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2013年5月14日

セントラルバイイング

セントラルバイイング_001
セントラルバイイングとは、商品や原材料を仕入れる際、本部が一括して仕入れを行うといった仕入れ方法の事を言います。

チェーン店などのように、多店舗展開を行っているような大規模な小売業や飲食店などではこういった一括仕入れ方式を採っている事が多いのです。

というのは、セントラルバイイング方式で、大量に仕入れれば仕入先に対して影響力を行使することもできますし、規模の経済も期待できます。(この辺のお話はファイブフォース分析という記事を参考にしてみてください。)

また、同じ商品を一括して大量に仕入れているのならば、品質面の問題が起きたとしても対処することは容易にできます。

但し、セントラルバイイングは一括して大量に仕入れる事となるので、お店毎に商品の特色を出す事は難しくなります。また、大量に仕入れるがゆえに仕入れた商品が消費者に受け入れられなかったときなどは甚大な被害を受けます。
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2013年5月13日

移動販売

移動販売_001
移動販売とは、物品を販売する業者が、常設の店舗を構えるのではなく、売り上げが見込める場所に出向いて言って販売活動を行う小売業の事をいいます。

この移動販売は、しばしば自動車に商品を載せて、もしくは厨房設備を備えて、顧客がいるところに出向いていきます。

みなさんは、パンなどの移動販売車とかラーメンやおでんの屋台などを見たことがありますか?このような形態の店舗が移動販売のイメージとなります。

移動販売ならば、立地を自ら変えることができるため、顧客のいないところにお店を出してしまったといった致命的な問題はある程度避けられます。また、顧客の都合に合わせて、顧客のいるところに自ら出向いていくことができるといった強みもあります。

また、店舗を構える事と比較すると低コストで事業を行えるという事も大きなメリットになります。

さらに、自分で買い物に出かけることが難しいといったいわゆる『買い物弱者の人』たちが多い地域で、この移動販売事業を運営できれば、買い物に出かけられない人の側にお店が出かけていくといった、社会的にも大きな意義を持つ事業になりえます。
 
但し、移動販売という形態であるがゆえに、取り扱える商品の種類をあまり増やせないといった問題もありますし、出店する近隣住民の理解を得なくてはいけないといった問題もあります。

関連用語
訪問販売
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2013年5月13日

マグネット効果

マグネット効果_001
マグネット効果とは、あたかも磁石のように、特定の商業施設や売り場が顧客を引き付けるような効果のことを言います。

例えば、商店街の中に様々な商品を取り扱っている核店舗があったとします。

商店街を訪れる顧客の一定数はこのような核店舗に来店することを目的として商店街を訪れると考えることができますよね?

ただ、核店舗を訪れた顧客はそのまま帰宅するでしょうか?一定数は「商店街の別のお店も見ていこうか?」と考えそうですよね?

結果として、このように、核店舗の集客力が、商店街へ人を呼ぶといった現象が起こるのです。

そして商店街だけではなく、ショッピングセンター内の特定の店舗や、特定の店舗内にある特に魅力的な売り場もこのような強力な集客力を持っている場合があります。

このように、特定の店舗や売り場がまるで磁石のように顧客を惹きつけるような効果を、マグネット効果というのです。
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2013年5月12日

業態 | 売り方で分類した考え方です

業態_001
業態とは、どのような方法で販売活動を行うかという観点で事業を分類した言葉です。方法ですので、誰に何をどのように売るかといった切り口になります。(事業ドメイン)

イメージとしては、スーパーマーケットや、コンビニエンスストア、百貨店といった分類になります。

このようなスーパーやコンビニといった切り分けは扱う商品での分類だけではないですよね?(最寄品を中心に扱うスーパーマーケットに対して、百貨店は買回品専門品を取り扱っていますが、モノの違いだけではありません。)

ではどのような分類なのでしょうか。これから詳しく見ていきます。

■業態はモノだけでは分類できません

例えば、ナショナルブランドのカップめんは、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストア、ホームセンターなどでも同じものを扱っています。

また、スーパーもコンビニも百貨店もある程度、扱っている商品やサービスは共通しています。

そのため、モノを切り口とした場合、上にあげた様々な業態は分類することが難しいのです。

なお、パン屋さんと魚屋さん、金物屋さんのように明確に扱っている商品が違う場合は、モノで分類ができます。(こういった考え方を業種と言います。)

■業態とは売り方や顧客ターゲットが違います

では、スーパーマーケットとコンビニエンスストアは何が違うのでしょうか?

仮に扱っているモノが同じであっても、スーパーとコンビニが同じという人はいないと思います。

よくよく考えて見れば、「どのように売っているか?」という売り方が違いますよね。また、「誰に売っているか」という顧客ターゲットも違いますよね。このような売り方の違いを切り口にして業態というのです。

■業態は顧客視点と言われることもあります

このような事を捉えて、業態は顧客視点であると捉えられることがあります。何を売ると言ったお店の都合ではなく、どうやって売るという顧客視点であると言った捉え方です。
ただ、業種の「何を」といった切り口に加えて、「誰に」「どのように」といったように検討する要素は増えていますが、それを以て必ずしも顧客視点とは言い切れません。

お店の独りよがりな顧客と売り方の設定は常に可能ですので、業態は顧客志向であるとまではいえないと考えられます。

例えば、「うちのサービスは日本一だから、気持ちのいい接客で富裕層に高級品を売るんだ」などと言っても、所得水準が高い地域でなければそのような商売は成り立ちません。
このように、正確に言うならば、「業態はより顧客志向になる可能性が強い」と言った歯切れの悪い言い方になるでしょう。

onnanoko_bustup
隣町にすごいファンシーショップができたらしいのよね。

hiyoko
ですわ。定員さんは一切接客をしないでセルフサービスでお買い物をするみたいですわ。

onnanoko_bustup
うちは人的販売を重視した業態だから、別業態って考えていいわよね?

