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若者

時事ニュース解説
2015年10月17日

PCの基本的なスキル?教わった記憶はありませんがPCが使えない若者がいるのなら社会全体で教える必要があります

pc
パソコン。PC。仕事を行っていくには必須の道具となっています。「手書きで書類を作ってください」とか言われてしまうと、その書類作り以外ほとんど何もできずに一日が終わってしまうかもしれません。

と、このような重要な道具であるパソコン、PCですが、若い方にとってはスマホの方がなじみ深く、パソコンの操作にあまり習熟していない方が増えてきたようです。報道では

若い世代でパソコンを使えない人が増え、話題になっている。IT企業ですら新入社員が使えず困っているケースも。スマートフォン(スマホ)の普及や、親・学校のパソコンへの理解不足、経済的に苦しい家庭が増えていることなどが原因と考えられ、就労のためにも技術習得の必要性が高まっている。
中略
内閣府が今年2月に発表した「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、スマホを利用している高校生は89%に上る一方、ノートパソコンは30%、デスクトップパソコンは16%に過ぎない。2015年10月17日毎日新聞

とされています。報道の通りであるのならば、若い世代ではパソコンを使っている人達の方が少数派になってしまっているような状況が浮き彫りになっています。

という事は、パソコンについては覚えるような努力をしないといけない

■どうやってパソコンを覚えたのか

仕事でパソコンを普通に使っている世代はどうやってパソコンを覚えたのでしょうか?

パソコンという新技術を利用して生産性を上げるとの組織の意思の下、おそらく現在50代よりも上の世代の方は、パソコンを覚えるために様々な研修や教育訓練の場が提供されていたはずです。

また、20代後半から40代については、パソコンの利用率が上がってきた世代で、使っていく中で自分で覚えていった世代であると考えられます。

ある程度パソコンが普及してきた世代なので、企業でパソコンの基本的な使い方から教えていたとは考えにくいですし、逆に学校教育でもパソコンの使い方といった教育訓練は提供されていませんでした。(高校での情報教育は2003年から開始)

とはいえ、それで何とかなってきたのは、パソコンの普及期に該当しており、その普及を推進していた世代であると考えられるからです。(つまりパソコンを使えるようになりたいというニーズがあった時代なのです。)

パソコンの普及率
平成7年16.3%
平成10年32.6%
平成13年58.0%
平成16年77.5%
平成19年85.0%
『通信利用動向調査(世帯編)』総務省より筆者抜粋

このように、平成19年では85%もの普及率を達成しています。もちろん、買っただけで使わない人もいるかもしれませんが、その時代に若い世代だった人は率先してパソコンに取り組んだはずです。

このように20代後半から40代の人達は、教育訓練の谷間の世代であったにもかかわらず、パソコンを使える人が多いのは、普及していく時代の流れに乗っていたからであると考えられます。

■パソコンの操作を今後の世代が自然に覚える事はないと考えられる

と、今の若い人たちは逆にスマホは使いこなしています。普及していく時代の流れに乗ると、特別な教育訓練が施されなくとも、ある程度は自然に利用可能となると考えられます。しかし、すでに普及してしまっている技術についてはやはり教育訓練の場を設ける必要があると考えられます。

パソコンが普及していく時代の流れでは、友人とメールをしたり、HPを作ったり、インターネット上の掲示板で交流したりといった行為にある程度の必要性がありました。そのため、パソコンに親しみ、自然と習熟していったと考えられます。

一方、今の若い人たちはスマホで自分たちの必要とする事が完結していると考えられます。そのため、パソコンを利用する必然性は無いのです。

そして、必然性のないモノを決して安くはないお金を支払って購入し、利用していく中で習熟する事はあまり期待できないのです。

■スマホもこういった運命をたどる

例えば将来、スマホと異なる情報デバイスが普及していたとすると、その時代の若い人たちはスマホについてはあまりうまく扱えないはずです。そのため仕事でスマホが必要ならばやはり教育訓練を実施する必要が出てくるのです。

このように、利用する必然性のない道具について習熟していないことを嘆いていても何も始まりません。すでに普及した技術を覚えて欲しいのなら、やはり教育訓練を実施しないとならないのです。

■誰が教えるのか

さて、教育訓練をするとしても誰がその教育訓練を実施するべきでしょうか?企業で働く前に中学や高校といった教育機関で教えるべきでしょうか?

それとも、あくまで『仕事』のためのスキルだから企業が人材育成すべきでしょうか?

これについては、やはり基本的な内容は学校といった教育機関で教えるべきだと考えられます。というのは、読み書きや基本的な計算ができる人材を社会に輩出することは社会全体の生産性を高める事に役立っているように、基本的なパソコンの操作方法についても同様に学ばせることが社会全体の生産性を高めると考えられるからです。(つまり社会全体で考えた場合には、費用対効果が良い投資なのです。)

また、学校教育で教えるという事で

経済的な事情でパソコンに触れることができない→パソコンを用いる仕事に就くことができない→経済的な事情で…

といった負の連鎖を、社会として許容しないといった覚悟が必要なのです。

とはいえ、業務で必要な内容。WordやExcelの細かい操作の仕方とかについては企業が人材育成すべき領域であるように考えられます。

企業によって、どのソフトウエアを使うかどうかは分かりませんし、企業文化によっては使う機能も異なるので、学校で全部教えるのは非効率だからです。

■技術革新に期待しつつ

さて、おそらく、このまま技術革新が進んでいけば、スマホのような使用感で今のPCを用いた仕事以上の事ができるようになる日が来るとは思います。

もしくは、特定のデバイスを意識しなくても仕事ができる未来が来るかもしれません。しかし、そのような事を期待して何もしないのは、社会全体として誤りであると考えられます。

社会全体としては、パソコンが使えないといった事で機会を失う事が無いようにしつつ、個別企業では、新人さんがパソコンをある程度つかえていたという、世代は特別であり、今後はそのようなことは期待できない。

新人さんに、企業の仕事の仕方を教える研修期間には、Excelとかその他特定のソフトウエアの使い方も教えるのが当たり前であるとの認識を広げていく必要があると考えられます。

と、パソコンを自然に覚えた世代の経営マンガの中の人が記事を書いてみました、
 
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