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法務・支援施策

法務・支援施策
2017年11月7日

経営革新 | 経営革新についてのまとめと、メリットを整理してみた

keieikakusin
経営革新とは、法律で定められた革新的な事業活動を計画している中小企業を支援する枠組みの事です。そして、そのための計画を経営革新計画と言い、一定の制約条件を満たして策定した経営革新計画を都道府県知事に承認してもらうといった手続きとなります。
  • 事業の類型
この経営革新は革新という言葉がわざわざついていることから、ある程度の革新的な事業であることが前提となっています。

ただし、単純に革新的な事業をやってくださいと言われても、何をすればいいか全く手掛かりがありませんし、都道府県の担当者も判断基準がないと承認手続きをすることができません。

そのため、以下の4つの類型が示されてます。具体的には、
  1. 新商品の開発又は生産
  2. 新役務の開発又は提供
  3. 商品の新たな生産又は販売の方式の導入
  4. 役務の新たな提供の方式の導入その他新たな事業活動
といった類型の中から「新たな取り組み」として取り組むべき内容を選んで、計画書にまとめるといった形になります。

逆に言うと、新たな取り組みでない改善を積み上げるような計画は経営革新計画の承認を受けることが難しいので注意が必要です。

例えば、製造工程を最適化して生産性を抜本的に改善するといった計画では、上記の4類型に当てはまらないので、なかなかこの経営革新計画の承認を受けるのが難しいのです。(こういった取り組みは、経営革新に関係なく取り組むべきですが。)
  • どの程度革新的ならいいの?
また、上の4類型には「新たな」とか「新」といった言葉がついています。しかし、世界初の発明ならいざ知らず、商売において大抵の物事は誰かがすでにやっています。

逆に言えば、だれも取り組んでいないような新製品や新役務は収益性が著しく低いために誰も取り組んでいないとも考えられるわけで、世界初といった枕詞が付くような事業というのはほとんど存在しません。

とすると、誰も経営革新計画の承認など受けられなくなってしまいます。そのため、経営革新計画にもある程度の基準が定められています。

具体的には、同一地域で相当程度普及しているものは対象外(逆に言うと地域であまり普及していないことは対象となる)といったイメージです。

都道府県によって運用は若干異なりますが(かなり異なると言う声も聞いたことがありますが…)、地域初といった事業であればおおむね対象とはなってきます。
  • 数値目標
さてここまでの説明で、「地域初の取り組みだから経営革新計画の承認を受けて…」と思った方。もうしばらくお待ち下さい。

というのは、新しい取り組みであれば何でもよいというわけではないのです。企業は存続し続けることが社会的な責任であるため、一定程度の収益力向上が経営革新計画の策定では求められます。(ゴーイングコンサーン

具体的には、

付加価値額の向上(毎年伸び率が3%以上)

経常利益の向上(毎年伸び率が1%以上)

といった指標が求められます。例えば、5か年計画の目標であれば、付加価値額は3%×5年で15%の伸びが、経常利益は1%×5年で5%の伸びが求められます。

特に、企業規模が大きな場合、いかに革新的な計画であっても一部門の計画となるため、この数値を超えるような計画を書くのは難しくなってきます。

(そのため、計画値では既存事業にシナジーがあるとか、もっともらしい理屈をつけて計画を作ってしまうこともあるようです。)
  • 計画の承認までに
さて、経営革新計画を作成したら窓口に相談し、必要書類を整えて申請手続きを行う必要があります。

この申請手続きは都道府県によって若干異なりますので、経営革新計画の承認を受けたいと考えた段階で事前に相談しておくとよいでしょう。

但し、少なくとも都道府県庁へ書類を提出に行く必要はあるため時間的なコストが発生することは事前に認識しておく必要があります。(参考:機会原価
  • 特典はあるの?
さて、このようなハードルを越えるわけですから気になるのは特典の有無です。もちろん、事業計画の策定自体に価値があるという意見には同意しますが、費用対効果は冷静に見極めなければなりません。

制度としては、政府系金融機関が低利融資をしてくれることや信用保証といった事が挙げられてます。

しかし、残念ながらこれらの制度は決め手にはならないと考えられます。もちろん補助金制度を用意している都道府県においては補助金制度は大きな要素になりますが、すべての都道府県が経営革新の承認後に補助金を用意しているわけではありません。

色々な意見があるかもしれませんが個人的には本制度の一番の特典は、都道府県知事の名前で事業計画が承認されているという事実と、それに伴う露出の強化だと考えています。(参考:パブリシティ

法務・支援施策
2016年3月14日

遺言信託 | (いごんしんたく)信託会社という組織に依頼をすることで確実に

遺言信託
遺言信託とは、遺言の執行者を信託銀行に指定し、相続が生じた段階で、その信託銀行が遺言の通りに財産の分割等を行うサービスです。

サービスですので、遺言の記載通りに財産の分割をするだけではなく、それに関係する各種手続きまで行う形になります。
 
例えば、近い将来相続人になるであろう者が障害を抱えていたり、幼少であったりなどの理由で管理能力に乏しい場合に、遺言者が信託銀行に相続財産を委託することを考えたとします(誰かに管理を委託すれば安心ですからね)。

この場合、その財産の管理・運用を行って貰うことで、自分の死後も相続人の安定した生活を確保することができるのです。

被相続人の立場からすると、非常に幼い相続人にそのまま財産を相続させるよりも、しっかりとした組織がバックアップしてくれたほうが安心できますよね?
 
このように、遺言信託のメリットは、信託会社という組織に依頼することが挙げられます。

組織に依頼することになるので、遺言書の管理や執行が数十年先になっても比較的安心であること(弁護士に依頼するとその弁護士が途中で亡くなる可能性があります)や、資産運用や税金対策などについて専門的アドバイスが受けられることなどが挙げられます。

もちろん、遺言はこのようなサービスを利用しなくても、有効です。しかし、せっかく遺言を残したとしても、所定の様式に沿っておらず、無効となってしまったり、不明瞭なことが書いてあったがために被相続人の遺志が伝わらないことがあります。

遺志が伝わらないくらいなら良いのですが、相続が争族になってしまっては大変です。そのため、こういったサービスを利用したり、最低限、公正証書として遺言を残しておきたいものです。

なお、財産を相続する人(生きている人)を相続人、財産を相続させる人(なくなった方)を被相続人といいます。

法務・支援施策
2015年9月13日

悪意(法律用語) | この手の用語をしたり顔で話すのは学生あるあるですよね

悪意(法律用語)
悪意(法律用語)とは一般的な善悪とは関係なく、単に一定の事実について知っていることを示す言葉です。この言葉の対義語は善意となります。


この悪意と善意は一般的な言葉遣いと異なり、知っている事や知らないことのみを示しています。

道義的な善悪とは無関係ですので、『善意の第三者』みたいな人が出てきでも、良い人とは限らないので注意が必要です。
  • 悪意の場合
さて、このような悪意と善意ですが、ワザワザ法律的に知っているか知らないかを区別している以上、そこに何らかの差異を見出しています。

例えば、無権代理といった考え方が民法にはあります。

難しい言葉ですが、端的に言えば『勝手に』代理をしてしまうという事で、本人からすれば知らないところで何かをされてしまうといった事です。

もちろん、このような事がまかり用るようでは誰も安心して生活できませんから、無権代理の法律的効果は本人には帰属しません。

しかし、無権代理であっても本人が追認(あとで認めれば)その法律的効果は、時間をさかのぼって無権代理行為がなされた時点で成立します。

と、色々難しげなお話をしましたが、この無権代理の相手方になったときに受けられる保護が変わってくるのです。

無権代理で行われた行為について、相手方が善意(つまり知らない)の場合、本人が追認するまでの間、相手方の人は取り消しをすることができます。

しかし、無権代理で行われた行為について、相手方が悪意(つまり約束をした人が代理人でない事を知っていた)の場合、本人が追認するまでの間であっても、相手方の人は取り消し権を行使できません。

知っているのなら保護する必要は無いといった発想なのですね。

関連用語
善意(法律用語) 
法務・支援施策
2015年9月10日

善意(法律用語) | 法律家は性善説を採るべしといった意味ではありません

善意(法律用語)
善意(法律用語)とは一般的な意味の良し悪しとは関係なく、単に一定の事実について知らないことを指す言葉です。この善意の対義語は悪意です。(通常の言葉遣いとおなじ言葉が対義語なのが面白いですね。)

そのため、『善意の第三者』などといった法律用語が出てくるような場合でも、その人が善人であるかどうかは全く関係ない言葉なのです。

例えば、人類史上まれにみる極悪人であっても、一定の出来事について知らなければ『善意の第三者』になりえますし、聖人のような人であっても、ある物事に対して知っていれば『悪意』なのです。
  • 善意だと
さて、このような一般的な言葉遣いと異なる用語ですが、善意と悪意(要するに知っているか知らないか)を分ける意味はなんでしょうか?