hiyoko
そうですわ。同じファンシーショップだけど、売り方が違うから別業態ですわね。


■新しい業態が生まれる事への説明

小売りの輪と言った仮説があります。この仮説は小売業の業態が、らせん状に発展していくといった仮説で、業態と関連づけて説明させることが多い内容です。

革新的な低価格の業態の小売業が市場を席巻しますが、そのうち同じような業態の競争相手が参入してきます。そのような競争相手に対抗するため、革新的小売業はサービスの向上と言った方向に舵を切り、最終的に別の革新的な低価格の業態の参入を招くといった理論です。


解説で出てきた用語・関連用語
事業ドメイン
小売りの輪
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2013年5月12日

業種

業種_001
業種とは、どのような商品やサービスを取り扱っているかという観点で事業を分類した言葉です。

イメージとしては、野菜を扱っている八百屋さん、魚介類を扱っている魚屋さん、衣料品を扱っている洋服屋さんといった感じですね。

他には、金融というサービスを行っている金融業や、建築業といった感じです。

このように、取り扱っている商品やサービスを元にした切り口であるという事ができますよね。 
この業種と似た言葉で業態という言葉があります。「何を売っているか」という観点の業種に対して、業態は「どんなやり方で売っているか?」という観点になります。
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2013年5月12日

センターフィー

センターフィー_001
センターフィーとは、小売業が運営している物流センターに対して、納入業者(メーカーや卸売業)が支払う物流センター使用料です。

小売業が運営している物流センター側では、商品の荷受けや、各店舗へ向けての仕分けなどの作業が発生します。

また、商品が物流センターから出ていくまでに時間がかかれば当然保管するためのコストも発生します。

その為、その作業でかかった分のコストを納入業者に負担してもらおうという発想です。
 
また、このような費用を課せば、納入業者側も効率的な納品(回数の削減や効率的な作業)を志向するようになる、といった効果も狙えます。

さて、ここまでの説明を読んでみてどう思いましたか?「小売業の方が立場が強いだろうから、一方的に高額のセンターフィーを負担させられそうだな…」と感じた人はいませんか?

そういった懸念を持たれた方。残念ながら正解となっているケースもあります。

というのは、小売業側が根拠のあいまいな(しばしば根拠の存在しない)センターフィーを一方的に負担させるといった場合もあるからです。

このような場合、優越的地位の濫用に該当してしまう場合もあるため、独占禁止法上の問題になる可能性があります。

但し、この小売店側の物流センターがうまく機能すれば、納入業者側としても手間が省けて(物流センターに納品するだけで済みますからね)、センターフィーを考慮しても全体としてのコストが割安になるといった効果もあります。
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2013年5月11日

市場外流通

市場外流通_001
市場外流通とは卸売市場を通さないで、生産者と小売業などが直接取引をする事です。言い方を変えると、産地直送とも呼ばれています。

これは、市場(卸売市場)の外を通っての流通なので市場外流通なのですね。また、一旦市場に集めることが無いので産地から直送されるイメージとなります。そのため産地直送とも呼ばれるのですね。
  • 市場を通す事のメリット
卸売市場を通して買い付けを行う場合、小売店側にとっては安定的に商品の供給を受けることができる、また、ある程度の数量を確保しやすいというメリットがあります。

また、卸売市場を通せば、一次卸となる大きな卸売業者を間に挟んで取引をするという事になりますので、取引先の数も削減できます。

このように、市場を通せば、間に卸売業者を挟むメリットを享受できるのです。

しかし、その分のコストを負担しなければならないといった問題もあります。

そのため、「あれ、直接生産者と取引をした方が安く、新鮮な商品を仕入れられるんじゃないの?」といった発想が生まれました。

そして、その発想を実際に市場を通さないという形で実践したのが市場外流通となります。もっとも、沢山の生産者と取引を個別に行わなければなりませんし、数量の確保等も課題とはなります。
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2013年5月10日

ラックジョバー

ラックジョバー_001
ラックジョバーとは、小売業の売り場の一部を任された卸売業のことを言います。

このような卸売業は、任された売場の販促活動や、陳列、どのような商品を品ぞろえするかを自ら行います。

例えば、コーヒー売場を任されたコーヒー専門の卸売業者があったとします。この場合、売り上げを上げるために、コーヒーの売り場に素敵なPOP広告を掲示し、試飲を実施し、陳列もきれいに行うといった事を卸売業者が行うのです。

こういった業務は通常、小売業者が行う仕事ですよね。でも、「あえて卸売業者に任せましょう」という考え方なのです。

小売業にとっては、自社が得意でない分野をそのまま卸売業者に任せられるというのが大きなメリットになります。

例えば、上の例のように、コーヒー売場を外部の専門の卸売業者に任せることができれば、自社にコーヒー販売に関するノウハウがなくても魅力的な売り場を作ることができます。

魅力的な売り場があるという事は、集客にもつながりますし、上手くいけば小売業にとってもラックジョバーにとっても良い関係性を築くことができるのです。
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2013年5月10日

二次卸

二次卸_001
二次卸とは、商品を一次卸といった卸売業者から仕入れ、その商品を別の業者に販売するような業者の事を言います。

直接、メーカと取引をせず、別の卸売業者から商品を仕入れてくるような卸売業者の事ですね。直接メーカと取引ができない中小の卸売業者がこの二次卸に該当すると言われています。

なんだか、粗利益の確保が難しそうな業態ですが、日本では、このような二次卸や三次卸が欧米と比較して多く、流通経路が長いと言われています。

このことから卸売業と小売業の売上高の比率である、W/R比率は高くなっていると言われています。
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2013年5月9日

一次卸

一次卸_001
一次卸とは、メーカと直接取引を行って、他の小売業や卸売業に販売をする卸売業者の事を言います。言葉のイメージ通り、直接メーカと取引を行う卸売業者の事をいうのです。

さて、このような一次卸はどのような企業が該当するのでしょうか?逆に言うと、あなたがナショナルブランドを展開しているような大きなメーカの担当者だったとして、どのような卸売企業と取引をしたいでしょうか?

