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行政書士_概要

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2016年3月3日

行政書士試験に独学合格した筆者の、商法・会社法の学習法。割り切る勇気を持ちましょう

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行政書士試験の攻略法について書いていますが、攻略法の記事の第四回目として、商法・会社法の攻略法について考えていきたいと思います。

商法や会社法は法令等の分野になります。そして通例では、商法から1問、会社法から4問が出題され、20点の得点がある出題分野です。

ただし、300点満点の試験である行政書士試験の中で20点は6.6%程度のウエイトですし、その割に法律としては膨大な条文のある分野ですので苦手意識を持っている人は多いと思います。

今回は商法・会社法分野についての攻略法を一緒に考えていきたいと思います。

■商法や会社法はお好きですか?

改めて言いますが、行政書士試験の合格を目指している人の中には、商法・会社法の分野に苦手意識を持っている人が多いと思います。

「独学で合格した筆者はどうだったのですか?」と疑問に思われるかもしれないので、あらかじめ回答しておきますが、筆者は特に苦労せずに一応2問から3問ほどはコンスタントに正解していました。

というのは、筆者は経営法務という科目がある中小企業診断士にすでに合格していたため、特に学習をしなくとも、それくらいは得点はできていたという状態でした。

この話を自慢話のようにとらえるのではなく、中小企業診断士の経営法務を学んだだけの知識で、商法や会社法という膨大な量の条文がある法律が出題分野なのに、半分はコンスタントに取れていたと捉えてください。

ここからは、その細かい内容について掘り下げてみます。

■中小企業診断士の経営法務は

説明のため、少し話を横道にそらします。行政書士試験を受験する方にメリットのあるお話をしますので、少しだけついてきてくださいね。

まず、中小企業診断士試験の経営法務がどのような分野を対象としているかについてざっくりと分野分けしてみます。
  • 民法分野として契約や相続等について
  • 株式会社の機関設計や組織再編などについて(会社法)
  • 金融消費取引法など資本市場について
  • 特許や実用新案、意匠など知的財産権について
  • 独占禁止法、PL法、景品表示法など
どうでしょうか?経営法務と言いながら、会社法だけでなく、多彩な分野にわたって学ぶんだと思われると思います。

また、経営法務の試験では、これらの分野について60分の試験時間で問われる事となります。

■行政書士試験の商法・会社法とダブる部分は

さて、この中で会社法といっている部分ですが、
  • 株式会社の機関設計や組織再編などについて(会社法)
だけであることに注意してください。つまり、株式会社関係の知識を押さえておけば、ほとんど他の事を学ばなくとも、半分程度の得点が期待できるということが言えるのです。

具体的には株主総会や取締役会などの企業統治の分野について中心的に押さえておけばある程度の得点は期待できるでしょう。

そのため、あまり苦手意識を持つ必要はない分野なのです。

■優先順位は高くありません

行政書士試験の学習に限って言えば、商法・会社法を学ぶ優先順位はあまり高くありません。上でも指摘した通り、学習する分野の量と比較して、割り振られている得点が少ないためです。

また、学習する必要がある分野が多岐にわたっているので、なかなか得点が伸びにくい分野であるということもできると思います。

というか、この分野に深入りすると、時間がいくらあっても足りません。そのため一通り、テキストの内容を押さえて、過去問を解く位にしておいたほうが良いでしょう。

おそらくコンスタントに半分の正解数を出せるようになる学習量と、8割の正解数を出すために必要となる学習量は比較にならないくらい8割の正解数を出すための学習量のほうが多くなるはずです。

(こういった現象を収穫逓減といいます。)

■全く勉強しないのではなく、半分取れればいいと割り切ってください

メリハリを付けた戦略的な学習が資格試験の合格にあなたを近づけます。そのため、全く勉強をしない捨て科目を作るというのも一つの手だとは言われています。

しかし、商法・会社法の分野はアレルギーさえ起こさなければ、数問の正解を拾うことは十分に可能な分野です。それも、必要以上に多くの時間を費やす必要はなく、テキストと過去問中心の対応で大丈夫だと思います。

行政書士の商法・会社法のテキストにはそれほど難しいことは書いていませんし、過去問を解くにしても、例年5問しか出題されないので10年さかのぼっても50題で済みます。

テキストを読んで、50題分の過去問を解いて、選択肢一つ一つをテキストに戻ってみていけば、しっかりと得点を拾うことができる分野になると考えられますよ。

この分野で、3問正解できれば、ほかの分野でも6割の正解率で大丈夫ですし、2問正解でも、ほかの分野で1問余計に正解すればよくなるだけになります。

そのため、最初から全く捨ててかかっているライバルと比較すれば、この分野に多少でも学習時間を投入すれば有利になります。

この分野は、全問正解は最初から無理だと考え、コンスタントに数問の正解を出すことが問われていると割り切って学習するとよい結果につながると考えられますよ。

連載記事

資格ガイダンス
2016年2月21日

色々な士業と付き合いがあるからこそ分かる、行政書士食えない論へ対する反論

パンダ_2

行政書士試験についてコチラの記事で合格のコツを記している関係から、行政書士について検索して本サイトを見に来てくれる人が多くいます。

どうやら行政書士について関心を持っている方は、「行政書士で本当に独立開業することができるのか?」とか。「就職活動や転職活動に役立つのか?」といった事に関心を持たれているようで、そのようなお問い合わせもいただくことがあります。

そこで、今回は『行政書士』について、本当に食える資格なのかについて、普段接することがある行政書士の先生を思い浮かべながら書いてみたいと思います。(キャリア戦略上どのように位置づけられるのかについては別の機会に述べていきます。)

■行政書士は食えない?