これは、知らないで(善意)やってしまった事は保護に値するけれども、知っているにもかかわらず(悪意)やったことに関しては、知っていてあえてやっているんだから保護は弱くても良いよねといった発想に基づいています。

例えば、心裡留保といった考え方があります。難しい言葉ですが、要するに意思表示した人が『冗談』で行った意思表示の事です。冗談で、「このおやつ食べてもいいよ」(本人には、食べさせるつもりがない)といったようなケースですね。

この時、この意思表示の相手方が善意(つまり冗談であることを知らなかった場合)、おやつをもらう事ができます。法律的には冗談を言った人を保護する必要性が無いためです。

しかし、この意思表示の相手方が悪意(冗談であることを知っていた)場合、おやつはもらえません。(意思表示した人の意思表示はお互いに冗談と知っているのだから無効です。)

このように、善意であるか悪意であるかによて法律的な効果に違いが出る場合があるので大切な区別なのです。
ストーリー
2015年9月9日

相続が発生した時に覚えておきたい3つの選択肢(知らなければ、大損するかもしれませんよ?)

kitsune
困ったなぁ…

kitsune
困ったなぁ…(ちらっ)

panda
あのお店美味しいよね。

kuma
そうだね、雰囲気が良いよね。

kitsune
困ったな!!!!(ちらっ)

hiyoko
でもさー、むしろ駅前のお店の方が…

kitsune
シクシク、無視しないでよ…

hiyoko
ごめんごめん、でも、面倒なおはなしなんでしょう?

kitsune
確かに大変なお話なんだけど、無視することはないよね?

kuma
まあいいや、話してごらんよ。

kitsune_odoroki
実は、実家から手紙が来て、衝撃的なことが書かれていたんだよ…

neko_akire
実家ってどこだ?

hiyoko
決まってるじゃない、岐阜の縫製工場よ。

neko
ああ、彼は日本製なんだね…

kitsune_odoroki
僕の実家がどことか、そんな事はいいから。

kitsune
で、話を戻すけど、実家から手紙が届いたんだよ。

hiyoko
なんて手紙が届いたの?

kitsune
なんだか、実家で相続が発生しそうってことらしいんだよね。

onnanoko
相続!?それはつまり、財産が沢山あるってことよね?

onnanoko
うまく引き継げれば、上京して丸の内のオフィスビルで…

kitsune
事業をやっているらしいから、確かにいろいろ引き継がなきゃならなくなりそうらしいんだけど、

kitsune_odoroki
でも、かりに財産が沢山あったとしても、オーナーさんには関係ない話だよね?

onnanoko
イヤイヤ、大家と言えば親も同然…

neko_akire
(大家って位置づけなんだ…)

onnanoko
ふふふ、まあいいわ。でも、素直に相続するっていうのでいいのよね?

kitsune
それが、どうもイマイチ違うみたいでして…

onnanoko
どういう事?

kitsune
確かに財産は多いみたいなんですが、事業をやっているので負債も多いらしいんです。

onnanoko
そんなの簡単よ。財産だけ引き継げばそれでいいじゃない!

hiyoko
それができれば苦労はしませんよね…

onnanoko
まあ、今のは冗談だけど、財産がプラスだったら相続して、マイナスだったら相続しないって考えればいいんじゃないの?

panda
相続しないってこともできるの?

onnanoko
そうよ!マイナスの財産があまりに多いなら、相続を放棄することも可能なのよ!

onnanoko
だから、子孫に迷惑をかけるからと遠慮するのではなく、

onnanoko
思い切った勝負に打って出る人生もありじゃないかなと思うのよね。

hiyoko
そういった考え方もありますね。

hiyoko
で、話を戻すけど、今の言葉を伝えればいいんじゃないの?

kuma
そうだよう、財産を調べて、プラスなら相続、マイナスなら相続放棄。とっても簡単なお話だよね。

kitsune_odoroki
ただ、お話はそう単純じゃないんだよね。

kitsune
どうやら、相続するにしても、財産と負債がはっきりしないらしいんですよ。

panda
え?ちゃんと把握していないって?

panda
だったら、一か八かで相続してみればいいじゃない。

kuma
そうだね、一か八かだね。

tanuki
割とみんなは他人事です。

kitsune
でもさ…

neko_akire
だって、分からないんだったら仕方ないじゃない。

neko_akire
一か八かに賭けるしかないよ。

onnanoko
そういえばうまい方法があったわよ。

onnanoko
プラスの財産の範囲内で借金を引き受ければいいんじゃないのかな?

panda
えっと、そんな都合の良い話があるわけないじゃないですか?

kuma
そうだよう。やっぱり一か八かで相続するしかないと思うよお。

kitsune_odoroki
ちょっと待ってください。その方法について教えてもらえますか?

onnanoko
相続には単純承認相続放棄があるのは知っているわよね?

kitsune
はい。さっき話していた内容ですよね。

onnanoko
それに加えて限定承認といった相続方法があるのよ!

kitsune_odoroki
おお、それは知らなかったです。

onnanoko
だから、その方法をご実家に伝えるといいと思うのよ。

kitsune
ありがとうございます。

tanuki_2
その日の夜…

onnanoko
いやぁ、キツネ君のご実家は…なのね

onnanoko
しっかりメモっておきゃなきゃね。

onnanoko
でも、お客さんが来なくて暇だったから毎日テレビを見ていた知識が役に立ったわね。

onnanoko
あとで、アドバイス料として請求書を送ろうかしら。

tanuki_2
と、そんな事を日誌に書きながら夜は更けていきます。

記事一覧はこちらです↓
ストーリーで解説経営用語
 
法務・支援施策
2015年2月9日

価格カルテル | 本来競争するはずの企業が話し合いをして、不当に利益を得るのです

価格カルテル
価格カルテルとは、複数の企業が価格を維持する事や引き上げる事を決めて、不当に利益を得ることを言います。

このような取り決めがないような状態では、(自由な競争が行われていた場合)価格はそれぞれの企業が競争した結果で決定していきます。その結果、競争が行われれば適正な価格になるのです。

端的に言えば、競争が行われれば安くなるのですね。

また、価格が下がれば一般にそのモノの需要が増えますので、売上額自体は一概に減るとは言えません。(売上=価格×販売数量ですからね。)

しかし、価格を維持した方が利益が多くなるといったケースも存在します。

このような場合においては、企業は利益を最大化するために当事者間で話し合いを行い、価格を維持したり引き上げたりすることを望む場合があります。「安売り競争に陥らないように」とか「せっかくだから値上げして儲けよう」といった話し合いを望むのですね。

しかしながら、このような話し合いがなされると、消費者の立場に立った場合には不当に高いものを購入させられるといった事につながってしまいます。

これでは良くないですよね?

