無差別マーケティングとは市場細分化をしたうえで、市場間の違いをあえて無視し共通の製品やサービスを提供していこうとするアプローチです。その際、最も大きなセグメントに合わせてマーケティング・ミックスを展開して、その周辺セグメントの顧客を引き付けることを狙いとすると言われています。
この方法は、有効に機能すれば非常に効率がよく、規模の経済を追求することが出来るアプローチです。しかし、なかなかすべてのお客様が満足するような製品やサービスを提供するのは難しいのが実情です。
例えば、みんなが気に入る素晴らしい車を作ろうとしたとします。その場合、どんな車が考えられるでしょうか?ファミリー向けの居住性と、軽自動車並みの安さと、高級車みたいな高級感とスポーツカー並みのエンジンの性能を同時に追求してみようとします。
こんな車が出来たら、この車種だけを売ればいいので非常に効率はよさそうですよね。でも、なんかすごく中途半端な車が完成しそうな気がします。そしてこんな中途半端な車を本当にみんなが欲しがるでしょうか?
このまんがでは、先生が市場細分化の分析を行っています。市場細分化の結果を使えば、運動部の生徒さん向けとか、文化部の生徒さん、職員向けなどに市場を絞ることはできそうですよね。
しかし、このまんがではあえて、特定の層向けの商品提供を行わずに市場全体をターゲットにすると言っています。全体に向けてマーケティングを行えばよいのでうまくいけばとても効率のいい方法であると考えられます。
もっとも、このまんがの登場人物は学校の購買を営業しているので、既に学校関係者向けという風にあらかじめ特定の市場を狙い撃ちしているという事もできますが、市場細分化で細分化した市場を差別せずに(無差別に)販売するので無差別マーケティングの例としています。
しかし、このまんがではあえて、特定の層向けの商品提供を行わずに市場全体をターゲットにすると言っています。全体に向けてマーケティングを行えばよいのでうまくいけばとても効率のいい方法であると考えられます。
もっとも、このまんがの登場人物は学校の購買を営業しているので、既に学校関係者向けという風にあらかじめ特定の市場を狙い撃ちしているという事もできますが、市場細分化で細分化した市場を差別せずに(無差別に)販売するので無差別マーケティングの例としています。
- 市場細分化まで考える手法です
一般的なマーケティング手法ではSTPの順番で考えて行きます。
このSはセグメンテーション、つまり市場細分化のことです。まず市場を分けてみるのです。
Tはターゲッティングで、分けてみた市場(細分化した顧客集団)のどこ(誰)に狙いを定めるかを決めていきます。
その上で、Pというポジショニングを決めて市場マーケティング戦略を決めていくのです。
無差別マーケティングでは、このような一般的な流れではなく、あえてセグメンテーションつまり市場細分化までに留めておきその一番大きなセグメントに対してアプローチしていくと考えます。
- 無差別マーケティングは陳腐化したのか?
今日的なマーケティング手法からすると効果が薄いアプローチのように考えられますが決してそんなことはありません
何と言ってもコストが抑えられますし、うまく狙いがハマれば莫大な売り上げを得ることが可能となります。
ただし経営資源に限りがある中小企業等においては、狙い通り行かなかった場合に果てしない消耗戦となってしまうためセオリーとしてはあまりこの方法はとらないような形となります。
逆に相対的に経営資源に優位性を抱えているような規模の企業の場合(これはあくまで相対的なので中小企業であっても市場によっては優位性を得ることは可能です)この無差別マーケティングという手法を検討に値するのです
あくまでマーケティング戦略というものは企業の製造において適正な利潤を得るための手段でありますので、選択肢から安易に排除すべきではないのです。