に食い止めるために予め考えられる全てのリスクを洗い出して、被害が広がらないように全力を尽くすよ。」という態度を取る事が大切だという事です。

■まんがとオペレーショナルリスクの例

このマンガでは真面目に事業を行っているのに、様々なトラブルが起こっていることを書いてみました。この特別なリスクではなく、業務遂行に伴って発生する様々なリスクをオペレーショナルリスクというのですね。

■オペレーショナルリスクの具体例と分類


さて例をいくつか上げましたが、分類して考えるとオペレーショナルリスクが見えやすくなってくるので、いくつかのパターンにわけてみます。大まかに分類すると以下のようなものが代表的です:

  • 人的ミス
従業員の入力ミスや伝達ミスなどが人的ミスに該当します。特にヒューマンエラーは、単純な作業でも頻発しやすく注意が必要です。

これらのミスは発生する前提で、発生しても大問題にならないように業務を設計すると良いでしょう。

また、ミスが重大な結果に繋がるような人的作業は最初から減らすこと、保険をかけてリスクをカバーすること、二重チェック体制を取るなどの対策が大切になります。(誰ですか?ミスらないように頑張るなんて言っているのは。ソレはただの精神論ですよ)
  • 内部不正
従業員による着服や不正行為などです。内部統制、内部牽制が機能していない組織では頻発します。

よく、内部牽制は従業員を疑うから良くないと誤解している方がいますが、内部牽制は従業員を誘惑にさらさないという、極めて優しい設計であると捉え直してください。

誰であってもその良心を試すような業務設計をしてはならないのです。
  • システム障害
サーバーダウンやネットワーク不具合などの、情報システム系のトラブルです。これも割と発生しがちなトラブルです。

個人的なお願いですが、動いているときにはろくに感謝もしないのに、動かないときだけエンジニアを責めるのはやめてあげてください。
  • 災害・事故
地震・火災・水害、または生産ラインの停止事故なども含まれます。これらも発生しがちなリスクです。


これらに加えて、たとえば、業務プロセスが属人化していて「その人がいないと何もわからない」といった状況も、オペレーショナルリスクの一つです。

こうしたリスクを洗い出して、BCP(事業継続計画)やコンティンジェンシープランといった文脈で対策を立てることが重要になってくるのですね。


関連用語
ハインリッヒの法則
法務・支援施策
2013年3月18日

アウトライセンス

アウトライセンス_001
アウトライセンスとは、自社が取得した特許を他社に使用させることを言います。

使用させる方法としては、いわゆるライセンス契約を結んで、外部企業が使用した際にロイヤルティを徴収する方法や、特許自体を売却するといった方法を採ることができます。

さて、せっかく自社で取得した特許をなぜ他社に使用させるのでしょうか?特許なのですから、独占的に使用する権利があるわけですよね?

これはどんなに大きな企業であっても、経営資源が有限であるという事が関わってきます。

例えば、中小の調味料メーカーである自社が、調味料を開発していく中である物質を効率的に抽出することを可能とする技術を手に入れたとします。しかし、その技術の特許を取得した段階では、そのような物質を効率的に抽出する必要性を特に感じていなかったという状況を想定します。

のちに、この物質は特定の病気によく効く医薬品としての効果が認められて、効率的な抽出方法が非常に大きな価値を持ったとします。

さて、この時あなただったらどうしますか?この抽出技術を使って医薬品業界へ進出しますか?

通常はそのような意思決定はしませんよね?だって、自社が持っている経営資源で医薬品業界へ進出しても成功するとは限らないためです。(というか、医薬品業界に少ない経営資源で参入しても、成功することは難しいと思います。)

その為、自社の持っている技術を提供(ロイヤルティの徴収もしくは特許の売却)することで対応すると思います。

このように、アウトライセンスを活用すれば、経営資源がなくとも、特許を提供することによって、自社はお金が入るし、製薬会社は技術を使えるし、医薬品を必要としている人も薬を手に入れられるしでみんなが幸せになれる。

関連用語
クロスライセンス
経営
2013年3月17日

異業態間競争

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異業態間競争とは異なる業態間の競争を言います。

通常競争というと、同じ業態の中での競争をイメージされると思います。例えば、酒屋さんなら、隣の酒屋さんとの競争、スーパーなら隣のスーパーとの競争というイメージです。

たしかに、このような同一業態での競争は激しい競争となります。それこそ、隣の客をどうやって奪うかの熾烈な競争となるのです。

しかし、敵は自分と同じ業態だけではないのです。

例えば、酒屋さんでは、酒類を販売しているスーパーも競争相手ですし、安くお酒を飲めるような居酒屋ができればそれも競争相手です。

更に、お客様の財布は一つと考えると、嗜好品としてお酒のほかにお金を使わせるような代替的なモノやサービスは全て競争相手となります。

このように、今日では別の業態であったとしても競争相手となりえるのです。代替財的な考え方ですね。

■オンラインサービスやデジタルサービスとの異業態間競争

近年では、従来は競合と考えられていなかったような業種が競争相手になってきています。例えば、映画館の競争相手は従来はレンタルビデオ屋さんぐらいだったと考えられますが、近年では動画配信サービスという極めてつよい競合が生じています。

また、書店の競争相手として電子書籍、CDショップの競争相手として音楽配信サービスなど消費者は様々な方法で自分のニーズを満たすことができるようになってきました。

同じ目的であってもそれを自宅から一歩もでなくて果たすことができるようになっていうのです。

現在では生鮮食品さえオンラインショップで買うことができますからね。それも大手流通業(イオン系の企業など)、逆にオンラインサービスの草刈り場とされてきたような企業が逆に参入してきているののです。

究極的には、顧客の時間を奪い合って競争していると考えた競争戦略、時間消費型サービスへの対応が必要になってくるかも知れませんね。
財務・会計
2013年3月16日

支払サイト

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支払サイトとは、取引先に対しての支払い猶予期間の事を言います。

事業を営んでいると、その都度支払うのではなく、一定期間の支払いをまとめて支払うといったケースが発生します。

例えば、「おまんじゅう」工場を営んでいるとして、小豆や小麦粉を仕入れたとします。この時、毎回毎回現金で支払ったら煩雑ですよね?