しかも、消費者が損した分だけ、そのままモノやサービスの供給者側が得するのなら、それはまだマシなのです。良し悪しを別とすれば、経済全体ではプラスマイナスゼロですからね。

しかし、価格カルテルによって本来よりも値段が高まることによって、本来ならば消費者がモノやサービスを購入ることによって得られるはずだった利益を無駄にしてしまいます。

その結果、経済全体で見た時に損失が発生してしまうのです。こういうのをまんがで出てきた死荷重という言葉で示すのです。その為、このような価格カルテルは独占禁止法で禁止されているのですね。(違反するときついお仕置きがありますよ。)

但し、現在では、消費税の価格転嫁対策の一環として、消費税を価格転嫁する、表示を統一するといったカルテルについては独占禁止法の対象外にするといった制度が定められています。
法務・支援施策
2015年2月2日

小規模事業者持続化補助金 | 長い名前ですが事業の3分の2、50万円まで補助金をだすという制度です

小規模事業者持続化補助金
『小規模事業者持続化補助金』とは持続化補助金とも呼ばれており、経営計画を立てそれに基づいて実施される取り組み(販路の開拓等、事業が持続するために必要とされる事業)に対して3分の2、上限50万円で補助金を出しましょうという事業です。

平成25年度の補正予算で始まり(実際には平成26年の2月27日から募集開始でした。年度が分かりにくいですね…)、平成27年の2月から再び募集する予定の補助金になります。

この記述を読んでピンときた方は、お近くの商工会・商工会議所、中小企業診断士にご相談ください。(中小企業診断士のくだりはポジショントークです。最終的にはお近くの商工会・商工会議所に提出することになります。)

さて、おそらくよく分からないと思いますので、思い切ってどんな制度であるかを意訳していきます。
  • 小規模事業者に
まず、『小規模事業者』とついているところに注意をしてください。すなわち、従業員数20人以下の会社(小売・卸売・サービス業は5人以下)が対象となっているのですね。

だから、「50万円をもらえるなら、ありがたいな。」などと言って、トヨタやソニーなどの大企業が申し込んだとしても対象にはならないのです。(まあ、申し込もうと思わないでしょうけどね)

ただ、中小企業として定義されるような会社であってもこの小規模事業者には該当しないケースはあり得ます。中小企業は業種によって異なりますが、従業員300名以下から50人以下と定義されていますので「ウチは中小企業だから、持続化補助金に当然申し込めるよね。」と言われても該当しない場合もあるのです。

(中小企業の定義には資本金の要件もあります。資本金100億円で従業員が50人の場合は、業種に寄らず中小企業ではありません。これは直感的に理解できますよね?)
  • 持続化、持続するために
次に、『持続化』とあるところに注目します。持続とあるからには、続けていく事に主眼を置いているという意味になります。

中小企業庁は『販路拡大に取り組む事業』と言っていますが、実際は事業を持続発展させるための取組に対して補助されると考えてもらって大丈夫です。

「事業を続けるためにはお客様に来てもらって売り上げを獲得しないとね☆」くらいに意訳して運用されているイメージですね。

そして、お客様を増やすための取り組みで良いので、「看板をなおす(野外広告とかですね)」「チラシを打つ」「新製品を開発する」といった分かりやすいものから「お店の中のトイレを直す(和式トイレだと膝の悪い高齢のお客様にとってはつらいですからね)」といった取り組みに対して補助を出して応援しましょうというものです。
  • 補助金って?
最後に『補助金』という言葉です。「補助金?返さなくてもいいお金だよね。」と思われた方、正解です。そうなんです、基本的にもらえるお金なのです。

とても有利ですよね。そのため、上手く条件に合致するのであれば是非申し込まれることをお勧めします。

但し、『補助金』という言葉には、他にも注意点があります。それは、「補助金支給が決まってから行った事業しか補助されない。」「基本的に精算払いになる」という事です。
 
これはどういう事かというと、補助金申請を出したとしても、正式に決まるまでその事業に着手してはならないという事です。

例えば、「看板を作りたいから補助金を申請しよう。」と考え、苦労して補助金の申請書を作ったとします。でも、正式に決定通知があるまでは看板を作ってはならないという事です。

そのため、補助金には応募から採択までのタイムラグがあるという事を知っておいた方が良いのです。(冷蔵庫が壊れたから補助金で買い換えようと考えても、採択されるまでの間、どうするかを考えなければならないのですね。)

また、精算払いという事にも注意が必要です。つまり、一旦は補助金が出る分についても立て替えて払っておく必要があるのですね。
  • 採択されるコツを書いちゃいます
さて、採用されるためのコツを、読者の皆様のために思い切って書いてしまいます。以下のような視点で採点されるのでそこを心がけて計画書を作ると非常に採択率が上がります。

まずは、前提条件として以下の点を押さえる必要があります。
補助事業を遂行するために必要な能力を有すること
小規模事業者が主体的に活動し、その技術やノウハウ等を基にした取組で
あること
そのうえで、次の点を押さえられれば加点されます。

①自社の経営状況分析の妥当性
 ◇自社の製品・サービスや自社の強みを適切に把握しているか。
②経営方針・目標と今後のプランの適切性
 ◇経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえたものとなっているか。
 ◇経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場の特性を踏まえているか。
③事業計画の有効性
 ◇事業計画は具体的で、実現可能性が高いものとなっているか。
 ◇事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。
 ◇事業計画に創意工夫の特徴があるか。
 ◇小規模事業者の活力を引き出すモデル事例となり、他の事業者の参考、励みになりえるか。
④積算の透明・適切性
 ◇事業費積算が明確で、事業実施に必要なものとなっているか。

 『小規模事業者持続化補助金 特設サイト内 募集要項より引用』http://www.jizokukahojokin.info/
さて、このように採点基準をかくと、「あれ、どこかの内部事情なのかな?」と思われた方もいるかもしれません。ただ、残念ですがこの情報は別に内部事情でも秘密を洩らしたわけでもありません。

このお話は、募集要項にしっかりと明記されているものになります。だから、ココを読んだからと言ってもすごーく有利になるという事はありません。(明記されている事なので引用の形式をとっています)

ただ、意外と募集要項などはしっかり読んでいる人が少ないものですので、補助金の利用を思い立った場合、しっかりと募集要項を読まれることをお勧めします。

また、繰り返しになりますが、お近くの商工会・商工会議所、中小企業診断士に相談してみるのが一番早いと思います。

あなたに説明してくれる人は、これらの募集要項はちゃんと読んでいるのでこの辺のポイントについては押さえて書類を一緒に書いてくれるはずですから。(読んでいますよね?)

なお、新しい募集要項が公表されましたら、募集期間についても追記します。 
法務・支援施策
2015年1月30日

根保証 | あなたがサインしようとしている契約書があなたの人生を暗転させるかもしれません

根保証
根保証とは、特定の債務だけではなく、継続的に発生する債務を限度額と期間を定めて保証するという約束になります。

(無期限で無制限に保証するといった包括根保証という制度は2004年に廃止されましたので、限定根保証の説明を書いています。これから根保証の説明をしていきますが、さすがに無期限、無制限に債務を保証するというのは酷すぎると皆さんも感じると思います。)
 
簡単に言い換えると、極度額○○円までは将来にわたって保証します。だから追加で融資されたとしても、極度額までは支払いますという事です。コワイデスネ…
さて、「絶対になってはいけないよ」と年長者から諭される保証人という約束ですが、これは、保証した債務が無くなれば一緒にその保証契約もなくなるものです。(これを難しい言葉で附従性と言います。)

具体的は、「100万円の債務を保証してください」と頼まれて保証人となったとしても、借りた人が100万円の債務を返し終わればそれで保証契約は終わりとなるわけです。

また、この場合、最悪でも100万円を返せば保証人としての義務は果たしたことになるので、通常の保証人の場合、保証する額が自分にとって致命傷にならない額ならば保証人になってもいいと考えられます。

