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Buyout

経営
2013年10月26日

MBO:マネジメントバイアウト | 経営陣が自社を買収するという不思議な事が発生します

MBO
MBOとはマネジメントバイアウトと呼ばれ、経営陣が自社を買収する事のことを言います。略さずに表記するとManagement Buyoutとなります。

さて、「経営陣が自社を買収?どういう事?」と思われた方も多いと思います。だって、自分たちで経営しているわけですから、買収するなんてよく分からないんですよね?

でも、企業の持ち主は株主です。その為、一般的には所有と経営が分離していますが、経営陣はあくまで会社の所有者ではなく、会社の運営者でしかないのです。

例えば、オーナー社長という言葉がありますよね?こういった人々は会社を所有していて、更に経営まで行っているわけです。

しかし、オーナー社長以外の社長はあくまで株主総会で(自分以外の株主に)任命されて経営を行う人にすぎないのです。

おそらく皆さんが、ぱっと思い浮かべるような大企業の社長さんの大部分は、『雇われ社長』といった形になるはずです。
  • MBOを行う動機は?
さて、世の中の社長さん等の経営陣と会社の所有者が一致しないケースがあると上で書いてきましたが、どうしてワザワザ自社を買収する必要があるのでしょうか?

まず考えられる理由として、経営陣の「自社を自分が持っている会社にしたい」といった野心を実現するといった事ですね。また、会社の持ち主である株主から直接買収を打診される場合もあるかもしれません。

このほかには、買収防衛策としてMBOを行う場合があります。株式会社の仕組み上、株式を買収者に買われなければ、相手がどれだけお金を持っていたからと言って買収は行う事ができません。

簡単に言うと、「取引の相手方が売りたくないものは買えない」という感じですね。

そして、自社の経営陣が自社を買収していたらどうでしょうか?こうなると、通常は市場に売りに出される株式はほとんど無くなりますよね?

そうなると、「売っていないものは買えない」という状態となるので、どうやっても買収はできなくなります。その為、このMBOを買収防衛策として用いることもできるのです。
  • お金はどうするの? 
さて、ここまでの説明で「いくら経営陣と言っても、企業を買い取るほどのお金を用意するのはすごく大変じゃないの?」と思った方もいるかもしれませんね。

そういった場合に活用される方法がLBOと言う方法になります。(なんだかアルファベット三文字の用語が沢山出てきましたね。)

同じ略語で表記される言葉
経営
2012年11月13日

LBO(レバレッジドバイアウト) | 買収先企業の資産やCFを担保として買収します

LBO(レバレッジドバイアウト)_001

LBOとは企業を買収する際に、外部からの負債で資金を調達して、企業買収を実施することを言います。しばしば、自己資金と比較して非常に巨額の資金を借り入れることが可能となります。英語表記ではLeveraged Buyoutとなります。

飽き入れ金をレバレッジ(てこの原理)として用いる買収(バイアウト)なのでレバレッジバイアウトなんですね。

■どうしてそんな事ができるの?

それでは、どうして巨額の資金を用意することができるのでしょうか?貸す側にとっては、小さい企業に巨額の資金を貸し付けるわけですから非常にリスクが高くなりますよね?
 
例えば、100万円しか持っていない人に、1億円の果樹園を買う為の資金を貸し付けるようなイメージです。あなたなら貸しますか?何の保証もない状況では、ちょっと躊躇しますよね。

では、果樹園や果樹園から上がる将来の収益を担保にするといったらどうでしょうか?これなら可能性はありますよね。

このように、買収される側の企業の資産や将来のキャッシュフローを担保にするという方法で資金調達を行うのです。

イメージ的にはあまり良くない手法ですが、この手法自体が良いとか悪いとかの善悪の区別はありません。

うまく使えば、ステークホルダー(利害関係者)すべてが幸せになりますし、悪く使えばいわゆる乗っ取りと言われるような手法になります。

■レバレッジドバイアウトの対象となる企業

これは買収先の企業のキャッシュフローを担保にするわけですから買収先については安定したキャッシュフローを生み出すような企業であることが必要です。

買収先がイチカバチカの商売やってるような場合はなかなか該当しません 。貸し出す方も取りっぱぐれる危険性がありますから 。

■LBO具体的な進め方

一般的な進め方を解説します。

■1.受け皿となる会社を設立します。

受け皿となる会社を使って多額の資金を調達するような形になります。この受け皿の会社は資本金が極めて少なくても問題はありません。
LBO


■2.受け皿の会社を使って金融機関等から多額の買収資金を調達します 

受け皿の会社は多額の買収資金を借りてきます。その結果、この図のように貸借対照表がほぼほぼ負債になります 。

企業としての安定性はほぼゼロですがレバレッジドバイアウトを目的としているのでこれでいいのです。
LBOの仕組み2

■3.受け皿の企業が対象会社を買収します

借入で調達した資金を使って対象会社を買収します。その結果貸借対照表の資産の部は買収会社の株式で、負債の部はほぼ全部全額借入金になります。

LBOの仕組み3


■4.買収した会社と受け皿企業を合併します 

この結果買収資金は受け皿企業の負債となるため、場所資金の貸付側は取りっぱぐれの危険性がなくなるわけです。

資金の出し手にとってはレバレッジドバイアウトが成功しさえすれば取りっぱぐれる危険性が少ない比較的リスクの低い方式となります。

LBOの仕組み4


onnanoko_bustup_2
ふふふのふ。気に食わないあの会社、あの会社の資産を担保にして買収してあげようかしら。

neko_akire
うわぁ、黒いこと考えていますね。

onnanoko_bustup_2
そうよー。で、買収にかかった費用もあっちの会社に払わせれば完璧よ。LBOって考えた人天才よね。

hiyoko
だめですわ。あそこの企業は株式を公開していないから、どうやっても買収対象になりませんわ。

■LBOのデメリット 

この lbo は買収の対象となった企業が自分の企業を買収するための負債を払う必要が出てきます。

通常その負債は非常に巨額になりますので、その後の企業の安定運営が難しくなる可能性があります。

従業員等そこで働く人たちにとってはこんなふざけたお話はありません。そのため従業員とのモチベーションは著しく損なわれる危険性がありますのでここは手当しておく必要があります 。

■レバレッジドバイアウトの目的

レバレッジバイアウトについては短期間の転売を目的とした方法と、長期的に経営権を握ることを目的としたものに区分されます。

短期間の転売を目的した場合には、買収後企業価値を上げるための方策がとられその後転売されます。

買収したファンド等は多額の利益をあげますが、買収された側の企業は深刻なダメージを負います。

また企業価値を短期的に上げるためには、不採算部門の切り離し等の方法が非常に効果的に力を発揮しますので、そのようなことが行われるケースがあります。

この場合働いてる人にとっては非常に大変なことになります。

いわゆる乗っ取り屋とかそんなイメージのやり方ですね。企業価値に比べて株価が著しく低いなどの場合にこのようなレバレッジドバイアウトで狙われる企業となります。 

いわゆる旨みのある企業なのですね。

またMBO等で長期的に経営権を握る目的でレバレッジドバイアウトが行われる場合にもLBO(レバレッジドバイアウト)の手法が使われることがあります。

マンガに出てきた用語
MBO
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