まんがで気軽に経済用語

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マーケティング
2019年1月7日

ドミナント戦略 | 集中出店をして競争を有利に導く方法です

ドミナント戦略_001
ドミナント戦略とは、一定の限定した地域内に集中的に出店する事を言います。英語ではdominantと表記されます。

このドミナント戦略を一言で説明すると、集中的に出店をするという事です。例えば、「ある駅を降りたら、北口にも南口にも同じお店がある。さらに隣の駅や駅から少し距離のある住宅地の中にもお店がある」といった感じですね。

自分たちのお店で、この地区を埋め尽くすという感じです。
  • そんなに集中したら…
さて、集中的な出店って聞いてどのようなことをイメージするでしょうか?自店が互いに競合してカニバリゼーション(共食い)のような事をおこすかもしれないですよね。

おそらく、自店間で顧客を奪い合うという面はあると思います。

また、集中して出店しているわけですから、その商圏に何か想定外の事が発生すると根こそぎダメージを受けてしまうという事が挙げられます。

例えば、 大きなバイパスができて交通量が一気に減少したような場合、集中出店しているお店すべてがダメージを受けます。また、地域に大きな災害が発生したような場合にも非常に大きなダメージを受けてしまいます。

でも、このドミナント戦略にはこのデメリットを補うような大きなメリットがあるのです。
  • ドミナント戦略のメリットって
集中出店している場所では、どこへ行っても自分たちのお店があるという状況になります。

すると、物流の効率化といった効果が出てきます。これは、一つのエリアに沢山の自分たちのお店があれば、余計な移動を行わずに商品を配送できるといった効果です。

また、地域内での市場シェアが高まります。ポイントカードとかの施策を行っても効率的に行う事が可能となり、顧客を自分たちのお店で囲い込むことも可能となります。

さらに、広告宣伝も非常に効率的に行うことができます。自分たちのお店がある範囲に絞って集中的に広告宣伝を行えばいいわけですから、広い範囲に広告宣伝を行うよりも効率的なのです。

もう一つ指摘できるメリットとして、競合店の出店を未然に防止する事ができるといった面があります。既存の店が集中的に出店している地域には中々出店してシェアを奪うのが難しそうですよね?そのように競合が考えるという事は、心理的な参入障壁が高まるという事です。

このように、集中しているが故のメリットというものも確実のあるのです。 
  • ドミナント戦略に対抗するためには
さて、ドミナント戦略の利点はわかりましたが、中小企業はこれにどのように対抗していけば良いのでしょうか?

こういった集中出店戦略に対して正面から対抗できるだけの経営資源のある企業はそれほど多くないですし、仮に経営資源があったとしても真っ向から迎え撃つ事はおすすめできません。

行き着く先は血で血を洗うレッドオーシャンになってしまいますので。

この場合、中小企業は自分の土俵で勝つことを考えていくことが王道になります。
  • 具体的には
例えば、地元で長く酒屋さんを営んでいる中小企業があったとします。あるとき、大手コンビニチェーンが自店の周りに数店舗出店してきたとします。

このときにどのように対抗すべきでしょうか。相手より安くするとか相手よりも利便性を高くするべきでしょうか?

おそらく、相手の仕入れ値は自社の仕入れ値よりもずっと安いはずですし、利便性も24時間開店し続ける相手にかなうはずもありません。

そのため、自社の顧客層にとっての利便性を高める方向に進む必要があるのです。

例えば、居酒屋などに酒屋さんならではのお酒を卸す、珍しいワインを取り扱う、特別な日用の特別なお酒を接客販売して売るなどいくつかの手が考えられます。

客層で、販売方法で、商品で大手コンビニよりも勝っている点はないでしょうか?こういったことを考えて、棲み分けをしていくのです。

関連用語、説明で出てきた言葉
レッドオーシャンランチェスター戦略


似た言葉
ドミナントデザイン 

ストーリーで解説経営用語
第2話 集中出店は効果的?効果が大きくなればリスクも大きくなります
 
マーケティング
2015年6月25日

トレンド | ブームよりも長い流行です

トレンド
トレンドとは流れの事を意味する言葉で、流行の中でも長いスパンにわたって続くようなモノを指す言葉です。ブームファッドのように短期的なものではなく、傾向とか流れといった意味合いなのです。趨勢といったとても強い言葉に訳されることもあります。

