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2017年12月12日

ロイヤルティ | (ほぼ)同音異義語ですが、経営用語的には使い分けないといけません

ロイヤルティ

ロイヤルティとは忠誠心のことを言います。そしてこの忠誠心は経営用語的には店舗やブランド、製品などに対して顧客が発揮してくれる忠誠心のことを言います。(なお本稿では2つの意味を解説します。)

忠誠心ですから、このロイヤルティが高ければ多少の価格や品質、納期に差があっても自社の製品を使ってもらうことができるというとてもありがたいものです。

また、このロイヤルティを人事分野で使う場合は、文字通り組織へ対する忠誠心を示す言葉です。

歴史ものを扱っているゲームで忠誠心が高い部下は裏切りにくいといった事を示すあのパラメータをイメージしてもらうと感覚がつかめると思います。

◆あれ、そういう意味だっけ?

このロイヤルティは英語表記ではloyaltyとなります。

なお、フランチャイズ等で本部に支払うロイアルティは、royaltyと表記され、ちょっと行動しやすい言葉になっています。

おそらく、ロイヤルティというとこちらの方が有名かもしれません。本部にロイアルティを支払っている等の言葉を聞いたことがあると思いますので。

これは、日本語ではrとlの区別がないのでほぼ同音になっており、ロイヤルティとロイアルティの表記も便宜的なものです。

そのため、同音異義語と割り切って文脈で区別するぐらいで考えていた方がいいかもしれません。

◆権利の対価の方は
さて、権利の対価で支払う方のロイヤルティは、特許権や商標権などの知的財産権に基づいて支払う形になります。

例えば、特許を実施する権利を与えられた側が、ロイヤルティとして支払う、商標権を使用することを許可された側がロイヤルティとして支払うといったイメージです。

そして、この意味でつかわれるロイヤルティはパテント料とかライセンス料とも言われます。同じような言葉があってややこしいですね。(厳密には異なるのですが、一般的な使い方としては同じような意味で使われています)

◆受け取る側に回るならどちらも高めることが大切
このロイヤルティですが、受ける側であればどちらも高めていくことが大切です。

忠誠心であれば高めることで顧客がほかのお店や製品に流出することが回避できますし、従業員であれば転職してしまう事を防ぐことができます。

また、権利使用料であれば、より価値の高い知的財産権を持ち、より価値の高い使い方をしてもらうことで受け取るロイヤルティを増やすことができます。



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2017年11月20日

エスクロー | ワザワザ第三者を間に入れて取引をすることに意義があるのです

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エスクローとは、売り手と買い手が第三者を介して決済を行う仕組みのことを指します。

仕組みとしては、第三者(主として金融機関)に買い手がお金を預け、売り手が債務を履行するなど条件を満たした場合に、売り手側に買い手側から預かったお金を送金するといった形になります。

もちろん、エスクロー業者となる第三者は金融機関だけでなく、民間の事業者がこのようなサービスを実施する事も可能です。

と、わざわざ第三者を介して決済をするなんて、手数料も余計に取られそうですし、その第三者が信用できるかどうかの調査も必要になって来そうです。そのため、そんな面倒なことをせずに当事者同士で決済をしてしまえばいいと思いませんか?

しかし、この第三者を通すという事が生きてくる局面もあるのです。
  • 取引相手が信用できない場合に生きてくる
信用できない相手となんて取引をしなければいいじゃないかというツッコミが聞こえてきそうですが、相対的に信用できない相手との取引というのは存在します。(参考:カウンターパーティーリスク

例えば、売り手の立場からすると、取引先へ対して納品したものの、相手が支払う前に倒産してしまうリスクがあります。

また、買い手の立場からすると、取引先から求められて支払ったものの、相手が納品前に倒産してしまう危険性があります。

これらの取引については、与信管理を徹底的にやるといった対応策がないわけではないのですが、どうしても限界があります。また、そのほかにも、取引の性質上そもそも相手を特的できないといったケースもあり得ます。
  • プラットフォーム運用者がエスクロー業者となるケースも多いです
例えば、ネット上などでのCtoC取引取引の場合、相手が信用できる人なのかそもそもわからないといった事が生じます。

そのような場合、CtoC取引のプラットフォームを運用する企業がその状態を放っておくと、

相手が信用できない


取引をするのが怖い


取引を止めよう

となってしまうので何らかの方策が必要です。レモン市場ならまだしも、市場自体が成り立たなくなる危険性があるのですね。

その場合、(得体のしれない取引先よりは相対的に信用できる)プラットフォームの提供業者が間に入って、エスクロー機能を提供して、取引を促すといった事が行われます。

この場合、買い手は一旦お金をエスクロー業者に預けるため、売り手は確実な代金回収が保証できますし、買い手側はもし品物が届かなかったら取引をキャンセルしてお金を取り戻すことができるので取引に係るリスクを大幅に下げることができるのです。

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2017年11月16日

黄金株 | 拒否権には黄金のような価値があります

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黄金株とは、種類株の内、株主総会または取締役会の決議について拒否権が付与されている株式のことを言います。(会社法108条1項8号)この種の株式は、定款に記載することが必要となりますので、買収防衛策として用いる場合には、あらかじめ株主総会の特別決議を経て定款に記載しておく必要があります。
  • 拒否権とは
黄金株とだけ説明されるこの種の種類株ですが、法律の条文では

株主総会(取締役会設置会社にあっては株主総会又は取締役会、清算人会設置会社(第478条第6項に規定する清算人会設置会社をいう。以下この条において同じ。)にあっては株主総会又は清算人会)において決議すべき事項のうち、当該決議のほか、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議があることを必要とするもの

と謳われています。

イマイチよくわかりにくいと思いますので思い切って意訳すると

定款に記載されている事項は『株主総会で決議』+『当該種類株(黄金株)の種類株主総会の決議』が必要である。


株主総会か種類株主総会どちらかで拒否されたら、実施できない。


事実上の拒否権となる。

といった感じです。
  • 例えば
例えば、あらかじめ定款に取締役選任は黄金株を保有している株主の種類株主総会が必要であるとしておけば、黄金株を保有している株主は事実上の拒否権を持つことができます。

このことから、企業買収の防衛策として用いることができるとされているのです。

これは仮に、普通株式を100%買収されたとしても、黄金株さえ確保しておけば、黄金株を保有している株主の種類株主総会で否決できるため、取締役選任を拒否することができるという事です。

このような種類株式の発行は株主間の平等といった原則に反しますが、敵対的買収については非常に強力な対抗策となります。

そのため、現経営者にとって非常に都合の良い制度となっています。
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2017年11月10日

バックエンドピル | 買収価格を高くして、買収を割に合わなくさせる防衛策です

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バックエンドピルとは敵対的買収に対抗するための方策の一つで、ある一定の条件を満たした際に、既存の株主に対して持ち株を現金や債券などに交換できるようにする権利を与えることを言います。Back-end pillと表記します。

