ポイント制退職金制度とは、従業員の勤務実績に応じてポイントを付与していき、実際に退職する際に累積ポイント数×ポイント単価で退職金を算出する制度の事です。
例えば、ポイント単価が1万円の会社で、30ポイントを獲得した人が退職する際には30万円の退職金が支払われます。単純明快な仕組みですよね。
さて、このポイント制退職金制度について考えてみると、「ポイント×単価なのはわかったけど、じゃあポイントってどうやって付与するの?」という疑問が生まれますよね。
このポイントの付与の仕方がこのポイント制退職金制度のポイントなのです。(くどい言い回しですね…)
- 偉い人ほど(責任が重い人ほど)ポイントが早くたまる
このポイント制退職金制度のポイント付与方式を端的に説明すると、『責任が重い人ほどポイントが早くたまる』という事になります。
責任が重い人ほど組織への貢献も大きいと考えれば、組織への貢献に対して退職金を支払うという形になり、単純に『長く務めたから沢山支払う』という従来の退職金制度よりも合理的であると考えることができます。
また、このような制度設計であるため、中途で組織に入った人であっても、大きな責任を担っていればその人の貢献に報いることができます。(責任が大きければポイントが沢山たまりますからね。)
このことにより、中途で採用されたとしても、退職金の面ではあまり不利にではなくなります。そのため、外部からの人材獲得にも効果を発揮する退職金制度であるという事ができます。
- 年功的面も加味できる
但し、上記のように『責任が重い人ほどポイントが早くたまる』という切り口のみでポイントを付与すると、「長く務めた人にとってはあんまりいい制度ではないよね…」といった声も出てくると思います。
その為、実際のポイント付与では、勤続年数ポイント等を設けて年功的面も加味する組織も存在します。