(もっとも、どこまで保証することができるのかについての線引きは難しいですし、次から断りにくくなるといった事もあるので、先人の言うとおり、「保証人にはならない」とするのが賢明だとは思います。)
  • 通常の保証人とは根本的に異なります(悪い方に)
さて、通常の保証人について見てきましたが根保証を受け入れてしまった場合、このような常識は通用しません。というか、理解に苦しむほど保証人にとって酷な条件が付きつけられてしまうのです。

まず、根保証をする場合、極度額と期間というものが決められます。これは、この範囲内ならば債務を保証しますという意味です。

「ん?」と思われた方は鋭いですね。そうです、『具体的な●●という債務を保証する』という一般の保証人とは根本的に異なる契約形態なのです。条件としてはもっと酷で『いつからいつまでは、極度額までの債務を保証する』という契約になるのです。
  • 具体的には?
具体的に説明すると、上の例で「100万円の債務を保証します」という契約を結んだとしても、それが根保証の契約で、極度額が1,000万円だった場合、あなたが保証したのは100万円ではなく、1,000万円の枠になります。

そのため、保証を頼んだ人がいつの間にか1,000万円借りていて、その債務を払えなくなった場合、あなたに1,000万円の返済義務が生じるのです。

どうでしょう?厳しいですよね?「保証人でだまされたって言うけれども、いくら保証するかわかっているハズなんだから…」と思う方もいるかもしれません。

確かに、根保証でなければ、その通りなのですが、(よく読まなかった契約書に)根保証と書いてあったら思ってもみない額の債務を保証しなければならなくなるかもしれないのです。
  • 制度を運用する側(主に金融機関)の言い分は
さて、どう考えてもひどいやり口ですが、金融機関側にも一応言い分があります。それは、「毎回保証人契約をもらっていたら煩雑ですからね…」という事です。

通常の保証人の場合、債務を返済し終わったら保証契約は終わりになります。その為、再度お金を借りようと考えた場合、再び保証人に印鑑を押してもらう必要が出てくるのです。

そのような煩雑さを避けるため、『根保証』として、「極度額までは保証しますね」といった旨の契約をもらっておけばお互い楽ですよね?といった言い分なのです。

また、お金を借りる側にとっても、毎回ハンコを押してもらわなくて済むというのは非常に楽なのでそんなに悪くないと考えられます。

とすると、保証人だけが一人負けになる制度という事もできますね。 
  • 繰り返します
さて、本サイトは経営用語集なのですが、保証契約についてだけは客観的な立場ではなくみなさんに警鐘を鳴らす立場で書かせたいただきます。

というのは、当サイトは学生さんも良く読んでくれているので、この辺の致命傷になりかねない落とし穴については知っておいてほしいからなのです。残念ながら「知らなかった」では済まされないのが現実の世界ですからね。

(まんがで気軽に経営用語の中の人の、親しい人もこの根保証にやられてひどい目に遭いました。立派な銀行さんからの融資を保証したつもりだったのですが、根保証の契約だったのです。もちろんしっかりと契約書に目を通せば防げることだったとは思いますが、一体どれだけの人が契約書をしっかりと読んでいるでしょうか?)

金融機関も商売でお金を貸しています。そのため、基本的にはお金を貸したいんですね。そして、信用保証協会に債務の保証を頼んだり、不動産を担保にしたりと基本的に金融機関がリスクを負わないですむような仕組みは沢山あります。

また、国は経済を活性化させるために、無担保・無保証人でお金を貸すといった制度も色々用意しています。(マル経融資などですね)

しかし、これらの方策が使えない場合、保証人を探すようにお金を借りたいと思っていっる人に依頼するのです。

身も蓋もない言い方をすると、金融機関は、危なっかしくて貸せないような人や企業にお金を貸す場合に、人質として保証人を差し出すように要求しているのです。

あなたは、人質になるほどの恩義をその人に感じていますか?また、最悪の場合、自分の身代金がいくらになるか?(最大いくらの債務を保証するか)についてわかっていますか?

分かっていて保証人になるのならば、止めません。しかし、分かっていないなら一旦立ち止まって考えるべきです。そして、自分で判断することが難しければ(根保証と通常の保証の区別なんて普通はつきませんからね)専門家を頼ってみるべきだと思います。


普段はこのような事は書きませんが、本記事に限っては若い皆さんに読んでいただきたいと思っています。もし よろしければ共有していただけると嬉しいです。

商売をしていると保証人になって負った負債を返すのにいくら売り上げ増が必要かを姉妹サイトで解説してみました。
保証人にはなるなと良く言われますが、何がいけないのかを解説します
 
法務・支援施策
2015年1月26日

授権資本 | 取締役会決議で発行可能な株式数です(定款で定められます)

授権資本
授権資本とは、定款に定める株式の範囲内ならば、会社は取締役会決議で株式を発行することができるという制度です。

このように説明すると「あれ?株式を発行すれば会社は自己資本が増えるから、会社にとってはいいことなんだよね?だったら別に定款で定める必要なんかあるのかな?」と思われる方がいるかもしれませんね。

しかし、定款であらかじめ発行できる株式の総数を定めておくという事はある種の利害関係者(ステークホルダー)にとっては非常に重要なことなのです。
  • 株式が自由に発行できた場合
さて、株式が自由に発行された場合に困る人は誰でしょうか?

債権者はどうでしょうか?この人たちは自己資本が充実すれば、債権を回収し損ねる可能性が減るので特に困りませんよね?それでは、従業員はどうでしょう?また、課税当局は?取引先は?この人たちにとっても特に影響はなさそうです。

このように、株式が自由に発行されたとしても、あまり影響はなさそうですが、困る人たちもいるのです。

それは、企業の株主さんです。この人たちは自分の持っている株の価値が薄まるという可能性があります。(希薄化といいます)

しかし、株主の保護に主眼を置いて、ワザワザ株式の発行の度に株主総会を開催しなければならないとなると、資金調達が迅速に行えなくなるといった弊害が出てきます。

そのため、授権株式制度というものを作り、資金調達を取締役会の決議で迅速に行えるようにしつつ、株主の利益を守るといった方策が採られているのです。

法務・支援施策
2015年1月23日

TPP | 太平洋を取り巻く国々で自由貿易圏を作りましょうという発想です

tpp_001
TPPとは簡単に言うと太平洋に面する国々が集まって、モノやサービス、投資などがもっと自由に行えるようなルールを作り、また関税の撤廃などを行っていきましょうという条約のことを言います。TPPを言い換えれば、太平洋に面する国々が(環太平洋)、自由に貿易して一大経済圏を作り上げるために(戦略的経済連携)行うために結ぶ約束事(協定)のことですね。

このTPPを日本語で言うと、環太平洋戦略的経済連携協定。英語で表記するとTrans-Pacific Partnershipとなります。この英語名を略してTPPなのですね。
  • 関税の撤廃だけではありません
さて、TPPの話が出ると、「だって関税を撤廃するんでしょ?だったら国内の農業が…」といった事が言われることが多いと思います。

確かに、自由貿易圏を構築するために関税の撤廃が原則となっています。(もちろん少数の例外は認められます)

しかし、このTPPは関税の撤廃だけを目的としているわけではなく、投資やサービスの貿易についてのルール、環境基準や労働についての約束事についてもルール化されていくのです。

そしてその結果として、輸出額が増大し(本当だと思いますか?)日本経済にとって様々なメリットをもたらすことができると言われています。

一応、経済学的には関税があると不効率が発生して(例えば、関税が無ければ購入できるはずだった人が、関税分モノの値段が上がって購入をあきらめるといった不効率です)全体的には富が減少するとされています。

但しTPPへ参加する国にも、「食料は自国で確保しなければならない」とか「我が国は製造業が担っているんだ」「あの国がもっとウチの作物を買ってくれれば…」といった、色んな価値観・思惑がありますから「関税を撤廃することによって富が増える。ばんざーい」とは簡単にはいかないのです。
法務・支援施策
2014年12月22日

