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経営
2019年11月10日

意思決定の階層構造 | 日々行う意思決定ですが組織内の役割の違いで実施する意思決定にも違いが出ます

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組織での意思決定は、その組織に所属している人は皆行っています。といっても誰でも同じレベルの意思決定ができるわけではありません。

その意思決定を次の3つに分類したのがアンゾフです。

1.業務的意思決定
日常業務の効率的遂行を果たすために行う意思決定です。主にロワーマネジメントが行う意思決定です。

2.管理的意思決定
 仕事の流れや、組織形態等組織の構造に関する意思決定です。主にミドルマネジメントが行う意思決定です。

3.戦略的意思決定
 企業目標の決定やどんな事業に進出するかなどに関する意思決定です、主にトップマネジメントが行う意思決定です。

このマンガでは、
1.パートリーダーはロワーマネジメントとして、日々のパート練習の計画を立てる事でパートの技術の底上げを図るための意思決定をします。

2.吹奏楽部部長はミドルマネジメントとして組織を編成し目標を与えて実行するための意思決定をします。

3.顧問はトップマネジメントとしてどのような演奏会を開くかなどの意思決定をします。

曲目や演奏会の会場などがいまいちであった場合、どれだけ効率的に練習を行っても演奏会を成功させる事は難しくなってしまいます。その意味で戦略的意思決定が非常に重要となってきます。

キャプチャ


  • その意思決定は定型的か非定型か



意思決定について階層構造があることを見てきました。

さらに推し進めてその意思決定がどのような性格を持つのかについても触れていきたいと思います。

まず業務的意思決定はどちらかと言うと定型的な意思決定になります。

日々の業務で困ったことがあった時にどのように解決するかそういったことを考えていくような意思決定です。

これに対して戦略的意思決定は非定型的な意思決定となります。

企業を取り巻く環境が変化したり、企業内部の経営資源が変化したりすることがあります。

このような場合意思決定の前提条件が変わってしまうため、通常の意思決定プロセスではなく様々な経営資源を投入できる階層の人間が意思決定する必要があります。

つまり経営のトップ層がこの種の意思決定をする必要があるということです。

尚管理的意思決定はこの2つの意思決定のあいだの性格を併せ持ちます。



財務・会計
2019年2月6日

インタレストカバレッジレシオ | 本業+利子でどれだけ支払利息をカバーできているかの指標です

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インタレストカバレッジレシオとは、企業の定常的な活動によって生じる利益で、支払利息をどの程度カバーできるかを示した指標です。英語ではinterest coverage ratioと表記されます。

このインタレストカバレッジレシオは企業の信用力を測る指標の一つです。

ココで、インタレストは利息という意味になります。直訳すると『利息をカバーしている割合』といった意味合いの言葉なのですね。

■言い換えます

さて、この直訳を踏まえてインタレストカバレッジレシオを言い換えると、企業が特別なことが無かったら稼いで来ることができるお金で、支払う必要がある利息をどれだけカバーしているか?(それは何倍なのか?)を表した指標です。

計算式で表すと
【インタレストカバレッジレシオ=(営業利益+金融収益)÷金融費用】

となります。どうでしょうか?この計算式から、「支払利息の何倍を通常の企業活動で稼ぎ出しているか?を見る指標なんだな」といったふうに考えていただければと思います。

(ここで金融収益とは、金融活動によって生じる収益、つまり受取利息や受取配当金を指し、金融費用とは、金融活動によって生じる費用、つまり支払利息や支払割引料などを指します。)

■営業利益って?

さて、ここで営業利益についても簡単に説明したいと思います。

営業利益とは、売上高から売上原価を差し引き(これを売上総利益と言います)、そこからさらに販売費及び一般管理費を差し引いたものとなります。

簡単に言うと、事業を運営していて稼いだ本業の利益の事になります。視点を変えれば、資金調達にかかわる費用や資金運用にかかる収益はこの営業利益には含まれていません。
・営業利益に金融収益を足します

この営業利益には、本業のほかで稼いだ利益(投資の結果得た利息や配当などのインカムゲインや、有価証券の売却によるキャピタルゲイン)は含まれませんし、資金調達のためにかかった費用(支払利息)なども含まれません。

このほかにも本業ではない投資にかかる費用や収益も加えると経常利益という、企業が何か特別なことがなければ稼ぎ出せる利益の考え方となります。

■本業の儲けと金融収益を足して、金融費用で割ります

さて、このインタレストカバレッジレシオは経常利益とは異なり、金融関係の費用だけで考えます。

その意味で
経常利益-金融以外の費用・収益が計算式の分子となります。
(ここは定義されていないので覚えなくていいです。)

つまり、このインタレストカバレッジレシオは、本業の儲けと受取利息などの金融収益の和を金融費用で割って算出する事となるのです。

例えば、営業利益が500万円で、金融収益を50万円得ている企業があったとします。

この企業が、利息を10万円支払っていたとしたら

【インタレストカバレッジレシオ=(500万円+50万円)÷10万円=55倍】

となります。

このような指標なので、インタレストカバレッジレシオが低くなってくると苦しくなる事は想像できますよね?その為、金融機関などがお金を貸し出す際は、こういった指標をチェックするのです。

■損益計算書との関係で示すと

インタレストカバレッジレシオを損益計算書との関係で示すと次の通りになります。




科目  金額
 中略    
 営業利益   500円
Ⅳ 営業外収益    
 受取利息・配当金 50円  
 受取地代 150円  
 雑益 20円 220円
Ⅴ 営業外費用    
 支払利息 10円  
 有価証券評価損 50円 60円
 経常利益   60円
この場合

インタレストカバレッジレシオ=(営業利益+受取利息・配当金)÷支払利息 

となります。(緑色にした部分だけ関係します)

(500円+50円)÷10円=55倍

損益計算書に様々な数字が出てきても定義通り計算することが重要です。

■インタレストカバレッジレシオの高さは安定度のしるしです

さて、様々な安定性の指標がありますが、インタレストカバレッジレシオも安定性の指標です。

利息の支払い能力をはかるための指標ですので、高い方が安全性が高いということができます。

なお、この比率が1倍以下になってしまうと、事業の収益で支払利息がまかなえない状態なので、極めて危険な水準です。貸し倒れの危険があるため、そういった企業との取引には厳重に警戒をする必要があります。

情報
2019年1月26日

インプレッション保証型広告 | 閲覧回数を保証する広告形態です

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インプレッション保証型広告とはインターネット広告の課金方法の一つで表示回数を保証する形式の広告の事を言います。

■言葉を分解して考えます。

インプレッションというのは、特定のモノが表示される回数を示した言葉です。

保証型広告というからには、何かを保証する形となります。保証といってもいろいろ考えることができますが、インプレッション保証型広告ですから、インプレッションを保証する事となります。

