まんがで気軽に経済用語

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組織論
2018年12月18日

360度評価制度 | いろいろな角度から評価します

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360度評価とは、従業員の人事評価などをする際に、同僚や部下、仕事を一緒に行うほかの部署のヒトも評価しようとするアプローチのことを言います。

上長だけが評価する従来の人事評価の弱点であった、客観性・公平性を担保できると言われています。さらに、様々なヒトが評価することによって、評価を受ける人の納得感を高める効果も期待できます。

もし、上長に疎まれていると感じていた場合、上長からだけ評価を受けてそれが処遇に反映されるとなると不公平感を感じますよね。

でも、様々な人から評価されるとなると「みんながそう言うなら仕方ないか」と納得感が高まるのです。

人事評価について納得感が高まれば、組織への不満も抑えることができますので採用難で苦労している組織にとっては望ましいということができます。

また、自分でも気がついていない様々な要素について、多面的に評価してもらうことができるので、人材育成の面からも望ましいと言うことができるでしょう。

さらに、上長からは見えない様々な面も評価されますので、より客観性が担保されるとも言われています。
  • うまくいくとは限らない
と、この360度評価はいいことだらけのように思えますが、採用することによるデメリットも当然存在します。

デメリットとして一番簡単に上げられるのは、よく知らない他部署のヒトをちゃんと評価することができますか?ということです。

また、親しい(あるいは親しくない)同僚についてちゃんと評価できるかといった点も考える必要があります。

いずれの場合にも、よく知らないヒトや逆に知りすぎているヒトの評価については『心理的偏向』が働いてしまいます。
  • さらに
さらに、他者から評価をされることを前提にするならば、本来必要な指導もあやふやにしてしまうケースも考えられます。

例えば、部下があなたの行動を評価するならば、本来ならば指摘しなければならない良くない点であっても指摘を躊躇してしまうかもしれません。

逆に言えば、ハラスメントを防止する抑止力になり得ますが、うまく制度設計をしないと副作用の方が大きくなりかねませんので注意が必要です。
生産管理
2015年1月27日

3R | 廃棄物を削減するために3Rと簡単に言いますが、順番も大切です

3R_001
3Rとは、削減、再使用、リサイクルの3つの英単語、reduce、reuse、recycleの頭文字から作られた言葉です。そして、この3Rは環境に配慮した社会を作るために配慮すべきことを並べたものになります。

そして、こういった用語はECRSのように並び方にも意味があります。ECRSの場合、何かを改善する際に、E:やらないことを決め、C:一緒にやることはいっしょにやり、R:やる順番を考え、S:単純化するといった考え方なのですが(詳しくはこちらを参照してください:ECRSの原則)、3Rについても上にあげた、reduce、reuse、recycleの順番で取り組むと効果的なのです。
  • まずは、削減:reduce
さて、ECRSでもそうなのですが、何かを改善する際には『削減』、『やらない事を決める』といった事が一番最初に来ます。

どんな改善を図る時でも、先ずはその対象を減らすことが効果的です。そして、環境にやさしい生活をするためにも、削減をすることが重要なのです。

例えば、「いらないモノは買わない!」という考え方を最初に徹底すれば、後から再使用やリサイクルについて頭を悩ませる必要はそもそも減ってくるのです。

また、廃棄物を削減するために、必要な修繕を適宜行い、長く使うといった事も大切になってきます。

廃棄物を減らすことが主目的ではありませんが、設備やモノを長持ちさせるための保全活動については以下のように様々な種類があります。

計画的にメンテナンスを行い、故障が起こる前に対策を行う「予防保全
故障が起こりにくくなるように改良を行う「改良保全
保全自体を行わないことを目指す「保全予防
設備の導入から廃棄までのコストの最小化を目指す「生産保全
  • 次に再使用:reuse
再利用とも言いますが、リサイクルとニュアンスを変えるためにあえて再使用としました。さて、再使用ですがこれはモノの形状を保ったまま、再度使うといったイメージとなります。リサイクルはモノを資源として利用するといったイメージになるので明確に違うのですね。

そして、使えなくなるまでは使うという発想でリサイクルの前に再使用が来ているのです。

例えば、ラムネの瓶などを洗浄して(モノはそのままですよね?)再度ラムネを充填して使う。きれなくなった洋服をフリーマーケットで売却したり、親せきに譲る(お古というやつですね)などしてそのまま着てもらうといったモノです。
  • 最後にリサイクル:recycle
そして、いよいよモノとして使えなくなった場合にはリサイクルが待っています。リサイクルとは上でも述べた通り、モノを資源として利用するといった考え方になります。

