まんがで気軽に経済用語

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小売業の類型

店舗管理
2013年5月8日

アウトレットストア

アウトレットストア_001
アウトレットストアとは、主に、メーカや卸売業が在庫処分のため割安価格で販売を行う店舗のことを言います。

どこかの業者が単体でこのような形態のお店を出すこともありますが、イメージしていただきやすいのは、アウトレットモール内に設置されたお店ですね。

このようなお店では、通常の価格に比べて割安で(しばしば格安で)販売されています。

さて、どうして割安での販売を行うのでしょう?あなたが在庫を抱えた側の会社の人であると仮定して考えていきたいと思います。

例えば、多少の傷があったり、どうしても売れ残ってしまうような商品があったらどうしますか?そのまま倉庫に置いておけば、保管代もかかりますし、在庫に投入している資金も回収できません。

そのため、企業側には多少安くとも売ってしまいたいという発想があるのです。(時には、原価を割っていたとしても、現金が多少でも回収できるのであれば良いと考える場合もあります。)

どうでしょうか?「仮に原価を割っていても販売したい。」という発想、ご理解いただけますか?
  • 何故原価割れでも売りたいの?
まず、サンクコストという考え方があります。これは、在庫を仕入れるために投入した金額は、どのような意思決定を行っても、今更取り戻せないという考え方です。そして、この取り戻せないコストは、意思決定にあたって無視するのが正しいとされています。

このため、仮に1万円で作ったモノであったとしても、5千円で買いたいという顧客が現れたならば、1万円の原価は無視し、5千円で販売するか、もっと高く購入してくれる顧客がいるかどうかを検討する事が正しいとされているのです。

(仮に原価を割っていても、その金額はもはや取り戻せないため、原価を無視して可能な限り高値で販売するという事が合理的な選択なのです。)

また、倉庫に置いておくという事は、その商品の保管代もかかります。さらに、その商品が売れて回収できたお金を再投資に回す分の機会原価も発生してしまうのです。
  • お金の回収以外の目的は?
もう一つの大きな目的は、実際に商品を販売することによって市場の情報を得るという事です。

製造業や卸売業は直接消費者と接触することが少ないため、消費者が何を好むかといった情報を入手しにくいのです。そのため、アウトレットストアを出店して、直にお客様の反応を得るという目的があるのです。

関連用語
カテゴリーキラー
パワーセンター 
スーパーセンター
ホールセールクラブ
キャッシュ&キャリー
GMS
ハイパーマーケット
ネイバーフッド・マーケット 
ハード・ディスカウンター
ボックスストア 
店舗管理
2013年5月8日

ボックスストア

ボックスストア_001
ボックスストアとは、経費を削減し少しでも安く販売するため、カットケース陳列を主体として販売する業態のことを言います。

お店の内装や運営にもお金をかけないようにしているので、通常の店舗で多用されているゴンドラ陳列もあまりしません。

陳列什器の費用までも削減し、陳列の手間を省くためにカットケース陳列を多用するなど、徹底したローコストオペレーションを志向しているのです。

そして、このカットケース陳列を多用しているところからボックスストアと呼ばれているのです。

カットケース陳列というのは、納品された箱を切り取って陳列に利用する方法であり、あたかも、ボックス(箱)のお店のように見えます。そのため、ボックスストアと呼ばれるようになったのです。

関連用語
カテゴリーキラー
パワーセンター 
スーパーセンター
ホールセールクラブ
キャッシュ&キャリー
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ハイパーマーケット
ネイバーフッド・マーケット
ハード・ディスカウンター
アウトレットストア
店舗管理
2013年5月8日

ハード・ディスカウンター

ハード・ディスカウンター_001
ハード・ディスカウンターとは、小売業の業態の一つで、超低価格販売を志向しているお店です。

安売り業者を意味する。「ディスカウンター」にハードという言葉を付けているように、ハードに安売りするという業態です。

さて、なぜそこまで安く販売することができるのでしょうか?そんな秘密があるなら、マネをしたいですよね?