つまり、何回表示されるかを保証する広告形態であると言うことができるのですね。

■広告枠の買い方

このインプレッション保証型広告は例えば1,000回分の表示を購入するといったイメージの広告となります。

この形式は1か月間とかの時間での区切りではないので、たとえどれだけの時間がたとうとも1,000回表示されるまでは広告配信が継続されます。

また、逆に1,000回表示されれば例えそれが1時間であったとしても広告の配信は取りやめになります。

このような特性のため、大手のポータルサイトなど大量のトラフィックを集めるサイトで用いられることが多い広告形態です。

また、大量の閲覧者に広告を見せることができるため、知名度の向上などの効果がもたらされます。

■費用対効果は測りにくい

この形態の広告は、閲覧者に広告を見せる数だけを保証しています。そのため、ネット広告の利点である費用対効果の検証が難しくなっています。

効果測定が難しいといった観点からは、伝統的な新聞や雑誌広告などに近い形態であるといえます。

■目的で広告を整理すると

ネット上の広告はリンクとなっており、その広告をクリックすることで広告主の望むWebページへ移動します。

しかしインプレッション保証型広告では、表示回数は保証されますが、表示を見た人のうちどれだけを自社サイトへ誘導できるかについては保証されません。

このクリック回数(自社サイトへの誘導回数)を保証するのはクリック保証型広告となります。

・広告がどこまで閲覧者の行動を保証するかについて

1.インプレッション保証型広告(見せる回数を保証)
閲覧者へ対する閲覧数を保証します。とはいえ実際に、閲覧者が見ているかどうかは保証の限りではなく、単に閲覧者の画面に表示される回数のみを保証する形態です。

2.クリック保証型広告(見せて、その後のクリックを保証)
閲覧者が広告をクリックする数を保証します。逆に言うと、契約したクリック数が消化されれば広告掲載は終了となります。

3.成果保証型広告(見せて、クリックされて、コンバージョンまで保証)
実際に広告を見て、クリックして、その後の成果に応じて課金します。この形態の場合は、1.2.のステップを経て初めて成果に結びつく可能性が出てきます。


広告は1.2.3.と数が大きくなるにつれて達成の難易度が上がります。そのため、一般的に単価も1.2.3.と大きくなるほど高くなります。
情報
2016年4月14日

インターネットバンキング | インターネット経由での取引はとても便利です

インターネットバンキング

インターネットバンキングはインターネットを通じて振込、振替、残高照会、入出金明細の表示など金融機関のサービスを受けられるシステムの事を言います。

このインターネットバンキングではセキュリティ面では暗号技術を利用します。場合によってはさらにIDカード、電子証明書で本人確認するなどしています。

インターネットバンキングを活用すると、わざわざ金融機関まで出向かずに、銀行取引が完了するといった便利さがあります。また、手数料は店頭やATMを利用するよりも割安にしている金融機関がが多くなっています。

このインターネットバンキングは、かつてはパソコンのプラウザを使うものが主流ですしたが、携帯端末のインターネット閲覧機能を使用するモバイルバンキングも登場しています。

また、インターネットバンキングの機能として、ローンの申し込み、投資信託など金融商品の売買、公共料金の口座振替、宝くじの購入といった事まで行える金融機関もあります。(銀行に行かなくても様々な取引ができるようになってどんどん便利になってきました。)

インターネットバンキングのシステムは、既存銀行と異業種が組んだり、異業種が銀行免許を取得したりして設立してきたほか、都市銀行、地方銀行が独自に取り組んで構築する所もあります。

このインターネットバンキングは銀行側は運営費用のコストを抑えられるメリットがあり(多数のお客様が窓口に来ていたら、大変ですからね。)、顧客側は店舗に足を運ばず、年中無休で24時間サービスを利用できる利点があります。

ただし、便利な半面、システムトラブルで取引が一時、中止される事や、他人の口座から不正送金する犯罪が発生するなどの課題もあります。
情報
2016年3月22日

インターネットサーフデイ | インターネットを監視するって割と本気でやっている時代がありました

インターネットサーフデイ
インターネットサーフデイとは、行政機関が民間の電子商取引(EC)を行うサイトの法令遵守状況を一斉点検することを指します。

まず、官公庁の担当者が関係サイトを巡回して閲覧、点検し、違反を見つけたら電子メールで警告、啓発します。

さらに時間を開けてもう1度調査をし、違反に対して再警告などの措置を取るのが一般的です。

国内では、通商産業省(今の経済産業省)が1998年、インターネット通信販売サイトが訪問販売法の広告表示義務を遵守しているかどうかを点検したのが始まりです。

この際に多数の違反が明らかとなったことから、その後、経産省は点検対象を誇大広告、連鎖販売取引などに広げています。

このほか、証券取引等監視委員会が証券取引法で禁止されている不正取引行為や風説の流布、国土交通省が旅行業者の広告表示、公正取引委員会が健康食品や衣料品の通信販売サイトなどを対象に適正な表示価格、原産国表示についてチェックしてきました。

また、チェックして行政指導を行っていたようです。

米国連邦取引委員会が世界各国に呼びかけ「インターナショナル・インターネット・サーフ・デイ」としての一斉点検も進められています。

■とはいえ

とはいえ、 最近ではおそらく行われていないような気がします。というのは、平成17年までは実施報告を見つけることができるのですが、その後についてはこの種の報告を見つけることができないためです。

行政機関は自分たちが何をしているかを実績として発表することが多いため、何かをやっていれば発表資料を見つけることができるはずなのです。

もしこのインターネットサーフデイを現在でも実施していると、ご存知の方がいたら教えてくださいませ。

 
法務・支援施策
2016年3月14日

遺言信託 | (いごんしんたく)信託会社という組織に依頼をすることで確実に

遺言信託
遺言信託とは、遺言の執行者を信託銀行に指定し、相続が生じた段階で、その信託銀行が遺言の通りに財産の分割等を行うサービスです。

サービスですので、遺言の記載通りに財産の分割をするだけではなく、それに関係する各種手続きまで行う形になります。
 
例えば、近い将来相続人になるであろう者が障害を抱えていたり、幼少であったりなどの理由で管理能力に乏しい場合に、遺言者が信託銀行に相続財産を委託することを考えたとします(誰かに管理を委託すれば安心ですからね)。

この場合、その財産の管理・運用を行って貰うことで、自分の死後も相続人の安定した生活を確保することができるのです。

被相続人の立場からすると、非常に幼い相続人にそのまま財産を相続させるよりも、しっかりとした組織がバックアップしてくれたほうが安心できますよね?
 