例えば、上の例では再使用してボロボロになった洋服を繊維にまでばらして利用したり、究極的には焼却して熱エネルギーを取り出すといった事です。

また、ラムネのビンはそのままで使えなくなれば、溶かして再資源化し、再びラムネのビンになったり、ガラス製品となるのです。 

関連用語
ライフサイクルアセスメント
ゼロエミッション
 
生産管理
2013年7月30日

3Dプリンター | あんなこといいな、話題の3Dプリンターでできたらいいな

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3Dプリンターとは、立体物をプリントアウトするかのように造形するデバイスの事を言います。英語では3D printerと表記されます。

通常のプリンターは紙などに印刷(平面なので2Dですね)できるデバイスですが、3Dプリンターはその名の通り、3Dに造形できる装置のことを言います。

イメージとしては、2Dのプリンター(通常のプリンター)が平面に印刷するモノを、縦方向にどんどん積み重ねていって3Dにするような感じです。(積み重ねるという事から積層造形法などと呼ばれます。このほかには、塊から削り出すと言うアプローチもあります。)
  • まだ夢のデバイスじゃないよ
残念ながら現時点(2013年の夏)では夢のデバイスではなく、プラスチックの塊を形通りに整形できるにとどまります。

それなので、このまんがのように、フレンチホルンを真鍮で成型するところまでは至っていません。技術の進歩が待たれる所ですね。

あと、このまんがで言っている『イノベーター』とは新しいものに目がない人々のことを言います。
経営
2013年7月5日

3つの過剰 | 雇用も設備も債務も過剰になったら儲かりにくそうです

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3つの過剰とは、バブル崩壊後に日本を苦しめてきた『雇用の過剰』、『設備の過剰』、『債務の過剰』のことを言います。このような過剰があったため、バブル崩壊後、日本は長期の不況に陥ってしまったとされています。

さて、ではこの3つが過剰だとどのような問題が発生するのでしょうか?

「別に雇用が過剰であっても、みんな働けているって事だし、設備が過剰でもモノを作ってなければ関係ないよね。ただ、債務の過剰だけはちょっとまずそうだね…」と考える人もいるかもしれません。

しかし、この3つの過剰はいずれも企業業績を悪化させる『重し』になっていたのです。

例えば、『雇用の過剰』は高い人件費が固定的に発生し、損益分岐点を押し上げ、売上を多く獲得しないと赤字になってしまうという状態を作り出しました。

『設備の過剰』も同様に、固定費である過大な減価償却費を発生させ、その結果損益分岐点を押し上げました。

また、本来なら設備を更新すべきところ、過剰に行っていた設備投資のために、生産性の上がらない古い設備を使い続ける事になってしまったという問題も発生していました。

『債務の過剰』も元金の返済や利息の支払いに伴う資金流出を招き、また、支払利息自体が経常利益を押し下げる要因となっていました。

このように3つの過剰が発生した結果、日本企業は大きな苦境に陥ってしまったのです。

ただし、今でこそ「そんな無理して規模を拡大したからだよ。」などと言うことができますが、実際に景気が良かった頃にはこの3つの過剰は決して過剰ではなかったのです。

というのは、将来の業績拡大が高い確度で見込まれていた場合において、「過剰を避けるためにゆっくりと経営を行う」といった意思決定はしばしば、競争からの敗北を意味したからです。

競合が、債務という形で現金を調達した上で、将来の業務拡大を見越して人をどんどん雇用し(人の成長には時間がかかりますから先を見越すことが必要ですよね?)、設備投資もどんどん行うといった行動を採ったときに、自社が黙ってそれを見ていたら、市場シェアをどんどん奪われてしまいそうですよね?