例えば、地球環境にやさしいモノであったりサービスは長い期間にわたって求め続けられています。これは時代の趨勢であり、短期的に環境にやさしくない商品がもてはやされたとしても、長期的に見ればより環境にやさしいものが求められるようになってきています。

このように、長期的にみた流れをトレンドというのです。
  • 流行の期間で分けると
さて、このトレンドに似た言葉でファッド、ブームといった言葉があります。

ブームは聞いたことが多いと思いますが、ファッドはあまり聞きなれないですよね?この機会に大まかな違いを押さえてしまいましょう。

まず、ファッドですがこれは、ごく短期間の流行の事を言います。例えば、学校で『ネリケシ』が1学期の途中から流行ったけど、2学期には誰も持っていないとか、お笑い芸人さんのギャグが数週間だけ流行ったといったイメージです。

これに対してブームはファッドよりも長いスパンの流行となります。例えば、お笑い芸人さんで言うならば一世を風靡したギャグとかそんな感じです。ヨーグルトダイエットがブームになっているとか蕎麦ブームといった感じで、3か月以上続くけれども1年は続かないといったイメージになります。

そして、トレンドはこれよりも長く続く流行で、流行というよりも時代の流れといった感じになるのです。

店舗管理
2013年12月1日

動線計画 | どういう風に動くべきかを考える事が重要です

動線計画
動線計画とは、お店や工場、事務所等において、人やモノの動きを分析し、効率的に仕事ができるように計画することを言います。英語ではflow planningと表記します。

例えば、アンパンを作っている工場を考えてみたいと思います。

アンパンを作る為に「小麦粉を受け入れたら、第二工場の西の端に持って行って、生地にします。そのあと、餡を入れるために第二工場の東の端へ持って行って、そのあと、第一工場で焼きます」といった事をやっていたらどうでしょうか?

なんだか、モノがあちこちに移動していて効率が悪そうですよね?

逆に、必要最小限しかモノが動かないような工場だったら効率はよさそうですよね?「小麦粉を受け入れたらそのまま隣の作業スペースで生地にして、その隣で餡を入れる」みたいな感じだったら、良さそうな感じですよね?

(工場のレイアウトは製品別レイアウト機能別レイアウト固定型レイアウトなどといろんな考え方がありますが、一般的に言うと移動距離は短い方が望ましいのです。)

また、先ほどの向上で作ったアンパンを販売するお店の事を考えてみたいと思います。

例えば、商品を検品する場所から各部門の作業場まで売り場を通っていかないといけないようなお店だったらどうでしょうか?

効率が良くないだけではなく、忙しい時間帯には、お客様とぶつかったりして事故が発生しそうですよね?

いずれにしても、動線計画の基本はシンプルイズベストというやつです。
組織論
2013年10月29日

トップダウン | 上から指示が下りてくるという意思決定方法です

トップダウン
トップダウンとは、組織における上位層が意思決定を行い、その意思決定の実施を下部層に支持するような方式のことを言います。

いわゆる官僚の世界とか、軍隊とか伝統的な組織はこういった方法で運営されているようなイメージがありますよね。

さて、このようなトップダウン方式は組織のトップマネジメント層の決断が素早くかつ、理にかなっているような場合には極めて効率的な方法となります。

但し、トップマネジメント層が変な決断を素早くするようでは、極めて効率的に望ましくない結果を求めるような事になってしまうので注意が必要です。

また、実際にトップマネジメントの意思決定を実施する人たち(トップマネジメント層以外の人たち)の動機づけに注意する必要もあります。

関連用語
ボトムアップ 
マーケティング
2013年9月26日

同情マーケティング | 人の善意で情報を拡散するのです

同情マーケティング
同情マーケティングとは、同情を得るような行為や事柄を発信することによって、商品やサービスの購入や宣伝につなげるような事を言います。

「かわいそうだから何とかしてあげよう…」といった同情心が基となって、商品やサービスの宣伝が行われたり、購入されたりするのです。

例えば、「ヤバい、コンビニバイトだけどおでんを発注しすぎたよ…これじゃあ、首になってしまうよ…」なんて情報が入ってきたとします。

その時に、「かわいそうに…何かできることがないかな?」という風に同情して、情報を拡散するであったり、実際に購入する出会ったりと情報発信者の助けとなるような行動をするような事が行われることがあります。