このように、遺言信託のメリットは、信託会社という組織に依頼することが挙げられます。

組織に依頼することになるので、遺言書の管理や執行が数十年先になっても比較的安心であること(弁護士に依頼するとその弁護士が途中で亡くなる可能性があります)や、資産運用や税金対策などについて専門的アドバイスが受けられることなどが挙げられます。

もちろん、遺言はこのようなサービスを利用しなくても、有効です。しかし、せっかく遺言を残したとしても、所定の様式に沿っておらず、無効となってしまったり、不明瞭なことが書いてあったがために被相続人の遺志が伝わらないことがあります。

遺志が伝わらないくらいなら良いのですが、相続が争族になってしまっては大変です。そのため、こういったサービスを利用したり、最低限、公正証書として遺言を残しておきたいものです。

なお、財産を相続する人(生きている人)を相続人、財産を相続させる人(なくなった方)を被相続人といいます。

財務・会計
2015年10月20日

一括償却資産 | 固定資産を買ったらなかなか費用として落とせない?金額によっては3年で費用にできる制度があります

一括償却資産
一括償却資産とは、減価償却資産のうち、取得価額が10万円以上、20万円未満のモノについて、一括して3年間で均等償却を行えるとする例外規定の事を指します。

さらに青色申告を行っている中小企業においては、30万円未満、年間300万円未満まで認められるといった例外規定の例外も儲けられています。

■損金と会計上の費用

さて、税法上で認められる損金(税務上の費用)と会計上の費用は異なります。会計上は、収益の獲得に役だっていると考えられる期間で費用配分を行う事が合理的であると考えられています。

例えば、15万円である機械を購入したとして、その機械が10年間にわたって収益の獲得に貢献するのならば10年間かけて減価償却を行ったり、その機械が本年度の収益獲得にのみ役立つのならば、1年で減価償却をするといった感じです。

しかし、そのようなことを許していると「今年は利益が沢山出て税金を払わないとならないから、この機械はずっと使うけど、今年の費用にして利益を圧縮しよう」などといった事を行う人が出てきてしまい、税収の確保に支障をきたしてしまいます。

そのため、税法上は、「○○という種類のモノは5年、○△なら8年で償却しなさい。これ以下の期間で償却しても損金として(税法上費用として)認めません」とやっています。

そして、会計上の償却年数と税法上の償却年数がバラバラだとめんどくさいので実務上は、税法上の償却年数に合わせて運用されています。

また、3年未満の償却年数が設定されているような償却資産はそれほど多くないため(つまり、全額損金にするためには3年以上かかるケースが多い)、このような例外規定が設定されていると、通常よりも早く損金にできる(つまり税法上の費用にできる)といったメリットがあります。

また通常の固定資産は月割りでしか損金にできないため、決算月に購入した資産は1か月分か損金にできません。しかし、この一括償却資産は決算月に購入したとしても1年分を損金とできるといったメリットもあります。

■とはいえ

とはいえ中小企業の実務上はあまり出てこない考え方となります。というのは、青色申告者で中小企業者は、30万円未満の固定資産の場合(一括償却資産と同要件です)、少額減価償却資産として全額をその資産を使い始めた年に損金にすることができるのです。

そのため、利益を圧縮して税金額を少なくしたいと考える事業者については、ほぼこちらの少額償却資産の方を用います。

関連用語
減価償却
 
店舗管理
2015年6月8日

インターカラー | 流行色って自然に決まると思っていた時期が僕にもありました

インターカラー
インターカラーとはInternational Study Commission for Colorの事です。はい、何のことかよく分かりませんね。では日本語に訳してみます。日本語訳では『国際流行色委員会』と訳されることが多いのですが国際的な流行色の委員会といった意味合いの言葉です。
 
これでも何のことかわからないですね。「普通の人は国際的に流行している色を調査研究する委員会?」と考えると思いますが、そんなに生易しい組織ではありません。

このインタカラーは一応、2年後に流行る色を予測して発表する事を目的としている組織ですが、なぜかその予測は的中します。というか、実質的に2年後の流行色を方向付けている機関なのです。
  • 自己成就予言?予測が正確なの?
さて、人間社会では自己成就予言といった現象が発生します。例えば、PPMなどで負け犬に位置づけられた事業部が本当に負け犬化してしまい、業績が散々なものになる。10年に一度の逸材と呼ばれ続けた人が本当に大成するといった現象です。

それでは、インターカラーの2年後の流行色もその類のモノなのでしょうか?再来年は『若草色』が大流行すると言い続けていたがために本当に流行したといった感じなのでしょうか?

それとも、様々な国籍の専門家の人たちが集まって検討するため、非常に正確な予測ができているのでしょうか?

そのいずれもハズレです。答えは、インターカラーが選定した再来年の流行色の方向を元に具体的な流行を作り出すべく世界的にタッグを組んで動くといった感じです。

つまり悪い言葉で言えば自作自演に近い感じなのでインターカラーが発表した予測は的中するのですね。
経済学
2015年2月12日

インバウンド消費 | 外国の人が来日して消費してくれると経済効果があるのです

インバウンド消費
インバウンド消費とは、来日した外国人が日本国内で行う消費活動のことを言います。インバウンドが外国人が来日することを指し占める言葉なので、来日した人の消費活動といった意味になるのですね。

例えば、トルコやタイの人が来日して何かを買って行ったような場合をインバウンド消費というのです。また、中国の人が来日して高級品を買ったり(銀座とかに行くとビックリするくらいいろんな国の人が歩いていますよね?)するようなイメージです。

現在では、国を挙げて外国人観光客を呼びましょうと取り組んでいる事もあり、非常に訪日外国人の人が増えています。

そのため、訪日してくれた外国の人の消費活動が脚光を浴びているのですね。
  • 優遇措置も
このように、脚光を浴びているインバウンド消費ですが、外国人が日本国内でモノを購入するような場合では、日本人がモノを購入する際に当然かかるアレがかからないといった優遇措置も行われています。

日本人にとって日常となってしまっているため、今更意識する人はあまり多くないと思いますが、アレがかからないと非常にお得ですよね。

と、この説明でピンときた方いらっしゃいますか?

実は、あれとは消費税の事を指しています。つまり、訪日観光客は消費税が免税となるため、日本人よりも安く商品を購入することができます。

「ずるいなぁ…」と感じる方もいるかもしれませんが、観光客が国内でモノを購入しても、実際に消費するのは海外となる(はず)なので、輸出といった考え方になるのです。

そして、消費税は国内で消費されたものにかかる税金ですので(だから輸入商品のオリーブオイルとかを買っても消費税がかかるのです)、輸出扱いなら消費税はかからないのです。
経営
2015年2月10日

移動障壁 | 違う戦略を採るのは簡単ではないのです。成功していると特にです

移動障壁
移動障壁とは、ある特定の戦略を採っている企業が、別の戦略を採る事へ対する難易度を示す言葉です。

同一業界内で別の戦略グループに対しての移動の難易度を移動障壁といいます。文字通り、別の戦略に移動する時の壁といったイメージです。

一般的に企業は、現在の戦略において最適化されています。そしてこの最適化の度合いが高くなればなるほど、移動障壁は高くなります。 

簡単に言えば、高級店は高級店を営むための仕組みを整えているのです。それなので、単価の低いものを大量に売りさばくような商売に適合するような経営資源を持ち合わせていません。そのためそこには移動障壁があるのです。

■移動障壁を小売業の例から考えます

例えば、小売業という事業を考えてみたいと思います。

■1.戦略の変更には移動障壁がつきものです

一口に小売業と言っても、高級品を扱うお店、低価格品を扱うお店。若い人向けのお店、シニア向けのお店など、様々な切り口が考えられますよね。

そして切り口が違えば、当然売り方や仕入れ方その他の戦略的なものは変わってきます。その結果、同じ小売業という大きなくくりであっても業態が異なれば移動障壁があるのです。

それでは、ある特定の領域で成功した企業が別の領域で事業をしようとしたらどうでしょうか?