規模の小さい企業ですか?規模の大きい企業ですか?

通常は、規模の大きい卸売業者と取引を行っていきますよね。というのは、大きな一次卸の業者では、傘下に多数の二次卸を抱えているので、一次卸と取引を行うと、傘下の二次卸にまで商品はいきわたります。

逆に言うと、一次卸と取引を行う事によって、取引先の数をあまり増やすことなく、広い範囲に商品をいきわたらせることができるのです。

(各市町村毎の小さな卸売業者と直接取引をしたら大変ですよね?)

このように、比較的規模の大きな卸売業者が一次卸に該当します。
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2013年5月8日

アウトレットストア

アウトレットストア_001
アウトレットストアとは、主に、メーカや卸売業が在庫処分のため割安価格で販売を行う店舗のことを言います。

どこかの業者が単体でこのような形態のお店を出すこともありますが、イメージしていただきやすいのは、アウトレットモール内に設置されたお店ですね。

このようなお店では、通常の価格に比べて割安で(しばしば格安で)販売されています。

さて、どうして割安での販売を行うのでしょう?あなたが在庫を抱えた側の会社の人であると仮定して考えていきたいと思います。

例えば、多少の傷があったり、どうしても売れ残ってしまうような商品があったらどうしますか?そのまま倉庫に置いておけば、保管代もかかりますし、在庫に投入している資金も回収できません。

そのため、企業側には多少安くとも売ってしまいたいという発想があるのです。(時には、原価を割っていたとしても、現金が多少でも回収できるのであれば良いと考える場合もあります。)

どうでしょうか?「仮に原価を割っていても販売したい。」という発想、ご理解いただけますか?
  • 何故原価割れでも売りたいの?
まず、サンクコストという考え方があります。これは、在庫を仕入れるために投入した金額は、どのような意思決定を行っても、今更取り戻せないという考え方です。そして、この取り戻せないコストは、意思決定にあたって無視するのが正しいとされています。

このため、仮に1万円で作ったモノであったとしても、5千円で買いたいという顧客が現れたならば、1万円の原価は無視し、5千円で販売するか、もっと高く購入してくれる顧客がいるかどうかを検討する事が正しいとされているのです。

(仮に原価を割っていても、その金額はもはや取り戻せないため、原価を無視して可能な限り高値で販売するという事が合理的な選択なのです。)

また、倉庫に置いておくという事は、その商品の保管代もかかります。さらに、その商品が売れて回収できたお金を再投資に回す分の機会原価も発生してしまうのです。
  • お金の回収以外の目的は?
もう一つの大きな目的は、実際に商品を販売することによって市場の情報を得るという事です。

製造業や卸売業は直接消費者と接触することが少ないため、消費者が何を好むかといった情報を入手しにくいのです。そのため、アウトレットストアを出店して、直にお客様の反応を得るという目的があるのです。

関連用語
カテゴリーキラー
パワーセンター 
スーパーセンター
ホールセールクラブ
キャッシュ&キャリー
GMS
ハイパーマーケット
ネイバーフッド・マーケット 
ハード・ディスカウンター
ボックスストア 
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2013年5月8日

ボックスストア

ボックスストア_001
ボックスストアとは、経費を削減し少しでも安く販売するため、カットケース陳列を主体として販売する業態のことを言います。

お店の内装や運営にもお金をかけないようにしているので、通常の店舗で多用されているゴンドラ陳列もあまりしません。

陳列什器の費用までも削減し、陳列の手間を省くためにカットケース陳列を多用するなど、徹底したローコストオペレーションを志向しているのです。

そして、このカットケース陳列を多用しているところからボックスストアと呼ばれているのです。

カットケース陳列というのは、納品された箱を切り取って陳列に利用する方法であり、あたかも、ボックス(箱)のお店のように見えます。そのため、ボックスストアと呼ばれるようになったのです。

関連用語
カテゴリーキラー
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ホールセールクラブ
キャッシュ&キャリー
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ネイバーフッド・マーケット
ハード・ディスカウンター
アウトレットストア
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2013年5月8日

ハード・ディスカウンター

ハード・ディスカウンター_001
ハード・ディスカウンターとは、小売業の業態の一つで、超低価格販売を志向しているお店です。

安売り業者を意味する。「ディスカウンター」にハードという言葉を付けているように、ハードに安売りするという業態です。

さて、なぜそこまで安く販売することができるのでしょうか?そんな秘密があるなら、マネをしたいですよね?