さて、いきなりイヤーな書き出しですが、多くの人の行政書士資格のイメージとしては『食えない』といった点が上げられると思います。

「○○士などと比較して行政書士は簡単な資格だから食えない」とか「すでに市場が飽和しているから食えない」といったもっともらしい、話が出回っています。

また、「行政書士の勉強をしたい」と知人に相談したら「食えない資格だし、転職や就職にも役に立たないからやめたほうがいいよ」と親切に忠告してくれたといった例も聞いたことがあります。

しかし、これらの言説は気にする必要がないと個人的には思います。というのは、端的に言えば「行政書士は食えない」といった事はテーマの設定自体が誤っている話だからです。

例えば、「パン屋さんは食えない」とか「左官屋さんは食えない」「蕎麦屋さんは食えない」などという人がいたら、「それはやり方次第でしょう?」と聞き返すと思います。

業種全体が食えないなどといった事はあり得ません。もし仮にそうだとしたら、食えない業種は世の中に存在していないはずです。(絶対に儲からない、食えない仕事だったら事業として成り立ちませんから存在しなくなりますよね?)

■でも確かに食えていない先生もいる

でも、確かに行政書士で食えていない人はたくさんいます。ただし、社会保険労務士で食えていない人も、中小企業診断士で食えていない人も、公認会計士で、税理士で、弁護士で、弁理士で、不動産鑑定士で食えていない人もたくさんいます。

これらの先生方に共通していることは、資格が仕事を運んできてくれると認識していることであると考えられます。確かにかつてはそのような時代もあったかもしれません。「税理士になったら一生安泰だ」とか「弁護士さんならお金持ちだから」といったイメージを持っているとしたら、そのような古き良き時代のイメージを抱えている

しかし、今は資格が仕事を運んできてくれる時代ではありません。残念ながらこのことを認識できていない先生は、確かに苦戦していますし、食えていない人になっています。

■仕事はある

士業によっては独占業務があり、その士業でない人はその業務を取り扱うことができません。そのため、仕事自体はそれこそどの士業でもたくさんあります。

例えば行政書士の先生は、以下のような領域の仕事を行うことができます。
役所に提出する許認可等の申請書類の作成並びに提出手続代理
上記以外。遺言書等の権利義務、事実証明及び契約書の作成等
上記1.、2.以外の、成年後見、ADRなどの新しいサービス

出典:東京都行政書士会HP 
簡潔に書いていますが、上で言っている書類の数は数千を数えるといわれており、取り扱うことができる仕事自体は膨大です。

しかし、仕事がたくさんあるということと、すべての先生に仕事が回ってくるといった事は全く別のお話です。

例えば、世の中には一日三回腹ペコの人があふれます。しかしその腹ペコの人が特定のパン屋さんを訪れるかどうか別の問題であるのと同じことなのです。

■食えている例を紹介します

と、総論を述べても意味がないことについては書きましたので、具体的に儲かっている先生がどのような事をやっているかについて書いてみたいと思います。

もちろん、いろいろなお付き合いがある中で、実際に見聞きしたお話ですので、主観的かつ特殊事例の紹介となっています。また、行政書士の資格全体で食えるかどうかについて議論することを目的としておりません。

■分野を特化した営業で

ある先生は、事務所を構えていて、実際の業務は全て事務所のスタッフ(有資格者)に対応を任せているとのことです。

先生の仕事は、完全に営業に特化しており、特定分野についての営業を実施しています。それほど単価の高い領域ではないのですが、安定した受注量を確保することによってしっかりと収益を上げることに成功しているとのことです。

また、実績はそのまま宣伝の材料として使えるため顧客の確保も容易になりつつあるとのことです。

■他士業と連携して

また、ある先生は様々な士業の先生と連携して、相互に仕事を紹介しあっています。事業に関する手続きや相談ごとは、表面に出てくる依頼は一つかもしれませんが、他士業の切り口から見ればさらに深堀することが可能です。

その先生曰く、「あえて資格は一つか二つにしておいたほうが良い。資格を取りすぎても、時間的な制約があるためできることは少ないし、自分が持っている士業からの紹介は受けにくくなるといったマイナス面のほうが大きい。」とのことです。

■高単価特価型

許認可がらみでは非常に単価の高い領域があります。その分野に特化することによって高収益を上げている例があります。

また、単価の高い領域は業務の難易度が比較的高くなりがちなのですが、それが参入障壁となって安定した競争環境を享受することが可能となっています。

また、実績を上げるとその道の第一人者としてみなされるため、実績が実績を呼びその分野での受注は非常に安定しているとのことです。

■行政書士で食えている先生は

いずれのやり方をしている先生にしても、行政書士として一般的に言われているような『食えない』といったイメージを感じさせない、立派な身なりと(おそらく)相当の収入を得ているのが感じ取れました。