具体的には、シニア向けの低価格品を扱うお店が若い人向けの高級品を扱いたいと考えたとします。どうでしょうか?

■2.ビジネスの進め方が違うことが移動障壁となります

この場合、接客方法は従来のシニア向けで大丈夫でしょうか?低価格品を売るような陳列方法で大丈夫でしょうか?若い人が好む商品を仕入れる事は従来の仕入れルートで可能でしょうか?
 
ちょっと考えるだけでも色々問題がありそうですよね?

そして、このように、従来の戦略的なポジションから別の戦略的なポジションに移ろうとする際に生じる問題、障壁を移動障壁というのです。

この時期は、どのようなビジネスを行うかといった、商売の根幹によって違いが出ています。

■移動障壁にもいろいろあります

このように異なる戦略グループに移動しようと思うと移動障壁があることはわかりました。 そしてこの移動障壁には色々なことが考えられます。

■1.流通経路など商売の構造に由来する移動障壁

例えば小売業だけやっているような商売が、垂直統合を狙っていき、製造まで行うことを考えたとします。

やり方としては非常にシナジーがあるのですが、言葉で言うのは簡単ですが製造業と小売業は商売の構造が違うのでなかなか簡単にはいきません。

また、例えば工場が高級品を作っているのであれば、高級品にふさわしい流通経路を持っているはずです。この流通経路を変えて、ディスカウントストアで売ると言ったことはなかなか難しいでしょう。

逆に、単価の低い商品を作っている工場が、百貨店で販売するというのもなかなか難しいのです。

このように流通経路などの構造を変えることには移動障壁があるのです。

■2.企業内部の組織に由来する移動障壁

また、同じ小売業という中でも品揃えの面で浅く広く品揃えするような商売と、狭く深く品揃えするような商売では全く違った状態となります。

どちらが良いということではなく、商売のやり方が違うのでなかなか別のやり方を行うことは難しいのです。

■3.企業の持つイメージに由来する移動障壁

企業にはそれぞれ固有のイメージがあります。例えばシニア向けに上質な商品を販売しているお店、若者向けに比較的低価格の商品を販売しているお店などです。

こういったお店が、自社の持つイメージと異なる商売をやる場合に、お客様がイメージの違いに戸惑ってしまうなどの移動障壁があるのです。

■共通で使える資源もあります

但し、上の例でも、資金という経営資源には色がついていないので活用することが可能です。また、経理や総務といった間接部門のリソースもそのまま利用することができると考えられます。

さらに、既に持っている配送網や販売管理等のシステムも活用できると考えられます。(こういった考え方を範囲の経済と言います)

このように、別の戦略を採ろうとした際には、確かに移動障壁といった壁はありますが、逆に一から始めるよりも有利に働くような要素もたくさんあるのです。

また、低価格路線から高価格路線に舵を切る行為はアップスケール化という言葉があるように、移動障壁があると言っても割と一般的な戦略となっています。

解説で出てきた用語・関連用語
財務・会計
2014年9月29日

インベストメントセンター | 投入した経済的資源の量も考えあわせて業績評価を行います

インベストメントセンター
インベストメントセンターとは、プロフィットセンターのように利益だけではなく、投下資本の収益性についても責任を負う部門のことを言います。

コストセンターは費用だけに対して責任を負うとされています。また、レベニューセンターは収益のみに責任を負うとされています。

これに対して、プロフィットセンターは収益と費用の差額である利益に対して責任を負います。

これらの部門に言えることは、損益計算書(P/L)上の科目に対して責任を問われるため、ざっくりというと、費用を小さくして、収益を増やす事が目的となるという事です。
 
これに対して、インベストメントセンターは、一定期間の経済的成果を獲得するために投入される経済的資源にまで責任を負わされるという事ができます。

つまり、貸借対照表(B/S)にまで責任が拡大されるという事です。
  • どういう事?
さて、「貸借対照表にまで責任が拡大される?どういう事?」という風な反応があるかと思いますので簡単に考えてみたいと思います。

例えば、A部門は100円の元手で10円を稼ぎました。これに対してB部門は50円の元手で10円を稼ぎました。どちらの方が優秀でしょうか?

この場合、少ない元手で同じだけの利益を稼いだB部門の方が優秀ですよね?でも、プロフィットセンターだった場合、A部門もB部門も獲得した利益は同じ10円となります。
 
なんとなく不合理な気がしますよね。そこで、利益という指標ではなく、投資額にまで考え方を拡大して業績評価を行うというのがインベストメントセンターの考え方です。

上の例で、投資額まで考慮した場合ROIといった指標を用いることができます。

ROIは、投資資本利益率と言われ、獲得した利益を投資額で除すといった指標です。

この場合A部門のROIは10%、B部門のROIは20%となるのでインベストメントセンター的に考えると、B部門の方が優秀であるという事が出来るのです。
  • 近視眼的になるかも
さて、あなたが部門責任者で「君の部門はインベストメントセンターだからROIで業績評価するよ」と言われたらどうなるでしょうか?

もちろん、誠実に少ない投資で多くの利益の獲得を目指すという行動を採ると思います。しかし、このROIを短期的に大きくする魔法の杖があります。

というのは、ROIは獲得した利益を投資額で除すという指標なので、投資額を減らせば同じ利益でも数値を高めることが可能になります。

この事を利用して「将来的には必要だけれども今の収益に貢献しない投資を控えよう」などと考えたらどうでしょうか?