いわゆるポイズンピルの一種ですが、ポイズンピルを用いることができない場合に、このバックエンドピルの活用が検討されます。

ポイズンピルは既存株主に時価より低い一定価格での新株予約権を与えるという、とても強力な買収な買収抑止効果を発揮しますが、その性質上、新株式を発行する余地がない場合には使うことができません。(参考:授権資本

ポイズンピルを使うことはできないが、敵対的買収から起業を防衛したいと考える場合に、このバックエンドピルの活用が検討されるのです。
  • 買収コストが上がる
敵対的な買収者は基本的には買収から何らかの形で利益を得ることを目的としています。その利益は、買収したのちに企業をバラバラに解体して売却することで実現することであるかもしれませんし、買収後に経営をテコ入れし、企業価値を高めることかもしれません。

その他にも、買収者の既存の事業とのシナジーを発揮して利益を上げる事かもしれません。

しかし、いずれの方策で利益を狙うにしても、買収価格以上の利益を上げることが必要となります。そして、買収価格が上がれば、得られる利益の額が同じでも買収案件の魅力は変わってきます。

例えば、1億円の利益を得られる企業買収を5千万円で実施する事ができるならば、その投資は前向きに検討されると考えられます。しかし同じ1億円の利益を得られる企業買収をしようとしたとき、相手側がバックエンドピルを活用して9千万円のコストがかかるようにしていたらどうでしょうか?

確かに利益は得られそうですが、買収に伴うリスクも存在する中で1千万円の利益を狙いに行くために買収をするかどうかは前者よりも慎重に検討することが必要となってきます。

このように、バックエンドピルは買収へ対しての抑止力を発揮する方策なのです。
  • 会社はだれのもの?
さて、このバックエンドピルは名目上株主の投資を保護するという大義名分があります。しかし、敵対的な買収者が企業を買収した場合には経営が改善され企業価値が高まる見込みが高い場合はどうでしょうか?

その場合、株主にとってバックエンドピルでいくばくかのお金をもらい(抑止力ですから実際に発動されるケースは少ないでしょう)現状の相対的に経営能力が劣っている経営者に経営を任せ続ける事が正当化できるでしょうか?

言い換えれば、現経営陣の保身のためにこのような方策を用いることが株主の利益につながるでしょうか?明確な答えは出ませんが、買収防衛策にはこのような疑問が投げかけられるのです。

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2017年11月9日

与信 | 誰にどれだけまで貸せるかを管理することはとても大切な事です

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与信とは、信(用)を与(える)と書くとおり、信用を与える行為です。そして、企業などの組織間で言うところの信用とは一言でいえばお金を貸すことなので、与信とはお金の貸し付けや売上債権の枠を与えることを指す言葉です。

お金の貸し付けの場合、100万円の貸し付けならば100万円分のお金を貸すので、とても分かりやすいのですが、売上後にすぐにお金を払わなくていいとする掛取引もお金の貸し付けの一形態です。

そのため、与信枠がある企業は現金取引ではなく、一定の時期をくぎってまとめて後払いをするような掛取引が認められます。
  • 管理が大切です
さて、このような与信ですが、本質的にはお金を貸すことと同義ですので、その枠を管理することがとても大切です。

せっかく売り上げたとしても、現金が回収できるまでは安心できませんので、信用リスクがある様な取引先については一旦認めた与信枠であっても削減してくようなことが行われる必要があります。

大きな方向性としては、しっかりと信用できるような経営が安定しているような企業については与信枠を拡大しながら取引自体も拡大していく必要があります。

一方、経営の先行きに疑問符が付くような企業に対しては、取引自体の大きさはともかくとして与信枠は削減していく必要があります。

取引自体の大きさはそのままに与信枠を削減するとは、具体的には現金取引の比率を増やしたり支払いサイトを短縮したりする方向になっていきます。(相手が応じるかどうかはわかりませんが)

また、担保を取ることができれば、仮に貸し倒れたとしてもその担保の価値分は回収できますので、交渉していく価値はあるでしょう。(現金担保なら価値が分かりますが、不動産や有価証券の場合は評価額の算定が難しいのである程度割り引いて考える必要があります。)

もっとも、かなり信用が棄損している時点になってから、担保の差し入れを要請することとなるため、実際には担保を取ることは難しいかもしれません。

参考
質権

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2017年1月23日

参入阻止価格 | あえて収益を減らしてでも安くするという価格設定もアリです

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参入阻止価格は、後発の同業企業が同じ市場に参入できないよう意識的に低く設定された商品や製品・サービスの価格を指します。

意図的にというところがポイントで、イノベーションの余地が少ない業種・業界で用いられることが多い価格政策となります。
  • 先発企業にとっては
先発企業はすでにその商品・製品やサービスについて相当量を供給しているため、経験曲線効果によってコストが低減されています。(同じものなら累積でたくさん作っている企業の方がコストが安いという経験則)

また、これから参入してくる企業よりも生産設備等の規模が大きいのが普通ですから規模の経済も効きます。

そのため、先発企業がその優位性を生かすために、あえてもうけを少なくしてでも安く供給するといった価格戦略となります。

主な目的は、後発企業の参入を阻止して市場シェアを維持することがです。
  • どのくらいの価格に設定するかの判断はむつかしい
顧客にとっては低価格であることがメリットとなり、商品やサービスを購入してもらう機会が増えます。

しかし、あまりにも安く設定しすぎると、利益を圧迫してしまい、赤字になることも考えられます。

そのため、この参入阻止価格をつける場合、採算ぎりぎりの価格設定になることが一般的だといわれています。なお、相手側のコスト構造が予想できるのなら、相手の採算ラインを下回るギリギリの線にできれば利益を最大化することができます。 
  • 根拠のない参入阻止価格は自分の首を絞めます
前述のような経済的効果(規模の経済・経験曲線効果)などをしっかりと織り込み、戦略的に参入阻止価格を設定するならば許容されます。また、あえて低価格をつけることで長期的に競争者が現れなかった場合の利潤が、短期的に高収益を上げる事よりも望ましいと判断できるのならば、こういった方策はありでしょう。

しかし、あまり計画性を持たずに実施した場合には、その製品群は低収益となってしまいますし、一般的には、一度下げた価格は再び上げることはむつかしいため、もしこのような価格政策を実行する場合にはよく考えて対応する必要があります。

なお、あえて価格を安くするという点ではぺネトレイティングプライスに似ていますが、目的が違います。 
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2016年3月11日

決済リスク | 確実にお金を払ってもらえるとは限らないリスクです

決済リスク
決済リスクとは、資金の決済が予定通りに行われないリスクの総称です。

売買相手方の破綻などによって決済が不履行となる信用リスク、売買相手方から予定された証券や代金を受け取ることができず決済が不履行となる流動性リスク、一つの決済不履行が他の決済にも影響し、結果決済システム全体あるいは金融システム全体を麻痺させるシステミックリスクなどが該当します。