これらのケースでいえることは、食えている先生は、資格に胡坐をかいて仕事が来るのを待つのではなく、経営の基本に従って堅実に仕事をしているということです。

自分の顧客が誰であるか、自分が何を提供することができるかといった事を明確に認識し、それらの顧客に対して適切なアプローチを行うなどの事を自然に行っています。

■商売として行政書士を考えると

商売として行政書士を考えた場合、資格がないと参入できないといった強い参入障壁があるといった事は非常に強力な強みです。

また、『食えない食えないといわれている資格』であるということは、業界内の競合はそれほど商売がうまくないということの裏返しです。つまり、競争相手がそれほど強くない業界であるということができるのです。

ということは、うまく自分のサービスを提供する顧客を特定できれば、その中で無双することができるということができます。(外からは入ってこれないし、中の競争相手はそれほど強くないわけですからね)

このように極めて魅力的な競争環境を持っている業種はそう多くないと考えられます。

行政書士について興味があって、受験しようと考えている方の中で、食える食えないの論争で二の足を踏んでいる方は、ぜひ学習を開始してみてください。資格は手段です。そして、手段としての行政書士はなかなか優秀な部類であると考えられます。

もし資格取得についてご興味がある場合は、下の記事で『働きながら独学で』行政書士合格した筆者の学習方法について書いていますのでご参考にしてください。

働きながら独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効率よく合格する方法


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2015年10月14日

働きながら苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、行政法を攻略して一気に合格する方法

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こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。行政書士試験の攻略法について書いていますが、第三回目として、行政法の攻略法について考えていきたいと思います。

『行政』書士ですので、行政法の学習が非常に重要になる事は言うまでもありません。というか、300満点中112点もの配点がなされているので行政法が行政書士試験の主戦場となります。そのような試験対策上きわめて重要な内容なので、行政法に絞って説明をしようかなと考えております。

第三回目は『働きながら苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、行政法を攻略して一気に合格する方法』といった記事になります。

■行政法はなじみが薄い法律です

さて、民法や商法・会社法、憲法ならばある程度日常生活で触れることもあるかと思います。しかし、行政法になると、公務員さんや、行政機関とかかわりがある方でないと、あまりこのような法律に触れる機会はないハズです。

しかし、中学生のころに習った公民の教科でも多少はこの分野について学んでいるはずですし、運転免許を持っている人も多いと思います。(運転免許を持っている人は、自分に当てはめて考えられるので、ちょっとだけ行政法の分野の勉強がしやすくなります。)

そのため、なじみが薄いとか、重箱の隅をつつくような細かいお話が多いとかで拒絶反応を起こしがちな行政法ですが、全く手がかりがないわけではないのです。

■衝撃的なお話をします

と、なじみが薄くても手掛かりがないわけではないとお話しましたが、もっと衝撃的な話があります。というのは、(ビックリして椅子から転げ落ちないようにしてくださいね)

行政法などという名前の法律は存在しないのです!

「じゃあ勉強のやりようがないじゃん」みたいな心の声が聞こえたような気がしましたが、無視してお話を進めます。

この行政法とは、『法』と付いていますが、そのような法律があるのではなく、行政に関わる法律の分野だと思ってください。民法などと並列に並んでいるのに、分類のレベル感が違くてモヤモヤしますが、そのような分類にケチをつけても合格に一歩たりとも近づきませんので無視して学習を勧めていく必要があります。

■具体的には

と、このままでは六法を買ってきて法律の条文を見ながら勉強をしたいと考えていても、それがかないませんので、法律名を明記していきたいと思います。

行政法分野は
  • 行政手続法
  • 行政不服審査法
  • 行政事件訴訟法
  • 国家賠償法
  • 地方自治法
などといった法律を総称するものとなっています。そのため、行政法を学ぶ際には、こういった法律の条文を手許に用意しておくと色々はかどります。

■言葉になれよう

さて、具体的な学習方法について考えていきます。まず筆者が行政法に取り掛かった際、一番戸惑った事は、「行政法という法律がない事」ではなく、「言葉の意味が分からないこと」でした。

なじみのない言葉遣いに、なじみのない様々な概念。必要以上(と思われるほど)物事を細かく分ける考え方。アレルギーを起こすには十分すぎるほどのハードルがこの行政法の学習には存在しています。

端的に言うと、本格的な学習に入れるようになるまでで、かなりのハードルがあるのです。しかし、ここは我慢して一個一個の概念を頭にしみこませていく必要があります。辛抱強く学習していれば、いろいろな概念がつながる時が来ますのでそこまでの我慢です。

と、いきなりの精神論で恐縮ですが、この部分は精神論で突破してもらわないといけない領域となっています。というのは、学習をこの先進めていくにしても、色々な内容が、この行政法特有の概念を使っての説明されるので、言葉が分からないと極めて非効率になるからです。

(もちろん専門用語を使わずにテキストを書くこともできるとは思いますが、そのようなテキストでは、専門用語なら一言で説明できるような内容を繰り返し多量の文書で言い換えるため、極めて分厚くなりますし、試験対策上、専門用語が分からないままでは問われていることが判らない可能性も生じますので、役に立たないテキストになってしまいます。)