このような結果を情報発信者が意図していたかどうかは分かりませんが、結果として情報発信者が助かるような結果になったという事を指して同情マーケティングと言うのです。
 
これは、もし狙って行うのであれば、炎上させて注目を集める『炎上マーケティング』と近い考えかもしれませんね。(炎上させて注目を集めるか、同情を集めるかの違いかもしれません。)

でも、色んな人の反感をワザと買って炎上させて注目を浴びるというのではなく、同情を得て目的を達成するという事ですから、人の善意を前提としている考え方なのですね。
情報
2013年8月15日

トンマナ | 「トンマナが…」と言われたときに、理解したふりをする大人にはならないでください

トンマナ_001
トンマナとは、広告の出す雰囲気や世界観を一致させましょうよという事を指す言葉です。英語ではtone and mannerと表記されます。

この言葉は、英語表記を見ていただければおわかりかもしれませんが『トーン』と『マナー』を組み合わせて略した言葉です。

もともとは、広告とかブランドとか、Webの業界等で使われている言葉です。

例えば、複数人で一つのWebサイトを運営していたとします。テーマは『管理会計』。このテーマについて偉い学者の先生たちが集まって、学問的な厳密さを追求して交流を図るといったWebサイトです。

さて、このようなサイトに「まんがで気軽に経営用語」の記事が紛れ込んでいたら違和感がありますよね?

何故違和感があるかというと、『トンマナ』があっていないからです。学術的な議論に、分かりやすさを優先した説明の記事が紛れ込んでいたら変ですよね?

また、お寿司屋さんの食べ歩きをしていて、『日本のおすし』みたいなテーマを持っているWebサイトに唐突に、「今日はカルボナーラを食べたんだよね。美味しかったよ。」みたいな記事が紛れ込んでいたら少し変ですよね?

そのため、「こういった事をなくして、Webサイトや広告などの媒体が発するメッセージには一貫性を持たせた方が良いですよ。」といった内容を指す言葉がこの『トンマナ』なのです。

  • トンマナを統一することで何か利点はあるか
このようなトンマナは明確にする事でいくつかの利点が発生します。
 
例えば、覚えてもらいやすくなるという事です。トンマナを統一することで、一目でそのサイトであるとか、製品、お店である事が分かります。
 
どのような優れたものであっても、消費者に覚えてもらわなければその後の行動には繋がりません。
 
そのため覚えてもらいやすくなるというのは非常に強い利点なのです。
 
また、コスト面から考えても非常に有益です。例えば複数の人からデザインや文章をあつめる場合、トンマナが明確であればその後のすりあわせや調整の工程が非常に簡単に済みます。
 
このように、トンマナを設定することによって販売面にも利点がありますし、コスト面にも利点が出てきます。簡単に言えば、利益の増加に役立つということです。
 
  • Webサイトなどでトンマナを統一する具体的な方法
さてこのトンマナは企業における経営理念のように指針を決める事が重要です。
 
最低限、対象はどのような『モノ』なのかを定義し、それを明確にしておくことが必要です。
 
例えば、本サイトではサイトを『親しみの持てる』と定義して、親しみの持てるような色使い、言葉遣いを心がけています。
 
この明確な理念があるだけでもトンマナはだいぶまとまってきます。 
 
しかしそれだけでは、一つのウェブサイトといって完全には泊まることはなかなか難しいです。
 
そのため、語尾をですます調で統一したり、 表記を統一したりしています。
 
また、こまめに改行を行なって、文字の塊があまり大きくなりすぎないようにすることを心がけています。
 
このように、文章自体は自由に書いてもいいのですが、統一感を持たせた決まりをあらかじめ作っておくことで、トンマナを統一することができるのです。
経営
2013年8月12日