株主提案権 | 良い意見を提案して企業価値が上がれば株主みんなが幸せになるのです

株主提案権
株主提案権とは、株主が共益権として持っている権利で、一定の事項について株主総会の議題にする事について請求することができる権利のことを言います。

株主が、株主総会の議題を提案できるという事から、株主提案権というのです。端的に権利の内容を示した良い名前ですね。

さて、株主提案権ですが、どのような株主であっても行使することが出来るわけではありません。

例えば佐藤さんが、大きな会社の商号に自分の名前を入れて売名行為を図ろうと考えて「○○自動車は○○自動車佐藤にすべきです」などと提案しようとしたとします。

しかし、このような提案に一つ一つ対応していたらきりがないので、株主提案権を行使するためには条件が課せられています。

すなわち、総株主の議決権の1%以上を持っているか、300個以上の議決権を持っている場合(100株が単元株の場合、30,000株を持っている場合)にのみ株主提案は可能です。

また、急に言われても困るので(株主総会当日に言われても困りますよね?)株主総会の8週間前までに提案は行わなければならないともされています。
  • 現実にこの株主提案権は使われております
さて、「株式会社に提案するなんて本当にできるの?」と思われる方もいるかもしれませんが、実際にこの株主提案権は活用されています。

例えば、企業価値を向上させる為にアクティビストと呼ばれる株主集団が経営に関与するために用いたり、配当金の増額を迫るために増配要求をしたりといった使われ方です。

また、上の例のように商号の変更を迫るといった事も実際に行われています。興味のある方は調べてみると良いかもしれませんね。

もっともこういった要求は定款の変更が必要なので、成立するハードルはかなり高いハズですが…

まんがに出てきた言葉
取締役
キャピタルゲイン
法務・支援施策
2014年12月18日

共益権 | 自分が権利を行使することは皆のためになるのです(ゼロサムゲームではないのです)

共益権
共益権とは、株式会社の株主の権利として権利を行使した結果、株主全体の利益となるような権利のことを言います。

『共』通の利『益』となる『権』利、だから共益権といったイメージです。

さて、自らの権利を行使することが、共通の利益となる権利とはなんでしょうか?そういった者があると思いますか?それとも、「そんなことあるわけないよ。誰かの利益は誰かの損失だよ」といったゼロサムゲームの方が正しく思えますか?

と、答えの出にくいお話は止めにして、共益権の話に戻ります。
  • 具体例
共益権とは、権利を行使することが株主全体の利益につながるという事です。このことから、議決権を行使する事や、株主提案を行う権利が該当するとされています。

企業が上手く経営されれば株主は結果として株式の値上がり益からキャピタルゲインを得たり、配当金でのインカムゲインを得られるといった発想なのですね。

なんだかアクティビストみたいな考え方であるという事もできますね。

関連用語
自益権
法務・支援施策
2014年12月17日

自益権 | 自分の利益を追求するという大切な株主の権利です

自益権
自益権とは、株式会社の株主の権利として、自分の利益を追求するための権利の事を言います。端的に言うと、『自』分の利『益』を受ける『権』利から自益権なのですね。


株式会社の株主はボランティアで出資しているわけではなく、自らの経済的な利益を追求するために、株式に投資しているわけですから、こういった権利が認められなければそもそも制度が成り立たないと考えられます。
  • 具体的には
さて、具体的に自益権とはどのような権利でしょうか?以下、見ていきたいと思います。

まずは、配当を受け取る権利が挙げられます。これは「利益配当請求権」と呼ばれ、会社が儲かったときにその分け前を得るための権利です。インカムゲインを受ける権利ですね。

また、「残余財産分配請求権」といったモノもあります。こちらは、企業が解散するような事態になった際に、すべての債務を弁済した後に残る資産の分配を受ける権利です。

とこのように書くと、純資産の額を株主みんなで分けるような印象となりますが(貸借対照表上の資産から負債を引いたモノが純資産(自己資本)です)、換金できない資産もあれば、含み損益もあるので残念ながら一致しません。

このような権利は、行使すると株主自らの利益となるので自益権と呼ばれるのですね。

また、このほかに、株主が行使することによって自分だけではなく株主全体が利益を得ると考えられる共益権というものもあります。
法務・支援施策
2014年12月15日

直接責任 | 直接責任を取らなければならない場合があるのです

直接責任
直接責任とは、債務について債権者に対して直接の弁済義務があるような責任形態のことを言います。

出資金を放棄するだけで責任を果たすことができ、債権者が直接取り立てに来ないような株式会社の株主は、直接取り立てに来ないという点を指して間接責任と呼ばれます。(出資金の放棄だけで済むという点からは有限責任と呼ばれます。)

これに対して、直接債権者が取り立てに来るようなケースも想定されます。例えば、合名会社の社員(出資者)となっていたようなケースでは、無限責任が問われ、出資金をあきらめるだけでは足りず、自腹を切ってでも債権者に弁済することが必要とされます。

この際、債権者に直接支払わなければなりませんので、直接責任と呼ばれるのです。

なお、このまんがで言っている、合資会社の場合、有限責任社員は直接有限責任といった責任の形態となります。ちょっと違和感があるかもしれませんが、 責任の範囲に制限があるが直接責任であるといった形ですね。

また、持分会社には、合名会社、合資会社、合同会社といった形態があります。
法務・支援施策
2014年12月12日

間接責任 | 間接的に責任を取るという事は気分が楽なものです

間接責任
間接責任とは、債務について債権者に対して直接の弁済義務を負わないような責任形態のことを言います。

例えば、Aさんがある会社の株主で、更にその会社の取締役をやっていたとします。しかし、この会社は不況のあおりを受けて、B社からの債務を返済する前に倒産してしまいました。

この場合において、AさんがB社から直接債務を取り立てられないというのが間接責任となります。

Aさんは株式会社の株主ですので出資金をあきらめるだけで責任を果たした事になるのですね。(これを有限責任と言います。株式会社の場合有限間接責任なのですね。)

なお、こういったケースでB社から直接債務を取り立てられるような形態を直接責任と言います。もし仮にAさんの会社が株式会社ではなく合名会社だったりした場合、B社への負債はすべて弁済しなければなりませんし、(無限責任と言います)直接的にB社から取り立てられることになります。(これを直接無限責任と言います。) 
法務・支援施策
2014年12月9日

変態設立事項 | 通常の会社設立ではない方法です

変態設立事項
変態設立事項とは、株式会社の財産に大きく影響を与えるような設立事項のことを言います。

例えば、現物出資として、土地や棚卸資産が出資されるような場合。また、会社が設立される事を条件として財産を譲り受ける契約をする。発起人が報酬を受けたり設立費用について特別の定めがあるような場合がこの変態設立事項に当たります。

通常、株式会社が設立される場合、現金で出資されるため、出資金が500万円と言われれば500万円であると考えることができるのですが、変態設立事項の場合本当に出資されたお金があるかどうかが不明となるのです。

というのは、棚卸資産500万円分ですよと言われても、それが本当に500万円の価値があるかどうかわかりませんし、会社が設立されても本当に財産を譲り受けることが出来るかどうか分からないからです。

このような、変態設立事項を何の制限なく認めてしまうと、金銭で出資した株主と不公平になってしまいます。

極端な例を出すと、あなたが500万円出資した会社に対して、別の出資者が売り物にもならないような腐ったアンパンを「500万円分出資します」などと言って現物出資し、あなたと同じ権利を主張したらどうでしょうか?

明らかに不公平ですよね?

このような不公平が生じないように、変態設立事項については検査役の選任を裁判所に申し立てる必要が出てくるのです。

必ず検査役が必要なの?