■言葉へのなれ方

と、精神論だけではどうにもなりませんので、言葉へのなれ方をアドバイスします。これは、回数を繰り返す事です。

よく、英単語の学習等で、少ないページを一回目から完璧にしようとして、ひたすら書いて覚えるとか、何度も何度も音読するといった事をする人がいます。

しかし、記憶への定着といった考え方では、このような学習方法は非効率ですし、精神力をかなり消耗するような学習方法となっています。

そうではなくて、「一回ではどうせ覚えられないよ」ぐらいの軽い気持ちでテキストを流し読みしてみてください。その後も時間を見つけては軽く流し読みをするくらいの感じでやっていくとだんだん拒否反応が消えてきます。

(はじめて学ぶ分野はいきなりテキストを読んでも頭に入らないけど、独学の場合、学習方法としてテキストを読むしかないので独学だと効率はかなり悪くなります。)

ハッキリ言います。言葉になれさえすれば高得点を確保できるのがこの行政法の分野です。言葉の定義を厳密に問うてくるような問題も多いです。そのため、言葉にさえなれることができれば高得点を確保できる分野であるという事ができます。

とすると、この分野については、いかに繰り返し学習をして言葉に慣れるかがカギを握っています。繰り返しテキストを読む。幸運にも音源や画像を入手できればそれを繰り返し視聴する(倍速で見るのがおススメです。)等の学習方法を採れば、素早く言葉に慣れることができるのでお勧めです。

■言葉に慣れたら

さて、言葉に慣れたらやることは一つです。それは過去問をひたすら解くこと。選択肢一つ一つについて、なぜそれが誤りなのか、正しいのかが過去問の問題集には書いてありますので、それを自分の中で根拠を持って説明できるレベルまでやっていく必要があります。

というか、その後にもっと上級の資格取得を目指しているとか、そういった事情がない限り、必要以上のレベル感を追いかけるのはムダになります。

行政書士の合格を目指すだけなら、行政法について学者先生が書いた『基本書』なる本を読むとか、類似資格の行政法の分野の問題集に手を出すとかは不要です。

パレートの法則収穫逓減の法則といった、良く出題される分野は全体の中の一部でしかなく、必要以上の高得点を目指す場合、効率がきわめて悪くなるといった経験則があります。(合格点以上を確保できれば満点でも合格点ギリギリでもそこに実質的な差は存在しません。)

そのため、そういった手を広げすぎる事は、時間という資源を無尽蔵に投入できる人ならばともかく、効率が良くないため、実質的には合格から遠ざかる原因となりえます。

そもそも論ですが、試験問題で繰り返し問われる内容は、理由があって繰り返し問われていると考えられます。出題をする側に立てば、例年の傾向を全く無視して新たに問題の出題分野から考え直すような無駄は、好まないと考えられます。

また、資格試験と言えどもでたらめな運営をするわけにはいきませんので、(難易度評価委員会なる委員会が試験を運営している組織内にあります。)難易度の上下も説明をできるような範囲にとどめておきたいと考えるのが人情です。

これを無視して、いきなり前年と全く違う傾向の問題を出した結果合格率が例年の10分の1とかになると、困るのは中の人です。

そのため、過去問の傾向はある程度は踏襲されると考えるのが自然なのです。

行政書士試験合格サイト 東京法経学院
「知識や時間がない」方でも短期間で行政書士に合格できる今話題の勉強法とは?

このように、言葉に慣れるために繰り返し学習を行い、さらに、過去問中心で対応するというのが、行政法の攻略方法であると考えられます。

なお、記述式については、行政法分野は1問、20点の配点となりますが、せいぜい40文字前後の作文ですので必要以上に恐れる必要はありません。

問われている内容に沿った形で、キーワードをつなげられれば自ずと高得点になりますので、学習の基本線は言葉に慣れ、その後は過去問中心対応で良いと考えられます。


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2015年9月9日

働きながら独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効果的に憲法・民法を学ぶこと

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こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。先日、『独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効率よく合格する方法』といった記事で行政書士試験の総論について触れましたが、今回は憲法と民法について特に触れていきたいと考えています。

『行政』書士も法律家ですので、これらの法律知識についてはある程度の水準が求められます。但し、やみくもに学習しようとしても、民法だけで1000条を超える条文があります。

記憶力や理解力が特別に優れている人や司法試験や司法書士試験を受験しようと考えている人にとっては腕ならしかもしれませんが、一般的に行政書士を受験するような人にとって、これらの分量はつらいハズです。

そのため、本稿では憲法、民法について(筆者が合格するにあたって)効果的だった学習方法を共有したいと考えています。

なお、本稿で説明するのはあくまで『行政書士』試験の合格のためのテクニック論です。そのため、もっと上級の資格を狙っている人からすると、「それは違うんじゃないの?」と思われるような説明をするかもしれませんが、あくまで行政書士合格に的を絞っているため、そこはご容赦ください。

第二回目は『独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効果的に憲法・民法を学ぶこと』といった記事になります。