ドミナントデザイン | 革新的な製品のデザインもデファクトスタンダードが確立されていきます

ドミナントデザイン_001
ドミナントデザインとは、ある製品群が成熟化していく中で発生していく標準的・支配的なデザインのことを言います。

例えば、ノートPCって一目で「あっ、あそこにノートPCがある」とわかりますよね?また、自転車も、携帯電話も基本的なデザインは同じような感じになっています。

また、冷蔵庫もテレビも、一般に普及している家電品は、細かいデザインは違うにしろ、基本的には同じような形をしています。

これって、別に示し合わせて今のデザインにしたわけじゃないですよね?でも、現在市場にあるデザインは基本的には同じようなデザインになっているわけです。
  • 最初はいろんなデザインがあった
さて、革新的な製品がはじめて市場に投入されたときには、様々なデザインが考案されます。

たとえば、携帯電話って昔はいろんな形がありましたよね?アンテナが伸びたり、肩掛け式だったり(これはすごく古い商品ですが)、電話番号を入力するボタンが後ろについていたりと、本当に様々な形がありました。

でも、今の携帯電話ってスマートフォンだったら、この形、ガラケーだったらこの形と、ある程度同じようなデザインになっています。

このように、市場が成熟化していくなかで、製品のデザインも一つの支配的なデザインに集約されていくのです。そして、こういった支配的なデザインをドミナントデザインと呼ぶのです。

関連用語
デファクトスタンダード

似た言葉
ドミナント戦略
マーケティング
2013年6月18日

留置法 | アンケートを置いてきて後で回収すれば、たくさんの質問であっても答えてもらえます

留置法_001
留置法とは、調査の実施方法の一つで、質問事項を書いている『質問票』を直接質問したい人に届け、『質問票』に時間をかけて回答してもらい、その数日後に回収に行くという方法です。

このような調査方法なら、色んな事情があって回答がしにくいような調査であっても、調査する人が目の前にいないため回答しやすくなりますよね?

この留置法を用いる調査では、○×形式で回答できるような質問を大量に用意するようなイメージとなります。

また、質問の分量が非常に多くなるような『質問票』であっても、数日の時間をもらえれば回答することが可能かもしれません。さらに、調査の趣旨などを最初に質問票を届ける際に説明することができるというのも利点です。

このように、様々な利点がある留置法という調査方法なのですが、質問票を渡す・回収する人の人件費が非常に多くかかるといった欠点もあります。

直接一次データを収集するのは大変なのですね。
店舗管理
2013年5月30日

トレーサビリティ

トレーサビリティ_001
トレーサビリティとは、食料品などが流通していく過程で、「この食材がどこから来てどこへ行くのか」を追跡できるような仕組みのことを言います。英語ではtraceabilityと表記され、和訳は「追跡可能性」となります。

追跡可能性という言葉がこの用語の意味を端的に示していますが、食材をどこから来てどこへ行くのか、追跡できるようにしておくという意味合いですね。

『どこから来て』とは、どこで作られた食材で、『どこへ行くのか?』とは消費されたり廃棄されるまで追跡するという意味です。

このように、最初から最後までどのように扱われるのかを追跡しましょうという言葉です。
  • 何故追跡するの?
さて、なぜワザワザ食材がどこから来てどこへ行くのかを追跡する必要があるのでしょうか?

これは、遺伝子組み換え技術で生み出された食品や狂牛病の発生など、食の安全というキーワードが脚光を浴びて、「お店に並んでるものなんだから安心じゃないの?」と思えなくなった人が増えたためです。

もちろん、トレーサビリティを確保するためにはコストがかかります。

そのため、「トレーサビリティなんてコストがかかって大変だ…」と捉えることもできます。

逆に、「食の安全に関心を持つ消費者が増えたこの機会に、トレーサビリティを確保して消費者に訴求しよう」と捉える事もできます。

同じ外部環境の変化であっても、捉え方によっては機会であり、脅威にもなりうるのですね。
情報
2013年5月28日

トラフィックビジネス

トラフィックビジネス_001
トラフィックビジネスとは、大量のトラフィックを集めてWebサイトを収益化するといったビジネスモデルのことを言います。

大量にアクセスを集めれば、そのうちの一定の割合は広告をクリックするであろうという発想のビジネスモデルです。

単純に、アクセス数の内の数%(しばしば0.数%となりますが)が広告をクリックすることは十分に想定できますので、クリック保証型の広告であればある程度の収益は見込めます。(インプレッション保証型であっても、そもそものアクセス数が多いので収益化できる事は同様です。)