これには、極端な商品の絞り込みと、プライベートブランド(PB)主体の商品構成という秘密があります。

極端な商品の絞り込みを行って、商品を管理する手間を削減し、プライベートブランド(PB)主体とすることによって、低価格での販売を目指しています。

さらに、陳列もカットケース陳列が多く、徹底したローコストオペレーションを志向しているのです。(参考:ボックスストア
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2013年5月7日

ネイバーフッド・マーケット

ネイバーフッド・マーケット_001
ネイバーフッド・マーケットとは、比較的狭い商圏を狙った、スーパーマーケット+ドラッグストアといった品ぞろえをしている業態です。

ウォルマートが開発した業態であると言われており、スーパーセンターショッピングセンターなどの大規模店舗の隙間を埋めていくような事を狙いとしています。

地域の人の隣にあるようなお店といったイメージです。まさにネイバーフッド(隣人)のマーケットなのですね。

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2013年5月7日

GMS

GMS_001
GMSとは、日用品を中心にした品ぞろえの総合スーパーのことを言います。総合スーパーといった言葉で示されて、日常生活で必要なモノを一か所で購入することができます。英語ではgeneral marchandise storeと表記します。

このGMSはワンストップショッピングを提供することを志向しているのですね。

そして、このGMSもアメリカで発達した小売業態です。(意外かと思いますが、アメリカのGMSは食料品は販売していません。これに対して、日本のGMSは食品も扱っているので日本版GMSなどと呼ばれています。)

ただし、日本版GMSは食品を取り扱っている分、通常のスーパーマーケットとの違いがあいまいになってしまいますよね。

そのため、「食品以外の商品の構成比が50%以上のモノを日本版GMSとする」という基準を設けています。
  • 多店舗展開
GMSは同一資本で多店舗展開を行っています。いわゆる、レギュラーチェーン(RC)ですね。

そして、日本版GMSのイメージとしては、「ダイエー」とか「イトーヨーカ堂」のようなお店です。プライベートブランド(PB)を開発して利益率を高めつつ、そのお店に行けば食品+日常生活に必要な日用品がほとんど揃うという感じですね。

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スーパーセンター
キャッシュ&キャリー
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ネイバーフッド・マーケット
 
ハード・ディスカウンター 
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2013年5月7日

キャッシュ&キャリー

キャッシュ&キャリー_001
キャッシュ&キャリーとは、会員制で、現金購入を行って商品を持ち帰る卸売業者を指します。

キャッシュ(お金)でキャリー(運ぶ)という言葉なので、「お金を払って持っていく」といった、感じの言葉です。卸売業者では、掛けで取引を行ってくれるケースが多いにもかかわらず、「現金のみでお願いします」と言っているようなものです。

会員制かつ卸売りなので、ホールセールクラブと似ていますが、こちらは原則として小売販売はしませんし、現金販売のみになっています。

また、キャッシュ(お金)でキャリー(運ぶ)というように、配送も行わず、顧客自ら購入した商品を運びます。このように運営に費用がかからないような仕組みになっていますので、低価格販売を実現しているのです。

ドイツの「メトロ」がこの業態を開発しました。

もっとも、最近ではサービス競争のため、配送サービスを行ったり、クレジットの利用を許容したりしています。(参考:小売の輪理論

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2013年5月6日

ホールセールクラブ

ホールセールクラブ_001
ホールセールクラブとは、会員制の小売店舗で、卸売りと同様の価格で購入できるというお店の事を言います。

そもそも、ホールセールは卸売りという意味ですから、「卸売クラブ」といった名前の業態なのですね。ちなみに、このホールセールクラブで有名なお店は、アメリカの「コストコ」です。日本でもお店を展開していますよね。
 
さて、卸売り価格が安いのは皆さんご理解いただけると思います。(小売価格より十分に安くないと小売業が成り立ちませんからね。)

そして、その割安な卸売価格で一般の消費者に売ってしまおうという発想の業態がこのホールセールクラブなのです。

但し、何の工夫もなく卸売価格で販売することができるわけではありません。そのため、会員制を採って(会費で収入を得たり)、過剰なサービスを省いてローコストオペレーションを志向したりするのです。

※会費を取る事に、このまんがで出てくるような「サンクコストの呪縛」的な効果があるかどうかは分かりませんし、それを狙っているのかはわかりません。

関連用語
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2013年5月6日

ハイパーマーケット

ハイパーマーケット_001
ハイパーマーケットとは、スーパーマーケット+様々な商品を取り扱っている業態です。主に欧州で発展した業態で、フランスの「カルフール」の主力店舗であるとされています。

食品だけでなく、日用品や衣料品、雑貨など、生活必需品がそこに行けば揃うという品ぞろえを目指しています。

このハイパーマーケットは、食品中心のスーパーマーケットに書籍や衣料品などをプラスしてハイパーになったというイメージで捉えていただければと思います。

どうでしょうか。スーパーセンターにそっくりな感じですよね?

「じゃあ、アメリカで生まれたのがスーパーセンターで欧州で生まれたのがハイパーマーケットなの?」といった声が聞こえてきそうですが、一部に違いがあります。

例えば、スーパーセンターもハイパーマーケットもいろんな種類の商品をそろえていますが、その中のアイテムはハイパーマーケットの方は絞り込んでいます。

(鉛筆って商品は両方そろえているけど、ハイパーマーケットはHBを中心に品ぞろえしており、スーパーセンターの方は5B~2H位までアイテムを多量に揃えているというイメージです。)

店舗管理
2013年5月6日

スーパーセンター

スーパーセンター_001
スーパーセンターとは、スーパーマーケットと総合ディスカウントセンターを併せ持ち、EDLPを志向している形態の店舗のことを言います。

特徴としては、ワンフロアで、集中したレジを配置しており、徹底したローコストオペレーションを志向しているという事です。

イメージとしては、大きな平屋のお店で、食料品店(スーパーマーケット)+衣料品やスポーツ用品などを取り扱っているようなお店です。

日本でも、少し郊外にある大きな規模のお店はこのような形態を採っている場合があります。(イオンが出店している「イオンスーパーセンタ」とか北関東の人にはおなじみの「ベイシア」といったお店のイメージですね。)

さて、このような業態は、アメリカの「ウォルマート」が開発した業態とされています。それなのでHigh Low戦略ではなく、EDLPというキーワードが出てくるのですね。

関連用語
カテゴリーキラー
パワーセンター
ハイパーマーケット
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ネイバーフッド・マーケット
 
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2013年5月3日

小売業

小売業_001
小売業とは、生産者から仕入れた商品を最終消費者に直接販売する業者の事を言います。一般的なお店のイメージが近いと思います。

もちろん、一般的なお店も、他の事業者に販売するような事もあります。例えば、お弁当屋さんがお店に行って、コメを買うような事ってあり得ますよね。

この時、お弁当屋さんにお米を売っているような(卸しているような)お店は小売業なのでしょうか?卸売業なのでしょうか?