(とはいえ、筆者は独学で苦労したので個人的には以下の資格スクールを活用することを強く勧めます。)

▼詳しい内容はコチラ▼




もっとも、どのような学習のツールを用いたとしても、最終的に学ぶのは受験生の方ですので、一応合格した事があるという実績ある学習方法を共有していきます。それでは、憲法、民法についてはじめていきたいと思います。
  • 法律の総論
と、各論に入る前に、法律についての総論を押さえておきましょう。この総論とは基礎法学といった科目です。試験対策上はそれほどウエイトの大きな科目ではないのですが、(場合によっては試験対策としては不要かもしれません)本格的な法律を学習する前にテキストを一読しておくと良いと思われます。

これは、試験に出る出ないの話ではなく、法律を学ぶというのはどういう事であるかを押さえるために必要な学習であると割り切ってください。

イメージとしては、ゲームでもなんでも、説明書がありますよね?最近では説明書など読まない人が多いので、最初はチュートリアルと言って強制的に基本的な説明を学ばせるためのステージをやらされたりします。

この基礎法学はそのチュートリアルに該当すると考え、辛抱してテキストを通読してみてください。
  • 理解できなくともいいのです
と、チュートリアルとか言いながら、最初は理解できなくても良いとあえて言い切ります。というのは、全体像というのものはその性格からある程度抽象的にならざる負えないためです。

例えば、『パンとは、小麦粉をこねて発酵させて焼いたモノ』です。クロワッサンでも、コぺパンでも、アンパンでも基本は『小麦粉をこねて発酵させて焼いたモノ』なのです。

でも、具体的なパンについて何も知らない人に『パンとは、小麦粉をこねて発酵させて焼いたモノ』といった定義を伝えただけで、理解してもらえるでしょうか?少し難しそうですよね?

でも、そういったパンのうち、クロワッサンやバターロールを食べてもらった後に定義を説明したら、理解してもらいやすくなると思います。

このように、 具体的なモノを知ってからでないと理解が深まらないような物事は沢山あります。

そして、法律についても、具体的な民法とかそういった法律を学んだ後にしか、『基礎法学』 といった内容は理解しにくいと考えられます。

但し、総論としての地図を先におぼろげでもよいので持っていると、各論を学びやすくなるといった効果があるので、一番最初に理解できなくてもよいので総論を押さえておく必要があるのです。これをやると学習の効率が上がりますよ。
  • 憲法について 
さて、基礎法学についてテキストを通読したら、具体的な法律について学んでいきます。まずは、順番としては憲法からなのですが、憲法の学び方については当初から過去問に取り組むといった方式をご提案します。

というのは、行政書士試験では条文自体を問われるケースは極めて少ないですし、判例を元に問題が作られているケースがとても多いのです。

そのため、過去問を力試しに使うために、取っておくなどといったアプローチをすると極めて効率が悪い学習となってしまいます。

テキストで学んだら該当j箇所の過去問を解いて、すべての選択肢についてどうしてそれが正しいのか、どうしてそれが誤りなのかを検討していきます。

また、行政書士試験は分野ごとに分かれていますので、憲法の分野を一通り学んだら、憲法に関する過去問もすべて解けるハズといった気持ちで過去問に取り組むと効率が良いと考えられます。

どちらかというと、テキストで全体像を把握し、過去問で各論を埋めていくようなイメージです。基本的には

過去問→解説→テキスト(全体の中でどのように位置づけられる論点なのか)

といった流れで押さえていくようなイメージですね。
  • 過去問に出た内容は何度も問われる
さて、どうして過去問を当初から使うなどというのでしょうか?これは資格試験に合格した後に実感することなのですが、本試験で問われる内容は過去問で既に問われているのです。

よく、「過去問と同じ問題は出ないからやっても無駄だ」などという方もいますが、それをいうなら、問題集であれ模試(資格用語だと答練と呼びます)であれ、ほとんど同じ問題など出題されないので、問題集や模試も否定しないとおかしな理屈となります。

でも、そういった過去問を解くことを否定する人は不思議なほど、問題集や模試(答練)を解くことが無駄であるとは言わないのです。(それでは論理の筋が通っていませんよね。)

しかし、現実には、問われる論点は角度を変えて、繰り返し問われます。そのため、過去問を優先して取り組み、それで余力があるのなら問題集などに取り組むといった方法論を推奨するのです。
  • 再び憲法について
で、話を戻しますが、過去問を解いていると憲法の分野では判例が繰り返し問われるといった事に気が付くと思います。

また、その判例も限られており、過去問に繰り返し取り組むうちに、覚えてしまえるくらいの分量です。それなので精神論で恐縮ですが、憲法の過去問に出た判例は全て覚えてください。

判例を覚えてしまえば、安定して問題を解けるようになってくるはずなので後は細かい論点をつぶしていく感じになります。
  • いよいよ民法
行政書士試験は民法と行政法の二枚看板といったイメージの試験になります。合格のためのイメージは、憲法など他の科目は取りこぼしを減らしていき(満点を狙うと無駄が多くなりますので、それなりの点数を安定して取れる水準まで持ってくれば十分です)、民法と行政法で大きく点数を稼ぐといった感じです。