とはいえ、専門家の証明を受けていたり、少額の場合はこのような手続きをする必要がないとされています。

具体的には、財産の価額が500万円を超えない時や、市場性のある有価証券で出資されていて、その時価を超えない金額であるとされた場合です。

また、弁護士さんや公認会計士、税理士さんのいずれか(不動産の場合不動産鑑定士さん)の証明を受けた場合にも検査役の証明は不要となります。
法務・支援施策
2014年11月25日

合同会社 | 株式会社に比べて自由度の高い会社形態です

合同会社
合同会社(LLC)とは、合資会社合名会社といった持分会社の種類の一つで、有限責任社員だけで構成される会社のことを言います。(ここでいう社員は従業員ではなく、出資者といったイメージです。)

この種の会社以外に、現行の制度では株式会社の設立が認められています。

さて、この合同会社は持分会社でありながら、合資会社や合名会社のように無限責任社員を置かなくても良いといった特徴があります。

また、株式会社は株主が会社を所有し、経営陣(取締役執行役)が会社を経営するといった風に所有と経営が分離しています。(もちろん、オーナー社長といった場合も多いのですが。)

しかし、合同会社のような持分会社は、少人数の者が共同して事業を営む際に便利な企業形態として制度がつくられているため、原則として所有と経営は分離されていません。

そのため、この合同会社では出資者である社員がそのまま業務を執行するとされています。つまり、出資者が経営をするという風に決められているんですね。
  • 定款で会社の運営を決めます
株式会社においても定款は非常に大きな位置を占めますが、合同会社は定款がすべてと言っても過言ではありません。

すなわち、株式会社では出資した比率がそのまま発言権の強さや利益の配分比率につながりますが、合同会社では自由に設計することができるのです。

例えば、貴重なノウハウを持っている人とお金を出す人。実際の事業運営に当たっては貢献度が半々であると思われるようなケースであっても、株式会社では出資者(お金を出す人)の方が多くの利益配分を受ける権利を持つことになります。

しかし、合同会社では定款で決めることによって、それらの比率を調整することができるのです。

また、定款の作成や変更は全社員が一致して決める必要がある為、後から沢山出資した人が「やっぱり利益配分は…」と言っても、ノウハウを持っている人の側が拒否することができるのです。

このように、定款で会社の運営を決められる点が合同会社の大きな特徴となっているのです。

関連用語・責任形態について
直接責任
間接責任
 
法務・支援施策
2014年6月6日

質権 | 手元にあるから、とりっぱぐれがないのです

質権
質権とは、債権の担保として債務者の品物を手許に置き、もし弁済されない場合に、この品物を使って優先的に弁済を受ける事ができる担保物件のことを言います。

はい、何のことを言っているのか、よく分からないですね。(経営マンガの中の人も法律を勉強した際、こういった難解な言葉遣いに苦労させられました。)

そこで思い切って単純化して説明をしてみます。

例えば、AさんがBさんに10万円を貸したとします。Bさんは少しお金を返すのが苦手な人だった場合、Aさんとしては本当にお金を返してくれるかちょっと不安ですよね?

そのため、Aさんは、Bさんがちゃんとお金を返してくれるまで、Bさんから時計を預かったとします。

このような時に、Aさんは質権という権利に基づいてBさんから時計を預かっているというわけなのです。そして、Bさんに対して「ちゃんと返してくれないと時計を処分してお金を回収するよ」という無言の圧力を加えて返済を促しているのです。
  • 他の人よりも優先されます
さて、この質権はモノを実際に占有する(つまり手元に置いておくという事です)という特徴のほかに、もう一つの特徴があります。

それは、債務が弁済されないとき(お金が返ってこない時)にはその手元に置いてあるモノから優先的に弁済を受けることができるという事です。

はい、また何を言っているか分からない説明ですね。そこで、こちらも単純化した例で説明してみます。

先ほどのAさんはBさんから結局お金を返してもらえませんでした。しかも、BさんはCさんから90万円の借金をしている事が判明しました。

AさんがBさんから時計をあずかっていない場合、Bさんからは全額が返ってこない可能性があります。Bさんが10万円持っていたとしても、それをAさんだけに返すわけにはいきませんよね。

でも、Aさんは時計を預かっているので、その時計を処分したお金で自分の貸しているお金を優先して回収していいのです。
法務・支援施策
2013年10月28日

債務免除 | 債務を免除する側も慈善事業ではないので利点を計算しています 

債務免除
債務免除とは、債権者側が債務を免除する旨の意思表示を行い、債務を一方的に消滅させる行為のことを言います。

債権を持っている側からすると、債権放棄に当たります。

債務免除ですから、債務を免除される側にとってはいいことであるという事ができると思います。

例えば、あなたの借りている住宅ローンや車のローンを、銀行側から急に「債務を免除しますので今後支払わなくて結構です」なんて言ってきたら、かなりうれしいですよね。(ブラックリストうんぬんは抜きにしてですよ。)

このように、債務を免除される側からすればかなりうれしい事なのです。
  • 慈善事業なの?
さて、債務を免除される側はそれでいいかもしれませんが、ワザワザ債務を免除する方はどうしてそのようなことをするのでしょうか?

企業の社会的責任(CSR)というやつで、債務に苦しんでいる企業や人を救いたいといった感じでしょうか?

いえいえ、別に慈善事業をやっているわけではないので、何のメリットもないのに債務を免除するような事は無いハズです。というか、経営陣が株主に無断で勝手にそんなことをしたら問題ですからね。(こういうのをエージェンシー問題と言います。)

その為、債務を免除するという行動にも冷静な計算が働いているのです。
  • 債務を免除する理由
まず一つ考えられる理由は、どうやっても回収する見込みがないような債権であるという事です。

「でも、いつか返してもらえるかもしれないから、債務免除などせず、債権を持っておけば?」と考える人もいるかもしれませんが、それは損になることがあります。それに、そういう意思決定の仕方はサンクコストに囚われた意思決定であるかもしれないのです。

例えば、100万円の債務免除を行い、それが損金として認められれば、100万円×税率分の節税につながります。

回収できない債権を放棄(債務免除)した場合、それを損金とする余地があるという事ですね。(場合によっては寄付金扱いされて、損金にならないというケースもありますが。)
 
次に、債務を免除した方が回収可能額が増えるというケースがあります。

例えば、あなたは、100万円の債権を持っているとします。でもそれを無理に取り立てようとしたら、確実に取引先は倒産し、どんなに多く見積もっても、5万円しか回収できないとします。

でも、50万円分の債務を免除すれば取引先の倒産は避けられ、50万円の回収ができるとします。

そういった場合なら、債務を免除する方が得になりますよね。

こういった風に債務免除をする側にとっても一方的なマイナスだけではないのです。
法務・支援施策
2013年10月25日

定款 | 組織の基本的なルールを書いておく、いわば組織のルールブックです

定款
定款とは、会社や様々な社団法人といった組織の基本的なルールのことを言い、組織の目的とか、組織の名前といった非常に重要な事項がこの定款の中で定められます。(定款は『ていかん』と読みます。)

そして、非常に重要な事項が定められるものであるため、定款の変更には社団法人であっても、財団法人であっても通常よりも重い要件が必要となってきます。

例えば、株式会社の定款の変更には株主総会での特別決議が必要であるように、そう簡単に変更することができないのです。
  • どんな内容でもいいの?
さて、定款には組織における重要な事項が定められるものですから、「何の決まりもなく自由に作っていいよ」という風にはいきません。

そのため、法律では『絶対に』定款に記載しておかなければならない事項といった事も定められています。

逆にいうと、絶対に定款に記載しておかなければならないことが書いていないような定款は(絶対記載事項が無い定款は)無効となります。

例えば、組織の名称(商号)は絶対記載事項ですので、名称(商号)が記載されていないような定款は、定款自体が無効というわけです。

また、「書いても書かなくてもいいよ」といった相対的記載事項というものも定められていて、こちらは書いていなかったら効果を発揮しないといったモノです。

例えば、株式会社における取締役の任期についての事項といった決まりがこの相対的記載事項となります。(これを利用して買収防衛策とする場合もあります。参考:期差任期制度
法務・支援施策
2013年10月11日