考え出すと分からなくなってきますよね。

このようなことがあるので、小売業の判定基準があります。それは、最終消費者に年間の売上の50%以上を販売していれば小売業者とされます。

そのため、上の「お米屋さん」の例では最終消費者(住民とかの一般の人に)50%以上販売していれば小売業とされるのです。
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2013年4月24日

廃棄ロス | 商品を廃棄しなければならなくなったロスです

廃棄ロス_001
廃棄ロスとは、仕入れすぎた商品が廃棄されることによって発生する損失の事です。

せっかく仕入れたのに、何らかの原因で売り物にならなければ、仕入れ代金が無駄になってしまいますよね。

例えば、100円で仕入れた商品が売れ残って廃棄した場合、100円が無駄になってしまいます。このように、廃棄ロスが発生すると、余計な費用が発生して経営を圧迫してしまう原因となります。

■廃棄ロスは非常に大きい 

少し古い資料ですが平成10年商工業実態基本調査報告書(経済産業省)によると小売業全体の売上高対営業利益率は2.1%です 。また日本政策金融公庫の業種別経営指標によると黒字かつ自己資本プラスの企業平均の売上高営業利益率は2.3%です。

個別企業によって若干異なってくるでしょうが、概ね2%台前半であると考えられます。

このような状態の時に仮に1%以上の廃棄ロスが発生したとすれば、それはかなり経営を圧迫する要因となってしまいます。

onnanoko_bustup_2
うー商品が残ったー。

onnanoko_bustup_2
廃棄するのが一番やな瞬間だよ。

neko_akire
廃棄ロスってつらいですよね 。

onnanoko_bustup
機会ロスの発生を怖がりすぎて仕入れを多くしちゃうんだよね 。ちゃんと在庫管理を徹底しなきゃだめだね。


■廃棄ロスを削減するために 

では、廃棄ロスをどうやったら削減することができるのでしょうか?

■1.仕入数量絞り込む 


このような廃棄ロスを少なくするためには、ちゃんと売り切れる分だけを仕入れると言った風に仕入れる数量を絞り込むことが有効です。

一日十個お弁当が売れるお店ならば、十個だけ仕入れれば、廃棄ロスは発生しないといった発想ですね。

しかし、仕入れ数量を絞り込みすぎて、お客さんが「チキン南蛮弁当が欲しかったんだけど、売り切れていたよ…」といった風になると、今度は機会ロスが発生します。

その為、在庫数量は減らせばいいというものではなく、バランスが大切となってきます。

■2.売上予測する

売上を予測して発注の精度を上げていく必要があります 。理想論になりますが売れるものを売れるだけ仕入れる といった形の対応が必要となるのです。

また計画的な見切り販売も効果的です。売れ残りそうだと感じたら、また死に筋商品になりつつあるということであれば、商品に価値が残ってるうちに積極的に見切り販売を行い、廃棄ロスの圧縮を図る必要があります。

■3.在庫管理の徹底

結局は在庫管理を徹底することが一番重要となります。在庫管理を徹底していなければ売れ残りそうかどうかも分かりませんし、死に筋商品になってるかどうかはわかりません。



解説で出てきた用語・関連用語
死に筋
営業利益

出典
経済産業省統計
店舗管理
2013年3月22日

客席回転率

客席回転率_001
客席回転率とは、お店がどれだけ効率よく運営できているかの指標の一つです。

この客席回転率は次の計算式で算出することができます。

客席回転率=(1日の)客数÷客席数

この計算式の通り客席回転率とは、一日に一つの客席あたり何人のお客様が来店したかを示す指標ですね。そのため、一般的には、客席回転率が高いほど効率が良いという事ができます。

例えば、客単価が千円のお店で、10席のA店とB店があったとします。そして、A店は客席回転率が4回、もう片方のB店は客席回転率が2回だったとします。

このような時、それぞれのお店の売上高は

客単価×客席数×客席回転率

でもとめられますので、A店の一日当たりの売上高は、

1,000×10×4=40,000円

B店の一日当たりの売上高は

1,000×10×2=20,000円

となります。

このように、客単価や客席数という条件が同じ場合は、客席回転率が高い方が売上高も高くなります。
  • じゃあ客席回転率は高い方がいいの?
しかし、一般的に客単価が高いお店は客席回転数が低くなる傾向があり、客単価が低いお店は客席回転数が高くなるという傾向があります。

(高級レストランは客席回転率を高くしようとして、「食事が終わり次第すぐに出ていってください。」なんて言わないですよね?その逆にファーストフードのお店でも「何時間でもゆっくりしていってください」という風にもあまり言われません。)

その為、客単価と客席回転数はある意味ではトレードオフの関係にあるという事ができます。
店舗管理
2013年3月20日

売場効率

売場効率_001
売場効率とは、一定面積当たりの売上です。この売場効率が良ければよいほど、その売場は生産性が高いという事ができます。

この売場効率は次の計算式で求められます。

売場効率=売上額(年間)÷売場面積

この式の表している通り、売り場面積1平方メートルあたりの売上高という数値を売り場効率の指標としているのです。
  • 売場効率という指標を活用する
さて、売場効率を求めただけでは意味はありません。売場効率というデータを読み取って、現状の改善に生かすかが大切なのです。