特に民法は記述式の問題が出ますので、ある程度しっかりと理解をしておく必要があります。

ただ、記述式と書くと、「記述式?うわぁすごく難しいんだろうね…」といった風に考える方もいるかもしれませんが、必要以上に記述式の問題を恐れる必要はありません。

何といっても『論述式』ではなく『記述式』ですし、採点側の都合を考えれば、キーワードを用いた部分点方式となるはずです。

また、『記述式』と言っている通り、わずか45文字程度の記述では論理構成も何もないので、必要な論点を押さえて解答をつくっておけばそれで十分なのです。

(与件が与えられており、そのような状況下で、誰が誰に対して何をすることができるか?といった試験です。そのため、正解が一つに決まるような状況での記述なので、キーワードを外さなければ部分点がもらえるのですね。)
  • こちらも
さて、この民法も過去問を同時並行して解いていくことが極めて重要です。というか、過去問をもう一つのテキストとして、すべての選択肢についての解説を読んでいくといったアプローチになります。

但し、民法については独学の限界を感じざるおえない事象が生じたのでそちらを共有しておきます。というのは、民法では「誰が誰に対して、何を」といった関係性をしっかりとイメージをしていかないと途中で迷子になってしまうからです。

そして、独学の場合、確かにテキストは図が沢山盛り込んであり工夫されています。しかし、どんなに工夫されていても文書だけで理解しないといけないわけですから非常に苦労します。もちろん、図表を見て、文章を読んで、場合によってはその図表を自分の手で書いてみるとそれなりに理解することはできます。

しかし、正直なところこれを自分でやるのは非常に非効率でした。おそらく誰かに教えてもらえればこの辺の理解は一気に進んだものと考えられます。(もし通信講座だったら、分からない部分を数回見れば理解できたはずです。)

そういったロスがあちこちで発生したため、結果として独学では一発合格できずに、二回の受験に追い込まれたのです。

▼講座を利用した学習方法はコチラ▼




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2015年9月6日

働きながら独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効率よく合格する方法

kuma

こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。先日、行政書士試験を受けたいという方とお会いしてお話をしました。経営マンガの中の人は行政書士試験に独学で合格しており、そういった試験についての話をする資格があると思われたようでした。

学習の順番や、効果的な勉強方法。また、筆者の学習上での失敗談のお話をしたのですが、行政書士試験を受験される方にとっても一般的に有益な内容であると思われるので、少しこの場を借りて連載し共有していきたいと思います。

第一回目は『独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効率よく合格する方法』といった記事になります。

今回は総論とし、次回以降、各論に触れられればなぁと考えております。
  • 試験についての前に
さて、行政書士試験についてのまえに『行政書士さん』や『行政書士試験』に合格する事について筆者の感覚をお伝えしたいと思います。

巷では、「行政書士では食えない」とか「やっぱりもっと難易度の高い資格じゃないと」などと言う人もいます。しかし、このような事は資格を取得しようと志している人にとっては、雑音ですので気にしなくても良いと考えています。

「食えない」という意見についてはその通りで、(行政書士に限らず)どのような資格であれ、資格を取ったぐらいで安定して食えるなどと考えること自体が誤りであると思われます。

資格などは営業免許に近いもので、保健所に行って『飲食店営業許可』をもらってくるのと本質的に変わりがないのです。つまり、そのあとそのお店を繁盛店にするかどうかは店主の腕次第、才覚次第であって、取得の難易度が難しい資格であっても、ちゃんと需要に合った商品やサービスを提供できなければそれ自体に意味は無いのです。

また、少数の例外(と考えられる事象)を挙げても反証にならないことは十分に承知していますが、筆者の知り合いの行政書士さんは、ニッチな分野に絞って活動しているのですが、非常に大きく稼いでいます。(某社の最上級カードなども保持されているみたいです)

要は取得した資格(営業許可)をどう使うかなのだと思いますよ。

また、食える食えないは別として、それでも資格取得には意義があると感じます。というのは、ある分野を体系的に学ぶと、他の分野にも応用が利きますし、もしあなたがお勤めであるのならば、一芸に秀でた人材は重宝されますし、『イザという時』が一応想定できるので心理的にすごく楽になるはずです。
  • 行政書士試験の合格率はかなり低めです
さて、話を戻しますが、最初に指摘しておきたいところは、行政書士試験は確かに合格率がかなり低い試験です。(筆者が合格した平成24年度試験の合格率は9%程度でした)

しかし、ちゃんと勉強した人にとっての実質的な合格率はそんなには低くないという事も指摘できます。というのは、資格試験全般に言える事ですが、行政書士試験にも一定数は記念受験組というか、学習が不十分な状態で受験をする層がいます。

「せっかく受験料を支払ったんだから受けなければもったいない」といったサンクコストに縛られた意思決定をする人が多くいるのですね。(受験会場で実際に試験を体験することはとても有益なので、一概に悪いとは言えないですが。)

そのため、実質的な合格率はそれほど悪くないと考えられるため、うまくやれば一回で合格することは十分に可能です。

行政書士試験は毎年、1万人くらいは受験申し込みをしても実際に受験していない試験です。学習が不十分であると自覚している人たちが、実際に受けるかどうかを半々で迷ったと仮定するのならば、この実際に受験しなかった人と同数くらい、学習が不十分だけど受けにきた人もいると考えてもそれほど不自然ではないはずです。