 
例えばA社がB社に商品を売り、代金は来月受け取るという契約を結んだとします。このときA社はB社から代金を回収するまでの間「B社が倒産し、代金を回収出来なくなるリスク」「代金の受け取りが1週間遅れてしまうリスク」「B社から代金が回収できないことで資金不足になり、他社に代金を支払えなくなってしまうリスク」など決済に伴う様々なリスクを背負うことになります。これらが決済リスクです。
 
現代社会においては各企業・金融機関は多数の相手と取引を行っていることが多く、そのため一箇所で起きた支払不能等が瞬く間に他に波及する危険性もあるのです。

 
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2016年3月6日

サービスリカバリー | 適切な対応が大切です

サービスリカバリー
サービスリカバリーとは、サービスの失敗に対する対応のことです。

組織がサービスの提供に失敗したことで失った顧客の信頼を回復させるために行う活動のことを指し、顧客のクレームや製品の欠陥が発生した際、それに対して素早い謝罪や原因調査、保証を行うなどの活動が該当します。
 
例えば、ある小型冷蔵庫から発火事故が起こったとします。

調査の結果、その発火事故が『庫内にある冷却器に大量の霜が付いたことで、温度調節をする部品の内部に水が入り、発火した』ということが分かった場合、メーカーは不具合が発生したことに対するお詫びや、発火の原因、そして発火を防ぐため、原因となる部品を無料で改良したものに交換することなどを、テレビや広告を通じて消費者に呼びかけるという活動を行います。これがサービスリカバリーです。
 
優れたサービスリカバリーは、一度不満経験を持った顧客の好感度を以前よりも高め、その結果、再購買確率を高めることに繋がるとされており、企業にとって戦略的にも重要な位置づけを占めるべきと言われています。

■適切な対応が大切です

サービスリカバリーを適切に行わなかったときには、その企業が築き上げてきた目に見えない信頼を損なってしまうことにつながります。

今日では、悪い評判は非常に素早く伝播しますので、対応を誤ると命取りになる可能性すらあります。(組織自体の評判を損なうリスクをレピュテーションリスクといいます。)

しかし、適切な対応を行うことができれば、サービスを失敗したことによって不満を持っていたお客様が当社の熱烈なファンになってくれるといった可能性もあります。

上で述べたように、問題を起こしてしまった顧客に対して、その問題を帳消しにできるような適切な対応を行えれば、むしろ「あの会社は、問題が起こっても適切に対応してくれる。むしろ、安心な会社なんだ」といった形にファンを増やす事にもつながります。

そのため、適切な対応が大切なのですね。


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2015年12月28日

スクイーズアウト | 少数株主を締め出して経営を楽にする方法です

スクイーズアウト

スクイーズアウトとは、企業買収などで少数株主を排除して、対象となる企業を完全子会社化する事を言います。英語ではsqueeze outと表記されます。

スクイーズアウトと言った言葉が締め出すといった意味であることから、合併の際に(少数株主を)締め出すといったイメージとなります。

■どうして完全子会社にするの?


さて、株式の過半数を保持していれば、取締役の選任が行えるので、会社の経営権が手に入ります。また、株式の3分の2以上を保持していれば特別決議が行えるので、定款の変更や事業の譲渡等が行えます。

そのため、ワザワザ完全子会社にしなくとも良いと考えられるかもしれません。

しかし、完全子会社化しておけば、株主を管理するコストも削減できますし、株主総会の招集手続きを省略することも可能となります。(持ち回り決議が可能となりますので)


■相手が売らなければそれまで?


とはいえ、株式ですから相手が売却に応じなければどうにもならないのでは?と考える方もいるかもしれません。

「どんなに高額の買い取り希望を出しても、相手が売ってくれなかったらそれまで」ですよね?

しかし、そんな事を言っていたらスクイーズアウトはかなり難しくなるため、方法が用意されています。

■定款を変更して

まず、親会社は多数の株式を持っていることが想定されますので、定款変更が可能となります。

そして、定款変更ができるのならば、種類株の発行と全部取得条項付き種類株式方式を組み合わせて、少数株主が持っている株式を金銭を交付することによって取得する事ができるのです。

(もちろん定款変更には特別決議が必要なので議決権の3分の2以上を押さえていないとこの手法は採れません)
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2015年12月16日

タイムマシン経営 | 時間をさかのぼるというビジネスの必勝法があります

タイムマシン経営
タイムマシン経営とは、遠隔地で成功したビジネスモデルを地元に持ち込んでくるといった経営手法のことを言います。

既に成功している先進的な事例を持ち込むわけですから、圧倒的に有利な状況を構築できるというわけです。

一昔前では地方都市に東京で流行っているビジネスモデルを持ち込んで設けたといった話を聴くケースも多かったですし、ちょっと前にはアメリカで流行っている先進的なWebサービスを日本国内にローカライズして持ち込むといった事が盛んにおこなわれていました。

このことを指してソフトバンクの孫正義社長はタイムマシンで未来からやってきて商売をするようなモノだとして、タイムマシン経営と読んでいるのです。

■時差はまだ存在している

近年ではWebサービスの分野で『時差』は縮小していると言われています。

アメリカで流行っているサービスを国内に持ち込むといったビジネスモデルは言葉の壁という参入障壁があったため強力に機能していた時代がありました。

しかし、クラウドソーシングでの翻訳サービスや技術革新による機械翻訳精度の向上などで言葉の壁がだんだん取り払われてきている今日においては、「そんなに日本で流行るなら、自分たちも日本に進出してみるか」といった意思決定が比較的簡単にできるようになったため、この種の分野でのタイムマシン経営は成り立ちにくくなってきていると言われています。

しかし、この種のビジネスの必勝法は未だ輝きを失っていません。

日本のビジネスモデルを新興国に持ち込むとか、都会のビジネスモデルを地方に持ち込むといった手段はいまだに健在です。また、人口減に直面した地方でうまく行くビジネスモデルがあればそれは都市部における未来の姿なので、地方のビジネスモデルを都市部に導入するといったタイムマシン経営も成り立つはずです。

あなたならではのタイムマシンをぜひ見つけてみてください。
 
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2015年10月16日

サードパーティ | 第三者を指す言葉で、ある製品の周辺機器等を開発するメーカさんとかが該当します

サードパーティ
サードパーティとは、第三者を指す言葉です。とはいえ法律用語といったニュアンスではなく、IT技術用語として使われるケースが多くなります。

例えば、PCのOSを販売している会社があり、それを購入する人がいるとします。こういった人たちを当事者と捉え、それに対して、自社のソフトウエアや製品を第三者的に供給する人をサードパーティと呼ぶのです。この使い方では、当事者に対しての第三者的な意味でサードパーティと呼ばれるのですね。