これには、極端な商品の絞り込みと、プライベートブランド(PB)主体の商品構成という秘密があります。

極端な商品の絞り込みを行って、商品を管理する手間を削減し、プライベートブランド(PB)主体とすることによって、低価格での販売を目指しています。

さらに、陳列もカットケース陳列が多く、徹底したローコストオペレーションを志向しているのです。(参考:ボックスストア
店舗管理
2013年5月7日

ネイバーフッド・マーケット

ネイバーフッド・マーケット_001
ネイバーフッド・マーケットとは、比較的狭い商圏を狙った、スーパーマーケット+ドラッグストアといった品ぞろえをしている業態です。

ウォルマートが開発した業態であると言われており、スーパーセンターショッピングセンターなどの大規模店舗の隙間を埋めていくような事を狙いとしています。

地域の人の隣にあるようなお店といったイメージです。まさにネイバーフッド(隣人)のマーケットなのですね。

店舗管理
2013年5月7日

GMS

GMS_001
GMSとは、日用品を中心にした品ぞろえの総合スーパーのことを言います。総合スーパーといった言葉で示されて、日常生活で必要なモノを一か所で購入することができます。英語ではgeneral marchandise storeと表記します。

このGMSはワンストップショッピングを提供することを志向しているのですね。

そして、このGMSもアメリカで発達した小売業態です。(意外かと思いますが、アメリカのGMSは食料品は販売していません。これに対して、日本のGMSは食品も扱っているので日本版GMSなどと呼ばれています。)

ただし、日本版GMSは食品を取り扱っている分、通常のスーパーマーケットとの違いがあいまいになってしまいますよね。

そのため、「食品以外の商品の構成比が50%以上のモノを日本版GMSとする」という基準を設けています。
  • 多店舗展開
GMSは同一資本で多店舗展開を行っています。いわゆる、レギュラーチェーン(RC)ですね。

そして、日本版GMSのイメージとしては、「ダイエー」とか「イトーヨーカ堂」のようなお店です。プライベートブランド(PB)を開発して利益率を高めつつ、そのお店に行けば食品+日常生活に必要な日用品がほとんど揃うという感じですね。

関連用語
ハイパーマーケット
カテゴリーキラー
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スーパーセンター
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ネイバーフッド・マーケット
 
ハード・ディスカウンター 
アウトレットストア
店舗管理
2013年5月7日

キャッシュ&キャリー

キャッシュ&キャリー_001
キャッシュ&キャリーとは、会員制で、現金購入を行って商品を持ち帰る卸売業者を指します。

キャッシュ(お金)でキャリー(運ぶ)という言葉なので、「お金を払って持っていく」といった、感じの言葉です。卸売業者では、掛けで取引を行ってくれるケースが多いにもかかわらず、「現金のみでお願いします」と言っているようなものです。

会員制かつ卸売りなので、ホールセールクラブと似ていますが、こちらは原則として小売販売はしませんし、現金販売のみになっています。

また、キャッシュ(お金)でキャリー(運ぶ)というように、配送も行わず、顧客自ら購入した商品を運びます。このように運営に費用がかからないような仕組みになっていますので、低価格販売を実現しているのです。

ドイツの「メトロ」がこの業態を開発しました。

もっとも、最近ではサービス競争のため、配送サービスを行ったり、クレジットの利用を許容したりしています。(参考:小売の輪理論

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2013年5月6日

ホールセールクラブ

ホールセールクラブ_001
ホールセールクラブとは、会員制の小売店舗で、卸売りと同様の価格で購入できるというお店の事を言います。

そもそも、ホールセールは卸売りという意味ですから、「卸売クラブ」といった名前の業態なのですね。ちなみに、このホールセールクラブで有名なお店は、アメリカの「コストコ」です。日本でもお店を展開していますよね。
 
さて、卸売り価格が安いのは皆さんご理解いただけると思います。(小売価格より十分に安くないと小売業が成り立ちませんからね。)

