eCPMとはeffective cost per millの略称で、広告表示1,000回あたりの収益額の事を言います。
これは
【収益額÷広告表示回数×1,000】
という計算式で計算を行うことができ、広告が1,000回表示されたらいくら収益が得られるかを示す指標です。なんだか1,000倍にするところなどが、PI値に似た考え方ですね。
それでは、この指標がどのようなことを表しているのかを考えていきたいと思います。
例えば、100回広告が表示されるサイトと10,000回広告が表示されるサイトがあったとします。そして、100回広告が表示されるサイトは10円の収益を上げ、10,000回広告が表示されるサイトは200円の収益を上げたとします。
ではどちらのサイトの方が優れているでしょうか?単純に収益の額だけを比較したら10,000回広告が表示されるサイトですよね。
ではeCPMを計算して比較してみたいと思います。
100回広告表示のサイトのeCPM
eCPM=10円÷100回×1,000=100
10,000回広告表示のサイトのeCPM
eCPM=200円÷10,000回×1,000=20
となります。このことから100回広告を表示するサイトの方が収益率が高いという事ができます。
例えば、もし広告表示回数を1,000回増やす施策を取る事ができるのであれば、前者の100回広告を表示するサイトに行うべきであると判断することができます。
このまんがでは、若いエンジニアが十分な閲覧者がいない状態にもかかわらず、eCPMが高いと喜んでいます。しかし、上の定義の通り、広告表示回数が少ない状態でタマタマ高い収益を上げるような事が起こると、このeCPMは上振れします。
上の例では、100回表示のときに10円の収益を上げていますが、これがタマタマ10回の広告表示で同じ収益を上げていたらどうでしょうか?
この場合eCPMは
10円÷10回×1,000=1,000
となってしまいます。
このような指標の特性を知っていたためか、年配の社長の方はもう少し様子を見ようと言っています。このように、指標を用いて判断するときには、その指標は何を意味してどのように計算するのかを把握しておくと 誤った判断を行わずに済みますね。
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RPM