お店の売場面積は限りある資源です。そこに、売り場効率のよくない商品を置き続けていたらもったいないですよね?その為、商品毎に売場効率を求めてみるというアプローチも有効です。

例えば、あなたがホームセンターを経営していたとします。そして、大きなスペースを割いてユニットバスを展示販売しているとします。

商品群毎に売場効率を求めるまでは、ユニットバスは単価が高いため非常に効率が良い商品であると考えていたとします。

しかし、実際に売場効率を求めてみた所、ユニットバス売場の効率は店内最悪レベルだったとします。

これを受けて、ユニットバスにはスペースを割かずにカタログ販売にする、とかプロモーションを強化して、ユニットバス売場の売場効率を高めることに注力するといった施策を打つことができるのです。

問題を把握することができなければ、対応策を取る事はできません。(というか、対応策など考えませんよね。)その為、このような指標を使って数値で管理することが大切なのです。 
店舗管理
2013年2月12日

リテールサポート

リテールサポート_001
リテールサポートとは、メーカーや卸売業者などの小売店よりも流通経路で上流の企業が取引先に対して支援を行う事を言います。

取引先の小売店が繁盛すれば、自社商品の取り扱いも増えるであろうという動機や、顧客を囲い込むという視点から実施されます。

イメージとしては、小豆(アズキ)の卸問屋が自社の小豆の販売を増やすため、お饅頭屋さんの経営支援をするという感じです。

これは、お饅頭が沢山売れる→あんこが沢山必要になる→小豆が売れるという関係を狙うのです。

さて、経営支援を行うと一言で言いますが、具体的にはどのような支援が考えられるのでしょうか?少し例を挙げてみたいと思います。

・情報提供
新製品の情報や、競合の情報、売れ筋死に筋の情報

・販促の支援
品ぞろえの提案、陳列方法の提案、POP広告の提供

・教育支援
従業員の育成支援

・資金の提供
信用保証、資金援助

上記はあくまで一例で、業務システム導入の支援などといった事まで支援する場合があるのです。
店舗管理
2012年12月8日

パワーセンター

パワーセンター_001
パワーセンターとは、カテゴリーキラーと呼ばれるような大型で低価格販売を行うお店を集めたショッピングセンターのことを言います。

例えば、大型のおもちゃ専門店があり、その隣には、紳士服専門店、お酒専門店、家電専門店と広大な敷地にカテゴリーキラーをどんどん集めてくるようなショッピングセンターです。

カテゴリーキラーのお店が単体で存在していることに比べ、複数のカテゴリーキラーが集まっているので強力な顧客誘引力を持っていて、非常に広域からお客様を集めることができます。

言いかえると、このパワーセンターの商圏はとても広くなり、リージョナル・ショッピングセンターのように広域の住民をターゲットとしていると考えることができると思います。

関連用語
スーパーセンター
ハイパーマーケット
ホールセールクラブ
キャッシュ&キャリー
GMS
ボックスストア
ネイバーフッド・マーケット
 
ハード・ディスカウンター
アウトレットストア 
店舗管理
2012年12月7日

カテゴリーキラー | そのカテゴリーを駆逐してしまうので、カテゴリーをキラーするというのです

カテゴリーキラー_001
カテゴリーキラーとは、取り扱う商品を特定の分野に絞り込んだ小売業の業態のことを言います。このカテゴリーキラーは大きな店舗で、徹底したローコストオペレーションを行い、豊富な品ぞろえと低価格を武器に販売していくお店です。

また特定のカテゴリー(商品分野)に絞り込んだ品揃えを徹底して追求するため、近隣の小売業はそのカテゴリー(商品分野)で対抗することが難しくなってしまいます。

イメージとしては大きなお店を構えて低価格かつ圧倒的な品ぞろえで勝負する、家電専門店、おもちゃ専門店、紳士服専門店といった感じです。

■対抗するのは難しくなります

このようなお店が自分のお店の側に出てきたら大変ですよね。様々な商品を少しずつ揃えてるようなお店では、基本的に対抗することは難しくなります。

例えば、あなたが生鮮三品以外も扱うような中規模のスーパーマーケットを営んでいたとします。

その時、近くに大規模なおもちゃ専門店が進出してきたらどうでしょうか?通常は総合的な品ぞろえの一環として取り扱っているに過ぎないスーパーマーケットのおもちゃ売り場では、対抗しきれないですよね?

このように、カテゴリーキラーが進出してくると、その商圏内の競合店で取り扱っている同一カテゴリーは生き残ることが厳しくなります。

このことから「(競合店の競合)カテゴリーを殺す店」→カテゴリーキラーと名付けられたのです。 
neko_akire
めちゃくちゃ強力な競合店が出店してくるって?

kitsune_odoroki
聞いたよ。なんでも有名なカテゴリーキラーで、大量に仕入れてすごく安く売るらしいよ。ファンシーショップ業界の黒船だっていう話みたいだね。

neko_akire
これで、この界隈のファンシーショップは全滅してしまうかも知れないよ。僕たちもフリーマーケット行きかぁ…

onnanoko_bustup
大丈夫よ。きめの細かいサービスカテゴリーキラーと違った客層を狙って行くから。老舗の底力を見せてあげるわ。


■カテゴリーキラーのビジネスモデル

ただ、このカテゴリーキラーを実現することは非常に難しいビジネスモデルとなります。

■1.ローコストオペレーション 

基本的には薄利多売の商売となりますので、店舗にかかる費用を抑えるために郊外に出店するなどの工夫を行います。また店舗自体の造作も必要最低限にするという形事が行われます。

