抵当_001 (1)
抵当権は特定の債務を担保する権利のことを言います。他方、根抵当権は、設定された範囲内で債権を担保するために設定される抵当権のことを言います。

抵当権は特定の債務を担保しますので、その債務がなくなると同時に消滅します。

一方、根抵当権は継続する取引全体を極度額の範囲内で担保する抵当権ですから、特定の債務がなくなっても抵当権は消滅しません。
  • 単純化して考えると
と、こんな説明ではわかりにくいですよね。

わかりにくいので正確性はある程度犠牲にして思いっきり単純化して説明します。

例えば、ある人にお金を貸すときに「この人は返してくれないかもしれないな」と思ったときに、土地を担保にしてもらうことができます。

この担保とは、お金が返ってこなかった場合に、土地を取り上げる権利のことをいいます。

ただ、お金が無事に返ってきたら担保を取り続ける必要はないわけですから、設定した抵当権は消滅します。

これが抵当権のイメージです。

お金を借りる側の立場に立つと、「お金が返せなかったら土地を取り上げてもらっていいですよ。」といった約束をすることで、信用が不足しているにもかかわらずお金を借りることができるわけです。

ただし、お金を返したのにいつまでもそのような抵当権と行った権利を設定しておくのは不合理なので、お金を返したら抵当権は消滅するといったモノなのです。

一方、根抵当権はたくさんの取引をするときに便利に使えるモノです。取引のたびに毎回抵当権を設定していたら非常に面倒で煩雑な事務作業が発生しますので、根抵当権を設定することで○○万円までは一括して抵当権として担保しますよとした方が便利です。


言い換えればクレジットカードの限度額のようなモノで、極度額の範囲であれば債務を保証するということができるのです。
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