そして、その割安な卸売価格で一般の消費者に売ってしまおうという発想の業態がこのホールセールクラブなのです。

但し、何の工夫もなく卸売価格で販売することができるわけではありません。そのため、会員制を採って(会費で収入を得たり)、過剰なサービスを省いてローコストオペレーションを志向したりするのです。

※会費を取る事に、このまんがで出てくるような「サンクコストの呪縛」的な効果があるかどうかは分かりませんし、それを狙っているのかはわかりません。

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ハイパーマーケット
カテゴリーキラー
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ネイバーフッド・マーケット

ハード・ディスカウンター 
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店舗管理
2013年5月6日

ハイパーマーケット

ハイパーマーケット_001
ハイパーマーケットとは、スーパーマーケット+様々な商品を取り扱っている業態です。主に欧州で発展した業態で、フランスの「カルフール」の主力店舗であるとされています。

食品だけでなく、日用品や衣料品、雑貨など、生活必需品がそこに行けば揃うという品ぞろえを目指しています。

このハイパーマーケットは、食品中心のスーパーマーケットに書籍や衣料品などをプラスしてハイパーになったというイメージで捉えていただければと思います。

どうでしょうか。スーパーセンターにそっくりな感じですよね?

「じゃあ、アメリカで生まれたのがスーパーセンターで欧州で生まれたのがハイパーマーケットなの?」といった声が聞こえてきそうですが、一部に違いがあります。

例えば、スーパーセンターもハイパーマーケットもいろんな種類の商品をそろえていますが、その中のアイテムはハイパーマーケットの方は絞り込んでいます。

(鉛筆って商品は両方そろえているけど、ハイパーマーケットはHBを中心に品ぞろえしており、スーパーセンターの方は5B~2H位までアイテムを多量に揃えているというイメージです。)

店舗管理
2013年5月6日

スーパーセンター

スーパーセンター_001
スーパーセンターとは、スーパーマーケットと総合ディスカウントセンターを併せ持ち、EDLPを志向している形態の店舗のことを言います。

特徴としては、ワンフロアで、集中したレジを配置しており、徹底したローコストオペレーションを志向しているという事です。

イメージとしては、大きな平屋のお店で、食料品店(スーパーマーケット)+衣料品やスポーツ用品などを取り扱っているようなお店です。

日本でも、少し郊外にある大きな規模のお店はこのような形態を採っている場合があります。(イオンが出店している「イオンスーパーセンタ」とか北関東の人にはおなじみの「ベイシア」といったお店のイメージですね。)

さて、このような業態は、アメリカの「ウォルマート」が開発した業態とされています。それなのでHigh Low戦略ではなく、EDLPというキーワードが出てくるのですね。

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ハイパーマーケット
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アウトレットストア 
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2012年12月8日

パワーセンター

パワーセンター_001
パワーセンターとは、カテゴリーキラーと呼ばれるような大型で低価格販売を行うお店を集めたショッピングセンターのことを言います。

例えば、大型のおもちゃ専門店があり、その隣には、紳士服専門店、お酒専門店、家電専門店と広大な敷地にカテゴリーキラーをどんどん集めてくるようなショッピングセンターです。

カテゴリーキラーのお店が単体で存在していることに比べ、複数のカテゴリーキラーが集まっているので強力な顧客誘引力を持っていて、非常に広域からお客様を集めることができます。

言いかえると、このパワーセンターの商圏はとても広くなり、リージョナル・ショッピングセンターのように広域の住民をターゲットとしていると考えることができると思います。

関連用語
スーパーセンター
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ハード・ディスカウンター
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店舗管理
2012年12月7日

カテゴリーキラー | そのカテゴリーを駆逐してしまうので、カテゴリーをキラーするというのです

カテゴリーキラー_001
カテゴリーキラーとは、取り扱う商品を特定の分野に絞り込んだ小売業の業態のことを言います。このカテゴリーキラーは大きな店舗で、徹底したローコストオペレーションを行い、豊富な品ぞろえと低価格を武器に販売していくお店です。