その意味で、別に数を数えているわけではないので、基本的にはファーストパーティやセカンドパーティなどといった人たちは出てきません。

(ごくまれに製品の供給者をファーストパーティ、顧客をセカンドパーティと呼ぶ場合もあります。)

また、フォースパーティもフィフスパーティも一般的な用語としては出てこないのです。(企業名として絶対ないとは言いませんが、一般的な経営用語的にはそのような言葉はあまり用いられません)

■当事者でない人たち

さて、ある製品やサービスの供給者と顧客が当事者であると捉えた場合に、その当事者以外をサードパーティーと呼びます。

そのため、IT業界以外でも、物流関係ではサードパーティロジスティクスなどといった用語も生まれています。

こちらの言葉は、物流業務に強みを持っている企業に、自社の物流を任せ、自社は自社の強みに集中するといった経営の方向を指す言葉です。3PLなどとも略されますが、基本的には、サードパーティを第三者といったニュアンスで使っている感じになります。

このように、サードパーティというとなんだか難しそうな言葉ですが、当事者以外をサードパーティと言うと覚えておけば大丈夫です。
 
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2015年10月13日

中間持株会社 | ワザワザ中間持株会社である旨を言われることはほとんどありません

中間持株会社
中間持株会社とは、親会社(持株会社)の傘下で複数の企業を支配するといった持株会社のことを指します。この種の持株会社は親会社ではない持ち株会社くらいのとらえ方がしっくりくると思います。

例えば、中間持株会社が事業持株会社になるケースもあります。このような場合、親会社があって、中間に中間持株会社がグループ経営のうち、一定の分野について自社も事業を経営しながら、傘下の子会社(親会社からすると孫会社)を支配するイメージです。

■具体例は?

このような事業持株会社が中間持株会社となる例として、ソニーの音楽部門を束ねるソニー・ミュージックエンタテインメント社などがあげられます。

また、中間持株会社を純粋持株会社として設立し、ある一定の事業グループを束ねて支配させるようなケースもあります。こちらの例は、小田急電鉄の箱根関係の事業を統括する小田急箱根ホールディングスなどとなります。

■あまりメジャーな分類ではありません

事業持株会社、純粋持株会社金融持株会社などといった分類と比較して、あまり言及されることがない分類ですが、(この分類がよくつかわれるのなら、中間持株会社でない持株会社について、特別な名前が与えられているはずです。)こういった分類も存在しているのです。


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2015年10月9日

決済 | 取引を終了する事を指す言葉を決済と言いますが、同音異義語があるので文脈で判断しましょう

決済
決済とは、代金の支払いを行い、一連の取引を終了させることを指す言葉です。物やサービスを購入し、最終的にお金を支払うことを「決済する」と表現します。

物やサービスの取引がわかりやすいのですが、債券や株式を購入した際にも決済は行われます。この場合、最終的に現物株や債券などの権利を引き渡し、引き渡しを受ける側がお金を支払う事で決済とされます。

このような場合、一連の取引がお金の支払いと権利の引き渡しで終了するため、決済となるのです。

なお、同音異義語に、決裁という言葉があります。こちらは、物事を決めることを指すので、「社内のけっさいが…」などと取引先の担当者がいったのならば、社内で決めてもらわないといけないといった意味になります。(決裁の意味でつかわれています。)

また、「社内でこの件をけっさいするけっさいが下りた」などという場合には「社内でこの件の代金を支払う(決済)の意思決定(決裁)が行われた」といった意味になります。
 
同じ読みですが、意味が違うので誤変換に注意したい言葉ですね。(まんがで使用例を書いていますので、漢字に注意して読んでみてください。)
経営
2015年10月7日

金融持株会社 | 金融関係の持株会社には特別な名前がついています

金融持株会社
金融持株会社とは純粋持株会社の中で、子会社が金融事業を行っている企業のことを指す言葉です。この種の持株会社は純粋持株会社が我が国で解禁された後もしばらくは禁止されていました。

このような持株会社の形態は現在は解禁されていますが、2015年現在、金融持株会社は一定の業種しか企業を支配することは認められていません。

そのため、金融持株会社である○○銀行ホールディングスといった企業が、一般の○△製麺や○×自動車を傘下に置くことは認められていないのです。

■証券会社や保険会社等を傘下に収める金融グループ

そのため、現在の金融持株会社は、証券会社や保険会社(損害保険会社や生命保険会社)等を傘下に収めている金融グループの親会社となっています。

このように色々な制度の中運用されている会社形態なのですね。

なお、持株会社についてはマンガに埋め込んだ通り、下図のように整理することができます。

 持株会社体系図

持株会社は、事業持株会社と純粋持株会社に分類され(持株会社自体が事業を営んでいるか否かの分類なので必ず二分されます、純粋持株会社の中で特に子会社が金融事業を営んでいる場合、金融持株会社となります。)

 
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2015年10月5日

純粋持株会社 | ○○ホールディングスといったかつては禁止されていた企業形態があります

純粋持株会社
純粋持株会社とは、みずからは本業となる事業を営まずに、他の会社を支配することを目的として営まれる会社のことを言います。
この純粋持株会社は○○ホールディングスといった企業のイメージで、自社では事業を行わずに、株式を持って他社を支配することを仕事としている感じです。


このような持株会社は、かつては禁止されていました。というのも、巨大な企業グループが生まれると、公正な競争が阻害されると考えられていたからです。(事業持株会社は従来から認められていました。)

戦前の財閥のような巨大企業グループが再び生まれないようにとの意図で、独占禁止法で禁止していたのです。

しかし、このような制限を加えることで様々な弊害が生じてきたため、解禁されたとの経緯があるのです。

■グループ経営

このような持株会社を立ち上げる事により、M&Aなどがやりやすくなるといったメリットがあります。

というのは、純粋持株会社が親会社とはなりますが、子会社間は並列の関係となるため、買収される方の企業の抵抗感が薄れますし(ある日、自社がライバル企業の傘下に入るよりも、共同で親会社としての純粋持株会社を立ち上げる方が心理的な抵抗感は少なくなりますよね)、あくまで別会社になるので、良くも悪くも旧会社の人事制度を温存できます。

また、こういった合併ができれば、範囲の経済規模の経済を獲得することにもつながりますしその結果、シナジーを獲得することもできます。

このように、純粋持株会社にはとても強力なメリットがあるのですね。
経営
2015年10月4日

事業持株会社 | ニュースでよく出てくる持株会社にも色々な種類があるのです

事業持株会社
事業持株会社とは、自らも本業となる事業を行っており、さらに、他の企業の株式を持って、他の企業を支配している企業のことを言います。

イメージとしては、親会社といった感じですね。

例えば、石川島播磨重工といった自ら事業を行っている大企業のような感じです。(自らも事業を運営していますし、IHI運搬機械などといった企業を支配しています。)このような企業は自らも事業を運営していますし、さらに持株会社として子会社の株式を持って支配しています。