焼き畑農業的ですが、部門の責任者を長くやらないという前提があるのならば有効な施策となりえますよね。

このように、インベストメントセンターでは視野が短期的になるというデメリットも指摘されているのです。
経営
2014年2月7日

インフォプレナー | 情報を販売する事業は当たればとても利益が出る事業です

インフォプレナー
インフォプレナーとはいわゆる情報系の商材を販売していく起業家のことを言います。起業家であるアントレプレナーと情報のインフォメーションを組み合わせて作られた言葉です。日本語に訳すと、情報起業家といった感じとなります。

このインフォプレナーは情報系の商材を提供する起業家ですので、自らの経験をもとにした価値のあるノウハウを販売するといったビジネスを行います。動画コンテンツを提供したり、PDFに情報を記載したものを販売したりするようなイメージです。また、ビジネスツールを利用させる権利を販売するといった事も行われます。

このようなビジネスの特徴は、一般的に言って、在庫のリスクが少なく(モノとして在庫を持つ必要はほとんどありません)、粗利がきわめて大きい(仕入に追加の費用がほとんどかからないので、売れれば売れた分だけ利益になります)ので販路を確保できれば非常に大きく儲けられるといった所です。
  • 具体的には
情報商材の具体例としては、○○必勝法とか、宝くじに当たりやすい番号といったモノになります。また、その他の即物的なノウハウも情報商材として販売されます。
 
この種の商材の価格戦略としては、あえて高めの価格設定を行い信憑性を増させるといった事が行われます。
例えば100円で入手した情報と1万円で入手したものでは後者の方が信憑性があるように感じられるような心理的効果を狙っているという事です。(こういったモノを心理的価格政策の一つの方策である威光価格といいます。)

また、「限定100個のみいつもは5万円のところ1万円」といった極端な二重価格を提示したりと、消費者の消費意欲を喚起するために様々な手段を用いています。(このケースでは5万円で販売しているような実績がない場合不当な表示となります。)
  • 元手はかかりませんが
このようなインフォプレナーは、元手がかからない事から副業として勧められることが多い業種です。

しかし、このインフォプレナーでしっかりと儲けるのはハードルが高いと考えます。

というのは、確かに現金といった意味での元手はあまりかかりませんが、自らの情報商材を人に売るだけのノウハウを身につけている必要があるためです。

ぱっと思い浮かぶだけでも以下のようなノウハウを身につけている必要があります。

1.商材を構築・企画する能力
・面白い経験、経歴など人が知りたいと感じる事の経験
経験のない分野について、商材を作り上げることができる人は少ないと考えられますし、素人が書いた起業論などが役に立つとは思えません。

・誰に対して何を提供するかを判断する能力
万人向けの商材は、万人に刺さりません。誰かに刺さる商材を作る必要があるのですが、その誰かを特定する能力が必要です。

・コピーライティングの能力
キャッチーな言葉で顧客候補を引きつける能力も必要です。

・ライティング能力
しっかりと商材を書き上げる能力。これがないと始まりません。

2.商材を売る能力
・マーケティング能力
商材をほしいと思わせる能力。価格、刺さる商材、流通経路、プロモーションなどを検討する必要があります。

・具体的なセールスの能力
どうやって売るかについて具体的な方法論を構築する力が必要です。

こういったことを最低限クリアした上で、競合と戦うことになります。また、こういったビジネスは名声が確立すればするほど有利となりますので、新規参入組はそういった相手とも戦う必要が出てきます。

また、ある程度売上がたってくれば動画を使ったプロモーションや広告宣伝費を使ったりすることができるので、その意味でも新規参入組にとってはハードルがあります。

もちろん、ハードルを越えられれば十分報われますので、インフォプレナーといった起業方法はアリです。

しかし、簡単に儲けられるなどと言ったインフォプレナーになるための情報商材がたくさん売られていることから、厳しい世界である事は覚悟して参入した方が良いでしょう。
経済学
2014年1月5日

インサイダー・アウトサイダー理論 | 中の人は外の人たちの都合はあまり考えません

インサイダーアウトサイダー理論
インサイダー・アウトサイダー理論とは、賃金の下方硬直性を説明するための一つの理論です。英語ではinsider outsider theoryと表記されます。

このインサイダー・アウトサイダー理論では、労働市場に参加する人たちを二通りに分けています。

一つは、既に雇用されている人たち(こちらは企業の中の人なのでインサイダーと呼びます)そして、もう一つのグループは現在雇用されておらず失業状態の人たち(こちらはインサイダーに対して、企業の外にいるのでアウトサイダーと呼ばれています)です。

さて、労働市場をこのように二通りの集団に分けて考えると何が言えるでしょうか?

それは、労働市場に参加している人たちは決して一枚岩ではないという事です。

例えば、あなたが現在企業内に雇用されているとします。そしてあなた達は正当な権利として十分に団結しており、経営側に対して賃金のベースアップや雇用の維持を交渉することができるとします。

このような条件において、景気が悪化し賃金水準が現行のままでは、新規雇用が抑えられ失業が発生する事が見込まれるとします。

さて、このような時にあなた達は経営側に「このままでは失業者が沢山出てしまうため、我々の定期昇給やベースアップを凍結してでも新規雇用を増やしてください。」などと交渉するでしょうか?

普通に考えると、そのような事はあり得ないですよね?
  • 労働組合の強い国だけのお話ではありません
さて、このような理論は、労働組合の力が我が国と比較して強い、欧州のような国々の失業率の高さを説明するために考えられた理論です。

すなわち、「労働市場では、労働者側にこのような利害の不一致が生じ、その結果、賃金の下方硬直性が生じる。その結果、賃金が不景気にもかかわらず下がらないため、相対的に労働力の価格が高くなる。そのため、労働力に対する需要が喚起されず非自発的失業が発生する。」といった感じです。

これに対して「ふーん、じゃあ我が国は労働組合の組織率も年々低下しているから、このような事は当てはまらないよね?」と言えるでしょうか?

でも、このインサイダーとアウトサイダーを正規雇用の人と非正規雇用の人に置き換えれば同じような事が言えると思います。 
マーケティング
2013年11月8日

意味的消費 | 人は何らかの意味に価値を感じて消費活動を行う場合があるのです

意味的消費
意味的消費とは、消費者が商品やサービスを消費する際に、そのもの自体の実用的価値に着目するのではなく、自ら意味付けをしたものに対して消費活動を行うというものです。
 
このような消費行動を記号的消費とも言います。

今日では商品は非常にたくさん存在しています。そのため作れば売れるといった感じの生産志向の考え方は完全に時代遅れになっています。

作れば売れるという時代ではないという事は、何か売れるための理由付けが必要となります。

この理由として、品質であったり使用価値であったり、価格と価値のバランスであったりといった要素に着目し、それらの要素が他の商品より優れたものを選ぶという考え方があります。

このような考え方は、商品自体の価値に着目して消費行動を行うという発想が基になっています。このような捉え方は。良いものを作れば売れるという製品志向に近い捉え方ですね。

これに対して、モノの持つストーリーなどに着目して消費活動を行う場合もあります。例えば、皇室御用達の○○といったモノに価値を見出すといったイメージです。

この種の商品は、必ずしも商品の品質が抜群に優れているわけではありません。(世の中には知られていない名品というものもたくさんありますからね。)