但し、積極的に特定の商品を販売する紹介するわけではありませんので、商品を紹介するために作りこんだアフィリエイトサイトやドロップシッピングサイトと比較してPVあたりの収益性はあまり高くありません。

また、PVに収益が依存するというビジネスモデルであるため、検索エンジンのアルゴリズムが変更されPVが減少したり、広告主の都合で、広告単価が下がったりすると打撃を受けやすいといった問題もあります。

逆に言うと、これらの事には力があまり及ばないため、サイト運営者はPVを集める施策に力を注ぐことがトラフィックビジネスを成功させるための方法となります。
経営
2013年5月4日

取引数最小化の原理

取引数最小化の原理_001
取引数最小化の原理とは、卸売業が存在することによって全体の取引数が減り、生産性が増す事を表している言葉です。

世の中には、卸売業者に対して、「卸売業者が介在すると、流通経路が長くなって…」とか、「直接取引した方が効率的だよ…」といった批判的な意見があります。

確かに、生産者と消費者が直接取引を行えば、卸売業者に支払う費用を考えないでいいので、生産者はより高く売ることができますし、消費者はより安く買う事ができます。

しかし、「そのような流通形態は社会全体でみると実は非効率であり、卸売業者が存在していることによって、むしろ効率的になっている」という指摘がこの取引数最小化の原理なのです。

では、どうして卸売業者が介在した方が効率的になるのでしょうか?これを取引数から検討してみたいと思います。

まずは、3個の供給者が8人の消費者に販売することを考えてみます。上の「会社の絵が供給者」、下の「顔の絵」が消費者を表し、線の一本一本が取引を示しています。
取引数最小化1
どうでしょうか、たくさんの取引が交錯していますよね。この場合、取引の総数は3×8の24となります。

一方、間に卸売業者が介在したらどうなるでしょうか?
取引数最小化-卸
先ほどの図と比べると、すっきりしていますよね。この場合、取引の総数は3+8の11となりますよね。

取引の総数が少なくなるという事は、取引にかかるコストが少なくなるという事を意味しているのです。
情報
2013年4月13日

ドロップシッピング

ドロップシッピング_001
ドロップシッピングとは、インターネットを経由したEC(電子商取引)形態の一つです。無在庫かつフルフィルメントも外部に任せたオンラインショップを経営するようなイメージです。

英語ではdrop shippingと表記されます。ドロップショッピングではないので注意してくださいね。

さて、このドロップシッピングと通常のECサイトを運営する事とアフィリエイトサイトを運営する事。似ていると思いませんか?

いずれも、Webサイトを用いて販売活動を行いますから同じような感覚を持つかもしれませんね。ただ、名前が違うからには何かが違うはずです。

それでは、これらの方法のちがいを明らかにする事で、ドロップシッピングの特徴を明らかにしていきます。
  • 自由度と負うリスクが違う
一言で言うとこれらの方法間では「自由度と負うリスクが違うのです。」

ECサイトの運営では、自由度は最高に大きくなります。

例えば、あなたが何を仕入れていくらで売るか?フルフィルメントはどうするか?在庫の管理はどうするか?クリックアンドモルタルみたいな感じで経営するのか、ピュアプレーヤーになるのか?等々。

普通のお店を経営するような感覚で、たいていの事はあなたが決めることができます。そのため、大きな利幅が期待できます。(ハイリスクハイリターンといった感じですね。)

これに対してアフィリエイトはほとんどあなたが決めることはできません。フルフィルメントを考える必要はありませんが、価格の決定権もあなたにはありません。あなたができることがあんまりない(逆に言うと、あまり色々なことを考えなくても良い)、ローリスクローリターンな方法です。

これらの方法と比較して、ドロップシッピングは中間的な特徴を持っています。

一般的にフルフィルメントに対して考える必要はありませんが、価格決定権があなたにはあります。

その為、価格決定権があって、様々なキャンペーンを実施できるアフィリエイトとして捉えるか、フルフィルメントを考えなくてよいECサイトとして捉えることができるのですね。