そのため、(それでも合格率は低いですが)極めて低いといった水準ではありません。
  • 行政書士試験は確かに難しいが歯が立たない難易度ではない 
「そうはいっても、司法試験や司法書士等のすごく難しい法律系資格を受ける人とかが、力試しに受けに来ているんじゃないの?」と考えてしまう人もいるかもしれません。

しかしそれも杞憂です。そういった人たちが受けていたとしても、行政書士試験は相対評価の試験ではなく絶対評価の試験だからです。

行政書士試験は、とにかく300満点中、180点を取ればよいといった試験制度なので、タマタマあなた以外の受験生は全員弁護士さんだったとしても、それはあなたの合否には関係のない事なのです。(まあ、弁護士さんは弁護士資格で行政書士登録できるのでワザワザ受験することはないと思いますが…)

と、このような試験に筆者も独学で挑み、何とか2回目の受験で合格することができました。(1回目はあと12点の不足で不合格でした。)
  • 短期決戦を狙う
さて、筆者は上で書いた通り、行政書士試験は2回受験をしました。2回受験して感じたことは、長く受験することは非常に効率が良くないといった事です。

というのは、もちろん法律系の資格なので色んな法律について学んでいくのですが、2回目の受験であってもある程度は覚えなおすといった作業が発生してしまうのです。

行政書士試験についてのお話をした際に、「あと12点で合格するところまで1回目の受験で到達していたので、2回目はちょっと復習して受けたのですよね?」と問われました。どう思われますか?あと3問で合格する水準まで来ていれば翌年の受験は余裕だと思いますか?

でも、残念ながら筆者は「勉強しなおしました」と答えました。

もし仮にこの記事を読んでらっしゃる方が日常的に法律触れていないのであれば、一回で合格できないとかなりの部分覚えなおしが発生すると覚悟しておいた方が良いと思います。

簿記などの分野は『技能』なので体が覚えるのですが、法律論は技能ではないのでしっかりと体系立てて何度も覚えていく必要が出てきます。

そして、人間は忘れる生き物ですので、忘れる速度よりも早く覚えていくことが大切になってきます。

このように、長く勉強するのは非常に非効率なので極力避けた方が良いと思われます。特に、学習の最初から3年計画などといった計画を立てるのは決してやめてください。(結果として3年かかるのは仕方ないですが、最初から3年なんて言っていたら、忘れるスピードに勝てないと思います。)
  • 多年度受験の罠
あと、多年度にわたって受験をする人が冒しがちな間違いがあります。これはどのような資格試験でもいえる事なのですが、行政書士試験については特にこのような経口があると思います。

というのは、多年度にわたって受験をする人の中には「合格できなかったのは勉強が足りなかった」と判断して、「じゃあもっと深く、論点の隅々まで学ぼう」といった風に考える人がいるのです。

前段の「合格できなかったのは勉強が足りなかった」はそれほど問題ではないのですが、後段の「じゃあもっと深く、論点の隅々まで学ぼう」といったところに罠が潜んでいます。

というのは、どのような資格試験でも繰り返し問われる内容は傾向として出ています。勉強が足りなかったというのは、繰り返し問われる範囲を確実に解答できなかったという事を言っているのであって、10年に一度出題されるかどうかみたいなマニアックな論点をひたすら勉強することではありません。

そのようなマニアックな部分まで含めた試験の全範囲について十分な勉強をしたという人はおそらく合格者の中でもほとんどいないと思います。

受験生がするべきことは、マニアックな論点で正解を確実にするために、莫大な時間勉強することではなく、短期的に合格点を取るために繰り返し問われる範囲を確実に正解できる実力を身に着けることです。

そのため、結果として多年度にわたって受験する人であっても、短期決戦。毎年初めて学ぶといった気持で、必要十分な範囲の学習に集中してみてください。
  • どうやって短期決戦にするか
と、短期決戦を狙うなどと書いていても、それは単なる精神論です。こんなことが書かれていても、「そんな事は分かっているけど、どうやったら短期決戦にできるんだよ。」と感じると思います。

学習の順番や効果的な学習方法については次回以降書いていきますが、短期決戦を狙うためには、まずは試験制度についてしっかりとみていくことが大切になります。

行政書士試験は上でも書いた通り、300点満点のうち、180点を取ればよい試験です。(つまり4割は間違っても良い試験です)そして、法令分野で244点、一般知識分野で56点となっています。また、一般知識で24点以上取れないと足きりになる(つまり不合格になる)といった試験です。

また、出題される分野は憲法、民法、行政法、商法・会社法であり、行政法の配点がきわめて高い試験です。(まあ、『行政』書士ですからね)