また、自動車メーカーが子会社の部品メーカを支配する、商社が子会社としていろいろな事業を行っている企業を支配するといった形がこの事業持株会社に該当します。

あまり持株会社という言葉で連想できる形と、合致していませんが、このように、事業持株会社といった分類があるのです。

このような事業持株会社は、自社でやっていた事業を子会社として独立させたり、別会社を買収したりすることにより生まれます。

■事業を行わない持株会社もあります

さて、事業持株会社と言う用語がわざわざ用意されているという事は、事業を行わない持株会社もあるという事の裏返しです。

そして、自社は事業を行わないような持株会社を純粋持ち株会社と言います。

単に持株会社という場合には、こちらの純粋持株会社の形態を指す事が多いので注意が必要ですね。
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2015年9月28日

デコンストラクション | 『脱構築』と言われても何のことか分からないですよね。

デコンストラクション
デコンストラクションとは、経営を取り巻く既存の構造を別の視点から見ることによって、新しい事業構造を作り出すことを言います。

例えば、経営を取り巻く既存の構造としてお店を持っている企業があるとします。そのお店は、先代が仕入れたよく分からない商品が多量に残っていて、不良在庫に苦しめられているようなケースです。

このような場合、経営を取り巻く既存の構造ではその企業にとっては在庫コストが多量にかかっているわけですから、マイナスです。

しかしこのような経営を取り巻く構造を別の視点から見て、「確かに死筋だけど、よく見たら面白い商品が沢山ある。だったら、これを従来の商圏にとらわれないで、インターネットで販売するとよいのではないか。」と考えてECサイトを構築するようなイメージです。

もともと、『脱構築』(『デ』が否定の意味で、『コンストラクション』が構築だから、そのままですね)と表記される哲学用語だったものが転じて経営用語となった例です。

(このような言葉を使わなくても、無意識に実践している企業が多そうですね。)
 
経営
2015年8月27日

持株会社 | 事業持株会社は実はそんなに珍しくない形態です

持株会社
持株会社とは、株式会社の株式を投資目的ではなく、その会社を支配する目的で持っている会社のことを言います。

株式を持っていると株主総会での議決権を得ることができます。そして、その議決権の過半数を持っていれば、一般的な事項についての普通決議ならば自らの思い通りにできますし、議決権の三分の二以上の株式を持っていれば重要な事項について決議する特別決議を自らの意志だけで行う事ができます。

※特別決議では、定款の変更や、事業譲渡なども行えます。

このように株式を持っていれば相手の会社に対して議決権を行使できるのですが、その議決権の行使によって、相手の会社を支配する事ができます。

例えば、普通決議が自らの意志のみで行える過半数の株式を押さえれば、取締役の選任が自由にできます。そして、取締役を自由に選任できるという事は、会社を支配することができるという事です。

  • 持ち株会社にも種類があります。
このように、相手の会社を支配することを目的として株式を持つのが持ち株会社ですが、この持ち株会社には種類があります。

それは、事業持株会社と金融持株会社、純粋持株会社です。

事業持株会社は、自らも事業を実施します。事業を営む企業が子会社を持っているようなイメージとなります。

例えば自動車メーカーが子会社として部品メーカーを支配するといった場合、親会社の自動車メーカーが持株会社となります。

あまり持株会社といった言葉の響きが似合わない感じがしますね。
金融持株会社は、支配する子会社が金融系の企業のみである場合が該当します。大きな銀行や証券会社を○○ホールディングスといった企業が支配しているような感じです。

巨大金融グループといったイメージで、この金融持株会社は持株会社といった響きがしてきますね。
純粋持株会社とは、持株会社自体は事業を行わず、企業を支配することを主な事業としているような会社のことを指します。
  • 持株会社のメリットは
企業グループ全体がある程度同じ方向を向いていた方が、より強力な力を発揮できるといった事はなんとなく理解できると思います。

範囲の経済を追求し、グループ内でシナジーを求めるといった感じでしょう。

また、規模の追求を一社でやらずに、あえて別企業とする事で、グループ内の特定の企業が大規模な損失を発生させても、通常はグループ内他社には波及しませんし、グループ内の企業は経営的に独立しているので、経営責任が明確になるといった利点があります。
  • 持ち株会社のデメリットは
これらのメリットに対し、グループ会社で事業をやる場合には、グループ会社間の連携が一社で運営する場合と比較して取りにくいですし、同じような事業をグループ内の他社がやっていることにより、グループ内で競合してしまうといった問題点もあります。
経営
2015年8月25日

アグリビジネス | 古くて新しいなんて陳腐な言葉を添えたくなる領域です

アグリビジネス
アグリビジネス(agribusiness)とは、農業関連産業を示す言葉です。アグリカルチャー(agriculture:農業の意)+ビジネス(business:商売の意)を組み合わせた言葉と思っておけば覚えやすいと思います。

と、なんだか気取った言葉ですが、農業関連産業ですから、農薬や肥料。鍬や鎌、コンバインといった農機具、種や苗といった種苗。農産物の流通(八百屋さんや青果市場、直売所)や加工(落花生屋さんとかですね)などが含まれる言葉です。

数百年前までなら、いちいちアグリビジネスと総称せずとも、かなり多くの産業がこのアグリビジネスだったと捉えることができます。

社会科の事業で習った大規模なプランテーションもアグリビジネスと言えますし、近年では、バイオテクノロジーの領域も、農業関連産業といった切り口では含まれてきます。(遺伝子組み換え作物などは完全にこの領域ですね。)また、新しい分野では植物工場といったキーワードもアグリビジネスの中に含まれます。 

このように、非常に古くから存在する領域でありつつも、やはりそうはいっても農業は非常に重要な産業分野なので注目を集めつつ有る領域であるという事ができるのです。

陳腐な言葉を使うならば「アグリビジネスは、古くて新しい領域なのです。」という事ができるのですね。
経営
2015年5月14日

ピュアカンパニー | 単純に規模の拡大を志向すれば良いというものではありません

ピュアカンパニー化
ピュアカンパニー化とは、企業の組織が多角化し複雑化していく中で、その弊害が目立ってきた時に、特定の分野に集中的に経営資源を透過し、企業にとって最適な範囲での経営を実施することを指す言葉です。

企業の規模が拡大して、多角化すると範囲の経済シナジーと呼ばれる相乗効果が生まれてくると言われています。いわば、こういった拡大方向は、企業戦略上のセオリーだったのですね。

しかし、ある範囲を超えて企業の活動領域が拡大した場合には意思決定が遅くなるであったり、組織内での意見調整が難しくなるなどといった弊害が見られてきます。

「このハンコはどうして必要なのかな?」とか「あの話なら○○課長に話を通して、そのあと、関係会社にも声をかけて…」などといった風に、明らかに必要以上の調整が必要になってくるといった現象を経験したことがある人もいるはずです。