関連用語
アソシエイト
法務・支援施策
2013年1月6日

取締役会

取締役会_001
取締役会とは、取締役が合議して(みんなで話し合って)会社の意思決定を行う機関です。いわゆる役員会ですね。

株式会社の意思決定は必ず取締役会にて行われるというイメージがあるかもしれません。しかし、現在では取締役会を設置しない機関設計を行う事もできます。(かつて、株式会社はこの取締役会を必ず設置しなければならなかったのですが、現在は設置するかどうかを任意で決めることができるようになっています。)

但し、公開会社(注)、監査役会設置会社、委員会設置会社、大会社は取締役会を必ず設置する必要があります。

(注)公開会社とは株式全部が譲渡制限株式でない会社の事を言います。別に上場企業のみをさしているわけではありません。

また、取締役会を設置した場合、必ず監査役を置かなければならないといった条件があります。

このように、株式会社の機関設計はある程度自由にできるのですが実質的にはいくつかのパターンから任意で選択するようになっています。

関連用語
執行役
執行役員
法務・支援施策
2013年1月5日

取締役

取締役_001
取締役とは、株式会社を経営するために株主総会で選任された人の事を言います。いわゆる役員さんのイメージですね。そして、この「取締役」はどのような株式会社であっても必ず設置しなければならない機関となります。(取締役会は設置しなくても良い。)

ここで、株主総会で選任と言っているように、取締役は株主総会で選ばれる人なのです。どちらかというと従業員が偉くなって昇進の結果として取締役(役員さん)になるといったイメージがあるかもしれませんが、取締役はあくまで株主に選ばれる人なのです。

このことから、取締役は株主から委任されて会社の経営に取り組む人であるという事ができます。

それでは、取締役はどのような権限を持つのでしょうか?答えは、会社の業務を執行する権限と会社を代表する権限です。

そして、原則としてこの取締役は、何人いたとしても業務執行権と代表権を持ちます。ただ、A社は山田さんと佐藤さん、佐々木さんがそれぞれ代表しているなんて言われても困ってしまいますよね?そのため、誰かを代表取締役に選ぶという事もできるのです。

今回のまんがでは、夢オチという事で残念でしたが、株主が選任するという事から本来の意味からすると、年功序列ではなく若い人にもチャンスはあるのです。 (もっとも難しいとは思いますが…)

関連用語
執行役
執行役員
社外取締役
財務・会計
2012年12月5日

当座比率

当座比率_001
当座比率とは、当座資産(流動資産のなかで特に換金性の高い資産)を流動負債で割った比率の事を言います。(当座資産には現金、売掛金、受取手形、一時的に持っている有価証券などが該当します。また、当座比率は別名「酸性試験比率」とも呼ばれます)

この当座比率は

当座資産÷流動負債×100%で算出します。

さて、この当座比率とよく似た比率に「流動比率」というものがあります。こちらは、流動資産を流動負債で割った比率ですが、なぜワザワザ流動資産ではなく、当座資産を用いて計算した比率を別に設けているのでしょうか?

その答えを次の例を通して考えてみたいと思います。

例えば、流動資産が100万円(内、棚卸資産70万円)、流動負債が50万円という状態の企業A社があったとします。(棚卸資産は当座資産には該当しません。)

この場合、流動比率は100万円÷50万円×100%で200%となります。

流動比率が、この200%という水準であれば、短期的に困難な状況には陥りにくいと一般的には考えられます。

それではこのA社には何の不安要素もないのでしょうか?そんなことないですよね?なんとなく不安に感じますよね。

この流動資産の大きな部分を占めている棚卸資産が順調に販売でき、現金を回収できれば何の問題もありません。しかし、棚卸資産が無事に売れる保証はどこにもありません。

また、売れたとしても、大幅な値引きを余儀なくされるかもしれません。

そこで、流動資産のうちで換金性の特に高い資産を当座資産とし、その当座資産が流動資産に占める割合はどの程度なのかを考えるのが当座比率の考え方です。

簡単に言ってしまうと、流動比率をより厳しく判定するというイメージですね。

この例では当座比率は

30万円(流動資産100万円-棚卸資産70万円)÷50万円×100%=60%となります。

一般的には、当座比率が100%を上回っていれば理想的であると言われています。販売の努力をしなくてもいい、換金性の高い資産だけで、流動負債と同じだけ持っているというわけですから、100%を超えていれば安全な気がしますよね。
経営
2012年9月9日