しかし、このような商品を購入する人たちは、皇室御用達という意味付けに価値を見出して購入しているわけです。
経営
2013年10月31日

インクレメンタルイノベーション | 少しずつですが確かに変わっているのです

インクリメンタルイノベーション
インクリメンタルイノベーションとは、イノベーションの度合いを新規性・革新性で分類した際に、既存の技術を元にして比較的少しずつ進むようなイノベーションのことを言います。英語ではincremental innovationと表記します。

既存技術をベースとしているわけですから、イメージとしてはマイナーチェンジを繰り返すというものになります。

例えば、自動車という乗り物の改良のイメージとなります。確かに、いくつかの革新的な技術は生み出されていますが、基本的には4つのタイヤでエンジンの力を使って進むというものの延長線上に技術があります。

現在の快適で安全な自動車は、メーカーの際限のない改良の努力を通じて作り上げられたものであると言えますが、基本線は今も昔も変わっていません。

これに対して、ラディカルイノベーションという言葉もあるのですが、こちらは馬車から自動車になるといったイメージです。

コチラは内燃機関という技術革新を成し遂げ、動力が馬からエンジンに代わっています。そして、馬からエンジンへと動力が変わった結果、乗り物の動力としての主役はエンジンに取って代わられました。

関連用語
マーケティング
2013年10月2日

インタラクティブマーケティング(会社対顧客) | 企業と顧客のコミュニケーションを図るのです

インタラクティブマーケティング(企業対顧客)
インタラクティブマーケティングとは、企業と消費者が行う双方向のコミュニケーションの事を指します。英語で表記するとinteractive marketingとなります。

企業側が、「これってイイですよー」とか「こんな素晴らしい新製品を開発しました」といった風に一方的に情報を発信するのではなく、顧客側からの反応を引き出しつつ双方向にコミュニケーションを図りましょうという活動の事です。

例えば、Webを活用したり、直接訪問して、提供した製品やサービスの反応を受け取りつつ、それを改善していくといった、双方向のコミュニケーションを図るのです。

コミュニケーションの中で「おたくの商品なんですけどね、ココを改善するともっと便利になると思うんです。」といった顧客の声が得られたなら、こういった声を自社の改善のために取り入れていくといったイメージです。

関連用語
インタラクティブマーケティング(顧客対従業員) 
(注)インタラクティブマーケティングは従業員対顧客といった意味でつかわれることもあります。 
マーケティング
2013年10月1日

インタラクティブマーケティング(顧客対従業員) | 顧客と従業員が双方向に情報を交換します

インタラクティブマーケティング
インタラクティブマーケティングとは、顧客と従業員の間に発生するマーケティング活動の事をいいます。英語で表記するとinteractive marketingとなります。

マーケティング活動を、会社、顧客、従業員の3人の主体が行うとすると次の3通りのマーケティングが考えられますよね?(単純な組み合わせで考えると3通りになるのです。)

一つ目は、会社と顧客の間のマーケティング活動である、エクスターナルマーケティング(これが通常のマーケティング活動のイメージですね)になります。

二つ目が、会社と従業員の間に発生するインターナルマーケティングですね。

そして最後に、この顧客と従業員の間に発生するインタラクティブマーケティングとなります。
  • インタラクティブマーケティングとは
さて、ほとんどの人は「顧客と従業員の間のマーケティング活動?なにそれ?」といった感じだと思います。

これは、顧客と従業員が直接、接するという事から「直接接するのなら双方向のマーケティング活動を行えるでしょう」という事から出てきた言葉です。

例えば、接客をしていく中でお客様の反応を伺い、「あ、このお客様はこういっているけど、本当はこれが望みなんだなぁ…」といった風に認識できたらそれは、従業員と顧客との間に発生しているマーケティング活動ですよね?

このような活動が大切ですよというのがこのインタラクティブマーケティングです。

関連用語
インタラクティブマーケティング(会社対顧客)
(注)インタラクティブマーケティングは会社対顧客といった意味でつかわれることがあります。 
店舗管理
2013年9月18日

インターフェースコスト | 取り扱う人や会社が変わるごとに発生するコストです

インターフェースコスト
インターフェースコストとは、経済的な主体同士のやり取りにかかるコストのことを言います。

例えば、Aという卸売業からBという小売業が商品を仕入れた際に、発生するコストのことを言います。(請求書のやり取りとかでかかる事務の費用とかですね)

また、Aという卸売業内でも、仕入れ先から倉庫までの物流にコストがかかります。

このように各経済主体の間(インターフェース:接触面)で発生するコストといった意味の言葉です。

さて、このような費用を物流の最上流から最終消費者の手に渡るまでといったサプライチェーン全体で削減してく事ができれば非常に大きな効率化につながるのです。
店舗管理
2013年9月15日

インストアマーキング | 自分のお店でバーコードを作るのです

インストアマーキング
インストアマーキングとは、小売店側で作成されるバーコードのことを言います。お店で(インストア)バーコードを作成する(マーキング)といったイメージの言葉ですね。

さて、どうしてお店が独自にバーコードを印刷する必要があるのでしょうか?最近では大体の商品にはあらかじめバーコードがついていて「大体の商品にはあらかじめバーコードがついているよね?」と言った風に考える人も多いと思います。(こういうのをソースマーキングといいます)
  • 予めバーコードを付けられない商品もあります
しかしどのような商品であってもバーコードを付けられるかというと、そうでもありません。

例えば、農作物とか鮮魚などにはバーコードはついていませんよね?(海で採ってきたアジとかサバや畑で採れたトウモロコシ、肉類にはバーコードはついていませんよね?)

じゃあ、「市場で卸売りをする際に、共通のバーコードを付ければいいじゃない」といった風に考えるかもしれませんが、このような商品はいわゆる『量り売り』を行ったりと、簡単にバーコードを付けられるようなものではないのです。

しかし、「バーコードがつけられないから、最初からつけないようにするよ」とすると、レジを打つ人も大変ですし、何がいくつ売れたか?といった情報を入手できないといった問題も発生します。

このような問題に対処するために、「じゃあウチのお店で独自にバーコードを付けてレジと連動させましょう」という発想がインストアマーキングなのです。

関連用語
マーケティング
2013年8月4日

インナーキャンペーン | 内向きのキャンペーンで関係者のやる気を引き出す方法

インナーキャンペーン_001
インナーキャンペーンとは、自社内向けとか、自社の製品を置いてくれている流通チャネル向けに実施する販売促進キャンペーンの事を言います。

イメージとしては、自社の商品を売ってくれている販売員さんやお店、営業の人、セールスパーソンに対して、売り上げを競ってもらう『販売コンテスト』や『表彰』を実施するといったモノです。

例えば、自社のセールスパーソンに対して、「8月については、販売コンテストを開催します。売上上位5名については、表彰して記念品を進呈するよ。」みたいなアナウンスを行い、販売意欲を喚起するといった方法です。