また特定のカテゴリー(商品分野)に絞り込んだ品揃えを徹底して追求するため、近隣の小売業はそのカテゴリー(商品分野)で対抗することが難しくなってしまいます。

イメージとしては大きなお店を構えて低価格かつ圧倒的な品ぞろえで勝負する、家電専門店、おもちゃ専門店、紳士服専門店といった感じです。

■対抗するのは難しくなります

このようなお店が自分のお店の側に出てきたら大変ですよね。様々な商品を少しずつ揃えてるようなお店では、基本的に対抗することは難しくなります。

例えば、あなたが生鮮三品以外も扱うような中規模のスーパーマーケットを営んでいたとします。

その時、近くに大規模なおもちゃ専門店が進出してきたらどうでしょうか?通常は総合的な品ぞろえの一環として取り扱っているに過ぎないスーパーマーケットのおもちゃ売り場では、対抗しきれないですよね?

このように、カテゴリーキラーが進出してくると、その商圏内の競合店で取り扱っている同一カテゴリーは生き残ることが厳しくなります。

このことから「(競合店の競合)カテゴリーを殺す店」→カテゴリーキラーと名付けられたのです。 
neko_akire
めちゃくちゃ強力な競合店が出店してくるって?

kitsune_odoroki
聞いたよ。なんでも有名なカテゴリーキラーで、大量に仕入れてすごく安く売るらしいよ。ファンシーショップ業界の黒船だっていう話みたいだね。

neko_akire
これで、この界隈のファンシーショップは全滅してしまうかも知れないよ。僕たちもフリーマーケット行きかぁ…

onnanoko_bustup
大丈夫よ。きめの細かいサービスカテゴリーキラーと違った客層を狙って行くから。老舗の底力を見せてあげるわ。


■カテゴリーキラーのビジネスモデル

ただ、このカテゴリーキラーを実現することは非常に難しいビジネスモデルとなります。

■1.ローコストオペレーション 

基本的には薄利多売の商売となりますので、店舗にかかる費用を抑えるために郊外に出店するなどの工夫を行います。また店舗自体の造作も必要最低限にするという形事が行われます。

例えば郊外にある大型家電量販店などの天井を見上げてみてください。お店によっては鉄骨がむき出しだったりします。

もちろん鉄骨がむき出しであってもお客様にとっては何の関係もありません。そのため本質と関係ないところは徹底してコスト絞り込むのです。

■2.知名度を高めやすい

このカテゴリーキラーは特定の商品カテゴリーを大量に扱いますので、品揃えがいいと言う名刺性を比較的簡単に得ることができます。

そのため、例えば家電が欲しければ『○○電気』、おもちゃが欲しければ『○ザラス』といったふうに、すぐに認知してもらいます。

■3.大量仕入れ

店舗展開を行い、グロスとして非常に大量の仕入れ行います。その結果価格交渉力が高まり、仕入れ値を安くすることが可能となります。

ただし、大量に仕入れるため商品が陳腐化するなどのリスクを負うこととなります。そのため、商品の在庫管理は徹底して行う必要がありますし、また死に筋になってるような兆候が出てきた場合すぐに見切り販売を行う必要があります。

■カテゴリーキラーの競合

このカテゴリーキラーは一時猛威を振るいましたが、近年ではインターネット販売などが台頭してきており、価格面でネット販売の方が安くなるようなケースも散見されます。

そのためカテゴリーキラーとして名声を得た企業は、単なる安売りを施工するのではなくもっと他の事をやろうと考えています。

しかしこういった考え方は小売りの輪理論で指摘されているとおり高コスト体質を招きます

今後カテゴリーキラーという業態はこういうのは理論で指摘されている通り、また別の低コストな業態の参入を許してしまうのか、それとも新たな業態になり得るのか非常に興味深いですね。


解説で出てきた用語・関連用語
小売業
ローコストオペレーション
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