このように、気が付かないうちに過剰に陥ってしまうという事がありますので、注意が必要なのですね。
マーケティング
2012年5月13日

3C分析 | 市場環境を3つに分けて分析していくマーケティングの核心部分です

3C分析_001
3C分析とは事業を分析して戦略に生かすための情報を入手するフレームワークです。3C分析では事業の全体像を顧客・市場(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つに分けて分析していきます。

分析の対象となるものは英語で表記すると3つとも頭文字がCなので3C分析と言います。

3Cと単に略されることもあります。

漠然と「分析してください」と言われても手掛かりがなさ過ぎて困ってしまうと思いますが、4PやSWOT分析、アンゾフの成長ベクトルのような考え方を利用すればグッと考えやすくなりますし、説得力も出ますよ。

また、3Cと言えばかつて言われていた耐久消費財三種の神器を思い出す方もいらっしゃると思いますが、こちらはクーラー、カラーテレビ、カーです。

3C分析とは

■3C分析では何を分析するか

さて、話を3C分析に戻して一つ一つの切り口を見ていこうと思います。

onnanoko_bustup
事業を分析してくださいって言われても漠然としていてどうにもならないわよね。

neko_negane
そんなときに3C分析です。漠然としたモノでも3つに分ければ少しは分析しやすくなるでしょ?

onnanoko_bustup_2
少しはましにナルでしょ?的な身も蓋もない説明ね。でも、確かに漠然と考えるよりは市場、競合、自社に分ければ考えやすいわよね。



■1.顧客・市場の分析

3Cの一つ目は顧客・市場(Customer)についての分析です。

製品やサービスを、購買してくれるであろう潜在顧客を把握します。買ってくれる顧客を把握していなければ何も始まりませんので大切な切り口です。

この顧客の分析では、顧客が本当は何を欲しがっているかまで突き詰めて考えることが大切です。有名なたとえ話ですが、顧客は「ドリル」が欲しいのではなく、「穴」が欲しいという話があります。

このように顧客の真のニーズをとらえ損ねて自らの使命を狭く設定しすぎるマーケティングマイオピア(近視眼的マーケティング)に陥らないように注意する必要があります。

なお、顧客・市場の分析として次のような切り口に細分化して考えるとさらに考えやすくなります・

(1)市場規模・成長性について
狙っている業界の市場規模はどれぐらいありますか?その市場規模のうち、どれくらいの市場シェアを獲得したいですか?

また、狙っている市場はどれくらい成長していますか?製品ライフサイクル仮説などを参考に、どのような成長段階にあるかも考えて行く必要があります。

なお、成長性というと高い方がいいと思いがちですが、高い市場成長率を誇っている領域は、市場の成長について行く必要があるのでそれ相応の投資が必要となります。

(2)顧客ニーズや消費行動について
顧客はどのようなニーズを持っていますか。把握している情報は本当に顧客のニーズを表していますか。

消費者の価値観や行動について、内閣府の消費動向調査などすでに存在する統計情報でも多くのことを知ることが可能ですが。可能であれば直接顧客候補にアンケートを実施して把握できるとより精度が高い3C分析が可能となります。

onnanoko_bustup
市場の分析っていうのがよくわからないのよね?あと、このほかにも切り口は考えられるんじゃない?

hiyoko
確かに他にも切り口はありますわ。業種によっても意識することが変わりますし。

onnanoko_bustup
あと、市場の分析ていうと何がわかるのかしら。例えばうちの地域の日本料理の消費額とかわかる訳がないわよね?

hiyoko
消費動向調査なんかを見ると、カテゴリー毎に世帯数あたりの消費額なんかもわかりますわ。それと市町村毎の世帯数をかければ、その地域における日本料理の消費額なんかもわかりますわ。


■2.競合の分析

3Cの二つ目は競合(Competitor)の分析となす。

競合や競争相手について把握し、分析します。競合他社が提供している製品やサービスを把握し、競合他社の強みや弱み(持っている経営資源など)を分析していく必要があります。

また、現在の競争相手だけでなく、潜在的な競争相手についても把握していくとなおよいです。

この競合の分析も切り口を持って実施すると精度が高くなります。

(1)競合の現状について
競合の市場シェアや市場シェアの推移(A社は市場シェアは1番だけど、だんだん下がっているなど)を把握します。

また、競合各社が持っている経営資源についても把握していきます。営業所がどれだけ存在して、従業員が何人ぐらいいるのか。広告に予算をどれくらいかけているのかなど、外から見ていてもわかる情報は結構多いです。

(2)潜在的な競争相手について
新規参入する新たな競合が発生しそうなのかについても見ていく必要があります。

そして忘れがちなのが、代替品です。自社の商品が売れ続けるかについては現時点での競合について意識しがちですが別の切り口から同じニーズを奪いに来る競合品も存在します。

CDが音楽配信に市場シェアを奪われているように代替品についても気を配る必要があるのです。(CDが欲しいのではなく、音楽が聴きたいという人が多いので、音楽配信にニーズが置き換えられてしまっているのです)

■3.自社の分析

3Cの三つ目は自社(Company)についての分析となります・

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と言うように敵の事(競合)だけでなく自ら(自社)の事も知っていなければなりません。

自社の持っている経営資源はなんなのでしょうか?その強みは、弱みは?自社は分析した市場で支持されるのか?特定した競合に勝つことができるのか?