または、販売を実際に行ってくれている小売店を対象に販売コンテストを行い、売り上げの良い店舗には報奨金を進呈するといった感じです。

簡単に言うと、自社商品の流通チャネルに対して、インセンティブを与えてやる気を出してもらうという、アメの施策ですね。

「ただ単に、頑張って売ってくださいね」と言われるより、「たくさん売ってくれたら表彰しますし、報奨金も差し上げます」って言われた方がやる気が出ますよね。

関連用語
アウターキャンペーン
店舗管理
2013年7月28日

インストアシェア | 自社の商品がお店の中でどれだけのシェアを占めているかという指標です

インストアシェア_001
インストアシェアとは、取引をしているお店の売上高のうち、自社製品でどれだけの割合を占めているかを示す指標です。英語ではin-store shareと表記され、店頭シェアなどとも呼ばれます。

さて、取引をしているお店には通常は、多くの会社の製品が納品されています。(;小売り行にとっても沢山の会社から商品を仕入れていれば、お客様にとって選ぶ楽しみを提供できますからね。)

でも、取引先のお店と関係が深くなり、自社の提供する製品の商品力が向上すれば、取引先のお店の売上の中で自社製品が占める割合は大きくなっていくはずです。

このことから、取引先との関係をこのインストアシェアで測定・評価しましょうという考え方です。

■インストアシェアはどうやって計算するの?


【インストアシェア=自社製品の売上÷取引先店舗の総売上】で算出します。

例えば、あるお店において自社製品を100万円分販売している場合を考えてみたいと思います。

このお店の総売上高が500万円だとすると、100万円÷500万円でインストアシェアは20%となります。

■どうしてこの指標が大切なの?


さて、どうしてインストアシェアという指標が大切なのかをお店の側の立場で考えてみたいと思います。

例えば、上の例のように、総売り上げの20%を占めている会社って結構重要な取引先ですよね。

という事は、その会社から「新製品を発売するんだけど、いい場所に置いてもらえないかな?」といった要請があったとしても邪険に扱えないという事です。

逆にインストアシェアが低い取引先はどうでしょうか?インストアシェアがほぼ0%の取引先の場合、売り場内で売上もほとんど上がっていませんし、利益としても貢献していません。

そのため、そのような取引先の無理を聞く必要性はほとんどないと判断されてしまいます。

また、最悪の場合、この事業者の商品を取り扱うのをやめにしようと、大幅な値引き販売で処分されてしまいます。

この場合、売り場を失うだけでなく、安売りをしている商品であると言った負のイメージを消費者に与えることにつながりかねません。

■例を挙げてみます


もしあなたがお店をやっていたとして、売り場の片隅にちょっとだけおいている商品の供給業者が、キャンペーンをやりますなどと行ってきたとしても「なんだ、図々しい取引先だなぁ」と思いますよね?

そのため、そのような業者の要求は検討すらされないことが多いといったことが直感的に理解できると思います。



neko
この、狸だかなんだかわからないキャラクターはどうするんですか?

onnanoko_bustup
ああ、この商品ね。商品としては悪くなんだけど、取引先としてはあんまりお付き合いがないから、いい売り場に置いても、仕方ないのよね。いまはゴールデンゾーンにおいているけどどうしようかしら?

neko
下の方の棚に下げておいて、インストアシェアの高いひよこ堂さんのぬいぐるみをゴールデンゾーンに置きましょうか?



■効果測定にも使えます


また、商品を提供している製造業や卸売業側の立場で考えてみれば、店頭でプロモーション活動を行った際の効果測定にも使えます。


例えば、店頭でのプロモーション活動を行った結果(pop広告を付けたりした結果)インストアシェアが向上したとしたら、そのプロモーション活動には一定の効果があったという事ができるのです。

関連用語
マーケティング
2013年7月26日

イメージ広告 | モノやサービスを直接売ることは目的ではないのです

イメージ広告_001
イメージ広告とは、広告主が広告を見る人に対して、イメージを与える事を狙いとした広告の事を言います。英語ではimage advertisingと表記されます。

このような広告は、どちらかというと特定の製品やサービスそのものを『売り込む』事を狙いとするのではなく、企業自体のイメージを消費者に残すことを目的としています。

例えば、大きな木の映像に乗せて企業グループの名前を流すような広告とか(どこの企業の広告かわかります?)がこのイメージ広告です。

別に、この企業グループは大きな木を売りたいわけでも、売っているわけでもないですよね?

「じゃあ何が目的なんだよ。分からないよ…」みたいな声が出ますが、逆に言うとなんとなくイメージは伝わりますよね?

他には、商品やサービスの好ましいイメージを表示して、消費者に覚えてもらう事を目的としたりします。

消費者のマインドシェアの獲得が狙いだったりするわけですね。
組織論
2013年6月24日

インディペンデントコントラクター | フリーランスという新しい働き方です

インデペンデントコントラクター_001
インディペンデントコントラクターとは、自分自身の専門性を売り物とし、独立して複数社と業務単位の請負契約を結ぶ個人事業主や法人のことを言います。英語ではindependent contractorという風に表記されます。

イメージとしては、専門性が非常に高い、案件単位で請負契約を結んでいくフリーランスのイメージですね。

このような働き方は、インディペンデントコントラクター側にとっても請負契約を結ぶ側の企業にとっても大きなメリットがあります。
  • インディペンデントコントラクター側のメリット・デメリット
自らの高い専門性を案件単位で提供していくわけですから、時間のコントロールは比較的容易になります。

また、受け取る報酬も一般的な雇用契約と比較して多くなるといった事が期待できます。(自分の持っている高い専門性は、お願いする企業にとって希少なリソースであるためですね。)

しかし、高い専門性がインデペンデントコントラクターとして働く人の価値の源泉であるとすると、専門性が陳腐化しないように常に学び続ける必要があります。

例えば、同じ仕事を社内にできる人がいれば、稼働率確保のため、通常は社内で仕事を回そうと思うはずです。その為、お客さんとなる企業で調達できないような高い専門性を維持し続けないと仕事が来なくなります。
  • 企業側のメリット・デメリット
企業側としては、稀にしか発生しない案件の専門家を社内で確保しなくて済むので、人件費という固定費を削減できます。

また、そのような案件のために教育訓練を施すといったコストの削減も図れます。

しかし、自社で雇っていないという事になるので、案件が発生した段階で比較的高額の費用を払う必要が出てきてしまいます。さらに、そもそも必要とする専門家に必要な時に仕事を頼める保証がないというリスクもあります。
情報
2013年6月15日

意思決定支援システム(DSS) | 意思決定を支援してくれるシステムがあるといいですよね

意思決定支援システム_001
意思決定支援システム(DSS)とは、ディシジョンサポートシステムと呼ばれ、文字通り意思決定を支援するシステムのことを言います。英語ではdecision support systemと表記され、頭文字を取ってDSSなどと略されるのです。

