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ナレッジ

経営
2019年1月9日

暗黙知 | 言葉にできないノウハウなので共有が難しいのですが、組織全体で活用する必要があります

暗黙知_001
暗黙知とは、人が持っている知識のうちで、言葉で表すことができない知識の事を言います。

文字通り暗黙の知識です。例えば、ベテランの職人さんの持っている非常に高い技術で言葉では表現できないような「技」が暗黙知のイメージです。

言葉で表現することが難しいので、「技術は見て盗め」と言われていたのですね。
  • 暗黙知の具体例
ではどういった知識が暗黙知なのかを一緒に考えてみたいと思います。

突然ですが、あなたは泳げない人に、泳ぎ方を言葉で説明できますか?これは非常に難しいと思います。

このように言葉では伝えられない(伝えにくい)事を暗黙知というのです。
  • 企業の暗黙知
企業では、仕事の進め方などたくさんのノウハウがあると思います。でもそのノウハウをちゃんと新人さんに伝えているでしょうか?

OJTと言って、「見て覚えてね」みたいな研修を行っていませんか?そうではなく、企業が持っている暗黙のノウハウを、マニュアルなどの形式知に落とし込むことが大切だと言われています。
  • 暗黙知の承継は大変です
ノウハウとは、多くの場合暗黙知となっています。特に、職人芸的な長年の経験に裏付けられたノウハウ等は暗黙知となってしまいます。

このことから、中小企業においては、技術の承継が課題となってしまっています。

言葉にできないから伝えられず、伝えられないから、承継できないといった問題です。このことに対処するために、OJTと称して教育訓練を技能を引き継ぎたい人に対して施すのですが、言語化できていないので「技術は見て盗め」的な教育訓練となってしまうのです。

しかし、このような方法では素早く技術を伝えることは難しいため、技能の承継に時間がかかってしまいます。そのため、計画を立てて定期的に若い人を採用し、技能の承継を行っていく必要があるのです。
  • そんな時間がない場合
しかし、そのような計画を立てて定期的に技能の承継を行うといったのは残念ながらすべての企業ができるわけではありません。

場合によっては、企業の強みが。この道50年のベテラン従業員【70歳】しか持っていない技術といった状況になってしまいます。

この場合、そのベテラン従業員が何らかの形で組織を去ってしまった瞬間にその企業の強みが喪失してしまいます。

そうならないように、最低限のマニュアルの整備等で暗黙知を形式知(つまり見えるノウハウ)にする努力をしていく必要があります。

現在では、様々な記録技術が利用可能ですので、不完全ではありますが技術を活用している風景を動画で撮り、様々なセンサーを利用して微妙なノウハウを数値化するといった事をしておけば最低限の情報は残せます。

もちろん、技術を持っている人に手順書やマニュアルといった形で言葉にしてもらう方が微妙なコツも盛り込めるとは考えられますが、取り急ぎ動画を撮っておけば全くマニュアルがないよりも良い状態となります。

その上で、直接OJTで教えてもらうなど工夫をすることで技術が失われることを避けることができます。


関連用語
形式知
OJT
経営
2013年1月20日

形式知 | 形式的とは他の人が見て理解できる知識と言うことです

形式知_001
形式知とは暗黙知に対する言葉で、言葉などで表現して共有できる知識の事を言います。暗黙的な知識ではなく、形式化された(伝えられる形になっている)ちしきというイメージです。

例えば、ものすごく業務の効率が良い社員がいたとします。その人には独自の仕事の進め方があるらしいですがうまくそれを後輩に伝えることができませんでした。

このような状態はいわゆる暗黙知であると言えます。OJTなどを活用して後輩に「見て盗め」的な感じで伝えることはできるでしょうがあまり効率的に伝えることはできません。

これに対して、この業務の効率のいい社員の仕事の進め方をマニュアル化して共有化できるようにした状態を形式知と言います。

マニュアル化してあれば、客観的にその業務を検証することができますし、引継ぎなどもスムーズに行う事ができます。

このように、形式知は言葉などで表現できる知識なので、誰かに伝えることが容易となるのです。
  • 形式知化するために
形式知とは、見えるようになっている知識のことです。暗黙知を形式知に変換できれば共有することができ、その結果個人が持つノウハウを組織全体のノウハウとできると言った考え方になります。

例えば、仕事の進め方というのは多く場合暗黙知化されていきます。働いたことがある方は同意していただけると思いますが、どんなことでも上手くやったり効率的、効果的にやろうと思った場合コツがあります。

そして、そのコツは働いているうちに身につけられていきますが、特にそれが共有されることはありません。

このような状態が暗黙知と呼ばれる状態です。

しかし、このコツを誰かが文書にまとめたらどうでしょうか?すると、その文書を読んだ人はコツの存在を認識することができ、上手くすれば共有することができるのです。

こういった風に、人に伝えることができる状態を形式知と言います。そして、この形式知かを進めた状態がマニュアルとなります。

とかく批判されがちなマニュアルですが、形式知の一つの究極の姿であるのです。
  • 文書にしなくてもいい
最近では、動画や録音など働いている姿をそのまま記録することが非常に低コストでできるようになりました。

そのため、文書化するのが難しい内容であっても、画像コンテンツ化することで簡単に共有することができるようになっています。



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