例えば郊外にある大型家電量販店などの天井を見上げてみてください。お店によっては鉄骨がむき出しだったりします。

もちろん鉄骨がむき出しであってもお客様にとっては何の関係もありません。そのため本質と関係ないところは徹底してコスト絞り込むのです。

■2.知名度を高めやすい

このカテゴリーキラーは特定の商品カテゴリーを大量に扱いますので、品揃えがいいと言う名刺性を比較的簡単に得ることができます。

そのため、例えば家電が欲しければ『○○電気』、おもちゃが欲しければ『○ザラス』といったふうに、すぐに認知してもらいます。

■3.大量仕入れ

店舗展開を行い、グロスとして非常に大量の仕入れ行います。その結果価格交渉力が高まり、仕入れ値を安くすることが可能となります。

ただし、大量に仕入れるため商品が陳腐化するなどのリスクを負うこととなります。そのため、商品の在庫管理は徹底して行う必要がありますし、また死に筋になってるような兆候が出てきた場合すぐに見切り販売を行う必要があります。

■カテゴリーキラーの競合

このカテゴリーキラーは一時猛威を振るいましたが、近年ではインターネット販売などが台頭してきており、価格面でネット販売の方が安くなるようなケースも散見されます。

そのためカテゴリーキラーとして名声を得た企業は、単なる安売りを施工するのではなくもっと他の事をやろうと考えています。

しかしこういった考え方は小売りの輪理論で指摘されているとおり高コスト体質を招きます

今後カテゴリーキラーという業態はこういうのは理論で指摘されている通り、また別の低コストな業態の参入を許してしまうのか、それとも新たな業態になり得るのか非常に興味深いですね。


解説で出てきた用語・関連用語
小売業
ローコストオペレーション
店舗管理
2012年10月22日

有効在庫

有効在庫_001
有効在庫とは、自由に利用できる在庫のことを言います。自由に利用できるから有効な在庫と名前が付けられています。言われてみれば単純な定義ですね。

でも、倉庫にあっても有効ではない在庫、自由に利用できない在庫ってどのようなモノでしょう?

「倉庫に存在する在庫なんだから全て自由にしてしまっても問題ないのでは?」と考える方もいらっしゃると思います。しかし、倉庫にあっても自由に使う事ができない在庫も考えることができます。

一例として、予約済みの在庫や、既に売却済みの商品などがあげられると思います。また、不良品は言うまでもないですね。 

それでは、具体例で考えてみたいと思います。まず、倉庫に100冊の本があるとします。そのうち、50冊は予約済みで、誰に売るか決まっています。(これを引き当て済み在庫と言います。)

さらに、10冊は落丁が見つかっています。(いわゆる不良品ですね。)また、既に売れているけど、まだ発送を行っていない30冊の在庫があります。(受注残と言います。)

この条件の下、お客さんに売っていい在庫は何冊でしょうか?

これは、次の計算式で求められますね。

100冊-50冊(引き当て済み数量)-30冊(受注残数量)-10冊(不良品)=10冊

この計算の結果、10冊だけがお客さんに売っていい数量ですね。

このように、倉庫に存在していたとしても、すべての在庫が有効在庫であるとは限らないことに注意が必要です。 
店舗管理
2012年10月8日

ローコストオペレーション | 安く運営するという企業の基本の考え方です

ローコストオペレーション_001
ローコストオペレーションとは人件費やその他の費用を抑制して低いコストで事業を運営することを言います。

英語で表記すると(Low Cost Operation)といった風に表記されます。文字通り、low cost(低いコスト)でoperation(運営する)といった感じです。

但し、ココで大切なのは、人件費のみが抑制の対象ではなく、その他の費用も含めて総合的に抑制するという事です。

■人件費を減らすだけではない

ローコストオペレーションを目指すからと言って、やみくもに少人数での事業運営を行ったとしても、商品の補充が間に合わなくて機会ロスを発生させたり、お客様へのサービス水準が低下して優良顧客の離反を招いたりするとかえって損してしまいます。

費用がかかっても、必要なところにはしっかりと対応を行い、そのうえで全体的にはローコストで運営するというバランス感覚が大切です。

■どこを減らすか

例えば、仕入業務を効果的に行うことで仕入れ数量がまとまって価格交渉力が生まれたとします。また、商品のロスを最小限にし、無駄なく販売するようにします。

その場合、結果として売上原価の削減につながります。

このほかにも無駄なものはないかを真摯に考えることでローコストオペレーションが実現します。



neko
ローコストオペレーションのために、このシステムを入れましょう!うちの1か月分の粗利額と同じだけの投資になってしまいますが、その後の業務がとても楽になります。

onnanoko_bustup
あら、業務が楽になるなんていいわね。楽するのは正義よ。と言っても、人件費の削減分と投資額を冷静に比較しないとね。

hiyoko
とっても真面目ですね。

onnanoko_bustup
ローコスオペレーションはみんな志向するけど、実現するためには冷静さが必要なのよ。



■人件費を減らすなら

ローコストオペレーションはどうしても、人件費の削減といったところに目が行きがちです。

もちろん人件費は企業の費用の中で大きな部分を占めるため、ここに手を付けないわけにはいきません。

しかし、人件費を削減するために働く人にしわ寄せがいくようなことがあってはなりません。

我が国は人口減社会となっているため、働き手が継続的に減少していきます。そのため、短期的なローコストオペレーションのために、働き手にしわ寄せが行ってしまい、従業員の離反を招くようなことになると、極めて高くつきます。