筆者はこのような試験制度について確認し、次のような戦略を立てました。

1.一般知識分野は過去問をやってみて、足きりにならない水準だったので、あえて勉強はしない。
 テキストを一回流し読みしましたが、範囲があまりに広範だったため、効果的な勉強はできないと判断しました。
2.商法・会社法は勉強しない。
 商法・会社法は極めて範囲が広い割には20点しか配点されていないので、いちおう中小企業診断士だし、全部外すことはないと割り切って勉強しませんでした。
3.憲法、民法、行政法の順番で勉強し、法律用語に体を慣らす。
 これは、使ったテキストがその順番で書いてあっただけですが…
4.過去問を当初より解いていく。
 過去問で問われた論点は繰り返し問われます。そのため、過去問を使って紛らわしい内容を覚えてしまう方法は極めて効果的・効率的です。

短期決戦を狙う場合、戦わない分野の絞り込みがとても大切です。全部やっていたらとてもではないですが時間がどれだけあっても足りませんし、合格だけが目的ならば、180点ギリギリで受かる方が効率的ですからね。

と、2年間通じてこのような戦略で学習しました。おそらく戦略自体はそれ程、誤ってはいなかったハズです。(いちおう独学で合格しましたから)、しかし、学習方法という戦術は完全に誤っておりました。

というのは、独学を選んだことは完全に誤りであったと思うからです。
  • 独学は誤りである
あえて言います。独学は誤りです。

もちろん、独学で行政書士試験に合格することは可能です。(現に筆者は合格しました。)しかし、この選択肢は完全に誤りだったと思っています。というのは、時間がかかり過ぎたためです。

合格自体は結果オーライだったのですが、学習に費やした数百時間は返ってこないのです。2年目に費やした学習時間は資格予備校に通学したり通信講座を利用していれば不要だったと考えられるので、おそらく数百時間の無駄が発生しているのです。

時給1,000円としても資格予備校代ぐらいは支払っておつりがくるくらいの無駄をしてしまったなぁと感じています。

また、テキストや過去問集も不合格だと買いなおさないといけなくなりますし(一年分揃えると、なんだかんだで6千円ぐらいします。)、受験料も受ける回数分支払う必要が出てきます。

このように考えると、独学という選択肢にコスト面での優位性はあまりないという事ができるのです。
  • 独学だと戦術レベルが甘くなる
おそらく、上で挙げた全体の戦略はそうは間違っていなかったと思っています。しかし、個々の戦術レベルが独学だと甘くなります。

例えば、憲法とか民法の学習を、法律にほとんど触れたことがない人がテキストだけを用いてする事が効率的かどうかを考えてみてください。

どう考えても、非効率ですよね?筆者も法律特有の考え方に慣れるまで、苦行のような日々を送りました。誰かに教えてもらっていれば、このような当初の苦労をスキップできた可能性が高いです。

また、民法、行政法を中心に学習するといった作戦を立てたのですが、それらの法律の中で学習の重点をさらに絞り込むことはあまりできませんでした。

どのような試験であっても、出題傾向を見れば学習の濃淡があるはずです。しかし、独学だとその辺が分からないのです。(憲法などは、条文が大切かなと思うかもしれませんが、条文よりも判例の方が試験で問われたりするといった事です。)

また、どんなにうまく説明されていたとしても、簡単な図表と文書だけのテキストを読んで頭に入るほど法律は甘くありません。

頑張ってテキストを読んでいると、気が付いたら意識が飛んでいた(つまり居眠りしていた)といった経験が何度となくあります。

その点、誰かに教えてもらえればこのような事は避けられるのです。
  • あえて問います
初回なので総論をと考えているため、漠然とした内容が多くなってしまい恐縮なのですが、あえて問います。

行政書士の勉強をする目的はなんでしょうか?それがもし試験に合格することであるのならば、独学ではなく資格スクールの講座を利用した方が良いと思います。

というか、合格してからが勝負ですし、資格試験に合格したらその知識を使ってお仕事をするつもりの方がほとんどですよね。それならば、資格試験合格のためにはある程度の金銭的な投資も必要であるし、正当化されると思います。
  • モチベーションを強制的に続かせます
また、「受講料を支払った」という行為はモチベーションの持続に役立ちます。というのは、経営学的にはどのように意思決定しても取り戻せないコスト(サンクコスト)は無視するというのがセオリーですが、心理的に無視しにくい傾向があるため、このようなことがあえて言われているのです。

例えば、「学習の進捗が良くないけど、受講料で100,000円支払っちゃったから、もったいないから最後まで受講しないとなぁ」といった心理的なハードルを上げていくといった考え方になります。

逆に言うと、独学の場合気軽に始められますが(テキストを3千円くらいで買ってくればそれでよいので)勉強をやめてしまう事に対する心理的なハードルも気軽なのです。

「結果にコミットする」といった宣伝で一世を風靡した減量に非常に強いジムがありますが、このジムは一般的な料金体系と比較すると割高な料金体系をあえてとっているように思われます。

返金制度も設けていると言いますが、「あれだけのお金を払ったのだから…」といった心理を利用し、利用者のモチベーションを強制的に働かせている面もあると思います。(結局、痩せるための努力をするのは本人ですからね。)
  • おススメは
さて、そういった意味で弊サイトとしては行政書士に短期で合格したいのならば資格予備校の利用を強くお勧めします。その方がトータルで見たときに、結果として割安になる為です。(トータルコストという発想は、とても大切ですよ。)

▼詳しい内容はコチラ▼




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