その為、掛け取引という「一定期間の分をまとめて支払ってくれればいいよ」という条件で取引をすることがあるのです。
さて、掛け取引で仕入れることを買掛と言います。この買掛などをまとめて仕入債務という風に呼ぶこともあるため、実質的には債務です。

債務という事はお金を借りているという事ですから、現金の調達に当たります。

さて、支払サイトは、取引先へ対する支払い猶予期間です。これを、取引先から無利息でお金を借りている期間と読み替えてみたらどうでしょうか?

支払サイトは長い方が有利であることが分かりますよね?

という事は逆に、回収サイトは取引先へ無利息でお金を貸している期間という事ができますので(自社の支払サイトは、取引先からすれば回収サイトです)短い方が有利という事ができます。

なお、商社を間に入れて商社金融と言った事実上商社にお金を借りるという方法で支払いサイトを延長する方法もあったりします。

■支払いサイトが長すぎる場合何が起こるか

支払を後回しにできれば、買い手にとっては有利となります。そう考えると、支払いサイトを際限なく伸ばせれば伸ばせるだけ自社が書いてだったら有利になると考えられますよね。

しかし、そうは問屋がおろしません。
  • 早期決済を要求されるリスク
取引先との力関係が、取引先側に傾き早期決済を要求された場合、長い支払いサイトに依存して資金繰り計画を行っていたような企業では資金ショートの可能性が出てきます。

あくまで取引先にお金を借りていると考えてしっかりと安全策を取っていく必要があるのです。
  • 法律的リスク
支払いサイトが長すぎると、取引先にとっては不利になります。そしてその事は国も知っているため下請法などで支払いサイトの長さについて制約を加えています。

この主の制約は中小企業への配慮の名のもとに、規模要件で適用が当面猶予されていたりしますが、長い目で見た場合は必ず対応する必要があります。そのため、力関係によって自社に有利な取引慣行を矯正するようなことが無いようにしないといけません。

関連用語
資金ショート
財務・会計
2013年3月15日

理論株価-配当割引モデルでの計算例-

理論株価配当割引モデル_001
今回の記事では理論株価を「配当割引モデル」というモデルを使って実際に求めてみたいと思います。大切なことだからもう一回書きますが。配当割引モデルを使って実際に計算してみます。(画面上で計算式を組んでみました。)

下の空欄に実際に色々な値を入れて試してみてくださいね。

使い方
  • 「配当額」は、実際に理論株価を調べたい株の一株当たり配当額を使います。
  • 「株主の要求収益率」には、市場で株主(投資家)が要求しているであろう利益率を入力します。例えば、リスクフリーレート+数%といった所でしょうか?(ご自身で見積もってみてくださいね。)
  • 「配当の成長率」には、理論株価を調べたい株がどれだけ配当額を増やすかを見積もってみてください。
  • 上記の欄に値を入れたら、「計算ボタン」を押してみてください。

配当額        
株主の要求収益率 
配当の成長率    


※計算途中の値は、小数点以下第三位で四捨五入しています。
※計算結果は、小数点以下第一位で四捨五入しています。

さて、こちらで計算した結果はあくまで、たくさんある理論株価の一例です。(要求収益率や配当の成長率によって結果が大きく変化しますし、他にも理論株価を計算する方法が沢山あります。)

また、「要求収益率」や「配当の成長率」という変数にどのような値を入れたらいいか、戸惑いませんでしたか?とまっどった末に、適当な値を入れて計算しませんでしたか?

この変数にはあなたが見積もったどのような値でも入るのですが、逆に言うと、「要求収益率」や「配当の成長率」といった値には客観的に正しい値は存在しないという事です。

正しい理論株価を算出するためには、「要求収益率」や「配当の成長率」といった値が正しい必要があります。しかし、どのような値が正しいかは誰にもわかりません。

このように、株価の予測というものは非常に難しい事なのです。

※重要な事※
本結果をもとに投資判断を行ったとしても、当方は責任を負いかねます(責任なんか取れません)のであしからず。
財務・会計
2013年3月15日

資金ショート

資金ショート_001
資金ショートとは、手元の現金が無くなり、いわゆる運転資金が不足してしまう事を言います。

このような状態に陥ると、たとえ多額の黒字を計上していたとしても企業は倒産する危険性が出てきます。(黒字倒産ってやつですね)

例えば、80円で仕入れた(翌月末払い)ものを200円で売った(翌々月末回収)とします。また、手元には50円の資金があったとします。

さて、この例だと売上原価は80円なのでいわゆる粗利益は120円となります。(黒字になっている例ですね。)

しかし、この企業は倒産してしまいました。なぜでしょう?(他の費用は無視します。)
 
黒字なのに倒産?変じゃない?って思われた方もいるかもしれません。

この答えは資金ショートを起こしたからです。

今回のケースでは、仕入の支払いは翌月末払いですよね?それなので、翌月末には現金が80円出ていきます。

しかし、売上の200円が入ってくるのは翌々月です。

すると、翌月末には現金が足りなくなりますよね?このような状態を資金ショートと言い、そのままほっておいて翌月末を迎えると黒字倒産という結末になってしまうのです。

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