そのため、働く人にしわ寄せがいかないように人件費削減をする方策を見ていきます。

ポイントは、現場の頑張りではなく、頑張らなくても成果を上げる仕組みを作ることです。

まずは、無人レジの導入など、現在の技術ならば導入できる抜本的な省力化の方法があります。

このような設備投資はトータルのコスト削減になるか否かの兼ね合いが重要ですが、トータルコストの削減になるならば設備投資に踏み切るのも手です。

また、不要な現場対応をなるべく削減することも重要です。需要を見ながら価格を機動的に変化させるなどと言って、毎日のように価格変更の指示を出すなんてことをやっていたら、業務量が膨大になってしまい、おそらく価格変更の効果よりもコストの方が高くなってしまいます。

(HIGH LOW戦略ではなくEDLP戦略を指向した方がよいと考える場合は、このような根拠が言われます)

どうしても人件費は固定費的な感覚となるので、働かせなければ損だとばかりに、無駄な作業を作り出しているような組織もありますが、これは大きな誤りです。

そのようなことをしてしまうと、いざといったときに柔軟な対応をする余力がなくなってしまいますし、長い目で見た人員の最適化も不可能となってしまいます。


このまんがのように、接客といった必要なコストをかけずにやみくもに少人数で運営をすると、顧客が離れてしまいます。


解説で出てきた用語・関連用語
HIGH LOW戦略
EDLP
売上原価
廃棄ロス

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店舗管理
2012年10月8日

フック陳列 | フックにかけて陳列する陳列方法です

フック陳列_001
フック陳列とは、商品をフックで吊るしていく陳列方法です。陳列される商品にはあらかじめフックがついていて、それを売り場に吊るしていきます。

このフック陳列を行うと、商品が見やすいですし、手に取る事も簡単です。但し、小型の商品しか陳列することができないといった欠点もあります。

■お菓子売り場とかの陳列方法です

子供のお菓子売り場とかに行くと、スナック菓子がつるされているのを見たことがあると思います。

このように、比較的単価が低く、小型で軽量なものをつるす陳列方法となります。

また、このフック陳列で陳列される商品は、あらかじめパッケージされているものとなります。

■お客様にとって見やすいけど、デメリットもあります

このフック陳列は、お客様が見やすいため、商品wの選びやすいといった利点があります。

また、お店側の立場に立つと、フックに引っ掛けるので、在庫量が分かりやすく(足りなくなったら補充が簡単です)、陳列棚をきれいに保ちやすいといった利点があります。

但し、陳列棚のスペースと比較して、在庫量をたくさん置けない(少ない在庫できれいに見せることができるので別にデメリットではなかもしれませんが)、パッケージが痛んでしまう可能性がある(商品自体の重量やお客様が引っ張ることで、陳列用フック部の部分が破れたりします)といったデメリットもあります。

このまんがのように長ーいフックを使ったとしても、量感陳列のように大量の陳列を行う事は難しいのです。

なお、どのような陳列方法であってもそうですが、売り場が乱れてきたら、しっかりと前身陳列を行って売り場ががちゃがちゃにならないようにすることが重要です。

また、売りたい商品をゴールデンゾーンに配置するなどの基本は変わりません。

解説で出てきた用語・関連用語


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店舗管理
2012年10月7日

消化仕入 | 売れたものだけ仕入れるという魔法のような仕入れ方法があります

消化仕入_001

消化仕入とは、陳列する段階では所有権をメーカーや卸が持っており、売れた瞬間に仕入れるという形式の事を言います。

百貨店等が得意としていた仕入れの方策で、委託販売のように品ぞろえを増やしつつ自社は在庫リスクを負わないで済むといった仕入れ方策です。

■消化仕入れは小売業者にとってもいい事ばかりではない

と、本サイトでは在庫を持つことはあまりいい事でないと繰り返し書いていることから、「在庫を持たなくていいなら最高ですよね?」と考える人もいるかもしれません。

しかし、消化仕入れはいい事ばかりではありません。

まず、委託販売と同じように在庫リスクは卸やメーカーが持つため、いわゆる粗利は少なくなります。

リスクを取るのは卸売りやメーカーになるわけですから、高い粗利率で商品を卸したりなどできるわけがありません。

また、小売業者自身の売り場構築能力が高まらない傾向があります。リスクを取って仕入れるといった事を行わないため、売り場づくりのノウハウが組織にたまりません。

そして、動きが速い今日のビジネス環境において今日のビジネスにおいて停滞するということは、相対的に退化していくことにほかなりません。

そのため、消化仕入れをメインにするだけの立場が強い小売業であっても、売り場構築のノウハウを獲得するための努力は怠ってはならないのです・

なお、委託販売の場合、小売店は売り上げた際に「販売手数料」として利益を獲得しますが、消化仕入の場合表面上は売上と売上原価が計上されます。

■卸売りやメーカー側にとっては

中小企業の場合、消化仕入れと言えば商品を納める側になることが多いと考えられます。
そのような場合、大手の小売業との取引実績ができることや、集客力の強い店舗での販売による販売数量の増加など利点があります。

しかし、在庫水準がどうしても多くなりますので、適正な在庫水準の管理がポイントとなります。

onnanoko_bustup
消化仕入れかーいい商売よね。売れなかったら返品。こんな楽な商売はないわね。

onnanoko_bustup
で、売れたらその瞬間に仕入れを起こして、すぐに粗利に変えると。

onnanoko_bustup
でも、どうしてこんな商売に付き合ってくれる業者がいるのかしら?

tanuki
店が集客力があるからですよ。集客力があれば、販売力もあるし。だから集客できるうちはWinWinなんですよ。

onnanoko_bustup
でも、こんなことをやっていたら売り場づくりが分からなくなりそうね。

tanuki_2
もちろん、集客力がなくなったらお付き合いを考え直しますよ。お店に商品を納入する側はシビアに在庫管理しないといけないとか結構大変なんだから。


解説で出てきた用語・関連用語
委託販売
粗利率

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