市場化テスト | 公共財を民間の力を活用して提供するのです

市場化テスト
市場化テストとは、公共財の提供を従来の行政だけではなく、競争原理を取り入れるため、民間業者と競争をさせて、品質面・コスト面で優れている方が提供するという仕組みのことを言います。

「競争がない状況では、どうしても現状に甘えてしまい、高コスト低品質のモノしか提供されない。そのため、競争原理を取り入れる」といった発想の方策です。

とはいえ、公共財はその性質上、市場に任せて置いたら供給されないか、供給されたとしても著しく量が少ないといったケースが多くなります。

(みんなが同時に使えるような『道』とか『街灯』といったような財なので、供給するのはいいのですが、お金の回収が困難なんですね。)
  • 民間に供給の責任を任せるわけではありません。
さて、公共財については上記のように完全に民間に任せていたら、供給量が著しく少なくなってしまうといったモノです。

その為、市場化テストと言っても供給の責任まで民間に任せるわけではありません。

あくまで供給の責任は官(行政等)が負っていて、その供給の仕方に民間との競争原理を持ち込もうという発想なのです。

例えば、公民館の窓口業務を民間との競争の結果、より安いコストを提案してきた○○社に任せます、といった事なのですね。
法務・支援施策
2013年10月8日

エンジェル | 個人投資家の力で経済を活性化させるのです!

エンジェル
エンジェルとは、創業まもないなベンチャー企業に対して自らの資金を投入したり、経営への助言を行うような個人投資家の事を言います。

創業間もないベンチャー企業は特に信用力や経営のノウハウといった経営資源に乏しいため、こういったエンジェルの存在は非常に貴重なものとなります。

例えば、信用力に乏しいため「うーん、オタクにはお金を貸すことはできませんね…」といった感じで負債(他人資本)を利用できないような企業にとって、「君の事業に投資するよ!」といった感じの個人投資家の存在はありがたいものだと思います。

このような、個人投資家が多くなれば、創業も増え経済も活性化するというと考えられます。

そのため、多くの国ではエンジェルに対して税制上の優遇措置を設けています。優遇税制をワザワザ作るくらいですから、非常に大切なものであると考えられているのですね。
法務・支援施策
2013年9月22日

社外取締役 | 社内事情に詳しくない人を取締役にすることに意味があるのです

社外取締役
社外取締役とは、取締役のうち現在や過去において、当該企業やその子会社で働いていない人(役員さんとかでもない人)のことを言います。

会社法的には『社外取締役(しゃがいとりしまりやく)とは、株式会社の取締役であって、現在及び過去において、当該株式会社またはその子会社の代表取締役・業務執行取締役もしくは執行役または支配人その他の使用人ではないものをいう(会社法2条15号)』と定義されています。

なんだか難しげな話ですが、簡単に言うと、企業の外部から来た人が取締役をやるので『社外』取締役という事です。
  • 『社内』から来た取締役
さて、どうしてワザワザ『社外取締役』などという用語があるのでしょうか?

それは、取締役には社内の人材を活用するケースが多いからです。社内の人材であれば、社内事情に通じていますし、社内に蓄積されたノウハウを使う事もカンタンにできます。

また、従業員が役員になって経営に関与できるという事は年功序列の究極の姿ですし、「自分もいつか役員になってこの会社を変えてやる!」なんて希望があると、企業で長年一生懸命働く強烈なインセンティブにもなりえます。
  • 『社内』取締役のデメリットと『社外』取締役のメリット
さて、このように色々なメリットがある『社内』取締役ですが、逆に言うと、企業内部からの人材であるという事がマイナスに働くこともあります。

例えば、客観的にみると、どうやっても復活するような余地がない部署であっても、「あそこの部署は不採算部署だけど、お世話になった人たちも多いし、あの人たちなら何とか立て直せるだろう(希望)」といった意思決定がなされる可能性があります。

そして、『社外』取締役ならこういった『しがらみ』は少ないと考えられるため、より客観的な意思決定が行われる可能性が高いのです。

まんがに出てきた用語
取締役会
法務・支援施策
2013年9月20日

労働債権 | 普通の従業員も『債権』を持つことがあるのです

労働債権
労働債権とは、企業が倒産したような場合に、未払いとなっている賃金等の権利のことを言います。

簡単に言うと労働者が持っている債権の事から『労働+債権』で『労働債権』なのですね。

「債権なんて大げさな…」と思う人もいるかもしれませんが、労働者は、事業者に対して労働を提供したわけですから、その対価を受け取る権利が発生します。

そして、その権利がまだ行使されていないわけですから、債権が発生していると表現する事ができるのです。

さて、この労働債権ですが、労働者としては特に担保を取っているわけではありません。そのため、いざ会社が倒産といった状況に襲われた際にはなかなか回収が難しくなってしまいます。

(担保を取っている債権の回収は容易ですが、担保を取っていないような債権については回収はなかなか困難になる場合があります。)

但し、「労働の対価だから、会社がつぶれたら、未払い賃金は諦めないといけないよね…」といった風に考えて泣き寝入りする必要は全くないですし、『未払賃金の立替払制度』といったモノも用意されています。

そのため、もし困った事が起こったら、諦めるのではなく労働基準監督署等に相談してみる事が大切です。
法務・支援施策
2013年9月13日

中小企業性業種 | 中小企業が製造の中心となっているような業種です

中小企業性業種
中小企業性業種とは、いわゆる中小企業の出荷額が全体の70%以上を占めるような製品の事を言います。

例えば、クルマとか鉄鋼などは大企業が作っているといったイメージはすぐに持てると思います。

このような大企業が主に生産するようなモノの逆で、中小企業性業種の製品群は中小企業が主に製造しています。
  • 具体的は?
さて、「車とか鉄鋼などを大企業が作るのは分かったけど、中小企業性業種って具体的になんなの?」といった疑問が生まれてくると思います。

そしてこの中小企業性業種の代表例としては、繊維商品や食料品などがあげられます。

イメージとしては規模の経済がモノを言う少品種多量生産の世界(鉄鋼とかクルマ屋さんの世界ですね)ではなく、小回りが利く方が強い多品種少量生産の世界の商品がこの中小企業性業種に当てはまります。

地元で多種多様な食料品を少量ずつ製造しているような業者が主となって製品を提供するといったイメージですね。
法務・支援施策
2013年9月10日

ロビー活動 | 目的のためには手段は選ばない!それがロビイストの仕事です

ロビー活動
ロビー活動とは、特定の主義主張を実現するために政府を動かすという私的な政治活動の事を言います。そして、この言葉は特に、アメリカにおける活動を指すことが多いようです。(英語ではlobbyingと表記されます。)

例えば、「赤いパプリカは許せない」といった主義主張を持った団体があるとします。(あくまでたとえ話ですからね。経営マンガ的には赤いパプリカも黄色いパプリカも美味しくいただきます。)

その団体はその主義主張を実現させるために『赤いパプリカ禁止法』を制定させたいと考えていたとします。

この時、政治家や官僚に対して非公式に働きかけて『赤いパプリカ禁止法』の制定を促すような活動をロビー活動と言うのです。

イメージとしては、議会といった公式の場ではなく、議会やホテルのロビーで私的に接触するといった感じです。

(あえて働きかけると言ったオブラートに包んだ言葉を使っています)

また、直接的に政治家や官僚に接触するだけでなく、マスコミに働きかけて世論を誘導するといった行為もこのロビー活動には含まれています。

(上のパプリカの例では、『赤いパプリカがもたらす環境破壊』なんて感じのキャンペーンをマスコミに行ってもらうといった感じですね)

なんだか、選挙という正当なプロセスを踏まずに、なりふり構わず自らの主義主張を通そうとするといった感じがしますね。

(重ねて言いますが、赤いパプリカも美味しいですよね。)また、ロビー活動を行う人をロビイストと言います。
法務・支援施策
2013年8月7日

契約自由の原則 | 例外のない原則は無いので、原則論だけを振りかざすと危険ですよ

契約自由の原則_001
契約自由の原則とは、私人間の契約は自己の意思に基づいて結ぶことができ、国家はできるだけこれに干渉すべきではないとする原則です。

これは、「『契約するかどうか』『誰と契約するか』『どんな契約を結ぶか』『どういった方法で契約を結ぶか』については原則として自由ですよ。」とする原則です。

そのため、基本的には、隣に住んでいるおじさんと口約束でどんな内容の契約を結ぼうが、遠隔地に住んでいる人と書面によってどんな内容の契約を結ぼうが、それは自由ですといった感じなのです。

また、契約を結ばない自由もあります。 
  • これは原則です
さて、複雑な現代において、原則という言葉には例外がつきものです。そして、この『契約自由の原則』についても例外が儲けられています。

例えば、当事者間の力関係に差があって、一方的に不利な契約を結ばせたりするようなケースや、公序良俗に反するような契約を『契約自由の原則』と言って放置することは決して適当ではないですよね?