さて、実際に経営を行っていく場合、様々な意思決定を行っていかなければなりません。それも、大量の情報を参照した上で自社にとってより望ましいと考えられる方向へ企業を導いていく必要があるのです。

このような時に、コンピュータが(ITが)自分の意思決定をサポートしてくれたらうれしいですよね?具体的には、自分の考えている仮説に基づいて、コンピュータ上でシミュレーションできたりするようなイメージです。

最終判断は、結局のところ人間がしなくてはなりませんが、最終判断を支援するための情報を、日々蓄積した経営上のデータから作り出すことができるといったイメージです。

関連用語
BI
店舗管理
2013年5月21日

インショップ

インショップ_001
インショップとは、大型店の中にある別のお店の事を言います。ショップインショップとも呼ばれます。

イメージとしては、大きなショッピングセンターの中にある、専門店といった感じです。

例えば、ショッピングセンターに行ったとき、輸入食材や輸入食品を取り扱っている専門店を見たことがありますか?

このような専門店は、別にショッピングセンターの運営会社が運営しているわけではありません。(たぶん特別なノウハウが必要なはずなので、自社で運営するよりはプロに任せた方が良いという判断なのですね。)

しかし、こういった特色がある専門店が入っている事によってショッピングセンター自身の魅力も増すのです。(参照:マグネット効果

逆に、インショップで入っている企業の側も、ショッピングセンターの持っている広域の商圏の顧客にアプローチできますし、何より集客を任せることができるのです。

このように、上手く運営できれば、インショップは商業施設の運営側にとっても、インショップ側にとってもシナジーのある形態なのです。
マーケティング
2013年5月15日

一次品質

一次品質_001
一次品質とは、ある物品の機能面や性能面の有用性の事を言います。

商品はまずこの一次品質という要素を満たしていないければなりません。というのは、人が商品を購入する目的は、まず第一にその機能を期待しているからと考えられるからです。

例えば、毛布を購入する人は、暖かさを求めているわけですし、車を買う人は移動できる(動く)という機能、テレビを買う人は、テレビに何らかの画像が映る事を期待しているわけです。

逆にいうと、暖かくない毛布には価値はありませんし、移動することができないクルマや、何も映らないテレビモニターにも価値はないと考えられます。(こういった場合、商品に期待される基本的な機能を備えていないわけですからね。)

このように、商品の有用性、機能面から消費者に満足をもたらすような要素を一次品質というのです。

関連用語
二次品質
三次品質 
店舗管理
2013年5月13日

移動販売

移動販売_001
移動販売とは、物品を販売する業者が、常設の店舗を構えるのではなく、売り上げが見込める場所に出向いて言って販売活動を行う小売業の事をいいます。

この移動販売は、しばしば自動車に商品を載せて、もしくは厨房設備を備えて、顧客がいるところに出向いていきます。

みなさんは、パンなどの移動販売車とかラーメンやおでんの屋台などを見たことがありますか?このような形態の店舗が移動販売のイメージとなります。

移動販売ならば、立地を自ら変えることができるため、顧客のいないところにお店を出してしまったといった致命的な問題はある程度避けられます。また、顧客の都合に合わせて、顧客のいるところに自ら出向いていくことができるといった強みもあります。

また、店舗を構える事と比較すると低コストで事業を行えるという事も大きなメリットになります。

さらに、自分で買い物に出かけることが難しいといったいわゆる『買い物弱者の人』たちが多い地域で、この移動販売事業を運営できれば、買い物に出かけられない人の側にお店が出かけていくといった、社会的にも大きな意義を持つ事業になりえます。
 
但し、移動販売という形態であるがゆえに、取り扱える商品の種類をあまり増やせないといった問題もありますし、出店する近隣住民の理解を得なくてはいけないといった問題もあります。

関連用語
訪問販売
店舗管理
2013年5月9日

一次卸

一次卸_001
一次卸とは、メーカと直接取引を行って、他の小売業や卸売業に販売をする卸売業者の事を言います。言葉のイメージ通り、直接メーカと取引を行う卸売業者の事をいうのです。

さて、このような一次卸はどのような企業が該当するのでしょうか?逆に言うと、あなたがナショナルブランドを展開しているような大きなメーカの担当者だったとして、どのような卸売企業と取引をしたいでしょうか?

規模の小さい企業ですか?規模の大きい企業ですか?

通常は、規模の大きい卸売業者と取引を行っていきますよね。というのは、大きな一次卸の業者では、傘下に多数の二次卸を抱えているので、一次卸と取引を行うと、傘下の二次卸にまで商品はいきわたります。

逆に言うと、一次卸と取引を行う事によって、取引先の数をあまり増やすことなく、広い範囲に商品をいきわたらせることができるのです。

(各市町村毎の小さな卸売業者と直接取引をしたら大変ですよね?)

このように、比較的規模の大きな卸売業者が一次卸に該当します。
生産管理
2013年4月27日

委託図方式

委託図方式_001
委託図方式とは、製造業などで用いられる方式で、組み立てメーカが要求した仕様に基づいて、部品などを供給する側が細かい設計を行い生産・供給を行うという方式です。

但し、図面自体や設計に付随して発生した特許権は組み立てメーカ側が保有します。

これは、組み立てメーカ側が「設計費用を支払うから、○○という仕様を満たす部品を作ってよ。」といった風にするからです。お金を払って設計を委託するといったイメージなのですね。
さて、似たような考え方で承認図方式というものがあります。

コチラも、委託図方式と同様に組み立てメーカが要求した仕様に基づいて、部品などを供給する側が細かい設計を行い生産・供給を行うという方式です。

しかし、こちらの方式の場合、図面自体や特許権は部品メーカが持つといったイメージです。
設計図

情報
2013年4月15日

インライン広告

インライン広告_001
インライン広告とは、オーバーレイ広告に対する言葉で、Webサイト上の特定の場所に埋め込む形式の広告の事(通常の広告のイメージです)を言います。

例えば、トップページの一番上に固定で表示される広告や、記事の真下に表示されるような広告です。

オーバーレイ広告と比較して、自分を主張しすぎない広告といったイメージになるでしょうか?

少なくとも、スクロールについて来たり、画面全部を覆ったりはしないため比較的邪魔にはなりませんし、記事を読み終わった読者にさりげなく「こんな情報もありますよ…」みたいに提案するようなイメージとなります。

さて、このインライン広告は広告を見せ方から分類した用語です。表示する広告の内容で分類するならば、コンテンツマッチ広告ユーザマッチ広告、課金方法で分類するならば、クリック保証型広告インプレッション保証型広告といったモノもあります。

広告一つをとっても、色んな分類の切り口があるのですね。
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