切り口としては自社の経営資源を明確にしていきます・

(1)自社の経営理念
自社の根本的な価値観である経営理念を再度見直します。どのような有効な戦略であっても、この経営理念と方向性が異なる場合は効果を発揮しません。

例えば、お客様第一の経営理念の企業で、その経営理念に惹かれて入社した従業員達に、お客様を犠牲にして自社の短期的な利益を確保するような方策を支持しても、上手くはいきません。

(2)自社の経営資源について
自社が持っている経営資源はどのようなモノがあるでしょうか?

パートナー企業との関係性(仕入れ先や販売先も含む)、経営やノウハウ、いわゆる人モノ金などの切り口で考えて行きます。

3C分析の例


■3C分析の難しいところ

と、なんだか良さそうな3C分析ですが情報の収集にとても手間がかかります。上場企業が競合ならば、公開された情報からかなりの部分がわかりますが、そうでない企業が競合となる場合は競合(Competitor)の情報入手はなかなか困難です。

そのため、正確な情報を入手しなければならないなどと考えてしまうと、際限なく時間とコストがかかってしまいますのである程度の傾向がつかめればOKぐらいで考えてもらえればと思います。

また、顧客・市場(Customer)についても同様で、ほとんどの企業はこれらの情報を持っていません。

ただ、公開されている統計はびっくりするぐらい有益な情報が載っていたりしまうのでどんどん活用していって下さい。

不完全な情報かも知れませんが何も情報がないよりは事業計画の精度が向上します。

■3C分析の後に

3C分析で何が自社の成功要因(KSF)であるかを特定していきます。その後、3C分析で得られた内容をSWOT分析に落とし込み、クロスSWOTなどを行って戦略を決めていきます。

このように分析しっぱなしではなく、自社の事業にしっかりと活かして行くことが重要なのですね。

このまんがでは孫子の言葉を勉強していたようです。その言葉から3C分析の要素である、顧客、競合、自社に対して思いをはせています。

しかし、授業をうわのそらで聞いいたようで先生に怒られてしまいました。


解説で出てきた用語・関連用語
クロスSWOT
KSF
4P
SWOT分析
アンゾフの成長ベクトル
三種の神器
マーケティングマイオピア(近視眼的マーケティング)
経営戦略の実務的な構築方法  

参考リンク・関連法令
内閣府統計局
生産管理
2011年9月23日

3S

3S_001
3Sとは標準化(Standardization)、単純化(Simplification)、専門化(Speciakization)の頭文字をとったもので業務の改善のための考え方の一つです。

以前ご紹介した5Sの「清潔」と「しつけ」をとって3Sとすることもあるのですが(たぶんこちらの使い方の方がメジャーです)、今回はこちらの3Sをご紹介します。

「標準化」とは、繰り返し行う業務を標準化し、それに基づいた管理を行うことです。ひとたび標準化されていれば、標準の手順に従うことにより誰がやっても同じ効果を導き出せるという効果があります。

「単純化」とは、業務の複雑さを排除して単純にすることです。この単純化という視点はECRSの原則でも出てくる視点です。単純化して言うと『シンプルにやりましょう』ということです。

「専門化」とは、特定の機能に特化させることです。ある機能に特化して業務を行えば習熟するのも早くなりますし、専門的なノウハウの蓄積が容易になるという効果があります。

このまんがでは男の子が一人で仕事をしています。その原因は3コマ目で指摘されているように、お弁当の補充作業が、どうやら標準化されておらず複雑やりかたをしているようで、誰も手伝えないという事らしいです。

4コマ目で3Sの考え方を使って改善しなさいと言っています。おそらく、複雑さを排除した標準補充手順を作成してみんなで作業をできるようにするといった改善がなされるのでしょう。どうやら男の子が専門化するとの考え方で専門補充要因に任命される可能性が高そうですが。
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