このような調整などに時間をかけているという事は、その分時間がかかって、納期が遅くなったり、コストが余計に係ったりとお客様に対しては関係のない部分で自社の競争力を殺いでいる事につながっているのです。

こういった弊害をシナジーに対してアナジーと呼ばれるのですが、このようなアナジーが目立ってきた際に、初心に戻って競争力のある分野に特化する方向を探るといった考えをピュアカンパニー化と呼ぶのです。

会社(カンパニー)を複雑なものから純粋にする(ピュアにする)ことからピュアカンパニー化と呼ばれるのですね、。
経営
2015年4月30日

レスポンシビリティ | 仕事をしようとする際には責任はつきものです

レスポンシビリティ
レスポンシビリティとは一般的には責任と訳される言葉です。企業では非常に重視されている概念です。(この言葉を使わないにしても、責任は重視される考え方ですよね。)これを英語で表記するとresponsibilityとなります。

さて、組織で働いていると、仕事を依頼したり、逆に仕事を依頼される事が出てくると思います。

そして、その仕事を相手が受託した段階で、仕事を完遂するという責任(レスポンシビリティ)が発生するのです。

難しい言い方をあえてしましたが、「誰か、このパンを3丁目の田中さん宅に配送してくれないか?」との問いに、あなたが「わかりました、私が対応します」と仕事を受けた段階で、あなたには3丁目の田中さん宅にパンを配送する責任が生じるわけです。

そして、その責任を果たすことが当然の事として期待されてくるのです。
  • 責任と説明責任
さて、このレスポンシビリティによく似た言葉でアカウンタビリティといった言葉があります。こちらは説明責任と訳される言葉で、単に責任を果たすだけではなく、それを説明するという責任もあるんだよといった概念です。

上の例では、3丁目の田中さん宅に配送するにしても、どのような経路で配送するのか、しっかりと安全性に配慮して運転をしているのかといった風に、配送するといった責任を果たす事に加え、その業務が適切である旨の説明をする事が求められるのです。

関連用語
経営
2015年2月10日

移動障壁 | 違う戦略を採るのは簡単ではないのです。成功していると特にです

移動障壁
移動障壁とは、ある特定の戦略を採っている企業が、別の戦略を採る事へ対する難易度を示す言葉です。

例えば、小売業という事業を考えてみたいと思います。

一口に小売業と言っても、高級品を扱うお店、低価格品を扱うお店。若い人向けのお店、シニア向けのお店など、様々な切り口が考えられますよね。

それでは、ある特定の領域で成功した企業が別の領域で事業をしようとしたらどうでしょうか?

具体的には、シニア向けの低価格品を扱うお店が若い人向けの高級品を扱いたいと考えたとします。どうでしょうか?

接客方法は従来のシニア向けで大丈夫でしょうか?低価格品を売るような陳列方法で大丈夫でしょうか?若い人が好む商品を仕入れる事は従来の仕入れルートで可能でしょうか?
 
ちょっと考えるだけでも色々問題がありそうですよね?そして、このように、従来の戦略的なポジションから別の戦略的なポジションに移ろうとする際に生じる問題、障壁を移動障壁というのです。

但し、上の例でも、資金という経営資源には色がついていないので活用することが可能です。また、経理や総務といった間接部門のリソースもそのまま利用することができると考えられます。

さらに、既に持っている配送網や販売管理等のシステムも活用できると考えられます。(こういった考え方を範囲の経済と言います)

このように、別の戦略を採ろうとした際には、確かに移動障壁といった壁はありますが、逆に一から始めるよりも有利に働くような要素もたくさんあるのです。

また、低価格路線から高価格路線に舵を切る行為はアップスケール化という言葉があるように、割と一般的な戦略となっています。

様々な障壁
参入障壁
撤退障壁
経営
2015年1月15日

アカウンタビリティ | 説明責任というもっとも基本的でとても大切な責任があります

アカウンタビリティ
アカウンタビリティとは、説明責任のことを指す言葉で、利害関係者(ステークホルダー)に対して自らの行動を説明させる責任のことを指す言葉です。そして、主にその説明は財務情報といった形を取って行われます。

今日の株式会社は、活動範囲が広範にわたっており、またその額も多額になっています。そして、その結果、企業を取り巻く環境に対して与える影響は非常に大きくなっています。

そのため、「会社?会社は株主のモノだから株主にだけ説明しておけばいいんだよね?」とか「お金を借りている債権者にだけはちゃんと説明しないとね…」、「税務署の人が来たら大変だから適正に申告をしよう」といった風に、利害関係を持つ人たちはどこか特定の集団だけではなく、非常に広範に及びます。

この例のほかにも、取引先や、顧客、消費者、従業員、事業所の存在する地域の住民といった風に、考えていくと利害関係者は非常に広範囲に存在することになります。
  • 説明する責任があります
さて、そういった様々な利害関係者に対して、企業が誠実であるために、できることはなんでしょうか?

株主に還元すべく、余剰資金はすべて配当することでしょうか?でもそうすると、債権者は借金の回収が難しくなりそうですよね?

では、従業人に還元するために、ギリギリまで労働分配率を高めますか?でも、そうすると、株主へ対する利益の分配は減少しますし、会社にお金が無くなると、債権者の権利も害されますよね?

このように、金銭面の配分では、どこか特定の集団に対して為になる事をやったとしても、なかなかすべての利害関係者に報いることは難しいのです。

しかし、すべての利害関係者に対して同時に為になる事もあります。それは正確な情報を適宜開示し、対外的に経営陣が責任を果たしているかを知らせる事です。

その結果、利害関係者はその企業に対して判断材料を得ることができるのです。
  • 不透明だと…
さて、株主と経営陣の間には、経営陣の方が会社についての多くの情報を持っているといった、情報の非対称性が存在しています。株主にとっては経営陣が自らの信頼を裏切るかもしれないといった、エージェンシー問題が存在しているのです。

その対応策として、歴史的に株主は経営陣に情報開示、とくに財務情報の開示を求めてきたのです。(この辺の知恵が財務会計という領域に結実しているのですね。)

そして、今日では経営の透明性を高める必要性が叫ばれている関係もあり、株主のみではなく、様々な利害関係者(ステークホルダー)に対して情報開示を進んで行うようになっているのです。

そして、このような情報開示を行う責任をアカウンタビリティと表現するのです。

関連用語
コーポレートガバナンス
経営
2015年1月4日

経営方針 | 経営理念と具体的な経営計画の間をつなぐ重要な考え方です

経営方針
経営方針とは、経営理念を実現させるために、どのように行動するかの方針の事です。イメージとしては、企業がどうあるべきかの哲学的な概念である経営理念に対し、その経営理念を実現するために具体的にどのような方向を目指すかといったモノになります。