例えば、働く人にとってなじみの深い『労働基準法』では、最低賃金や給料の支払い条件を法律で定めています。

このような制限をなくして『契約自由の原則』だけでやっていったら、立場の強い雇用主の都合で、非常に低い賃金で働くとか(これを防ぐために最低賃金があります)、お給料を現物支給するといった契約を結ばされてしまいます。(お給料も通貨で支払うという決まりがあります)

また、『契約自由の原則』ではどうやって契約を結ぶかが自由であるのが原則なので、口約束での契約も可能となります。

しかし、非常に厳しい義務を負ってしまう、『連帯保証』を行うような際には、口約束だけではダメであるとされています。(民法446条第2項に「保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。」と定められています。)

このように、様々な例外が定められているんですね。(それなので何か判断に迷うような事があったら法律の専門家に相談するという事が大切なのですね。)
法務・支援施策
2013年7月10日

フェアユース | フェアユースが認められると某著作権管理団体の仕事が増えそうですね

フェアユース_001
フェアユースとは、米国の著作権法で認められている、著作物の排他的権利を制限する条項の事を言います。

通常では、著作権は著者権者が独占的に利用することができるのですが、『公正な使用(fair use)』の場合には、著作権者の許諾を得なくとも、使用した人が著作権を侵害したことにならないという事です。

このフェアユースとしての利用は教育や批評などを目的としている場合があげられます。
 
例えば、あなたが教育目的で「○○という作品を生徒に見せよう。」と考えて実行したような場合がフェアユースとなるのです。

但し、具体的に「○○という行為ならセーフ」といったふうな具体的な基準が設定されているわけではないので、あなたの行為が実際にフェアユースとみなされるかどうかは、著作権者に訴えられた際に、判断されます。
  • 日本はどうなの?
さて、上の説明は米国の著作権法についての説明です。「じゃあ、日本はどうなの?」という疑問が出てくると思います。

日本では、フェアユースに該当する項目は限定列挙方式となっています。(著作権法30条~47条の3で列挙されています。一度目を通してみると思わぬ発見があるかもしれませんよ。)

例えば、演奏会等で音楽を使う場合でも、①営利を目的とせず②料金を徴収せず③さらに演奏者に報酬を払わない場合には公に演奏できるというような規定で限定列記されているんですね。(著作権法38条)

これは、米国の包括的な規定と比較して、判断に迷うケースは少なくなると考えられますが、適用範囲は少し狭い考え方になっているのですね。

※判断に迷う場合は、専門家に相談するようにしてくださいね。 
法務・支援施策
2013年7月6日

法定雇用率 | 障碍を持った人が働きやすい企業はみんなが働きやすい企業なのです

法定雇用率_001
法定雇用率とは、【障害者の雇用の促進等に関する法律】で、『従業員の一定割合は障碍を持った人を雇用しなければならない』と定められている割合のことを言います。
  • 経済的負担の面
独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構のWebサイトによるとこの法定雇用率を定めている理由として、
障害者を雇用するには、作業施設や設備の改善、特別の雇用管理等が必要となるなど障害のない人の雇用に比べて一定の経済的負担を伴うこともあり、「障害者雇用率制度」に基づく雇用義務を誠実に守っている企業とそうでない企業とでは、経済的負担のアンバランスが生じます。
障害者の雇用に関する事業主の社会連帯責任の円滑な実現を図る観点から、この経済的負担を調整するとともに、障害者の雇用の促進等を図るため、事業主の共同拠出による「障害者雇用納付金制度」が設けられています。
としています。どうやら「費用面での負担を社会全体で公平に…」といった考え方みたいですね。

そして、このような費用面での負担の公平化を実現するために、法定雇用率を満たしていない事業主から、『障害者雇用納付金の徴収』を行い、逆に法定雇用率を超えて、障碍をお持ちの人を雇っている場合には、『障害者雇用調整金の支給』を行っています。

また、『在宅就業障害者特例調整金の支給』といった制度も用意されています。こちらは自社で障碍者を雇わなくとも、障碍者の人たちに対して仕事を発注したら報奨金を支払いますという制度です。(『障害者雇用納付金の徴収』を行われている事業主については、その金額が相殺されます。)

また、現在のところ障碍者雇用の義務のない事業所であっても、積極的に障碍者雇用に取り組んでいるのであれば『報奨金』といった制度も用意されています。こちらにも、『在宅就業障害者特例報奨金の支給』という制度が用意されていて、自社で障碍者を雇わなくとも、障碍者の人たちに対して仕事を発注したら報奨金を支払いますという制度です。
  • ダイバーシティの面
さて、今までは経済的な面を主に書いてきましたが、障碍を持っている人を雇用するという事は、ダイバーシティー(多様性)という面でも有効であると考えられます。

というのは、障碍を持っている人の視点で働く場を見たときに、思いがけない改善のヒントがあるかもしれませんし、新製品のヒントなどもあるかもしれません。

そして何よりも、多様なバックグラウンドを持った人を尊重して働ける場を作ることが従業員満足につながり、組織の競争力を強めることにつながるのですね。

※2013年7月6日現在、常時雇用している労働者数の2.0%以上の障碍者を雇用してくださいとなっています。
法務・支援施策
2013年6月7日

ミニマムペイメント

ミニマムペイメント_001
ミニマムペイメントとは、クレジットカード等を利用してリボルビング払いを行う際に、毎月、最低限支払わなければならない金額のことを言います。

例えば、「5千円支払えば30万円の与信の枠内でお金を使っていいですよ。」といったイメージとなります。

さて、上の例だと「月5千円だけの支払いでよければ安心だな。」と感じられるかもしれません。でも、金利を考えてみたらどうなるでしょうか?
  • 30万円を借りてみたら
例えば、上の例で年利12%で30万円分をリボルビング払いにしたとします。(簡単に言うと30万円を借りている状態ですね。)

この時、5千円を支払ったら、どうなるでしょう?

「5千円の大きな部分が元本の返済に回るんじゃないの?」と考えた方。残念ながら不正解です。

実際には、今月は、30万円の借金から3千円の利息が発生していますので

【5千円-3千円(利息)=2千円】

の2千円しか元本が減りません。(単純化した例なので実際には異なる場合もあります。)

もちろん、ある時払いで、お金に余裕があれば大きい額を支払う事もできるのですが、ミニマムペイメントのみだといつまでたっても元金が減らないことが分かりますよね。
  • リボ払いはカード会社にとって…
さて、ここまでの説明で勘のいい人は、どうしてリボルビング払い(リボ払い)をカード会社が勧めてくるのかわかったと思います。

ミニマムペイメント分しか支払わない利用者が沢山いれば、カード会社が大きく儲けることができるからなんですね。

また、さすがに日本国内のクレジットカード会社は行わないと思いますが、支払い分より利息の方が多く、むしろ負債の額が膨れ上がるような返済方法を負の返済(ネガティブ・アモチゼーション)と言います。
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