同質化戦略

同質化戦略_001
同質化戦略とは市場競争のリーダーが用いる戦略(リーダーの戦略定石の一つ)で、競争相手が差別化戦略で挑んできた時に、同じ戦略を採用し、相手の差別化を無効化する戦略です。

同じ戦略ならば規模の大きい方が有利であるという非常に単純な理屈です。

これは、大きな市場シェアを握っている企業では一般に規模の経済範囲の経済が働き、同じものを作るのであれば低コストでできます。また、累積生産量も多いと考えられますので、経験曲線効果も効いてきているはずです。

さらに、大きな市場シェアを握っているという事は流通面でも有利になり、競合と似たような商品を強力な流通網で一気にお店に届けることも可能です。

例えば、素晴らしい機能を持った歯磨き粉を販売した会社があるとします。その場合、市場のリーダーは同じような機能の歯磨き粉を市場に投入することがセオリーとなります。
 
これは、市場のリーダーは低コストで生産することができると考えられます。そのため、競合と同じような価格設定で十分な利益を狙えます。(とはいえ低コストで製造できるからと言ってやみくもに低価格にはしないのもリーダーの戦略定石の一つです。)

さらに、市場のリーダーならではの強みがこれに加わります。それは、お店の陳列棚の大きな部分を押さえているという事です。これは市場リーダーの新製品である歯磨き粉は、より消費者の目に触れる機会が多いという事です。

このように、同質化戦略を採れるというだけで、市場シェア1位の企業は非常に有利な立場にあるという事ができると思います。

このことは逆に言うと、市場シェアを奪取しようとしている2位以下の企業については、リーダーの戦略を模倣するという事は自殺行為に近いという事ができると思います。
マーケティング
2012年4月2日

同調圧力

同調圧力_001
同調圧力とは、職場や集団が意思決定を行う際に、その集団の支配的な意見に同調するように求められる圧力のことを言います。この圧力は明示的にかけられることもあれば非明示的にかけられることもあります。

明示的にかけられる圧力としては、「君がそんなみんなと異なる意見を持っていると集団の和が乱れる」といった趣旨の発言が行われることがあります。また、非明示的にかけられる圧力としては、「みんなと違う意見を持つとその集団から排斥される」といった暗黙の同意を形成するような事があります。

いろいろややこしい説明を書きましたが、この同調圧力を簡単な日本語で表すと「空気よめ」と表現するのが近いと思います。

例えば、準拠集団と同じ行動を採るように、同調圧力がかかり、空気を読んで皆と同じモノを買ったといったというケースが想定できます。

このまんがでは、男子生徒は少数意見を持っているようです。ココでの反対意見を言いにくい、という感情が同調圧力の例です。もっとも、自分の所属する集団をよりよくするためには、同調圧力に負けずにしっかりと意見をいう事も時には大切です。
組織論
2012年2月27日

トップマネジメント

トップマネジメント_001
トップマネジメントとは、企業における最高意思決定機関の事を言います。簡単に言うと社長さんや取締役会のようなイメージとなります。

一般的にはトップマネジメントはその組織の長期的な基本的な方向を決定する事を担っていると言われます。いわゆる戦略的意思決定を担っているのです。

そしてこのトップマネジメント層にとっては長期的な意思決定を行えるとすると、基本的には企業のほぼすべての費用が管理可能費となります。例えば、工場の設置に関する意思決定ができるのであれば、工場にかかわる費用も管理可能費としてトップマネジメント層の責任とすることが可能です。
 
このまんがでは学食のおばさんがトップマネジメントだと宣言しています。それを受けて、男子生徒が近くの女子高の学食と提携しましょうと言っています。

このように、業務提携等の意思決定もトップマネジメント層が意思決定すれば可能となります。 
経営
2012年2月19日

ドメインコンセンサス

ドメインコンセンサス_001
ドメインコンセンサスとは企業とステークホルダーとの間で定義された事業ドメインの共通認識を言います。

事業ドメインは定義されただけでは意味をなしません。定義された事業ドメインを企業に所属する組織のメンバーや、ステークホルダーに受け入れてもらって初めて意味を持ちます。