そして、この経営方針に従って長期経営計画中期経営計画短期経営計画に落とし込んでいきます。

まさに、経営の方針なのですね。

例えば、あるパン屋さんを考えてみたいと思います。このパン屋さんの経営理念が「地域の健康に貢献する」とあるのであれば、経営理念である「地域の健康に貢献する」ために、自社がどのような方向に向かうのかを考える必要があるのです。

何といっても、経営理念だけが漠然としてあったとしても、これをどのように事業活動に結び付けていけばいいのかが分からないですからね。

そこで、経営方針として、経営理念をもう少し具体的にしていくのです。今回の例では「今後、地域で採れる自然の素材を活用していく」といった方向性を決定し、具体的な経営計画に落とし込んでいくこととします。

例えばこの経営方針を元に、「今年は、地元の農家さんの勉強会に参加する」とか「今年は前年比で5%ほど収益性を向上させ、そのお金を原資に研究開発を行う」といった感じの具体的な行動計画を立てていくのです。

こういった意味から、経営理念を元にどのようなアクションにつなげていくかを考えて、言葉にしていくのが経営方針という事ができるのですね。

関連用語
経営計画
経営
2015年1月3日

リストラ | 本来の意味は違うなどと言われても、今更ですし、本来の意味で使っている保証もありませんよね…

リストラ
リストラとは、本来的には再構築といった言葉、restructuringのリストラクチャリングを日本的に略した言葉です。

そして、日本的に略した時に、再『構築』というニュアンスも省略されてしまい、単に人減らし、不採算事業の切り捨てといった要素が残ってしまい、人員削減とほぼ同義語になってしまっています。

本来的な意味では、事業の再構築ですので、不採算事業からの撤退をするのであれば、その撤退で生じた経営資源を今後成長が見込める分野へのテコ入れに用いたりするといった意思決定がなされたりします。

また、合理化策としてリストラという言葉を使うのならば、自社グループの間接業務を各社が行うのではなく、専門の組織を立ち上げて、シェアードサービスを実施する等の方法も考えられます。

このように、リストラ=解雇ではないのですが、どうにも解雇のニュアンスが強くなってしまっているため、本来的な意味のリストラを検討している企業の場合、リストラの言葉を避けるケースもあります。

選択と集中、コアコンピタンスといったキーワードが少し前に叫ばれていましたが、それを実現するための方法論として、『リストラ』というのが、 本来の使い方なのでしょう。しかし、何といっても、生活の糧を得る道が脅かされるといったニュアンスがある言葉なので、「我が社はリストラを検討している」などと言われると士気が下がりそうですからね。
経営
2015年1月2日

安定株主 | 経営が安定するという意味合いですが、どうにも経営陣目線が感じられます

安定株主
安定株主とは、企業の株主の中で、その企業の業績等に左右されずに長期間にわたって株式を持ってくれる(であろう)株主のことを指します。経営者の一族や、当該企業の役員、取引先、従業員持ち株会等が挙げられます。

目先の利益に左右されずに株式を安定的に持ってくれるという株主なので、企業の敵対的買収(敵対的TOBなど)への対策になるといった面があります。

また、経営陣が考えた通りに経営するために、ある程度の議決権を確保することが必要もあり、こういった面でも安定株主は経営の安定に寄与します。経営陣に協力してくれる株主集団という側面があるのですね。

この事を、悪意を持って言い換えると、経営陣に都合の良い株主という事ができるかもしれませんね。そのため、安定株主対策が必要であるとか言われるのです。

但し、近年ではアクティビストというモノを言う株主集団が登場してきており、自ら積極的に影響力を行使し、企業価値を向上させ、インカムゲインキャピタルゲインを獲得していこうという人たちもいます。

この人たちは、長期間にわたって株式を持ってくれるという面では安定株主なのですが、必ずしも経営陣に都合の良い株主とは言い切れないので注意が必要です。

なお、安定株主の確保目標としては、以下のような水準が目指されます。

・総議決権の3分の2の特別決議ができる水準

・総議決権の過半数の普通決議ができる水準

・総議決権の3分の1の特別決議を防ぐことができる水準

もちろん、上に行けばいくほど経営陣にとっては都合が良いのですが、安定株主だけで大きな金額を調達することは難しいという面もあるのでバランスが大切です。

関連用語
経営
2015年1月1日

株式持ち合い | 株式をお互いに持ち合えば、面倒な事を言う株主の影響力を排除できます

株式持ち合い
株式持ち合いとは、株式会社が相互にそれぞれの株式を保有しあっている事を言います。(互いに)株式を持ち合うから株式持ち合いと言うのですね。

そして、事象としては、株式を互いに持ち合っているだけなのですが、この株式を持ち合う事によって様々な効果が表れます。

お互いに株式を持ち合っているので、相互に安定株主を確保できる、取引関係の強化(資本提携と呼ばれることもあります)といった事が図れるという利点があります。

特に、安定株主としては重要で、企業の敵対的買収(敵対的TOBなど)への対抗策や、経営陣にとって都合の悪い株主提案等を否決することにつながってくるのです。

(自分がうるさい事を言うと、株式を持ち合っている相手もうるさい事を言ってくるので黙っていようという発想です。)

但し、株式を持ち合っている状態で、相手先企業の業績が悪化すると、株価の値下がりの影響を受けますし、株式の流動性も低くなってしまいます。

また、株主からのチェック機能が効きにくくなるため(うるさい事を言う株主が少なくなるため)非効率な経営が温存され、長期的に企業価値が損なわれる可能性があるという可能性もあります。

さらに、一般的には株式持ち合いの株式は、収益性がそれほど高くないので、収益率を引き下げ、自社のROAROEに対して悪影響を与える可能性が高いといった問題もあります。
 
株式持ち合いで安定株主対策をしていたと思いきや、そこをアクティビストに指摘される可能性もあるのですね。(一般の株主にとっては、経営陣の都合で収益率が下がっている状況は望ましくないですからね。)
経営
2014年12月31日

クロスSWOT | SWOT分析の結果をさらに活用するのです

クロスSWOT
クロスSWOTとは、SWOT分析で抽出した企業内部の強み(S:strong)、弱み(W:weaknesses)、企業外部の機会(O:opportunities)、脅威(T:threats)といった情報を元に、自社の戦略を探っていくという方法の事をいうのです。

簡単に言うと、単なる情報整理であるSWOT分析から戦略策定につなげるための方法論です。

さて、この手のフレームワークは抽象的なことを沢山書いてもわかりにくいので、具体的に例を挙げていきたいと思います。
  • 内部環境と外部環境を掛け合わせます。
さて、クロスというぐらいですから、組み合わせで考えるのですが、どのように組み合わせるのでしょうか?

