貸し渋りとは、金融機関の都合で企業に対する融資を控えたり新たな条件を付けることを言います。金融機関側の都合ですので、個別企業の財務内容がかわらなくとも、新規とか追加の貸し出しを渋るという事になります。言葉通り、貸し出しを渋るという現象ですね。
この貸し渋りは、お金を貸さないというだけではなく、貸すけれども厳しい条件を付けるといった事が行われる事があります。
例えば、従来よりも金利を高くする、担保を追加で要求する、連帯保証人の要求などを行うといった事ですね。
さて、どうして貸し渋りといった現象が起こるのでしょうか?経営マンガの中の人は貸し渋りという言葉を聞くたびに「金融機関はお金を貸すのが商売なのに変だよね?」という素朴な疑問を感じたものです。
- リスクを回避したい
この貸し渋りは、リスクを回避したいという金融機関側の思惑から来ているのです。
例えば、景気が減速していけば、好況時と比較して、融資したお金が不良債権となる可能性が高まってきます。
その為、リスクを避けるためにそもそもの貸し出しを減らすとか、何か問題が生じた時に備えて、担保を取っておくとか連帯保証人を付けるといった発想になります。
もちろん、金融機関の経営判断として、そういったことを行うのはある程度仕方ないと思われますし、適正な業務であると考えられます。
しかし、過剰に貸し渋りを行うと社会全体として資金を必要としている企業にお金が回らなくなりますし、貸し渋りが景気の減速を助長してさらに貸し渋りを招くといった悪循環になる可能性もあります。
関連用語
貸しはがし
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