例えば、あなたが企業の経営者であるとします。そして、あなたが事業ドメインを定めたとします。しかし、その定めた事業ドメインを従業員もステークホルダーも受け入れなかったとします。

こういった場合、今回定義された事業ドメインは有効でしょうか?なんだか絵に描いた餅になりそうな気がしますよね。

このまんがでは先生が事業ドメインを定義しようとしています。しかし、現状は先生の思惑とは全く異なった状態となっています。このように事業ドメインを定義したとしても、ドメインコンセンサスが取れていない場合、絵に描いた餅になってしまうのです。

組織論
2012年1月14日

統制範囲の原則

統制範囲_001
統制範囲の原則は一人の管理者が管理できる人数には限界があるという組織管理上の原則です。

例えば、部下が5人から10人の間ならうまく管理できた上長がいるとします。しかしこの人が100人の部下を一人で管理しなければならなくなった場合、うまく管理できるでしょうか?

管理されるする人々がどのような作業を行うかにもよりますが、少なくとも効率的・効果的に管理することはできなくなると思われます。

100人もの部下を持っている上長では、日常業務の管理も困難となりますし、人事考課や人材育成のためのフィードバックのために時間をとることも難しくなってきます。

あなたが100人の部下を持っているとして、きめ細かい管理ができると思いますか?できると答えた方は1,000人の部下を持っていたらと考えてみてください。このように、どう考えても管理できる人間の数には限界があります。

このまんがでは3人の後輩をうまく指導できているメガネ君に、3コマ目でもっと多くの人数を指導してほしいと頼んでいます。

それをうけて指導に臨んだのでしょうが、4コマ目では管理できる人数の限界を超えてしまったようで全く手におえなくなってしまっています。 

このように 一人の管理者が管理できる人数には限界があるというのが統制範囲の原則です。
組織論
2011年7月19日

動機づけ要因・衛生要因 | 人の心理を知っていればモチベーションを上げて業績アップに役立ちます

動機付け衛生要因_001
動機づけ要因・衛生要因とはハーズバーグ(Herzberg)が提唱した理論で、不満足にかかわる要因と、満足にかかわる要因は別のものであるとするものです。ハーズバーグの二要因理論などとも言われます。

それでは、それぞれの要因についてみていきたいと思います。

1.衛生要因
衛生要因とはそれが満たされないと不満足の原因となりますが、満たされたとしても、やる気の源にはならない要因のことを言います。一般的には、「組織の管理方法」「給与」「対人関係」などが衛生要因にあたるとされています。

たとえば、このまんがのように暑い場所での作業などは不満足の原因となります。しかし、いくら涼しく快適な場所で練習をしたとしても、積極的なやる気の源とはならないということです。

このことを端的に示して不満ではないという言い方をされます。つまり衛生要因が満たされていても満足するわけではなく不満で無くなると言うことです。


2.動機づけ要因
動機づけ要因とは、それが満たされた場合積極的なやる気の源となりますが、満たされなくとも不満の種にはならない要因を言います。一般的には「達成感」「承認されること」「責任感」などがあるとされています。

たとえば、このまんがのように「みんなうまくなったね」という言葉に代表されるように、達成感を得たり、リーダーに承認された事は動機づけの要因となります。

  • ビジネスにどうやって活かすか

さてこのハーズバーグの動機付け要因衛生要因理論ですがどのようにビジネスに活かせば良いでしょうか。

一つは働く人のモチベーションを高めるためにこの考え方を生かしていくというアプローチです。

この理論では衛生要因と動機付け要因という二つの要因があると言っています。

そのためまず衛生要因を満たすことを優先的に考えます。

なぜならば衛生要因が満たされていない場合不満につながってしまい、働く人のモチベーションが上がってこないからです。

またある程度衛生要因満たしたにもかかわらず、衛生要因の向上だけに固執するような考え方も危険です。

ひたすら職場環境良くすることだけを考えていたとしても、衛生要因が満たされ不満ではなくなるかもしれませんが満足にはなかなか繋がりません。

そのためある程度衛生要因が満たされたと判断された場合、動機付け要因である仕事内容や達成感についてしっかりと考えてデザインしていく必要があるのです。

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