SWOTというぐらいですので4つの要素から2つの組み合わせを作るのでしょうか?その場合、ダブりを排除して、6通りを考えるのでしょうか?(この場合すべての組み合わせは(SW、SO、ST、WO、WT、OT)となります。)

でも、自社の強みと弱みを組み合わせた戦略、外部環境の機会と脅威を組み合わせた戦略などと言っても意味が分かりませんよね?

その為、組み合わせると言っても、内部環境であるS、Wと外部環境であるO、Tの組み合わせのみを考えるのです。この場合(SO、ST、WO、WT)の組み合わせのみを考えます。
クロスSWOT
  • どのような方向性を取るべきか
さて、上の図表で、各組み合わせの意味を示してみました。

S×O、つまり強みと機会を組み合わせて、自社の強みを活かして機会をとらえる方向性。色を付けて示した通り、重要な考え方です。
 
S×T、つまり強みと脅威を組み合わせて、自社の強みで脅威を克服するという方向性。

W×O、つまり弱みと機会を組み合わせて、自社の弱みではあるが機会があるので弱みを克服して機会をとらえるために何とかするという方向性

W×T、つまり弱みと脅威を組み合わせて、自社の弱みと脅威の組み合わせから発生する問題を克服するという方向性です。

経営資源に強い制約がある組織としてのセオリーとしては、S×Oつまり強みと機会を組み合わせる方向性を目指すという方法です。

弱みを克服するために限りある経営資源を費やすよりも、今持っている強みを活かす。さらに、外部環境の脅威に対応するために経営資源を費やすよりも、機会に対応することに集中するという考え方です。

もちろん、致命的な弱みや、脅威をそのままにしておくわけにはいきませんが、大きな方向性としては、S×Oが良いという事は覚えておくと良いと思います。

こちらもご参考に
経営戦略の実務的な構築方法
アンゾフの成長ベクトル
経営
2014年12月31日

SWOT分析 | プラス面とマイナス面を企業内部・外部に分けて把握する方法です

SWOT分析
SWOT分析とは、企業の環境を把握するための考え方で、企業内部の強み(S:strong)、弱み(W:weaknesses)、企業外部の機会(O:opportunities)、脅威(T:threats)を分けて考えましょうというものです。

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」といった格言がありますが、己の強みと弱み、敵(外部環境)の機会と脅威を分類して書きだしましょうという事です。

と、なんだか難しそうな感じですが、実際には非常に簡単に行う事ができます。

下図をご覧ください。
SWOT分析 

このように、企業内部にとって良い事と悪い事をそれぞれSとWの欄に記述し、企業外部の環境が自社にとって機会になりうるか、脅威になりうるか(つまり有利な状況なのか、不利な状況なのか)をOとTの欄に記述するのです。

そうすると、企業にとっては内部環境と外部環境について「もれなくダブりなく」(こういうのをMECE、ミッシーなどと言います)考慮する事ができるのです。
  • 企業内部について
さて企業内部については強みと弱みに分けるのですが、強みと言っても競合に勝っていなければ強みではありませんし、弱みと言っても競合に負けていなければ必ずしも弱みではありません。

例えば、100メートルを11秒で走れる人がいたとしても、オリンピックで金メダルを狙うのであれば『強み』にはなりえませんし(9秒台で走らないと金メダルには届きませんからね。)、町内の運動会を考えれば相当な『強み』になるはずです(○○町の韋駄天と呼ばれるかもしれません)。

このように、企業内部で強みと弱みを分ける際には、あくまで競合を意識して相対的にどうなのかを考えなければならないのです。(とはいえ、一般的に強い弱いで良い場合も多いのですが。)

また、コツとして、強みはとにかく出せるだけ出してしまうという考え方もあります。出された強みが本当に有効なのかをフィルタリングするためのVRIO分析というツールもあるので、ブレスト的にどんどん出してみても良いかもしれませんね。

ただ、このように書いても「えー、ウチに強みなんかあるのかな…」と言う中小企業の経営者は多いものです。このような場合、現に売上を取れている理由を問うてみると良いと思います。「自社の売上があるという事は、顧客が競合ではなく自社を選んだ理由があるわけですから、それこそがあなたの会社の強みなのです。」と尋ねてみるのです。
  • 企業外部について
さて、難しいのは企業外部の分析です。簡単に機会と脅威に分けてくださいとしか、このSWOT分析では言ってくれないのですが、外部の事象が機会なのか脅威なのかはやはり自社との関わりでしか分けられないのです。

例えば、高齢化の進展は一般的には『脅威』になると考えられますが、高齢者に対応した商売を実施するのであれば『機会』になりえます。

また、一般の小売業であっても、きめの細かい配達サービスができるのであれば、高齢化の進展は『機会』になりえます。

このように、分類は中々難しいのですが、「その環境は自社にとってどうなのか」を問うていくことで機会と脅威に分けられるはずです。

なお、ポジティブシンキング過ぎて、何でもかんでも機会であると考えてしまっては分析になりませんので、そこは冷静に考えてみてくださいね。

そして、この企業外部の環境分析に役立つようなフレームワークとしてはPEST分析ファイブフォースモデルなどがあります。合わせてチェックしていただけると幸いです。

関連用語
クロスSWOT

こちらもご参考に
経営戦略の実務的な構築方法 
経営
2014年12月30日

MECE | 「もれなくダブりなく」と日本語で言えばいいのにと聴くたびにモヤモヤします

MECE
MECE、ミッシーと呼ばれ、『もれなくダブりなく』という事を示す言葉です。コンサル系の人や意識高い系界隈の人がこういったカタカナ用語を使いたがる印象があります。(別にディスってるわけではないので石を投げたりしないでくださいね。)

普通に「もれなくダブりなく」というのが筆者の好みですが、知っていないと「何を言ってるのこの人?」とか「ミッシー・ミセスのミッシー?」といった風になってしまうので一応言葉としては押さえておいた方が良いと思います。

さて、『もれなくダブりなく』がどうして大切なのでしょうか?例えば、何かを考える際にダブっていたり、もれていたりするとどうでしょうか?

30人のクラスを考える際に、身長150センチ以下のグループと成績が平均以下の子で分けたら、成績が平均以下で身長150センチ以下の子がダブるし、成績が平均以上でかつ身長が151センチ以上の子が漏れそうですよね?
mece 

このような分類をすると、何かをちゃんと考えようとした際には役に立たなさそうですよね。漏れているから、重要なことがあっても見落としそうですし、ダブっているから、考える効率も悪そうです。

このようなことがあるので、MECEが大切なのです。なおMECEとはMutually Exclusive Collectively Exhaustiveの頭文字を取ったもので、相互に排他的、網羅的な集合といった意味合いの言葉です。これを端的に日本語で表すと『もれなくダブりなく』なのですね。

なお、上でもふれたとおりミッシーという風にカタカナで書くと、流通業ではいわゆるヤングミセスといった客層を指す言葉になります。
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